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| :満面の笑みで「宝物庫の扉を開ける手伝いはワクワクしている」と語る。 | | :満面の笑みで「宝物庫の扉を開ける手伝いはワクワクしている」と語る。 |
| :文字通りに宝物庫に仕舞われている財宝を取る事を意味しているのもあるだろうが、ゲームにおける素材稼ぎクエストの一つのQPを稼ぐクエストがそのまんま「'''宝物庫の扉を開け'''」であり、出てくる敵も実際に「扉」で倒すと素材を吐き出しながら開いて消滅する。 | | :文字通りに宝物庫に仕舞われている財宝を取る事を意味しているのもあるだろうが、ゲームにおける素材稼ぎクエストの一つのQPを稼ぐクエストがそのまんま「'''宝物庫の扉を開け'''」であり、出てくる敵も実際に「扉」で倒すと素材を吐き出しながら開いて消滅する。 |
− | :そしてそれらの扉は全てキャスタークラス扱いのため、全体攻撃宝具とNP獲得スキルを持つライダーのコロンブスはそこを周回するのに適任なサーヴァントの一人である。 | + | :そしてそれらの扉は全てキャスタークラス扱いのため、全体攻撃宝具とNP獲得スキルを持つライダーの彼はそこを周回するのに適任なサーヴァントの一人である。 |
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| ===生前=== | | ===生前=== |
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| ;「ハッハァ!」 | | ;「ハッハァ!」 |
| :彼の象徴としてしばしば登場する笑い声。下記のセリフにもしばしば登場している。 | | :彼の象徴としてしばしば登場する笑い声。下記のセリフにもしばしば登場している。 |
− | :コミカライズ版のアガルタで正体を現した際に煽り文に使用されるほどに象徴となっており『カルデア・サマーアドベンチャー!』では量産型コロンブスが鳴き声のように連呼していた。 | + | :コミカライズ版のアガルタで本性を現した際に煽り文に使用されるほどに象徴となっており『カルデア・サマーアドベンチャー!』では量産型コロンブスが鳴き声のように連呼していた。 |
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| ====戦闘==== | | ====戦闘==== |
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| :栄光や功績ばかりが讃えられがちな英霊達の暗部とその在り方を曝け出し、現代の価値観に基づいた善悪の判断とは相容れない己の在り方を押し通そうとする。 | | :栄光や功績ばかりが讃えられがちな英霊達の暗部とその在り方を曝け出し、現代の価値観に基づいた善悪の判断とは相容れない己の在り方を押し通そうとする。 |
| :Fate界隈ではある種オブラートに包まれた部分だった奴隷制をここまではっきりと肯定する英霊はかなり珍しい。 | | :Fate界隈ではある種オブラートに包まれた部分だった奴隷制をここまではっきりと肯定する英霊はかなり珍しい。 |
| + | :コミック版ではマシュからの非難も含めて省略。 |
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| ;「ハッハー、こいつの強さはおまえらもよく知ってるはずだろうが!<br> そして俺は錨も下ろす! こいつはそうするたびに宝を得た、俺の夢の象徴よ!」<br>「この島で下ろせば健康な原住民の奴隷が待っている! この島で下ろせばガラス玉と金の交換が待っている!<br> さぁて、そしてこの島では!? ワクワクが止まらねぇ!」<br>「──『<ruby><rb>新天地探索航</rb><rt>サンタマリア・ドロップアンカー</RT></RUBY>』!」 | | ;「ハッハー、こいつの強さはおまえらもよく知ってるはずだろうが!<br> そして俺は錨も下ろす! こいつはそうするたびに宝を得た、俺の夢の象徴よ!」<br>「この島で下ろせば健康な原住民の奴隷が待っている! この島で下ろせばガラス玉と金の交換が待っている!<br> さぁて、そしてこの島では!? ワクワクが止まらねぇ!」<br>「──『<ruby><rb>新天地探索航</rb><rt>サンタマリア・ドロップアンカー</RT></RUBY>』!」 |
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| :リーダーの言葉と背中を見て戦場を必死に生きて戦い抜いた彼らは最終的に誰もの想像を超える程に成長し、逆に彼らを単なる弱い奴隷としか見ていなかったコロンブスは文字通り一矢報いられるという皮肉な形となった。 | | :リーダーの言葉と背中を見て戦場を必死に生きて戦い抜いた彼らは最終的に誰もの想像を超える程に成長し、逆に彼らを単なる弱い奴隷としか見ていなかったコロンブスは文字通り一矢報いられるという皮肉な形となった。 |
| :これまで決して諦めず、どんな不利な状況でも冷静に次善の行動を考えていたコロンブスであったが、この時ばかりは絶叫する事しかできない程にヤキが回り、フェルグスからも「ならばあなたの価値はソレにも及ばない」と返されて止めを刺されてしまう。 | | :これまで決して諦めず、どんな不利な状況でも冷静に次善の行動を考えていたコロンブスであったが、この時ばかりは絶叫する事しかできない程にヤキが回り、フェルグスからも「ならばあなたの価値はソレにも及ばない」と返されて止めを刺されてしまう。 |
| + | :コミック版ではレジスタンスへの殺意も露にし、玉手箱でメガロスを回復させようとさせるも…… |
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| ;「お前はまるでガラス玉だな! 上っ面が良くて大した価値が無ェ所なんかそっくりだぜ!」 | | ;「お前はまるでガラス玉だな! 上っ面が良くて大した価値が無ェ所なんかそっくりだぜ!」 |
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| *また、史実でのコロンブスが結果的に悪行をなした一方で、「悪党」であったかについては評価が分かれるところ。文化人類学者の大貫良夫が監修を務めた「コロンブス:聖者か破壊者か」でも'''「追えば追うほどに正体が分からなくなる」「コロンブスは、500年間の歴史全体の象徴にされてしまった」'''などとと述べられている。 | | *また、史実でのコロンブスが結果的に悪行をなした一方で、「悪党」であったかについては評価が分かれるところ。文化人類学者の大貫良夫が監修を務めた「コロンブス:聖者か破壊者か」でも'''「追えば追うほどに正体が分からなくなる」「コロンブスは、500年間の歴史全体の象徴にされてしまった」'''などとと述べられている。 |
| **コロンブス自身は信心深い性格だったようで、息子からは「修道士になるつもりなのかというくらい厳格」と評され、逮捕の際はおとなしく鎖につながって連行されることを選び、フワン王子の乳母あての手紙には己の信仰心について記している。新大陸到達についてもキリスト教への貢献と考えいてたり、崇高で敬虔な面を持った人物だったようである。 | | **コロンブス自身は信心深い性格だったようで、息子からは「修道士になるつもりなのかというくらい厳格」と評され、逮捕の際はおとなしく鎖につながって連行されることを選び、フワン王子の乳母あての手紙には己の信仰心について記している。新大陸到達についてもキリスト教への貢献と考えいてたり、崇高で敬虔な面を持った人物だったようである。 |
− | **新大陸へ行くために様々な実学を学び、更に許可を得るためにポルトガル王やスペイン王らに支援してもらうべく9年ほど忍耐の時を過ごすなど、非常に忍耐強く努力家だったのもFGOで描かれている通り。しかし、そこに住む人々を同じ「人間」と見なすような教養がなかったこと・当時としては一般的だった人種差別的な異民族理解が原住民への虐待へ繋がったようだ。本国で顰蹙を買った奴隷販売も、''当時のヨーロッパ的価値観では奴隷が当たり前だった''ためでもある。あとアメリカでは財宝が手に入らなかったため。 | + | **新大陸へ行くために様々な実学を学び、更に許可を得るためにポルトガル王やスペイン王らに支援してもらうべく9年ほど忍耐の時を過ごすなど、非常に忍耐強く努力家だったのもFGOで描かれている通り。しかし、そこに住む人々を同じ「人間」と見なすような教養がなかったこと・当時としては一般的だった人種差別的な異民族理解が原住民への虐待へ繋がったようだ。本国で顰蹙を買った奴隷販売も、'''当時のヨーロッパ的価値観では奴隷が当たり前だった'''ためでもある。あとアメリカでは財宝が手に入らなかったため。 |
| **また、コロンブス最初の航海は怖がって誰も行きたがらなかったため、死んでも構わないような執行猶予中の囚人たちを船員にあてがわれている。そのため彼1人では粗野な囚人たちの歯止めが効かず、それどころか反発を買ってコロンブス不在時に余計殺戮が起きる等、彼の手に余る状況も発生していたようである。コロンブスの航海成功後は一獲千金を夢見る者たちがさらに新大陸に押し寄せたため、もはや厳格な彼では統制が取れない事態と化しており、どこからどこまでコロンブスの意図した悪行なのかは不明な部分も大きい。 | | **また、コロンブス最初の航海は怖がって誰も行きたがらなかったため、死んでも構わないような執行猶予中の囚人たちを船員にあてがわれている。そのため彼1人では粗野な囚人たちの歯止めが効かず、それどころか反発を買ってコロンブス不在時に余計殺戮が起きる等、彼の手に余る状況も発生していたようである。コロンブスの航海成功後は一獲千金を夢見る者たちがさらに新大陸に押し寄せたため、もはや厳格な彼では統制が取れない事態と化しており、どこからどこまでコロンブスの意図した悪行なのかは不明な部分も大きい。 |
| *コロンブスの名前自体は『カルデアサマーメモリー』「開拓6 C案『トウモロコシ畑』を作ろう」において[[アン・ボニー&メアリー・リード|アンとメアリー]]から言及されている。アンとメアリーが『カルデアサマーメモリー』にて開拓計画として穀物畑を作ろうとしたのも、長い航海の果てに『大陸の常識』を奪った、'''海賊の大先輩'''ともいえる彼に対しての敬意を表している。まあ、生前での所業を踏まえれば海賊以上に性質が悪いが。 | | *コロンブスの名前自体は『カルデアサマーメモリー』「開拓6 C案『トウモロコシ畑』を作ろう」において[[アン・ボニー&メアリー・リード|アンとメアリー]]から言及されている。アンとメアリーが『カルデアサマーメモリー』にて開拓計画として穀物畑を作ろうとしたのも、長い航海の果てに『大陸の常識』を奪った、'''海賊の大先輩'''ともいえる彼に対しての敬意を表している。まあ、生前での所業を踏まえれば海賊以上に性質が悪いが。 |
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| *アメリカを始めとする様々な国で10月12日(正確には10月第2月曜日)を「[https://ja.wikipedia.org/wiki/コロンブス・デー コロンブス・デー]」と定めて祝日としている。しかし、これはアメリカ先住民族を祖先とする人々からすれば「'''自国を散々に荒らした極悪人が侵略に来た日'''」であるため、この祝日そのものの撤廃を求める運動やデモは今も続いている。これらの事情に配慮し「文化の違いを尊重する日」「民族の日」「コンキスタドール・デー」「アメリカ先住民がコロンブスを発見した日」などの名称変更を行っている国も存在する。 | | *アメリカを始めとする様々な国で10月12日(正確には10月第2月曜日)を「[https://ja.wikipedia.org/wiki/コロンブス・デー コロンブス・デー]」と定めて祝日としている。しかし、これはアメリカ先住民族を祖先とする人々からすれば「'''自国を散々に荒らした極悪人が侵略に来た日'''」であるため、この祝日そのものの撤廃を求める運動やデモは今も続いている。これらの事情に配慮し「文化の違いを尊重する日」「民族の日」「コンキスタドール・デー」「アメリカ先住民がコロンブスを発見した日」などの名称変更を行っている国も存在する。 |
| **北米版FGOリリースから間もなくの彼のこのようなキャラクターとしての実装は'''「最高にロック」'''と一部日本ユーザーからは呆れ混じりながらも称賛された。もっとも「なまじ善人で恨むべき人物ではない」なんて描き方をしたらそのような団体に抗議される可能性が非常に高いので、このような外道的な描き方はある意味英断なのかもしれない。 | | **北米版FGOリリースから間もなくの彼のこのようなキャラクターとしての実装は'''「最高にロック」'''と一部日本ユーザーからは呆れ混じりながらも称賛された。もっとも「なまじ善人で恨むべき人物ではない」なんて描き方をしたらそのような団体に抗議される可能性が非常に高いので、このような外道的な描き方はある意味英断なのかもしれない。 |
− | **コミック版では生前の所業が語られるシーンの一部に銅像や肖像画に近いイメージのものがあったが、各方面への配慮で顔がはっきり見えないようになっていた。 | + | **コミック版では生前の所業が語られる場面で銅像や肖像画に近いイメージで描かれたものがあったが、各方面への配慮で顔がはっきり見えないようになっていた。 |
| *作中で従えたヘラクレス・メガロスを前に'''「お前にふさわしい役目だぜ! 神すら捻り殺せる、力自慢の<ruby><rb>大英雄</rb><rt>どれい</RT></RUBY>くんよォ!」'''と発言しており、あまり異邦の神霊や英霊に敬意を払っていない。とはいえ、十字架を帆にあしらったサンタマリア号やロザリオを立ち絵で身に着けており、西に行った理由も利益だけではなく「神様のお導き」と語っているため、信心は持ち合わせているように見える。 | | *作中で従えたヘラクレス・メガロスを前に'''「お前にふさわしい役目だぜ! 神すら捻り殺せる、力自慢の<ruby><rb>大英雄</rb><rt>どれい</RT></RUBY>くんよォ!」'''と発言しており、あまり異邦の神霊や英霊に敬意を払っていない。とはいえ、十字架を帆にあしらったサンタマリア号やロザリオを立ち絵で身に着けており、西に行った理由も利益だけではなく「神様のお導き」と語っているため、信心は持ち合わせているように見える。 |
| **このことから彼は'''良くも悪くも筋金入りのキリスト教信者であり、それ以外の信仰は持ち合わせていない'''という可能性が高い。というのもキリスト教はそもそも'''一神教'''であり、教義的には他の神を認めておらず、あまつさえ[[魔神柱|悪魔]][[ダゴン|に]]貶めることまでしている。カルデアに来た宗教関係者は、キリスト教関係者も含めて「自身の神を崇めるが、他宗派の神にも敬意を払う」と言う者が多いが、コロンブスは奴隷関連と同じく「現代の倫理に阿らず、あくまで生前の時代の倫理に沿っている」のだろう。 | | **このことから彼は'''良くも悪くも筋金入りのキリスト教信者であり、それ以外の信仰は持ち合わせていない'''という可能性が高い。というのもキリスト教はそもそも'''一神教'''であり、教義的には他の神を認めておらず、あまつさえ[[魔神柱|悪魔]][[ダゴン|に]]貶めることまでしている。カルデアに来た宗教関係者は、キリスト教関係者も含めて「自身の神を崇めるが、他宗派の神にも敬意を払う」と言う者が多いが、コロンブスは奴隷関連と同じく「現代の倫理に阿らず、あくまで生前の時代の倫理に沿っている」のだろう。 |