;「最後に、私からお願いを。どうかこのブリテンを、妖精達を悪く思わないでほしい。人間にも悪人と善人がいるように、妖精にも悪いものと善いものがいる。悪い人種、悪い社会、というものはない。ただ、二つの属性があるだけです。<br>僕は<ruby><rb>汎人類史</rb><rt>そちら</rt></ruby>の世界を知りません。それでも自信を持って言える。……このような結果になったとしても。どんなに悲しい事が、どんなに辛い事があっても……妖精國ブリテンは、美しい国でした。素晴らしい世界だったのです。<br>……私たちのブリテンは滅びるでしょう。でも、それは間違っていたからじゃない。悪い世界だったからでは、ないのです。<br>残るべきものが残る。続けられるものが続けていく。これはそれだけの話です。だからどうか、胸を張って。私たちの世界は1万年以上かけて、ここまで到達しました。<br>まだまだ未熟で、未完成な世界でしたがーー貴方たちの世界には続きがある。続きがある以上、いつかたどり着いて欲しい。何千年、何万年もかけたその先に。すべての生命、すべてのヒトが救われる、理想郷という名の到達点に。」 | ;「最後に、私からお願いを。どうかこのブリテンを、妖精達を悪く思わないでほしい。人間にも悪人と善人がいるように、妖精にも悪いものと善いものがいる。悪い人種、悪い社会、というものはない。ただ、二つの属性があるだけです。<br>僕は<ruby><rb>汎人類史</rb><rt>そちら</rt></ruby>の世界を知りません。それでも自信を持って言える。……このような結果になったとしても。どんなに悲しい事が、どんなに辛い事があっても……妖精國ブリテンは、美しい国でした。素晴らしい世界だったのです。<br>……私たちのブリテンは滅びるでしょう。でも、それは間違っていたからじゃない。悪い世界だったからでは、ないのです。<br>残るべきものが残る。続けられるものが続けていく。これはそれだけの話です。だからどうか、胸を張って。私たちの世界は1万年以上かけて、ここまで到達しました。<br>まだまだ未熟で、未完成な世界でしたがーー貴方たちの世界には続きがある。続きがある以上、いつかたどり着いて欲しい。何千年、何万年もかけたその先に。すべての生命、すべてのヒトが救われる、理想郷という名の到達点に。」 |