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7,587 バイト追加 、 2017年7月14日 (金) 01:15
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; 「……。世界には色々な英雄がいるのですね……。」
 
; 「……。世界には色々な英雄がいるのですね……。」
: マシュからアーチャーであることを疑われた根拠として[[エミヤ|双剣を使うアーチャー]]、[[ダビデ|棍棒で殴りつけるアーチャー]]、[[ギルガメッシュ|財宝を手当たりしだい投げつけるアーチャー]]のことを言われて呆気にとられての一言。そもそもアーチャーとして召喚されるサーヴァントで真面目に弓を使って戦う人物の方が少数派である。
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: アルジュナ体験クエスト「再び神の詩を求めよ」にて、マシュからアーチャーであることを疑われた根拠として[[エミヤ|双剣を使うアーチャー]]、[[ダビデ|棍棒で殴りつけるアーチャー]]、[[ギルガメッシュ|財宝を手当たりしだい投げつけるアーチャー]]のことを言われて呆気にとられての一言。そもそもアーチャーとして召喚されるサーヴァントで真面目に弓を使って戦う人物の方が少数派である。
    
; 「よろしい! 完璧だ! これでこそ私! これでこそアルジュナだ!! クッフフフ……アッハハハハハハハ!!」
 
; 「よろしい! 完璧だ! これでこそ私! これでこそアルジュナだ!! クッフフフ……アッハハハハハハハ!!」
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; カルナ「……そう。おまえはオレを憎いと思っている――――それでいい。<br/> オレとて聖人などではない。憎まれれば憤りを感じることもある。<br/> だが、それは正しい憎しみ、正しい憤りだ。決して特別なものではない。<br/> そして、<ruby><rb>特別ではない事とは、悪ではない</rb><rt>・・・・・・・・・・・・・・・</rt></ruby>。<br/> 己を誤魔化すな、アルジュナ。そうせずとも、オレたちは横に並ぶことはできる。<br/> かつて彼女が望んだ<ruby><rb>光景</rb><rt>モノ</rt></ruby>とは異なるだろうが……。」<br/> アルジュナ「――――なるほど。そうだ、そうだな。 カルナ……。 私はおまえが憎い、そして妬ましいよ。」<br/> カルナ「……そうか。」<br/> アルジュナ「だが、それでいいのだろうな。この憎悪は、醜い感情は消えることはない。<br/> けれど向き合うことはできる。この醜さを醜いと笑いながら、耐えることはできるのか。」
 
; カルナ「……そう。おまえはオレを憎いと思っている――――それでいい。<br/> オレとて聖人などではない。憎まれれば憤りを感じることもある。<br/> だが、それは正しい憎しみ、正しい憤りだ。決して特別なものではない。<br/> そして、<ruby><rb>特別ではない事とは、悪ではない</rb><rt>・・・・・・・・・・・・・・・</rt></ruby>。<br/> 己を誤魔化すな、アルジュナ。そうせずとも、オレたちは横に並ぶことはできる。<br/> かつて彼女が望んだ<ruby><rb>光景</rb><rt>モノ</rt></ruby>とは異なるだろうが……。」<br/> アルジュナ「――――なるほど。そうだ、そうだな。 カルナ……。 私はおまえが憎い、そして妬ましいよ。」<br/> カルナ「……そうか。」<br/> アルジュナ「だが、それでいいのだろうな。この憎悪は、醜い感情は消えることはない。<br/> けれど向き合うことはできる。この醜さを醜いと笑いながら、耐えることはできるのか。」
: 共闘でなくとも、競争で競い合うことによって横に並ぶことができる。カルナにこう説かれ、アルジュナは自分の抱える内情に向き合う。
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: 共闘でなくとも、競争で競い合うことによって横に並ぶことができる。カルナにこう説かれ、アルジュナは自分の抱える感情に向き合う。
 
: かつて母が願った理想はかたちこそ違えど、こうして幾千もの時を超えて実現したのだ。
 
: かつて母が願った理想はかたちこそ違えど、こうして幾千もの時を超えて実現したのだ。
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: ネロ祭再びにて、カルナとの戦いに意気込みを見せるアルジュナ。だが当のカルナは唐突にかつてのマスターの話を始めたりする始末。どうもすんなり決着、とはいかせてもらえないようだ。
 
: ネロ祭再びにて、カルナとの戦いに意気込みを見せるアルジュナ。だが当のカルナは唐突にかつてのマスターの話を始めたりする始末。どうもすんなり決着、とはいかせてもらえないようだ。
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; 「な!? チョコ……レート……ですと……!?この私に……?」<br/> 「……神や師からの授かりではなく、マスターからの純粋なる好意……。 何ということだ……!マスター、聞いてください。」<br/> 「私は……そのような好意を戴けるほどの存在なのでしょうか!?<br/> 確かに私は、他のサーヴァントより優れていると自負しています。 しかし、その一方……ただ、サーヴァントとしてしか、あなたを導けていない。そうも思うのです。<br/> 真のサーヴァントであれば、あなたのパートナーとして、より良い道へと引き上げるべきだというのに……!」
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; 「な!? チョコ……レート……ですと……!?この私に……?<br/> ……神や師からの授かりではなく、マスターからの純粋なる好意……。 何ということだ……!マスター、聞いてください。<br/> 私は……そのような好意を戴けるほどの存在なのでしょうか!?<br/> 確かに私は、他のサーヴァントより優れていると自負しています。 しかし、その一方……ただ、サーヴァントとしてしか、あなたを導けていない。そうも思うのです。<br/> 真のサーヴァントであれば、あなたのパートナーとして、より良い道へと引き上げるべきだというのに……!」
 
: 復刻バレンタインにて、チョコレートを渡したときの反応。
 
: 復刻バレンタインにて、チョコレートを渡したときの反応。
 
: 受け取ったチョコレートひとつに対してひどく動揺を見せているが、彼の生前を考えると……
 
: 受け取ったチョコレートひとつに対してひどく動揺を見せているが、彼の生前を考えると……
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; 「私の生涯の宿敵、憎み、嫉み、そして……何より羨ましいと感じた英雄カルナ。 <ruby><rb>そのカルナを討った矢です</rb><rt>・・・・・・・・・・・・</rt></ruby>。」<br/> 「あなたの信頼を、敬愛を受け止めた以上、私が差し出すは、私の全て。 ……そう、この矢は私にとって羞恥たる過去、怨念、そして……それでもなお、向き合わなければならないもの。<br/> この矢を、あなたに預かってもらうことで……私の全てを知ってもらうことができる。<br/> 同時に誓いましょう。二度と、このように卑怯な矢は射ちますまい。」
 
; 「私の生涯の宿敵、憎み、嫉み、そして……何より羨ましいと感じた英雄カルナ。 <ruby><rb>そのカルナを討った矢です</rb><rt>・・・・・・・・・・・・</rt></ruby>。」<br/> 「あなたの信頼を、敬愛を受け止めた以上、私が差し出すは、私の全て。 ……そう、この矢は私にとって羞恥たる過去、怨念、そして……それでもなお、向き合わなければならないもの。<br/> この矢を、あなたに預かってもらうことで……私の全てを知ってもらうことができる。<br/> 同時に誓いましょう。二度と、このように卑怯な矢は射ちますまい。」
 
: 彼からのチョコのお返しは「カルナを討った矢」。ただの矢ではなく、アルジュナにとってある種の戒めでもあるそれを託されたということは、彼が彼の思うままに生きようとする自己申告でもある。
 
: 彼からのチョコのお返しは「カルナを討った矢」。ただの矢ではなく、アルジュナにとってある種の戒めでもあるそれを託されたということは、彼が彼の思うままに生きようとする自己申告でもある。
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; 「はは……ははは! ははははは! 私の勝ちだ! 私の、私の、私の――――!」<br/> 「……! マスター――――あなたは――――。」<br/> 「私の、顔を、見たな?」
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: 幕間の物語「問い掛け続けることにこそ」にて。
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: 夢に彷徨いこんだ主人公が垣間見た彼の姿。何やら様子がおかしいが、その真相は……
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; 「――――答えを。
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; 私は<ruby><rb>戦士</rb><rt>クシャトリア</rt><ruby>であるが、同時に<ruby><rb>使い魔</rb><rt>サーヴァント</rt><ruby>である。
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; 戦士の誇りを抱こう。使い魔として任務を果たそう。<br/> 両立することはできる。戦士としての誇りは失うことなく、使い魔として忠を尽くすことも。」
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: 同上。夢中の迷宮で邂逅したラーマからの「貴様は誇り高き戦士か、それとも別の違う何かか?」という問いに対する返答。
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: 戦士であり使い魔。その在り方を、同郷に生きた大英雄にも臆することなく示してみせるが……試練はまだ終わらない。
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; アルジュナ「カルナ、勝負は付いた。この場で再戦するほど恥を知らぬ貴様でもあるまい。<br/>  立ち去れ。そうすれば、命だけは見逃そう。<br/>  そして、先ほどの問いに答えよう。我が<ruby><rb>真名</rb><rt>な</rt><ruby>はアルジュナ。<br/> マスター、〇〇のサーヴァントである。」
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; カルナ「……それは嘘だな。」<br/> アルジュナ「……今、何と言った。」<br/> カルナ「虚言を弄するな、アルジュナ。おまえはサーヴァントとして致命的な部分を一つ、失念している。<br/> それがある限り、おまえは真のサーヴァントではない。」<br/> アルジュナ「……ッ! 私は――――。」
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: さらに下層で「おまえは何者だ」という問いを投げかけ、立ちはだかるカルナを前にして。
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: 彼には致命的な「何か」が欠けていると説かれ、一同は更なる深淵を目指すことに。
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; 「――――私を見るな。私を見るな。私を見るな。<br/> ――――私の心には、<ruby><rb>“黒”</rb><rt>クリシュナ</rt><ruby>が棲んでいる。
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; 邪悪な囁き。
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; 私を扇動し、先導し、全ての罪を背負わせるもの。<br/> ……何て酷い言い訳だろう。浅ましい、恥ずかしい、おぞましい、見られたくない……。
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; ああ、だが。邪悪であることは、羨ましい。」
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: アルジュナの独白。顔を見られ、心に踏み込まれることを恐れる。彼の心に巣食うものとは……
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; アルジュナ「クリシュナ! 我が友の名を冠する私よ!」<br/> クリシュナ「アルジュナのご帰還か。否、あるいは遠征か? 闇を打ち払い、光を求めて此処に来たのか?」<br/> アルジュナ「その通りだ!」<br/> クリシュナ「度し難いな、我が友よ!
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;  <ruby><rb>“輝く王冠”</rb><rt>キリーティ</rt><ruby>とすら呼ばれた私が救われるのは、最奥の暗黒だけ。
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;  ――――何て皮肉。何て無様。強くなり、絆を結べば結ぶほどに――――。<br/> 私は、どうしようもなく。結んだ相手を殺さねばならなくなる。
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;  となればほら、そこに殺すべき相手が二人いるな?」
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: 深淵にてついに邂逅した、アルジュナの抱える「闇そのもの」。
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: それこそが「黒」、かつての親友の名を与えられた、もう一人のアルジュナ自身である。
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; アルジュナ「しかし……しかし、私は! 私は恵まれて育てられた!<br/> 善を尊び、悪を憎み、戦士として誇り高く生きてきた!<br/> このような悪心が、<ruby><rb>存在することが有り得ない</rb><rt>・・・・・・・・・・・・</rt><ruby>!<br/> いや……あってはならないはずなんだ!」
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; クリシュナ「その通りだ、アルジュナ!<br/> 私の、この顔を見た者に例外はない。誰であれ、何であれ、殺さなくてはならない。<br/> そうでなければ、私は英雄でいられない。私が英雄であるために、必要な殺人だ……!」
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: 「悪心なんて誰にでもある」と言った主人公に対しての返答。
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: その誰にでもある「悪心」すら己には本来存在してはいけない、それがあるのは英雄に相応しくない……彼が幼い頃より抱え続け、隠し続けていた悲痛な叫び。
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: 例えそれが宿敵であっても、マスターであっても、「黒」を見た者は手に掛けなければならない。そうしなければ、己は恥辱で死に絶えるのだから。
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; 「ずっと……ずっと、そう考えていた。おまえがいるからこそ、私はあの矢を放てたのだと。<br/>卑怯で、戦士の道から外れた振る舞いは――――。<br/>何もかも、<ruby><rb>おまえの責任だと</rb><rt>・・・・・・・・</rt><ruby>。
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; ……あの時の私は、ただひたすらに楽になりたかった。永劫続くかと思われたカルナとの戦い。<br/>自分という存在が、あまりに矮小で戦士に相応しくないという絶望感と諦観。<br/> だが、受け入れなければならなかった。どれほど否定しようとも、あの矢を放ったのは――――。」<br/> 「――――あの矢を放ったのは、俺だ。<br/> あの矢を握り、あの矢を番え、あの矢を放ったのは、このアルジュナだ。」
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: アルジュナは、自分の闇を受け入れ悪性を認める。それは数千年の後悔を、今後も一生背負って生きてゆくこと。
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: 後悔することも恐れない、そんな覚悟を背負って第二の生を歩もうとする姿がそこにはある。
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; 「このアルジュナ、最早迷いはありません。全身全霊を絞り尽くして、あなたにお仕え致します。」<br/> 「それでも、確実に言えることが一つある。……あなたに会えて、良かった。」
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: 夢から醒めた主人公に対して。ひとつの旅の果てに辿り着いた答え。
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: 時間神殿でカルナと語らった際に、いつか出会いたいと願った存在に、彼も巡り会うことが出来たのだ。
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; 「私はアーチャー。真名をアルジュナ。
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; <ruby><rb>戦士</rb><rt>クシャトリア</rt><ruby>であり、サーヴァントであり――――。
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; 未来を勝ち取るため、とあるマスターに力を貸す者。そして、ただの平凡な英霊に過ぎない。<br/> 神の血を引いているが神ではなく。人ならぬ非凡な力を持っても、所詮は人。<br/>ただ戦うのだ。マスターのために戦うのだ。マスターに仕えるという、その本質だけを抱いて戦うのだ。<br/>その一点を以て、私は私を英雄であると認識する。<br/>その為ならば、我が“黒”も受け入れる、恥とも思わぬ。<br/>私はアーチャー、私はアルジュナ。<br/>私は、〇〇のサーヴァントである。」
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: 自問自答の末にたどり着いた境地。長くも短い一夢を経て、彼は確実に新たな一歩を踏み出そうとしている。
    
== メモ ==
 
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