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==話題まとめ==
 
==話題まとめ==
 
;ギルガメシュ叙事詩のエンキドゥ
 
;ギルガメシュ叙事詩のエンキドゥ
:元ネタは『ギルガメシュ叙事詩』に登場する。物語における「世界最古の相棒」と評される英雄だが、相違点が幾つか存在する。
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:元ネタは『ギルガメシュ叙事詩』に登場する。物語における「'''世界最古の相棒'''」と評される英雄だが、相違点が幾つか存在する。
 
:叙事詩では『エンキドゥ』と記載されており、TYPE-MOON世界のエルキドゥとは読み方が異なっている。ただしTYPE-MOON世界においてもエルキドゥの名前のスペルはEnkiduとなっている。名前はシュメール語の知恵の神エンキが由来であり、エンキはアッカド語でエアと呼ばれる。
 
:叙事詩では『エンキドゥ』と記載されており、TYPE-MOON世界のエルキドゥとは読み方が異なっている。ただしTYPE-MOON世界においてもエルキドゥの名前のスペルはEnkiduとなっている。名前はシュメール語の知恵の神エンキが由来であり、エンキはアッカド語でエアと呼ばれる。
 
:天空神アヌが命じ、創造の女神アルルが粘土をこねて作り、戦神ニヌルタが強い力を授けたという。エルキドゥが人間性を得るきっかけとなった人物について、『Fate/EXTRA CCC』では「父アヌからあてがわれた女」だが、原典ではギルガメシュ王の指示に従い狩人が連れてきた聖娼であり、『strange Fake』など他のTYPE-MOON作品でも同様に聖娼とされている。
 
:天空神アヌが命じ、創造の女神アルルが粘土をこねて作り、戦神ニヌルタが強い力を授けたという。エルキドゥが人間性を得るきっかけとなった人物について、『Fate/EXTRA CCC』では「父アヌからあてがわれた女」だが、原典ではギルガメシュ王の指示に従い狩人が連れてきた聖娼であり、『strange Fake』など他のTYPE-MOON作品でも同様に聖娼とされている。
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:エンキドゥはフワワ討伐に涙を流して'''強く反対する'''が、周囲のプレッシャーに負けて、渋々ながらギルガメシュに同行する。エンキドゥは気勢を上げる一方で道中不吉な予知夢に悩まされるギルガメシュを励ますうちに、自然の森である故郷を裏切り、自らがギルガメシュの代わりに罰を受けることを承知の上で、自分の手を汚す覚悟を決めたようである。フワワとの戦いのあと、命乞いをするフワワの言葉を聞くギルガメッシュに対して、止めを指すように忠告しているなど、エンキドゥは親しい者に対する情とそのために何かを犠牲にする覚悟をも持ち合わせている。
 
:エンキドゥはフワワ討伐に涙を流して'''強く反対する'''が、周囲のプレッシャーに負けて、渋々ながらギルガメシュに同行する。エンキドゥは気勢を上げる一方で道中不吉な予知夢に悩まされるギルガメシュを励ますうちに、自然の森である故郷を裏切り、自らがギルガメシュの代わりに罰を受けることを承知の上で、自分の手を汚す覚悟を決めたようである。フワワとの戦いのあと、命乞いをするフワワの言葉を聞くギルガメッシュに対して、止めを指すように忠告しているなど、エンキドゥは親しい者に対する情とそのために何かを犠牲にする覚悟をも持ち合わせている。
 
:エンキドゥは花婿の格好をしてギルガメシュと出会い、花嫁のようなヴェールをかけられて葬られたという。エンキドゥの死をギルガメシュは気が触れたように悲しみ、不眠症のようになったとされる。
 
:エンキドゥは花婿の格好をしてギルガメシュと出会い、花嫁のようなヴェールをかけられて葬られたという。エンキドゥの死をギルガメシュは気が触れたように悲しみ、不眠症のようになったとされる。
:エンキドゥは「世界最古の相棒」とされ、主人公のライバル、親友、恋人、従者、家族、双神の片割れなどの複数の属性を持つ。ギルガメシュとの恋愛関係を表す記述もあるが(エルキドゥを斧に例えるのもその一貫である)、当時のメソポタミア文明において同性愛のタブーはまだなかった。
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:エンキドゥは「'''世界最古の相棒'''」とされ、主人公のライバル、親友、恋人、従者、家族、双神の片割れなどの複数の属性を持つ。ギルガメシュと恋愛関係にあることを示す記述もあるが(エルキドゥを斧に例えるのもその一貫である)、当時のメソポタミア文明において同性愛のタブーはまだなかった。
 
:ギルガメシュは実在したかもしれない歴史的資料があるが、エンキドゥは定かではない。fateのギルガメッシュの出典が「メソポタミア文明、ギルガメシュ叙事詩」であるのに対し、エルキドゥの出典が「ギルガメシュ叙事詩」のみなのはこれが原因かもしれない。
 
:ギルガメシュは実在したかもしれない歴史的資料があるが、エンキドゥは定かではない。fateのギルガメッシュの出典が「メソポタミア文明、ギルガメシュ叙事詩」であるのに対し、エルキドゥの出典が「ギルガメシュ叙事詩」のみなのはこれが原因かもしれない。
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;星5最不遇サーヴァント
 
;星5最不遇サーヴァント
:エルキドゥは『Grand Order』サービス開始前から実装予定が告知され、七章サブタイトルが彼の異名である「天の鎖」だったことなどから非常に活躍を期待されたサーヴァントであった。しかし'''蓋を開ければシナリオ的にも性能的にもあまり扱いがよろしくなかった'''ため、プレイヤーから激しい非難に晒され「'''FGO星5最不遇'''」とも囁かれた。主に「キャラクターの掘り下げが皆無」「設定とゲーム性能が噛み合わない」「そもそも運用に難のあるゲーム性能」という三点が槍玉に挙げられ、実装時からの道のりは非常に難しいものだった。つまるところ炎上したのである。
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:エルキドゥは『Grand Order』サービス開始前から実装予定が告知され、七章サブタイトルが彼の異名である「天の鎖」だったことなどから非常に活躍を期待されたサーヴァントであった。しかし'''蓋を開ければシナリオ的にも性能的にもあまり扱いがよろしくなかった'''ため、プレイヤーから激しい非難に晒され「'''FGO星5最不遇'''」とも囁かれた。主に「キャラクターの掘り下げが皆無」「設定とゲーム性能が噛み合わない」「そもそも運用に難のあるゲーム性能」という三点が槍玉に挙げられ、実装時からの道のりは非常に難しいものだった。
:*まずメインキャラクターを務めるとばかり思われていた七章に出演したのは'''[[キングゥ|姿形が同じだけの別キャラ]]'''。当人は'''既に死んでおり'''、挙句'''回想での出番すら皆無'''。このためプレイヤーがエルキドゥ本人と接触するには、基本的に希少な確率を潜り抜けてガチャで引き当てるしかなかった。このため本作ではエルキドゥというキャラクターのバックグラウンドに触れる機会が殆どなく、更にFGO以外で彼が本格的に登場しているのがキャラ崩壊上等のお祭り作品と未完結作品しかないため非常にキャラクター像を掴み辛かった。
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:*まずメインキャラクターを務めるとばかり思われていた七章に出演したのは'''[[キングゥ|姿形が同じだけの別キャラ]]'''。当人は既に死んでおり、挙句'''回想での出番すら皆無'''。このためプレイヤーがエルキドゥ本人と接触するには、基本的に希少な確率を潜り抜けてガチャで引き当てるしかなかった。このため本作ではエルキドゥというキャラクターのバックグラウンドに触れる機会が殆どなく、更にFGO以外で彼が本格的に登場しているのがキャラ崩壊上等のお祭り作品と未完結作品しかないため非常にキャラクター像を掴み辛かった。
:**数少ない出番も人気キャラクターであるイシュタルへの対応など過激な側面の強調やキングゥのフォローなどで終わってしまい、エルキドゥ本人の掘り下げはほぼまともに行われていない。これはエルキドゥの出身作品である「strage Fake」が完結していない(=向こうで書く予定のネタをFGOで出せない)のも一因と思われる。
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:**数少ない出番も人気キャラクターであるイシュタルへの対応など過激な側面の強調やキングゥのフォローなどで終わってしまい、エルキドゥ本人の掘り下げはほぼまともに行われていない。これはエルキドゥの出身作品である「strage Fake」が完結していない(=向こうで書くかもしれないネタをFGOで出せない)のも一因と思われる。
 
:**アニメ版の第七特異点五話でもギルガメッシュと相対した際にエルキドゥの肉体の記憶がフラッシュバックして狙いを外してしまうようにみえたことについて「本物(エルキドゥ)だったら当ててた」というコメントが多数寄せられた。しかし、「人と歩む」と自身を定義しているエルキドゥをして「本当に当てさせる」のであれば、エルキドゥを理性を持たない泥人形状態にまで戻す必要がある。七章のギルガメッシュはFakeとは違いサーヴァントではなく生前の生身(これについては6巻で詳しく語られている)であり、またエルキドゥにはFakeでのギルガメッシュの撃ち合いによる周囲への被害を懸念し、他人に迷惑がかからないよう戦場を砂漠に移す理性がある(そのことをギルガメッシュに揶揄されている)。
 
:**アニメ版の第七特異点五話でもギルガメッシュと相対した際にエルキドゥの肉体の記憶がフラッシュバックして狙いを外してしまうようにみえたことについて「本物(エルキドゥ)だったら当ててた」というコメントが多数寄せられた。しかし、「人と歩む」と自身を定義しているエルキドゥをして「本当に当てさせる」のであれば、エルキドゥを理性を持たない泥人形状態にまで戻す必要がある。七章のギルガメッシュはFakeとは違いサーヴァントではなく生前の生身(これについては6巻で詳しく語られている)であり、またエルキドゥにはFakeでのギルガメッシュの撃ち合いによる周囲への被害を懸念し、他人に迷惑がかからないよう戦場を砂漠に移す理性がある(そのことをギルガメッシュに揶揄されている)。
:*2019年に'''エルキドゥとして'''メガハウスから発売が予告されていたスケールフィギュアが、アニメ放送後にキングゥに改名されたこともユーザーから物議を醸した。
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:*2019年に'''エルキドゥとして'''メガハウスから発売が予告されていたスケールフィギュアが、アニメ放送後にキングゥに改名されたこともユーザーから物議を醸した。また、2臨しかないキングゥと称し、エルキドゥ3臨モチーフのグッズを出したのも波紋を広げた。
:*エルキドゥはギルガメッシュと同格の英霊であり、サーヴァント屈指の単純火力を誇る彼と互角の真っ向勝負ができると明示されているサーヴァントでもある。このため、既に実装されていたギルガメッシュに比する=攻撃性能に優れたサーヴァントとして実装されることが当時は期待されていたのだが、蓋を開けてみればエルキドゥのステータスは何故か物凄く耐久寄り。更に「エルキドゥ自身の判断で場に合わせてステータスを振り直す」設定のはずの『変容』スキルが、何故かランダム要素を含んだ効果として実装されてしまうなど、事前の期待値が高かった分「設定無視」との不満の声が多く上がった。
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:*エルキドゥはギルガメッシュと同格の英霊であり、サーヴァント屈指の単純火力を誇る彼と互角の真っ向の火力勝負ができると明示されているサーヴァントでもある。このため、FGOでも'''攻撃性能とNP効率に優れたサーヴァントとして実装されることが当初は期待されていた'''のだが、蓋を開けてみればエルキドゥのステータスでの攻撃力は低く何故か物凄く耐久寄り。原作ではギルガメッシュに勝るほど連射性に優れている言及があるにもかかわらず、NP効率も良いとは言えない。更に「エルキドゥ自身の判断で場に合わせてステータスを自在に振り直す」設定のはずの『変容』スキルが、何故かランダム要素を含んだ効果として実装されてしまうなど、事前の期待値が高かった分「'''設定無視'''」との不満の声が多く上がった。
 
:**設定と効果が噛み合っていないスキルというのはそれまでに実装されたサーヴァントでも少なからず散見されたものではあったが、エルキドゥの場合は後述する「性能自体の難」と相まって話題に上がることが多かった。
 
:**設定と効果が噛み合っていないスキルというのはそれまでに実装されたサーヴァントでも少なからず散見されたものではあったが、エルキドゥの場合は後述する「性能自体の難」と相まって話題に上がることが多かった。
 
:*肝心のゲーム性能についてだが、前述した通りステータス自体は耐久に大きく寄っており攻撃力は大分低め。しかしながら'''耐久に優れたサーヴァントなのか、といえば「違う」と言わざるを得ない'''。
 
:*肝心のゲーム性能についてだが、前述した通りステータス自体は耐久に大きく寄っており攻撃力は大分低め。しかしながら'''耐久に優れたサーヴァントなのか、といえば「違う」と言わざるを得ない'''。
 
:**本作で耐久戦を行う場合に最重要なのは宝具とスキルの内容なのだが、エルキドゥの宝具は火力特化な単体攻撃宝具。耐久に寄与できるような効果も使い所の狭い「神性対象のスタン」しかなく、耐久戦の役にはほぼ立たない。更に当時は自前の強化スキル込みの威力比較で他の単体攻撃星5ランサーにかなり遅れをとっており、後述の事情も合わせて'''他がいるならエルキドゥを起用する意味が皆無'''とまで称されることも珍しくない程だった。
 
:**本作で耐久戦を行う場合に最重要なのは宝具とスキルの内容なのだが、エルキドゥの宝具は火力特化な単体攻撃宝具。耐久に寄与できるような効果も使い所の狭い「神性対象のスタン」しかなく、耐久戦の役にはほぼ立たない。更に当時は自前の強化スキル込みの威力比較で他の単体攻撃星5ランサーにかなり遅れをとっており、後述の事情も合わせて'''他がいるならエルキドゥを起用する意味が皆無'''とまで称されることも珍しくない程だった。
:**ではスキルはといえば、何故かランダム効果を伴って実装された攻撃強化スキル『変容』、敵一体の「回避状態」を消去しクリティカルデバフを付与する『気配察知』、体力を大幅に回復し状態異常も回復する『完全なる形』の3つ。言うまでもないが、直接耐久に寄与できるのは第3スキル『完全なる形』のみ。しかも敵の攻撃宝具を食らえば体力が一撃で消し飛ぶことが当たり前のFGOの戦闘において'''体力回復効果は少し寿命を伸ばす補助用程度の意味しか持たない'''<ref group="注">基本的に耐久型のサーヴァントに必要なのは「回避」「無敵」「ガッツ」のように宝具やクリティカル攻撃を撃たれても死なずに持ち堪えることができる手段であり、体力で耐えるにしても「防御強化」「ダメージカット」などを重ねがけするといった補助が必要となる。</ref>上、回復量自体は非常に多いため'''再使用までの時間が長く2回以上の使用が困難'''。『気配察知』はクリティカルデバフで耐久に間接的に寄与できはするが、そもそも確率付与。一緒にくっついている「回避消去」効果は宝具の「神性スタン」同様に範囲が狭すぎる上に相手が回避を使うかどうかも運任せとほぼ役に立たない。
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:**ではスキルはといえば、'''何故かランダム効果'''を伴って実装された攻撃強化スキル『変容』、敵一体の「回避状態」を消去しクリティカルデバフを付与する『気配察知』、体力を大幅に回復し状態異常も回復する『完全なる形』の3つ。言うまでもないが、直接耐久に寄与できるのは第3スキル『完全なる形』のみ。しかも敵の攻撃宝具を食らえば体力が一撃で消し飛ぶことが当たり前のFGOの戦闘において'''体力回復効果は少し寿命を伸ばす補助用程度の意味しか持たない'''<ref group="注">基本的に耐久型のサーヴァントに必要なのは「回避」「無敵」「ガッツ」のように宝具やクリティカル攻撃を撃たれても死なずに持ち堪えることができる手段であり、体力で耐えるにしても「防御強化」「ダメージカット」などを重ねがけするといった補助が必要となる。</ref>上、回復量自体は非常に多いため'''再使用までの時間が長く2回以上の使用が困難'''。『気配察知』はクリティカルデバフで耐久に間接的に寄与できはするが、そもそも確率付与。一緒にくっついている「回避消去」効果は宝具の「神性スタン」同様に範囲が狭すぎる上に相手が回避を使うかどうかも運任せとほぼ役に立たない。
:**この二点だけでも辛いエルキドゥだったがここに更なる受難が襲いかかる。コマンドカードである。エルキドゥのコマンドカードはQQQABのアサシンタイプ。Quickは与ダメージ量を犠牲にクリティカルスターの生産数と副次的にNP(宝具ゲージ)を稼ぐことのできるタイプのコマンドである。しかしながらエルキドゥの3枚もあるQカードの性能は特段高いとは言えず、総合的に見て当時のサーヴァント全体の平均かやや下程度。ただでさえ低い素の火力がQによる減算で更に低下し、スター産出量もNP取得量も平凡。一応3枚をまとめて使えればそれなりの性能にはなったのだが、そのために現実的なのが'''エルキドゥ1騎のみを戦場に残す背水の陣で耐久戦を行う'''所謂'''「単騎戦法」'''という点が難であり、それ以前にそもそもQカード自体があまり強くなかった時代にQ3枚、という時点で評価が辛くなるのは避けられなかった。一応Artはそこそこ高性能と評価されていたが、1枚しかないという点を覆すほどではなく焼け石に水。しかも唯一これらを強化可能な『変容』スキルは「Bを強化+AかQのどちらかをランダム強化(全て1ターン)」という効果であり、欲しい効果が来るかどうかすら不透明な上に来ても短時間しか持続してくれないという有様である。
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:**この二点だけでも辛いエルキドゥだったがここに更なる受難が襲いかかる。'''コマンドカード構成'''である。エルキドゥのコマンドカードは<s>髪の毛の色で決めたと思われる</s>QQQABの'''何故かアサシンタイプ'''。Quickは与ダメージ量を犠牲にクリティカルスターの生産数と副次的にNP(宝具ゲージ)を稼ぐことのできるタイプのコマンドである。しかしながら'''エルキドゥの3枚もあるQカードの性能は特段高いとは言えず、総合的に見て当時のサーヴァント全体の平均かやや下程度'''。ただでさえ低い素の火力がQによる減算で更に低下し、スター産出量もNP取得量も平凡。一応3枚をまとめて使えればそれなりの性能にはなったのだが、そのために現実的なのが'''エルキドゥ1騎のみを戦場に残す背水の陣で耐久戦を行う'''所謂'''「単騎戦法」'''という点が難であり、それ以前にそもそもQカード自体があまり強くなかった時代にQ3枚、という時点で評価が辛くなるのは避けられなかった。一応Artはそこそこ高性能と評価されていたが、1枚しかないという点を覆すほどではなく焼け石に水。しかも唯一これらを強化可能な『変容』スキルは「Bを強化+AかQのどちらかをランダム強化(全て1ターン)」という効果であり、欲しい効果が来るかどうかすら不透明な上に来ても短時間しか持続してくれないという有様である。
 
:*以上の点を以て下された当時のエルキドゥの評価は「耐久寄りのステータスだが自前で耐久できる素養がほぼない。だが活躍させたいなら単騎戦法が推奨される。攻撃面は宝具だけの一発屋で通常攻撃にはあまり期待できない。しかもその宝具ですら同条件の同格に勝てない」というなんとも悲しいものであり、2017年初頭に公式で開催された「強化してほしいサーヴァントアンケート」では'''実装から何ヶ月も経っていないにもかかわらず3位にランクイン'''。ぶっちぎりだった[[ジャンヌ・ダルク|1位]][[アルトリア・ペンドラゴン|2位]]がサービス開始当初からいる無強化のローンチ組という点を鑑みればいっそ驚異的とすら言える程に「エルキドゥの性能難」が認知されていたことが窺える。
 
:*以上の点を以て下された当時のエルキドゥの評価は「耐久寄りのステータスだが自前で耐久できる素養がほぼない。だが活躍させたいなら単騎戦法が推奨される。攻撃面は宝具だけの一発屋で通常攻撃にはあまり期待できない。しかもその宝具ですら同条件の同格に勝てない」というなんとも悲しいものであり、2017年初頭に公式で開催された「強化してほしいサーヴァントアンケート」では'''実装から何ヶ月も経っていないにもかかわらず3位にランクイン'''。ぶっちぎりだった[[ジャンヌ・ダルク|1位]][[アルトリア・ペンドラゴン|2位]]がサービス開始当初からいる無強化のローンチ組という点を鑑みればいっそ驚異的とすら言える程に「エルキドゥの性能難」が認知されていたことが窺える。
 
:**当時のFGOディレクターであった塩川氏はこの結果に「設定が強いサーヴァントはゲームの性能も強くあってほしいという要望の現れだろう」という、前述の「設定と性能の噛み合わなさ」と「性能難に対する改善要望」を混同したらしい若干的外れなコメントを寄せている。
 
:**当時のFGOディレクターであった塩川氏はこの結果に「設定が強いサーヴァントはゲームの性能も強くあってほしいという要望の現れだろう」という、前述の「設定と性能の噛み合わなさ」と「性能難に対する改善要望」を混同したらしい若干的外れなコメントを寄せている。
:それからFGOのサービスも年を重ねて環境も変化し、エルキドゥ自身にも数回の強化が施されて性能面は大分まともになっている。アーツカードの性能が高いため、Aカードにスター集中のコマンドコードを刻印しクリティカルでNPを回収することがは運用の要になる。元々効果量の高い回復を持っていた上、『気配察知』に「回避」付与効果が追加されある程度の耐久戦が可能になったという点も大きいが、何より大きいのは宝具『人よ、神を繋ぎ止めよう』が大幅に強化されたという点。「宝具だけの一発屋」という評価に開き直ったのか「宝具の素の威力を大きく増強」「宝具に付随して付与されていた「防御力ダウン」効果を更に強化」「高体力、高攻撃力の強敵が多い「人類の脅威」属性に対する特効効果の獲得」と、'''何がなんでも一発で仕留め切る'''と言わんばかりの'''強敵・高難易度向けの決戦兵器'''としての地位を確立した。
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:それからFGOのサービスも年を重ねて環境も変化し、エルキドゥ自身にも数回の強化が施されて性能面は大分まともになっている。アーツカードの性能が高いため、'''Aカードにスター集中のコマンドコードを刻印しクリティカルでNPを回収する'''ことが用の要になる。元々効果量の高い回復を持っていた上、『気配察知』に「回避」付与効果が追加されある程度の耐久戦が可能になったという点も大きいが、何より大きいのは宝具『人よ、神を繋ぎ止めよう』が大幅に強化されたという点。「宝具だけの一発屋」という評価に開き直ったのか「宝具の素の威力を大きく増強」「宝具に付随して付与されていた「防御力ダウン」効果を更に強化」「高体力、高攻撃力の強敵が多い「人類の脅威」属性に対する特効効果の獲得」と、'''何がなんでも一発で仕留め切る'''と言わんばかりの'''強敵・高難易度向けの決戦兵器'''としての地位を確立した。
 
:また第2部では宝具のスタン付与対象である神性特性持ちのボスキャラが多く登場したことや、2022年の終わりには強化によってNPを最大50%チャージできるようになったことも相まって、現在では実装当時の評価とはかけ離れた活躍を見せている。
 
:また第2部では宝具のスタン付与対象である神性特性持ちのボスキャラが多く登場したことや、2022年の終わりには強化によってNPを最大50%チャージできるようになったことも相まって、現在では実装当時の評価とはかけ離れた活躍を見せている。
  
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