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| : この殺人衝動に飲まれると性格が冷徹に敵を殺す暗殺者に変貌する他、後の七夜志貴を彷彿とさせるような演技がかった発言を行う様になる。 | | : この殺人衝動に飲まれると性格が冷徹に敵を殺す暗殺者に変貌する他、後の七夜志貴を彷彿とさせるような演技がかった発言を行う様になる。 |
| : この時の状態の呼称を[[混血]]のもののそれと同じく意識が「反転」したと呼ぶことがある。 | | : この時の状態の呼称を[[混血]]のもののそれと同じく意識が「反転」したと呼ぶことがある。 |
− | :: リメイク版の『A piece of blue glass moon』では、表面的にはより明るい人物像になっているものの、それは意識的な演技のようなものであり、本質は非常に虚無的な人物になっている。それに伴い退魔衝動とは別の部分で尖鋭的な合理性を持っており、一度スイッチが入ると別人のように冷酷な言動を取る場面が見られる。その最たる部分が『必要であれば殺す/壊す。面倒であれば殺す/壊す』というものである。それを青子に教わった善良さとその苛烈な人生と共に育まれた美意識<ref group ="注">記憶は封印されているとはいえ、七夜志貴は遠野志貴という人格の土台になっている。</ref>で補正し、善くあろうと努めている。 | + | :: リメイク版の『A piece of blue glass moon』では、表面的にはより明るい人物像になっているものの、それは意識的な演技のようなものであり、本質は非常に虚無的な人物になっている。それに伴い退魔衝動とは別の部分で尖鋭的な合理性を持っており、一度スイッチが入ると別人のように冷酷な言動を取る場面が見られる。その最たる部分が『必要であれば殺す/壊す。面倒であれば殺す/壊す』というものである。それらの異常性を青子に教わった善良さとその苛烈な人生と共に育まれた美意識<ref group ="注">記憶は封印されているとはいえ、七夜志貴は遠野志貴という人格の土台になっている。</ref>で補正し、善くあろうと努めている。 |
| :: 睡眠からもう二度と目覚めない可能性があるため、入眠時にネガティブになり、また眠る事が苦手である。加えて自分の身体が『いつ死んでもおかしくない/今生きていることが奇跡』と正しく理解している結果として、自分の死に対して他人事で執着せず(していたら人生が立ちいかない。なにも出来なくなる)、能動的に行動を起こす部分が強調されている。つまり『体調が良い(なんとか生きている)』なら全力で動く、『体調が悪い(このままだと死んでいる)』なら大人しく止めるという具合になっている。 | | :: 睡眠からもう二度と目覚めない可能性があるため、入眠時にネガティブになり、また眠る事が苦手である。加えて自分の身体が『いつ死んでもおかしくない/今生きていることが奇跡』と正しく理解している結果として、自分の死に対して他人事で執着せず(していたら人生が立ちいかない。なにも出来なくなる)、能動的に行動を起こす部分が強調されている。つまり『体調が良い(なんとか生きている)』なら全力で動く、『体調が悪い(このままだと死んでいる)』なら大人しく止めるという具合になっている。 |
| :: 結果として、旧作以上に志貴の身を案じている秋葉のいう事を聞かず、自身の意志を優先するため手を焼かせている。 | | :: 結果として、旧作以上に志貴の身を案じている秋葉のいう事を聞かず、自身の意志を優先するため手を焼かせている。 |
| :: 上記のように根底が変化したため、明確な差異として旧作にはない"弓塚さつきに尊敬の念を抱いている"描写がある。 | | :: 上記のように根底が変化したため、明確な差異として旧作にはない"弓塚さつきに尊敬の念を抱いている"描写がある。 |
− | :: 女性からの好意に対しても、前述のように長くない命であるため『鈍感』や『朴念仁』というよりも意図的に意識しないようにしているきらいがあり、同時に旧作のステレオタイプの”デリカシーがない人物像”が”合理性による虚無的人物像”として描かれている場面が多い。表面的には同じなのだが表現などで違いがあるので細かな調整がなされていたり、さらに旧作から気遣いや配慮をしていても逆効果でヒロインを怒らせる場面などが増えている。 | + | :: 女性からの好意に対しても、自身の異常性や寿命を自覚しているため『鈍感』や『朴念仁』というよりも意図的に意識しないようにしているきらいがあり<ref group ="注">具体的なものとしては、弓塚さつきの好意やアプローチを認識したうえで(その場の地の文を含めて)気付いていない素振りをみせている</ref>、同時に旧作のステレオタイプの”デリカシーがない人物像”が”合理性による虚無的人物像”として描かれている場面が多い。表面的には同じなのだが表現などで違いがあるので細かな調整がなされていたり、さらに旧作から気遣いや配慮をしていても逆効果でヒロインを怒らせる場面などが増えている。 |
| :: また、「しりとり」が苦手。弱いのではなく苦手であり、親友の有彦曰く「無理にやらせると泣き出すレベル」でトラウマを抱えている。そのため誘われると非常に強い拒否反応を示す。 | | :: また、「しりとり」が苦手。弱いのではなく苦手であり、親友の有彦曰く「無理にやらせると泣き出すレベル」でトラウマを抱えている。そのため誘われると非常に強い拒否反応を示す。 |
| ; 能力 | | ; 能力 |
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| :: リメイク版の『A piece of blue glass moon』では、その能力ははっきり言って別物になっている。 | | :: リメイク版の『A piece of blue glass moon』では、その能力ははっきり言って別物になっている。 |
| ::まず退魔衝動に呑まれることがなくとも、魔を相手取り影響下にある状態であれば卓越した殺人技巧を意識的にかなり行える。そもそもとして戦いにおいて怯えや恐怖を見せることが減り、それによってポテンシャルを発揮できないということはない。あるとしてたら『普通の人間であれば、そのような行為はしないのに、自分はせずいられない』という自身の異常性に対してのものになっている。 | | ::まず退魔衝動に呑まれることがなくとも、魔を相手取り影響下にある状態であれば卓越した殺人技巧を意識的にかなり行える。そもそもとして戦いにおいて怯えや恐怖を見せることが減り、それによってポテンシャルを発揮できないということはない。あるとしてたら『普通の人間であれば、そのような行為はしないのに、自分はせずいられない』という自身の異常性に対してのものになっている。 |
− | :: 前述した根底の変化に伴い、旧作の『善良な少年が、退魔衝動に呑まれる苦しみ』という構造ではなく『殺人鬼が必死に善良さで抑えている趣向を、退魔衝動をきっかけに呼び起される苦しみ』というように核が変更されている。これによって旧作の『敵を殺す覚悟など戦う者の心構えがない』などということはなく、むしろ『その必要があり、その方が効率的であるのなら、殺す・壊すことを選べてしまう』人物であることが強調され、それに苦悩する様子が見られるようになった。それ以上に目を見張るのが往来の合理的思考による戦術の組み立てや戦況の分析と判断力であり、これによってリメイク版で性能的に大きな開きが出来た吸血鬼に対して肉薄することが可能になっている。 | + | :: 前述した根底の変化に伴い、旧作の『善良な少年が、退魔衝動に呑まれる苦しみ』という構造ではなく『殺人鬼が必死に善良さで抑えている趣向を、退魔衝動をきっかけに呼び起される苦しみ』というように核が変更されている。これによって旧作の『敵を殺す覚悟など戦う者の心構えがない』などという部分は減り、むしろ『その必要があり、その方が効率的であるのなら、殺す・壊すことを選べてしまう』人物であることが強調され、それに苦悩する様子が見られるようになった。それ以上に目を見張るのが往来の合理的思考による戦術の組み立てや戦況の分析と判断力であり、これによってリメイク版で性能的に大きな開きが出来た吸血鬼に対して肉薄することが可能になっている。 |
| :: そして重要なのが肉体そのものが(おそらく七夜の近親交配)配合による特別性となっている。持久力を捨てた『'''速筋過剰の瞬発力特化の筋肉'''』と『'''鳥のように軽い骨'''』を持ち『40mを6秒、場合によっては4秒』で走破するなど人間の陸上世界記録保持者に匹敵する身体能力を見せる。更には作中で「七年間の澱」や「全身いたるところが鈍っている」と言われており、これでも全開状態とは程遠い模様である。他には『無茶をすれば天井に貼り付いたり、壁を駆け抜けることも可能』と言われているが『軽いゆえに非常に脆いので、一手しくじれば死ぬ』とも言われている。これは人為的な才能であると言われており、『'''10秒を走るためだけに生まれてきた'''』と称されている。 | | :: そして重要なのが肉体そのものが(おそらく七夜の近親交配)配合による特別性となっている。持久力を捨てた『'''速筋過剰の瞬発力特化の筋肉'''』と『'''鳥のように軽い骨'''』を持ち『40mを6秒、場合によっては4秒』で走破するなど人間の陸上世界記録保持者に匹敵する身体能力を見せる。更には作中で「七年間の澱」や「全身いたるところが鈍っている」と言われており、これでも全開状態とは程遠い模様である。他には『無茶をすれば天井に貼り付いたり、壁を駆け抜けることも可能』と言われているが『軽いゆえに非常に脆いので、一手しくじれば死ぬ』とも言われている。これは人為的な才能であると言われており、『'''10秒を走るためだけに生まれてきた'''』と称されている。 |
| :: これに旧作から引き継がれているだろう"七夜一族最高の才能である父・七夜黄理を更に超える才能"と幼少期に覚えた護身術、そして父の技を盗み見て密かに練習した技の数々を無意識に駆使して、ようやく祖との戦闘をかろうじて可能としている。 | | :: これに旧作から引き継がれているだろう"七夜一族最高の才能である父・七夜黄理を更に超える才能"と幼少期に覚えた護身術、そして父の技を盗み見て密かに練習した技の数々を無意識に駆使して、ようやく祖との戦闘をかろうじて可能としている。 |
− | :: さらには『直死の魔眼』も旧作以上の性能を見せており、その一つが『死(零)を起点することによる過去視・記憶の観覧』である。さらには『対象の死ではなく、原理そのものの破壊による能力低下』も行っており、極めつけは(詳細不明であり後の展開の重要な要素とされている)『一点を基準にしてそこから干渉領域を広げ(空間そのものを殺すような演出ともに)遠隔で足場もろとも相手の脚を殺す』といった離れ業までやってのけていた。 | + | :: さらには『直死の魔眼』も旧作以上の性能を見せており、その一つが『死(零)を起点することによる過去視・記憶の観覧』である。さらには『対象の死ではなく、原理そのものの破壊による能力低下』も行っており、極めつけは(詳細不明であり後の展開の重要な要素とされている)『(空間そのものを殺すような演出ともに)遠隔で足場もろとも相手の脚を殺す』といった離れ業までやってのけていた。 |
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| === 殺人貴 === | | === 殺人貴 === |