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{{サーヴァント概要
 
{{サーヴァント概要
 
| タイトル = アヴェンジャー
 
| タイトル = アヴェンジャー
| 真名 = 巌窟王/エドモン・ダンテス
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| 真名 = 巌窟王/エドモン・ダンテス
| 読み = がんくつおう / -
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| 読み = がんくつおう -
 
| 外国語表記 = The Count of Monte Cristo / Edmond Dantès
 
| 外国語表記 = The Count of Monte Cristo / Edmond Dantès
 
| 本名 = エドモン・ダンテス  
 
| 本名 = エドモン・ダンテス  
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| 身長 = 185cm
 
| 身長 = 185cm
 
| 体重 = 75kg
 
| 体重 = 75kg
| 出典 = デュマ著『モンテ・クリスト伯』?
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| 出典 = デュマ著『モンテ・クリスト伯』?<ref group="注">『Grand Order material Ⅲ』においては?マークは付いていない。</ref>
 
| 地域 = フランス
 
| 地域 = フランス
 
| 属性 = 混沌・悪
 
| 属性 = 混沌・悪
 
| 副属性 = 人
 
| 副属性 = 人
 
| 性別 = 男性
 
| 性別 = 男性
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| 一人称 = 俺・オレ・<RUBY><RB>俺</RB><RT>オレ</RT></RUBY><ref group = "注">意図的に使い分けている節がある。</ref><br>私(時折)
 
| 二人称 = おまえ/貴様
 
| 二人称 = おまえ/貴様
 
| 三人称 = 奴/彼/彼女
 
| 三人称 = 奴/彼/彼女
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| レア度 = ☆5
 
| レア度 = ☆5
 
| 初登場作品 = [[Fate/Grand Order]]
 
| 初登場作品 = [[Fate/Grand Order]]
| 好きな物 = それらを語る事に、もはや意味はない
+
| 好きな物 = そんなもの、もはや何の意味もない
| 苦手な物 = 悪逆、不道徳、不条理、理不尽
+
| 苦手な物 = 世界、何もかも
| 天敵 = ナイチンゲール、ジャンヌ・ダルク、メルセデス、エデ
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| 天敵 =  
 
}}
 
}}
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; 略歴
 
; 略歴
 
: [[ゲーティア|魔術王]]が人理焼却を行おうとする頃に、その是非を見極めるために現界したサーヴァント。
 
: [[ゲーティア|魔術王]]が人理焼却を行おうとする頃に、その是非を見極めるために現界したサーヴァント。
: イベント『空の境界/the Garden of Order』にて第四特異点の定礎復元後、魔術王から第一の塔[[小川マンション|オガワハイム]]を新たな特異点とする旨の依頼を受ける。とは言っても、魔術王の目的や理念が自身とは相容れないものと判断し独自に行動していた。本件における黒幕であり、立場上は魔術王の尖兵として最初に主人公の前へと立ちはだかる。だがその折、[[両儀式〔アサシン〕|両儀式]]に自身の影を殺された為に「仕事」は失敗に終わってしまう。
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: [[死界魔霧都市 ロンドン|第四特異点]]の定礎が復元された後、イベント『空の境界/the Garden of Order』にて魔術王から第一の塔[[小川マンション|オガワハイム]]を新たな特異点とする旨の依頼を受ける。とは言っても、魔術王の目的や理念が自身とは相容れないものと判断し独自に行動していた。本件における黒幕であり、立場上は魔術王の尖兵として最初に主人公の前へと立ちはだかる。だがその折、[[両儀式〔アサシン〕|両儀式]]に自身の影を殺された為に「仕事」は失敗に終わってしまう。
   −
:イベント『監獄塔に復讐鬼は哭く』にて魔術王の仕掛けた呪いをきっかけとして、監獄塔に精神と魂を幽閉された主人公の前にその姿を現す。現在の状況と脱出の手立てを示す導き手であり、自らも主人公を仮のマスターとして戦いを促し、共に七つの「裁きの間」へ挑む。
+
:イベント『監獄塔に復讐鬼は哭く』では魔術王の仕掛けた呪いをきっかけとして、監獄塔に精神と魂を幽閉された主人公の前にその姿を現す。現在の状況と脱出の手立てを示す導き手であり、自らも主人公を仮のマスターとして戦いを促し、共に七つの「裁きの間」へ挑む。
:その実、彼の言動そして能力から、彼こそ主人公を殺すために送り込まれた刺客そのものであったと思われるが、離反したことが窺える。これは彼が魔術王改めゲーティアの、騙し討ちにも等しい計画に激怒したことに起因している。元から性質が相容れないことに加え、本件が決定的となり反旗を翻したのだ。そして主人公の魂を見定め、ゲーティアへの反逆と報復を為す為に、彼を導くことを選択した。その際に、最後まで導く為に第七の裁きを担当していた傲慢の具現から、その座を奪い去っていたのではないかと思われる。
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:その実、彼こそ主人公を殺すために送り込まれた刺客そのものであったと思われるが、離反したことが窺える。これは彼が魔術王改めゲーティアの、騙し討ちにも等しい計画に激怒したことに起因している。
 
:始めは主人公を試したり嘲るような態度を取っていたが、隔絶された監獄塔において進み続ける主人公を認めて好意的になっていく。しかし、本来の「シャトー・ディフ」がそうであったように、この監獄塔も脱出できる者はただ一人。彼は最後の試練として立ちはだかり、最後の死闘を行う。そうして巌窟王は主人公に殺されたが、それこそが彼の勝利であった。かつて彼を導いたファリア神父と同じように、あるいは復讐を成し遂げられないで生涯を終えた彼が知ることのなかったもの──『不条理に貶められた者を導く』という勝利と救いを得た。
 
:始めは主人公を試したり嘲るような態度を取っていたが、隔絶された監獄塔において進み続ける主人公を認めて好意的になっていく。しかし、本来の「シャトー・ディフ」がそうであったように、この監獄塔も脱出できる者はただ一人。彼は最後の試練として立ちはだかり、最後の死闘を行う。そうして巌窟王は主人公に殺されたが、それこそが彼の勝利であった。かつて彼を導いたファリア神父と同じように、あるいは復讐を成し遂げられないで生涯を終えた彼が知ることのなかったもの──『不条理に貶められた者を導く』という勝利と救いを得た。
 
:最後に消え去る間際、「この世にいてはならない英霊」と称された彼に、主人公は再会を望んだ。それを受けて彼は主人公へと最大の敬意を示し、激励と共に監獄塔での霊基を消滅させた。
 
:最後に消え去る間際、「この世にいてはならない英霊」と称された彼に、主人公は再会を望んだ。それを受けて彼は主人公へと最大の敬意を示し、激励と共に監獄塔での霊基を消滅させた。
   −
:だが、彼の英霊としての歪んだ在り方によってなのか、ここで異例の事態が発生する。主人公の精神の奥底であり、悪性情報が蓄積するとされる廃棄孔(厳密には非常にソレと酷似している機構をもっている「主人公にとっての廃棄孔」)。そこへ監獄塔にて殺された巌窟王の残滓が流れ込んだ際に、彼という個は霧散することなく自我と力をを保ったのだ。それ以降の『監獄塔で七日間を過ごしたアヴェンジャー』は、主人公の精神に蓄積している悪性情報(彼曰く「恩讐」)を焼却し続けている。
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:だが、彼の英霊としての歪んだ在り方によってなのか、ここで異例の事態が発生する。主人公の精神の奥底であり、悪性情報が蓄積するとされる廃棄孔(厳密には非常にソレと酷似している機構をもっている「主人公にとっての廃棄孔」)。そこへ監獄塔にて殺された巌窟王の残滓が流れ込んだ際に、彼という個は霧散することなく自我と力を保ったのだ。それ以降の『監獄塔で七日間を過ごしたアヴェンジャー』は、主人公の精神に蓄積している悪性情報(彼曰く「恩讐」)を焼却し続けている。
:この「廃棄孔の彼」は、彼が言うには、カルデアで改めて召喚された巌窟王とは本質的には同一人物だが、在り方が異なっているらしい。本人曰く危険性が増しており主人公へと牙を向ける可能性が一応はあるらしい。これは(この廃棄孔が、主人公に倒されたモノたちの<RUBY><RB>悪性情報</RB><RT>恩讐</RT> </RUBY>が流れつく場所であるという言質を踏まえると)この場に居座る彼もまた主人公によって倒された巌窟王の<RUBY><RB>悪性情報</RB><RT>恩讐</RT> </RUBY>そのものであるからだと考えられる。
  −
:並みの『穢れ』であれば彼の『炎』の餌食となるが、彼一人で対処しきれなかった淀みは定期的に形となって主人公へと牙を向けることがある。その際は[[天草四郎時貞|外部の助力]]あるいは主人公と共に立ち向かっている。しかし先の外部の助力者によると、それでも悪性情報は主人公の中に着実に蓄積されてしまっているようだ。
   
:また以降は主人公の精神に対しての防衛機能も担っており、悪意を持って干渉してくる外敵を退けている。致命的な心的外傷を及ぼすような事態あるいは彼にしか対処できない事態、と思われる場合には姿を現す。その様を指して『夢幻の門番が如き者』とも称された。
 
:また以降は主人公の精神に対しての防衛機能も担っており、悪意を持って干渉してくる外敵を退けている。致命的な心的外傷を及ぼすような事態あるいは彼にしか対処できない事態、と思われる場合には姿を現す。その様を指して『夢幻の門番が如き者』とも称された。
    
: 終局特異点『[[冠位時間神殿 ソロモン]]』では冠位時間神殿に顕れ、それまでの他の座に姿を見せなかったサーヴァント達の筆頭として、Ⅹの座を統括する[[アンドロマリウス|廃棄孔アンドロマリウス]]に、彼方から超々高速による強襲を仕掛ける。
 
: 終局特異点『[[冠位時間神殿 ソロモン]]』では冠位時間神殿に顕れ、それまでの他の座に姿を見せなかったサーヴァント達の筆頭として、Ⅹの座を統括する[[アンドロマリウス|廃棄孔アンドロマリウス]]に、彼方から超々高速による強襲を仕掛ける。
:亜種特異点Ⅰ『[[悪性隔絶魔境 新宿]]』では最後の最後で主人公の元へ駆けつけ、助力を行う。そして主人公の戦いが続く限り力を貸すことを告げた。彼の発言から、あの亜種特異点にいたと思われる男──『モンテ・クリスト伯』の著者[[アレクサンドル・デュマ・ペール|デュマ]]による依頼(召喚?)である可能性が窺える。またいくつかの描写から致命傷を負った[[ジャンヌ・ダルク〔オルタ〕]]が消滅を逃れ、全快状態で最終決戦に駆け付けられたのも、下水道に潜んでいた彼の第三宝具『待て、しかして希望せよ』によるものである可能性が高い。
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:亜種特異点Ⅰ『[[悪性隔絶魔境 新宿]]』では最後の最後で主人公の元へ駆けつけ、助力を行う。そして主人公の戦いが続く限り力を貸すことを告げた。彼の発言から、あの亜種特異点にいたと思われる男──『モンテ・クリスト伯』の著者[[アレクサンドル・デュマ・ペール|デュマ]]による依頼(召喚?)である可能性が窺える。
:亜種並行世界『[[屍山血河舞台 下総国]]』では主人公の現状を鑑みて救援の手がまだ必要と判断したホームズに促され、正規ルートで向かった[[風魔小太郎]]とは別口で下総国に侵入し、現地民の宣教師を装って主人公達のサポートに回った。『<RUBY><RB>俺</RB><RT>オレ</RT> </RUBY>』という一人称から、主人公の精神内に付属した「廃棄孔の彼(一人称は『オレ』)」がアンカーに近い役割をしていたのではないかとも窺える。後の『[[不可逆廃棄孔 イド]]』において、2人の巌窟王が合一した際の一人称も<RUBY><RB>俺</RB><RT>オレ</RT> </RUBY>となっている。
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:亜種並行世界『[[屍山血河舞台 下総国]]』では主人公の現状を鑑みて救援の手がまだ必要と判断したホームズに促され、正規ルートで向かった[[風魔小太郎]]とは別口で下総国に侵入し、現地民の宣教師を装って主人公達のサポートに回った。『<RUBY><RB>俺</RB><RT>オレ</RT> </RUBY>』という一人称から、主人公の精神内に付属した「廃棄孔の彼(一人称は『オレ』)」がアンカーに近い役割をしていたのではないかとも窺える<ref group="注">後の『[[不可逆廃棄孔 イド]]』において、2人の巌窟王が合一した際の一人称も<RUBY><RB>俺</RB><RT>オレ</RT> </RUBY>となっている。</ref>。
 
:Lostbelt No.2『[[無間氷焔世紀 ゲッテルデメルング]]』にて「廃棄孔の彼」が意識が精神の奥底へと墜ちてしまった主人公を[[シトナイ|ある少女]]のもとまで導いた。その際の彼は、監獄塔で共に戦った時より弱体化していた。
 
:Lostbelt No.2『[[無間氷焔世紀 ゲッテルデメルング]]』にて「廃棄孔の彼」が意識が精神の奥底へと墜ちてしまった主人公を[[シトナイ|ある少女]]のもとまで導いた。その際の彼は、監獄塔で共に戦った時より弱体化していた。
:Lostbelt No.5『[[星間都市山脈 オリュンポス]]』にて、[[アフロディーテ]]の精神攻撃により主人公は脳を侵され夢の迷路に囚われてしまう。その折、弱音を吐露する主人公に対し呼びかけを続け、強いることはなく待ち、ひたすらに主人公を謳い、決意新たに歩む少年/少女の背中を押す事で『抗う』か『諦める』か、お前はどちらを選んでも良いのだと諭し、主人公の決断と覚醒を促す。この際、彼の目が赤眼となっているのだが、これが弱体化によるものであるのか、神性を示す赤なのかは現在不明。
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:Lostbelt No.5『[[星間都市山脈 オリュンポス]]』では、[[アフロディーテ]]の精神攻撃により脳を侵された主人公に廃棄孔から呼び掛けを行い、彼/彼女の決断と覚醒を促す。この際、彼の目が赤眼となっているのだが、これが弱体化によるものであるのか、神性を示す赤なのかは現在不明。
 
:自身の[[幕間の物語]]「夢の終わり、或いは恩讐の果て」では『廃棄孔の巌窟王』が消滅しかけているという事態を解決するべく、廃棄孔へとやってきた主人公とアビゲイルと『カルデアの巌窟王』と共に、[[伊吹童子|蓄積した悪性]][[ケルヌンノス|情報の顕現]]を打倒する。その後は[[次元境界穿孔艦ストーム・ボーダー|ストームボーダー]]の廊下で『カルデアの彼』が著しく弱っている描写が写し出される。
 
:自身の[[幕間の物語]]「夢の終わり、或いは恩讐の果て」では『廃棄孔の巌窟王』が消滅しかけているという事態を解決するべく、廃棄孔へとやってきた主人公とアビゲイルと『カルデアの巌窟王』と共に、[[伊吹童子|蓄積した悪性]][[ケルヌンノス|情報の顕現]]を打倒する。その後は[[次元境界穿孔艦ストーム・ボーダー|ストームボーダー]]の廊下で『カルデアの彼』が著しく弱っている描写が写し出される。
:奏章Ⅱにおいてはカルデアと廃棄孔の巌窟王双方の魔力を削って作成した、責務の呼び声を踏破するための特異点「不可逆廃棄孔 イド」を顕現させて主人公を誘う。同時にカルデアと廃棄孔の巌窟王は合一し、「未練の巌窟王」と以前から用意していた[[巌窟王 モンテ・クリスト|新たな霊基]]である「決意の巌窟王」に再度分裂。そして主人公に“火種として燻っていた彼/彼女の復讐心を増幅させ、それを意識的に乗り越えさせること”を目的とした七つの試練を課す。試練終盤、疑似東京に呼び込まれたアヴェンジャーたちへその真意を語り、「野暮用」への助力を求めていた。
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:奏章Ⅱにおいてはカルデアと廃棄孔の巌窟王双方の魔力を削って作成した、責務の呼び声を踏破するための特異点「[[不可逆廃棄孔 イド]]」を顕現させて主人公を誘う。同時にカルデアと廃棄孔の巌窟王は合一し、「未練の巌窟王」と以前から用意していた[[巌窟王 モンテ・クリスト|新たな霊基]]である「決意の巌窟王」に再度分裂。そして主人公に“火種として燻っていた彼/彼女の復讐心を増幅させ、それを意識的に乗り越えさせること”を目的とした七つの試練を課す。試練終盤、疑似東京に呼び込まれたアヴェンジャーたちへその真意を語り、「野暮用」への助力を求めていた。
:主人公が疑似東京から帰還後、彼はジャンヌ・オルタを始めとするアヴェンジャーたちと共に主人公の廃棄孔の底へと潜航する。そして廃棄孔にて自身の目を盗んで巣食い、主人公へとその牙を届かせようとしていた悪性情報「[[アレッサンドロ・ディ・カリオストロ|最終使徒・カリオストロ絶望伯]]」との決戦に挑む。“不可逆廃棄孔”という大規模な舞台を生み出した目的の半分は"悪性情報カリオストロを誘き出し、捕らえ、討伐するため”でもあったのだ。最後には窮地に駆け付けた主人公そして、ずっと陰ながら支えてくれていた[[アンリマユ|元祖アヴェンジャー]]の助太刀もあって勝利を収める。そして『“今を生きる人間として明日のために闘う、最後の決戦”に“過去に囚われ、誰か/何かを憎み、殺すためにこそ本領を発揮する”アヴェンジャーたちそのものが加わる。「それでは、まるで意味がない」』という旨を主人公に告げ、折衷案として霊基の影を残し、カリオストロと戦ったアヴェンジャーたちと共にカルデアから退去していった。
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:主人公が疑似東京から帰還後、彼はジャンヌ・オルタを始めとするアヴェンジャーたちと共に主人公の廃棄孔の底へと潜航する。そして廃棄孔にて自身の目を盗んで巣食い、主人公へとその牙を届かせようとしていた悪性情報「[[アレッサンドロ・ディ・カリオストロ|最終使徒・カリオストロ絶望伯]]」との決戦に挑む。“不可逆廃棄孔”という大規模な舞台を生み出した目的の半分は"悪性情報カリオストロを誘き出し、捕らえ、討伐するため”でもあったのだ。最後には窮地に駆け付けた主人公そして、ずっと陰ながら支えてくれていた[[アンリマユ|元祖アヴェンジャー]]の助太刀もあって勝利を収める。
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:そして『“今を生きる人間として明日のために闘う、最後の決戦”に“過去に囚われ、誰か/何かを憎み、殺すためにこそ本領を発揮する”アヴェンジャーたちそのものが加わる。「それでは、まるで意味がない」』という旨を主人公に告げ、折衷案として霊基の影を残し、カリオストロと戦ったアヴェンジャーたちと共にカルデアから退去していった。
    
; 人物
 
; 人物
 
: 帽子を被り、黒い外套に身を覆った色白の肌をした青年。普段は服の下に隠されているが、身体中には無数の傷跡が刻まれている。
 
: 帽子を被り、黒い外套に身を覆った色白の肌をした青年。普段は服の下に隠されているが、身体中には無数の傷跡が刻まれている。
: 復讐を完遂しようとしたモンテ・クリスト伯の末路であり、人々に「かくあるべし」とされて存在を定められた復讐鬼の偶像。「運命と現実への復讐者」であり、常に世界に遍く理不尽と悪意を憎んでいる。
+
: 「運命と現実への復讐者」であり、常に世界に遍く理不尽と悪意を憎んでいる。
 
: 一見すれば自己以外の世界すべてを憎悪しているようにも映るが、決して無辜なる人々を憎む悪鬼ではなく、不道徳と悪逆に満ちながら君臨する現実そのものをこそ、彼は憎み否定し続ける。
 
: 一見すれば自己以外の世界すべてを憎悪しているようにも映るが、決して無辜なる人々を憎む悪鬼ではなく、不道徳と悪逆に満ちながら君臨する現実そのものをこそ、彼は憎み否定し続ける。
 
: 自己を「永劫の復讐鬼」として定義しており、近寄る物の全てを傷つける荒々しさと暴威に満ちている。非常に尊大で苛烈な性格であり、恐ろしげな振る舞いを見せる事も多い。また己の復讐心への無暗な共感や理解を示す者には激しい嫌悪を催す。
 
: 自己を「永劫の復讐鬼」として定義しており、近寄る物の全てを傷つける荒々しさと暴威に満ちている。非常に尊大で苛烈な性格であり、恐ろしげな振る舞いを見せる事も多い。また己の復讐心への無暗な共感や理解を示す者には激しい嫌悪を催す。
 
: 一方で[[アンリマユ|アヴェンジャークラスの先輩]]同様に人間の事は悪し様に言いつつも、その魂の輝きを愛している。特に苦境に立っていたとしても、抗い進む者を好む傾向にある。とりわけ監獄塔の一件で真価を見定めた主人公に対しては全霊を賭して、心身共に力になろうとしてくれる。
 
: 一方で[[アンリマユ|アヴェンジャークラスの先輩]]同様に人間の事は悪し様に言いつつも、その魂の輝きを愛している。特に苦境に立っていたとしても、抗い進む者を好む傾向にある。とりわけ監獄塔の一件で真価を見定めた主人公に対しては全霊を賭して、心身共に力になろうとしてくれる。
: 主人公が歩みを止めない限り、黒炎の残滓は少年/少女と共に在る──それを彼は「契約だ」と[[アストライア|天秤の女神に]]語った。夢へと流れる神霊の膨大な情報からでさえ、彼は主人公の精神を護る。またこの際に彼女が「虚数に記憶を廃棄したい」という旨の頼みを彼にしており、前述する彼の立場からこの廃棄孔は虚数空間の性質を持っていることが窺える。
+
: 主人公が歩みを止めない限り、黒炎の残滓は少年/少女と共に在る──それを彼は「契約だ」と[[アストライア|天秤の女神]]に語った。夢へと流れる神霊の膨大な情報からでさえ、彼は主人公の精神を護る。またこの際に彼女が「虚数に記憶を廃棄したい」という旨の頼みを彼にしており、前述する彼の立場からこの廃棄孔は虚数空間の性質を持っていることが窺える。
 
+
::「廃棄孔の巌窟王」は、彼が言うには、カルデアで改めて召喚された巌窟王とは本質的には同一人物だが、在り方が異なっているらしい。本人曰く危険性が増しており主人公へと牙を向ける可能性が一応はあるらしい。これは(主人公の廃棄孔が、主人公に倒されたモノたちの<RUBY><RB>悪性情報</RB><RT>恩讐</RT> </RUBY>が流れつく場所であるという言質を踏まえると)この場に居座る彼もまた主人公によって倒された巌窟王の<RUBY><RB>悪性情報</RB><RT>恩讐</RT> </RUBY>そのものであるからだと考えられる。
: この世界に於いてエドモン・ダンテスとは実在した男であり、彼は生前に『モンテ・クリスト伯』の著者である[[アレクサンドル・デュマ・ペール|デュマ]]と出逢っている。その際にデュマは『彼をモデルとした小説を書く』という取引を持ち掛けた。血と怨念に敷き詰められた彼の半生を「だからこそ美しい」と思わせるように脚色し世に広める。それによって彼に関わってきた人間がせめてもの救いを得られるかもしれないと語って聞かせた。そして彼はこれを了承した。
  −
: また加えてデュマは、眼前にいる彼が『復讐を続ける限り自分の描く小説の様な救いは訪れない、九割がた一切の救いも人並みの幸福も二度と手に入らない地獄の道を辿ること』を見抜き、いまならば引き返せると忠言した。『今からでも小説のような救いが得られるかもしれない』と。しかし、むしろ彼は道半ばで巻き込んだ「無垢なる者」の報いを己が受けることに安堵した。そして(その場に居合わせた第三者に称される)自身さえも焼き殺す黒き憤怒と魂を滾らせて、復讐への決意を強固なモノへとした。自身に救いは要らぬ、慈悲など要らぬと叫びながら破滅の道の歩みを続けた。
  −
: 現在、彼がどのような末路を辿ったのかは詳しく明かされてはいない。どうやら彼も最後はエデによって救われたと思われるのだが、精神と魂と肉体を引き換えにするといった言説やエデが実在した人間であるのかすら判然としていないため謎は多い。あるいは彼がかつて言ったように英霊とも異なる「超常の存在」に「生まれ変わった」のか。
  −
: しかし、ただ一人。小説の感想と「本当の彼がどのような結末を迎えたのか」を教えに来るようにと彼に宣ったデュマ。彼だけは、その真相を知っていると思われる。仮に彼さえも知らないのだとすれば、それは伝えることすら叶わないような末路を辿った、ということになる。
  −
:その後。小説は世に伝わり、人々が想い描く『モンテ・クリスト伯』という偶像の影響を受けて「巌窟王」として座に刻まれた。現界した彼は「復讐鬼の偶像」として存在しているとされる。つまり彼は【実在したモデル】と【人々の夢想するエドモン】が混然とした英霊であると考えられ、その在り方は[[アントニオ・サリエリ|「灰色の男」と融合した音楽家]]と近似していると言える。「男の人生は物語となった。或いは物語こそが男の人生だったのか」「男は復讐の神を叫んだが、哀れ、男自身がそれに成り果てた」と彼は語った。
      
; 能力
 
; 能力
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: スキル「鋼鉄の決意」により痛覚の完全遮断、超高速行動に耐えうる超人的な心身を有しているほか、「窮地の智慧」は危機的な状況で幸運を呼び込み、また「窮地の智慧」とクラスの特殊性が合わさることで、「道具作成」も可能となっている。
 
: スキル「鋼鉄の決意」により痛覚の完全遮断、超高速行動に耐えうる超人的な心身を有しているほか、「窮地の智慧」は危機的な状況で幸運を呼び込み、また「窮地の智慧」とクラスの特殊性が合わさることで、「道具作成」も可能となっている。
 
:奏章Ⅱではカルデアと廃棄孔の巌窟王両方の魔力を削ることで、特異点「不可逆廃棄孔 イド」や新たな霊基の作成を行っていた。
 
:奏章Ⅱではカルデアと廃棄孔の巌窟王両方の魔力を削ることで、特異点「不可逆廃棄孔 イド」や新たな霊基の作成を行っていた。
:生前はただの生身の人間であり、ファリア神父に授けられた知識で相手の行動を予測し拳銃やナイフ、毒や爆薬といった罠で相手を追い詰め、負傷の痛みは秘薬で抑えるという戦術を駆使して来た他、東洋の体術をも会得し侮られていたとはいえ代行者とも辛うじて戦闘になる身体能力を得ている。
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:生前はただの生身の人間であり、ファリア神父に授けられた知識で相手の行動を予測し拳銃やナイフ、毒や爆薬といった罠で相手を追い詰め、負傷の痛みは秘薬で抑えるという戦術を駆使して来た。他にも、東洋の体術をも会得し侮られていたとはいえ代行者とも辛うじて戦闘になる身体能力を得ている。
 
:復讐相手であるプラーガ神父やタランテラといった「神秘」に属する存在には敵わなかったが、モンテ・クリスト島の秘宝が発揮され魔術刻印と魔術回路を植え付けられることで、黒き炎を放ち空を駆けた。だがそれも一時のことであったのか、埋め込まれていた秘宝が消える感覚と共に、彼自身は超常の存在として生まれ直すことでもない限り、炎を発することないだろうと推測している。ただこれは秘宝が消滅したのではなく、彼の身体に溶け込んだだけの可能性も考えられる。
 
:復讐相手であるプラーガ神父やタランテラといった「神秘」に属する存在には敵わなかったが、モンテ・クリスト島の秘宝が発揮され魔術刻印と魔術回路を植え付けられることで、黒き炎を放ち空を駆けた。だがそれも一時のことであったのか、埋め込まれていた秘宝が消える感覚と共に、彼自身は超常の存在として生まれ直すことでもない限り、炎を発することないだろうと推測している。ただこれは秘宝が消滅したのではなく、彼の身体に溶け込んだだけの可能性も考えられる。
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: それ故にエクストラクラス・アヴェンジャーとして現界した肉体は、その生きざまを昇華した宝具と化している(一説では、生前に邂逅したという「14の遺物」が関係しているとも)。
 
: それ故にエクストラクラス・アヴェンジャーとして現界した肉体は、その生きざまを昇華した宝具と化している(一説では、生前に邂逅したという「14の遺物」が関係しているとも)。
 
: あらゆる毒を受け付けない強靭な肉体、精神干渉系の効果の軽減、死に至る毒炎を怨念の魔力として行使することによる攻撃に加え、自らのステータスやクラスを隠蔽、偽の情報を見せることも可能な常時発動型の宝具。
 
: あらゆる毒を受け付けない強靭な肉体、精神干渉系の効果の軽減、死に至る毒炎を怨念の魔力として行使することによる攻撃に加え、自らのステータスやクラスを隠蔽、偽の情報を見せることも可能な常時発動型の宝具。
: 後者では『空の境界/the Garden of Order』において姿が真っ黒にしか映らなくなる他、情報も隠蔽したこともあってかマシュやカルデアのマスターが混乱していた。
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: 後者では『空の境界/the Garden of Order』において姿が真っ黒にしか映らなくなる他、情報も隠蔽したこともあってかマシュや主人公は混乱していた。
: 真名開放の効果は溜め込んだ怨念を一気に周囲へと撒き散らされ、敵を疑心暗鬼に陥らせて同士打ちさせるものだが、その効果が『Grand Order』で使用されることはない。
+
: 真名解放の効果は溜め込んだ怨念を一気に周囲へと撒き散らされ、敵を疑心暗鬼に陥らせて同士打ちさせるものだが、その効果が『Grand Order』で使用されることはない。
    
; 虎よ、煌々と燃え盛れ(アンフェル・シャトー・ディフ)
 
; 虎よ、煌々と燃え盛れ(アンフェル・シャトー・ディフ)
113行目: 107行目:  
: 人間の知恵は全てこの二つの言葉「待て、しかして希望せよ」に凝縮される。
 
: 人間の知恵は全てこの二つの言葉「待て、しかして希望せよ」に凝縮される。
 
: 自陣のうち一名を、瀕死(戦闘不能状態)からでも完全回復させる上に、全パラメーターを一時的にランクアップさせる回復宝具。
 
: 自陣のうち一名を、瀕死(戦闘不能状態)からでも完全回復させる上に、全パラメーターを一時的にランクアップさせる回復宝具。
: 『Fate/Grand Order』には実装されていないが、亜種特異点Ⅰで霊核に致命傷を負ったはずのジャンヌ・オルタがその後登場して戦えていたので、助けた際にこの宝具を使用して治療したものと思われている。
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: 『Fate/Grand Order』では基本的に使用しないが、亜種特異点Ⅰで霊核に致命傷を負ったはずのジャンヌ・オルタがその後登場して戦えていたので、助けた際にこの宝具を使用して治療したものと思われている。
 
: 奏章Ⅱでは[[巌窟王 モンテ・クリスト|決意の巌窟王]]がこれを[[ハサン・サッバーハ〔耀星のハサン〕|耀星のハサン]]に預け、一回きりだが対象を指定するだけで発動するようにさせていた。またこの際には、対象にかけられた呪詛や術式も解除できるという効果も明かされている。
 
: 奏章Ⅱでは[[巌窟王 モンテ・クリスト|決意の巌窟王]]がこれを[[ハサン・サッバーハ〔耀星のハサン〕|耀星のハサン]]に預け、一回きりだが対象を指定するだけで発動するようにさせていた。またこの際には、対象にかけられた呪詛や術式も解除できるという効果も明かされている。
    
この他、監獄塔の巌窟王 エドモン・ダンテスは第四宝具を所有していたが、その所有を申告せず真名解放もしなかった。<br>その宝具が[[巌窟王 モンテ・クリスト|別霊基]]にて「君よ、輝きの道を征け」という第一宝具として登録されている。
 
この他、監獄塔の巌窟王 エドモン・ダンテスは第四宝具を所有していたが、その所有を申告せず真名解放もしなかった。<br>その宝具が[[巌窟王 モンテ・クリスト|別霊基]]にて「君よ、輝きの道を征け」という第一宝具として登録されている。
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== 真名:巌窟王 / エドモン・ダンテス ==
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== 真名:巌窟王 エドモン・ダンテス ==
 
:エドモン・ダンテス。「復讐者」として世界最高の知名度を有する人物。「巌窟王」として知られている。
 
:エドモン・ダンテス。「復讐者」として世界最高の知名度を有する人物。「巌窟王」として知られている。
    
:マルセイユの海の傍らで働く誠実な男で、この世が邪悪に充ちているとは知らずに生きていた。19歳の時、悪辣な陰謀が導いた無実の罪によって孤島にある牢獄、<RUBY><RB>イフの塔</RB><RT>シャトー・ディフ</RT></RUBY>に囚われてしまう。
 
:マルセイユの海の傍らで働く誠実な男で、この世が邪悪に充ちているとは知らずに生きていた。19歳の時、悪辣な陰謀が導いた無実の罪によって孤島にある牢獄、<RUBY><RB>イフの塔</RB><RT>シャトー・ディフ</RT></RUBY>に囚われてしまう。
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:鋼の精神によって屈することなく十四年もかけて監獄島から生還し、彼は復讐鬼となった。<br>人間が持つ善性を捨て、悪魔が如き狡猾さと力を、そして自らに希望を与えたファリア神父より授かった救世主の島、財宝の城――モンテ・クリスト島の財宝を得てパリへと舞い降りた。それと同じ名「モンテ・クリスト伯爵」を名乗り、憤怒のままに復讐に耽って、かつて自分を陥れてフランスに君臨する有力者の人々を一人ずつ地獄へと引きずり落としたという。
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:鋼の精神によって屈することなく十四年もかけて監獄島から生還し、彼は復讐鬼となった。
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:人間が持つ善性を捨て、悪魔が如き狡猾さと力を、そして自らに希望を与えたファリア神父より授かった救世主の島、財宝の城――モンテ・クリスト島の財宝を得てパリへと舞い降りた。それと同じ名「モンテ・クリスト伯爵」を名乗り、憤怒のままに復讐に耽って、かつて自分を陥れてフランスに君臨する有力者の人々を一人ずつ地獄へと引きずり落としたという。
    
:その苛烈な生き様と正体を隠した復讐劇、踏みにじられ奪われた恋人メルセデスへの想いと愛執、そして苦悩と後悔から改心へと至る道程は、フランスのみならず世界中の人々に喝采され「世界で最も高名な復讐者」として人々の記憶に刻まれた。
 
:その苛烈な生き様と正体を隠した復讐劇、踏みにじられ奪われた恋人メルセデスへの想いと愛執、そして苦悩と後悔から改心へと至る道程は、フランスのみならず世界中の人々に喝采され「世界で最も高名な復讐者」として人々の記憶に刻まれた。
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:巌窟王の物語は[[アレクサンドル・デュマ・ペール|アレクサンドル・デュマ]]による創作とされるが、イフの塔に収監されたエドモンを導く「ファリア神父」の実在が現実では確認されている。またこの世界においてエドモン・ダンテスは実在した男でおり、生前にデュマと邂逅している。その折デュマは『エドモンダンテス』という青年の物語を書くことを彼に了承させた。結果として、かの作家の手によって彼の血と怨嗟と怨念に満ちた復讐劇は、だからこそ美しいと思わせるように脚色されて世に伝わることとなる。したがってエドモンダンテスという喝采を浴びる復讐者は、真実『実在した男』とは異なる存在となった。
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:巌窟王の物語は[[アレクサンドル・デュマ・ペール|アレクサンドル・デュマ]]による創作とされるが、イフの塔に収監されたエドモンを導く「ファリア神父」の実在が現実では確認されている。
    
:現界した彼は「エドモン・ダンテス」を真名として複合しているものの、マルセイユの海の男であった「エドモン・ダンテス」と自分は別人であると彼は認識している。
 
:現界した彼は「エドモン・ダンテス」を真名として複合しているものの、マルセイユの海の男であった「エドモン・ダンテス」と自分は別人であると彼は認識している。
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::だが、サーヴァントとして現界した彼は人類史に刻まれた悪鬼の陰影、永遠の復讐者であるが故に「復讐鬼の偶像」で在り続けている。<br><RUBY><RB>巌窟王</RB><RT>モンテ・クリスト</RT></RUBY>―――それは復讐のためだけに生み出された、悪魔の名。
 
::だが、サーヴァントとして現界した彼は人類史に刻まれた悪鬼の陰影、永遠の復讐者であるが故に「復讐鬼の偶像」で在り続けている。<br><RUBY><RB>巌窟王</RB><RT>モンテ・クリスト</RT></RUBY>―――それは復讐のためだけに生み出された、悪魔の名。
 
:我が名は巌窟王。
 
:我が名は巌窟王。
:愛も情も知らず憎悪と復讐のみによって、全てを灰燼に帰するまで荒ぶるアヴェンジャーに他ならない。この世界に籠姫はおらず、ならばこの身は永劫の復讐鬼で在り続けるまで――。
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:愛も情も知らず憎悪と復讐のみによって、全てを灰燼に帰するまで荒ぶるアヴェンジャーに他ならない。この世界に<RUBY><RB>籠姫</RB><RT>エデ</RT></RUBY>はおらず、ならばこの身は永劫の復讐鬼で在り続けるまで――
 
===関連===
 
===関連===
 
;シャトー・ディフ
 
;シャトー・ディフ
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===Fateシリーズ===
 
===Fateシリーズ===
 
; [[Fate/Grand Order]]
 
; [[Fate/Grand Order]]
:「空の境界」コラボイベント『空の境界/the Garden of Order』にて顔見せとして登場。
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:「空の境界」コラボイベント『空の境界/the Garden of Order』にて登場。
 
: そして続くイベント『監獄塔に復讐鬼は哭く』の開催に伴い、期間限定サーヴァントとして実装された。
 
: そして続くイベント『監獄塔に復讐鬼は哭く』の開催に伴い、期間限定サーヴァントとして実装された。
: 夏イベント『サーヴァント・サマー・フェスティバル!』ではモーション改修と共に、水着霊衣「モンテ・クリストセレクション」が実装されている。
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: 2018年の夏イベント『サーヴァント・サマー・フェスティバル!』ではモーション改修と共に、水着霊衣「モンテ・クリストセレクション」が実装されている。
 
; [[Fate/Grand Order Arcade]]
 
; [[Fate/Grand Order Arcade]]
 
: 期間限定イベント『グレイルウォー戦記 ~セタンタの試練~』の開催に伴い、期間限定サーヴァントとして実装。
 
: 期間限定イベント『グレイルウォー戦記 ~セタンタの試練~』の開催に伴い、期間限定サーヴァントとして実装。
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;[[ナイチンゲール]]
 
;[[ナイチンゲール]]
:『監獄塔に復讐鬼は哭く』で初共演。記憶を喪っていた彼女に何か思うところがあったのか、かつての恋人メルセデスの名を名乗らせた。
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:『監獄塔に復讐鬼は哭く』で初共演。記憶を失っていた彼女に何か思うところがあったのか、かつての恋人メルセデスの名を名乗らせた。
 
:後に最後の裁きの間で自身を止めようとする彼女と対峙。死霊を味方に付けて向かってきた彼女を「お前の刃は優しすぎた」と一蹴する。彼女の正体には薄々理解がある程度ではっきり気づいてはおらず興味もなさげであったが、記憶を喪った状態でも彼女が秘めた揺るぎない信念、偶像の域にまで至った魂のあり方に眩きものを垣間見る。
 
:後に最後の裁きの間で自身を止めようとする彼女と対峙。死霊を味方に付けて向かってきた彼女を「お前の刃は優しすぎた」と一蹴する。彼女の正体には薄々理解がある程度ではっきり気づいてはおらず興味もなさげであったが、記憶を喪った状態でも彼女が秘めた揺るぎない信念、偶像の域にまで至った魂のあり方に眩きものを垣間見る。
 
:彼女曰く、彼女こそが真なる「傲慢」を司る英霊であったらしい。巌窟王が「傲慢の具現」として主人公に殺される為に立ちはだかったことを加味すると、彼こそが彼女から座を奪った調本人であり、その影響/衝撃で彼女は記憶を忘却していたと考えられる。
 
:彼女曰く、彼女こそが真なる「傲慢」を司る英霊であったらしい。巌窟王が「傲慢の具現」として主人公に殺される為に立ちはだかったことを加味すると、彼こそが彼女から座を奪った調本人であり、その影響/衝撃で彼女は記憶を忘却していたと考えられる。
:この事を気に留めているからか、自身の幕間や彼女の幕間、イベントなどで度々絡んでいるが、カルデアで記憶が戻った彼女と再会した後も(普段は「バーサーカー」と呼ぶものの)時折メルセデスと呼んでしまっている。このため、彼女からは青髯やファントムと同類の精神負傷者扱いされ、要治療者として追われている模様。
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:この事を気に留めているからか、自身の幕間や彼女の幕間、イベントなどで度々絡んでいるが、カルデアで記憶が戻った彼女と再会した後も(普段は「バーサーカー」と呼ぶものの)時折メルセデスと呼んでしまっている。このため、彼女からは[[ジル・ド・レェ]]や[[ファントム・オブ・ジ・オペラ|ファントム]]と同類の精神負傷者扱いされ、要治療者として追われている模様。
    
;[[両儀式]]
 
;[[両儀式]]
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;[[ジャンヌ・ダルク〔オルタ〕]]
 
;[[ジャンヌ・ダルク〔オルタ〕]]
:同じ復讐者として色々思うところがある模様。アヴェンジャーとして現界した彼女の行く末を静かに見守る。
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:同じ復讐者として色々思うところがある模様。新たなアヴェンジャーとして現界した彼女の行く末を静かに見守る。
 
:亜種特異点Ⅰでは[[ヘシアン・ロボ]]の攻撃により致命傷を負った彼女を救助した。
 
:亜種特異点Ⅰでは[[ヘシアン・ロボ]]の攻撃により致命傷を負った彼女を救助した。
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: 監獄塔において「色欲」を司った英霊。巌窟王曰くこれは本人というわけではなかったらしいが──。
 
: 監獄塔において「色欲」を司った英霊。巌窟王曰くこれは本人というわけではなかったらしいが──。
 
: それは異世界幻視譚である『トゥヌクダルスの幻視』に登場する獄卒。拷問場の一つにて強欲な者の魂へ拷問を施すアケロンという怪物がいる。拷問はこの怪物の体内にて行われるのだが、この顎を支えていた巨人の名前がフェルグスなのである。彼は同じくアルスター物語に登場するコナルの名を冠した者と共に怪物の顎を支えている。ただ、これは元々アルスター物語に登場する彼とは同一の存在ではないという見方があり、実際に作中においても巌窟王から別の存在であると語られている。
 
: それは異世界幻視譚である『トゥヌクダルスの幻視』に登場する獄卒。拷問場の一つにて強欲な者の魂へ拷問を施すアケロンという怪物がいる。拷問はこの怪物の体内にて行われるのだが、この顎を支えていた巨人の名前がフェルグスなのである。彼は同じくアルスター物語に登場するコナルの名を冠した者と共に怪物の顎を支えている。ただ、これは元々アルスター物語に登場する彼とは同一の存在ではないという見方があり、実際に作中においても巌窟王から別の存在であると語られている。
; [[ジル・ド・レェ|ジル・ド・レェ(キャスター)]]
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; [[ジル・ド・レェ]]
 
: 監獄塔において「怠惰」を司った英霊。一見ミスキャストに見えるが、この場合の怠惰は「やるべきこと(騎士としての役割や振る舞い)をやらずに自分の好きなことに没頭している」という意味合いと、「神への祈りを怠ること」が当てはまる。
 
: 監獄塔において「怠惰」を司った英霊。一見ミスキャストに見えるが、この場合の怠惰は「やるべきこと(騎士としての役割や振る舞い)をやらずに自分の好きなことに没頭している」という意味合いと、「神への祈りを怠ること」が当てはまる。
 
; [[ジル・ド・レェ〔セイバー〕]]
 
; [[ジル・ド・レェ〔セイバー〕]]
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;[[アンリマユ]]
 
;[[アンリマユ]]
:元祖アヴェンジャー。自身と同類でありながら、自身とは違う在り方をする存在。その在り方を尊重している。アンリマユからは「どれだけ利害が一致していても後ろからバッサリやるのがオレたちアヴェンジャー」という前置きの後に「黒コートの新入り」は例外であり、'''報復の在り方が異なった亜種'''であると言われている。
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:元祖アヴェンジャー。自身と同類でありながら、自身とは違う在り方をする存在。その在り方を尊重している。
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:一方彼からは「どれだけ利害が一致していても後ろからバッサリやるのがオレたちアヴェンジャー」という前置きの後に「黒コートの新入り」は例外であり、'''報復の在り方が異なった亜種'''であると言われている。
 
;[[ヘシアン・ロボ]]
 
;[[ヘシアン・ロボ]]
 
:同じアヴェンジャーのサーヴァントとして、彼らの復讐に憐憫とある種の使命感を抱かせている。
 
:同じアヴェンジャーのサーヴァントとして、彼らの復讐に憐憫とある種の使命感を抱かせている。
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;[[シャーロック・ホームズ]]
 
;[[シャーロック・ホームズ]]
 
:亜種特異点Ⅰでの彼の変装相手として姿を借りられる。
 
:亜種特異点Ⅰでの彼の変装相手として姿を借りられる。
:その理由は「巌窟王の姿と名前であれば、見破られることを前提にしても主人公の信頼をある程度勝ち得た上で接触・忠告出来る」というもので、その無二の信頼関係があったからこその選択であったらしい。英霊の、引いては『シャーロック・ホームズ』について実在と架空を扱ったシナリオが幾つか存在していることから、彼もまた巌窟王と同種の在り方をしている可能性がある。
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:その理由は「巌窟王の姿と名前であれば、見破られることを前提にしても主人公の信頼をある程度勝ち得た上で接触・忠告出来る」というもので、その無二の信頼関係があったからこその選択であったらしい。
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:英霊の、引いては『シャーロック・ホームズ』について実在と架空を扱ったシナリオが幾つか存在していることから、彼もまた巌窟王と同種の在り方をしている可能性がある。
    
;[[ジェームズ・モリアーティ]]
 
;[[ジェームズ・モリアーティ]]
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*『Grand Order』メインストーリーにおいては何度も登場するサーヴァントだが、彼について掘り下げが行われた『監獄塔に復讐鬼は哭く』は期間限定イベントであるため、プレイヤーによっては「なんか最終決戦にいきなり出てきて彼氏面してるよく解らん奴」「いきなり出てきて同人誌作成にかかわった挙句、何の脈絡もなく終局特異点に現れたよく解らん奴」<del>「ナニモン・ナンデス」</del>のような状態になってしまうケースも多々ある。
 
*『Grand Order』メインストーリーにおいては何度も登場するサーヴァントだが、彼について掘り下げが行われた『監獄塔に復讐鬼は哭く』は期間限定イベントであるため、プレイヤーによっては「なんか最終決戦にいきなり出てきて彼氏面してるよく解らん奴」「いきなり出てきて同人誌作成にかかわった挙句、何の脈絡もなく終局特異点に現れたよく解らん奴」<del>「ナニモン・ナンデス」</del>のような状態になってしまうケースも多々ある。
 
**2019年7月に当該イベントが恒常化されたものの、プレイするためには入手手段の限られるレアプリズムを消費する必要があるので、やはり初心者には手が出し辛い状況である事には変わりなかった。…しかし、2022年1月より「'''第一部第四章クリアで無償解放'''」への大幅な条件緩和が実行され(クリア済プレイヤーにも補填あり)、残る問題は'''時間の余裕'''のみ、と言って良い状況となっている。
 
**2019年7月に当該イベントが恒常化されたものの、プレイするためには入手手段の限られるレアプリズムを消費する必要があるので、やはり初心者には手が出し辛い状況である事には変わりなかった。…しかし、2022年1月より「'''第一部第四章クリアで無償解放'''」への大幅な条件緩和が実行され(クリア済プレイヤーにも補填あり)、残る問題は'''時間の余裕'''のみ、と言って良い状況となっている。
*『Grand Order』ゲーム中のセイントグラフ等に表記されている名前は「巌窟王 エドモン・ダンテス」だが、正式な真名は「巌窟王/エドモン・ダンテス」。これは[[ヘンリー・ジキル&ハイド〔アサシン〕|ヘンリー・ジキル&ハイド]]の「ヘンリー・ジキル/エドワード・ハイド」等と同様の表記であり、真名を2つ持っていることの表現だと思われる。
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*『Grand Order』ゲーム中のセイントグラフ等に表記されている名前は「巌窟王 エドモン・ダンテス」だが、正式な真名は「巌窟王/エドモン・ダンテス」。これは[[ヘンリー・ジキル&ハイド〔アサシン〕|ヘンリー・ジキル&ハイド]]の「ヘンリー・ジキル/エドワード・ハイド」等と同様の表記であり、真名を2つ持っていることの表現だと思われる。
 
**マイルーム会話で「我が名は巌窟王。真名も同じく」と語り、ステータス画面右上や戦闘時に表示される名前が「巌窟王」となっている等ゲーム中では主に前者が使用されるが、『監獄塔に復讐鬼は哭く』でボスとして対峙した際の戦闘画面での表記は「エドモン・ダンテス」となっていた。
 
**マイルーム会話で「我が名は巌窟王。真名も同じく」と語り、ステータス画面右上や戦闘時に表示される名前が「巌窟王」となっている等ゲーム中では主に前者が使用されるが、『監獄塔に復讐鬼は哭く』でボスとして対峙した際の戦闘画面での表記は「エドモン・ダンテス」となっていた。
 
**亜種特異点Ⅰ『悪性隔絶魔境 新宿』では「エドモン・ダンテス」を名乗る巌窟王の偽物を主人公が見破る場面がある<ref group = "出" name = "亜種特異点Ⅰ 第10節">Fate/Grand Order 亜種特異点Ⅰ『悪性隔絶魔境 新宿』第10節「監獄グレートエスケープ」</ref>。
 
**亜種特異点Ⅰ『悪性隔絶魔境 新宿』では「エドモン・ダンテス」を名乗る巌窟王の偽物を主人公が見破る場面がある<ref group = "出" name = "亜種特異点Ⅰ 第10節">Fate/Grand Order 亜種特異点Ⅰ『悪性隔絶魔境 新宿』第10節「監獄グレートエスケープ」</ref>。
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