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| :期間限定イベント「二代目はオルタちゃん」にて。 | | :期間限定イベント「二代目はオルタちゃん」にて。 |
| :'''この時点では'''、一見正論とも取れる台詞であり、プレゼントも喜びより実用性を重視したモノとなっている。 | | :'''この時点では'''、一見正論とも取れる台詞であり、プレゼントも喜びより実用性を重視したモノとなっている。 |
| + | :後の展開を考えれば、その意味合いは大分異なったものとなっている。 |
| ;「思いません。<br> クリスマスは祝福の日。ならば有用な贈り物が正しいはずです。<br> ……確かに、皆さんには喜ばれていないかもしれませんが……。<br> 役に立つのなら、喜びはむしろ不要ではないかと。私はそう思うのです」 | | ;「思いません。<br> クリスマスは祝福の日。ならば有用な贈り物が正しいはずです。<br> ……確かに、皆さんには喜ばれていないかもしれませんが……。<br> 役に立つのなら、喜びはむしろ不要ではないかと。私はそう思うのです」 |
− | :[[荊軻]]と[[牛若丸]]と[[マタ・ハリ]]に酒を飲んだらダメージを受ける効果を持つ「断酒薬」をプレゼントした際に、聖人である[[マルタ]]から「贈り物が良いかではなくいかに喜びを与えられるかが重要なのか」と諭されるも……。 | + | :同上。[[荊軻]]と[[牛若丸]]と[[マタ・ハリ]]に酒を飲んだらダメージを受ける効果を持つ「断酒薬」をプレゼントした際に、聖人である[[マルタ]]から「贈り物が良いかではなくいかに喜びを与えられるかが重要なのか」と諭されるも……。 |
| :サンタ・リリィの考えをそれも在りとしつつも、その危うさを見抜いた[[マルタ]]は、トナカイに全てを任せながら、次の仕事に向かうサンタ・リリィを厳しい表情で見送ったのであった。 | | :サンタ・リリィの考えをそれも在りとしつつも、その危うさを見抜いた[[マルタ]]は、トナカイに全てを任せながら、次の仕事に向かうサンタ・リリィを厳しい表情で見送ったのであった。 |
| :ちなみにその薬を作ったのは、[[ヴァン・ホーエンハイム・パラケルスス|白い服を着た髪の長いキャスター]]である為、酒を飲めなくなった三人は殺しに向かったそうな……。 | | :ちなみにその薬を作ったのは、[[ヴァン・ホーエンハイム・パラケルスス|白い服を着た髪の長いキャスター]]である為、酒を飲めなくなった三人は殺しに向かったそうな……。 |
| + | ;「阿欄若とはお坊さんが修行する物静かな場所のことで……。<br> ……お、お二人が静かな場所で、遊ぶだけでなく勉学に励めるように、と……。<br> ジャックさんも……ナーサリーさんも……お勉強は大切だと……。<br> その……。ええと……。<br> お二人のためになる……ならないですよね……。ご、ごめんなさい!!」 |
| + | :同上。遊びがちな[[ジャック・ザ・リッパー (Apocryoha)|ジャック]]と[[ナーサリー・ライム|ナーサリー]]にプレゼントするも、「ためにならない」と悟った彼女は耐え切れず、その場から飛び出してしまう。 |
| + | :しかし追いついた二人に投げ返されるという形でクーリングオフされ、代わりに行ったことのない海を一緒に見に行くという形で約束した。 |
| ;サンタとは、聖人とは程遠い存在だ―――と、サンタアイランド仮面は言った。<br>そんなことはない、と反論したかった。<br>サンタクロースは立派な、誰かの願いを叶える成人で、<ruby><rb>だからこそ</rb><rt>・・・・・</rt></ruby>私もサンタを選んだのだと。<br>でも、あの人の言葉が正しいのだという奇妙な確信がある。<br>……クリスマスが終わった後のことを思うと、怖くて体が震える。<br><ruby><rb>トナカイさん</rb><rt>マスター</rt></ruby>、<ruby><rb>トナカイさん</rb><rt>マスター</rt></ruby>、<ruby><rb>トナカイさん</rb><rt>マスター</rt></ruby>。私は、大丈夫でしょうか。私は、いいでしょうか。<br>―――私は、此処に在ることを、許されるのでしょうか? | | ;サンタとは、聖人とは程遠い存在だ―――と、サンタアイランド仮面は言った。<br>そんなことはない、と反論したかった。<br>サンタクロースは立派な、誰かの願いを叶える成人で、<ruby><rb>だからこそ</rb><rt>・・・・・</rt></ruby>私もサンタを選んだのだと。<br>でも、あの人の言葉が正しいのだという奇妙な確信がある。<br>……クリスマスが終わった後のことを思うと、怖くて体が震える。<br><ruby><rb>トナカイさん</rb><rt>マスター</rt></ruby>、<ruby><rb>トナカイさん</rb><rt>マスター</rt></ruby>、<ruby><rb>トナカイさん</rb><rt>マスター</rt></ruby>。私は、大丈夫でしょうか。私は、いいでしょうか。<br>―――私は、此処に在ることを、許されるのでしょうか? |
| :同上。サンタアイランド仮面の言葉に葛藤するサンタ・リリィ。論理的なコトが正しいと信じている彼女だが、そうなればクリスマスが終わると自分が消えてしまうのではないかと思い浮かべてしまう。 | | :同上。サンタアイランド仮面の言葉に葛藤するサンタ・リリィ。論理的なコトが正しいと信じている彼女だが、そうなればクリスマスが終わると自分が消えてしまうのではないかと思い浮かべてしまう。 |
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| ;「あ、ああ……あああ……。<br> ……これ、そうだ、これ、最初から、まちがってた。まちがってたんだ。<br> <ruby><rb>これは</rb><rt>・・・</rt></ruby>、<ruby><rb>わたしの</rb><rt>・・・・</rt></ruby>、<ruby><rb>夢なんだ</rb><rt>・・・・</rt></ruby>……!! わたしが、海を、見たかったんだ……!!<br> 見たかった、見たかったの……! ずっと、ずっと、海を見たかった……!!<br> うぁぁぁああああああああ……!! ああああああああああああああああ!!」 | | ;「あ、ああ……あああ……。<br> ……これ、そうだ、これ、最初から、まちがってた。まちがってたんだ。<br> <ruby><rb>これは</rb><rt>・・・</rt></ruby>、<ruby><rb>わたしの</rb><rt>・・・・</rt></ruby>、<ruby><rb>夢なんだ</rb><rt>・・・・</rt></ruby>……!! わたしが、海を、見たかったんだ……!!<br> 見たかった、見たかったの……! ずっと、ずっと、海を見たかった……!!<br> うぁぁぁああああああああ……!! ああああああああああああああああ!!」 |
| :同上。今まで見たこともない海を見れて喜んでジャックとナーサリーは、サンタ・リリィに呼びかけるが―――。 | | :同上。今まで見たこともない海を見れて喜んでジャックとナーサリーは、サンタ・リリィに呼びかけるが―――。 |
− | :子供の頃、彼女は海が見たかったが、ソレは一七歳で出立する頃には故郷に置き去りにした些細な夢。 | + | :子供の頃、彼女は海が見たかった。だがソレは一七歳で出立する頃には故郷に置き去りにした些細な夢。 |
| :旅を通じて小さな願望を叶えたサンタ・リリィは頬を濡らしていた。悲しみと喜びをジャックとナーサリーとともに分かち合いながら―――――。 | | :旅を通じて小さな願望を叶えたサンタ・リリィは頬を濡らしていた。悲しみと喜びをジャックとナーサリーとともに分かち合いながら―――――。 |
| ;「<ruby><rb>トナカイさん</rb><rt>マスター</rt></ruby>! 私、こうして海に辿り着いて分かりました!<br> 私はサンタだけど、まだ<ruby><rb>子供</rb><rt>リリィ</rt></ruby>で。 未熟で、我が侭で、どうしようもなくて―――。<br> でも、それでも私は此処に居ます! 一生懸命、あなたのお役に立とうと思います!<br> だから、えっと、その、クリスマスが終わっても、春が来ても、夏が来ても、秋が来ても……!<br> あなたのそばにいて、いいですか?<br> ありがとうございます! ……すきです、だいすきです、<ruby><rb>トナカイさん</rb><rt>マスター</rt></ruby>!」 | | ;「<ruby><rb>トナカイさん</rb><rt>マスター</rt></ruby>! 私、こうして海に辿り着いて分かりました!<br> 私はサンタだけど、まだ<ruby><rb>子供</rb><rt>リリィ</rt></ruby>で。 未熟で、我が侭で、どうしようもなくて―――。<br> でも、それでも私は此処に居ます! 一生懸命、あなたのお役に立とうと思います!<br> だから、えっと、その、クリスマスが終わっても、春が来ても、夏が来ても、秋が来ても……!<br> あなたのそばにいて、いいですか?<br> ありがとうございます! ……すきです、だいすきです、<ruby><rb>トナカイさん</rb><rt>マスター</rt></ruby>!」 |
| :同上。彼女はありのままに願いを述べた。たとえ未熟であっても、たとえクリスマスが終わっても、「マスターのそばにいたい」。 | | :同上。彼女はありのままに願いを述べた。たとえ未熟であっても、たとえクリスマスが終わっても、「マスターのそばにいたい」。 |
− | :サンタ・リリィは自分の願いを受け入れたマスターに抱きついて、旅は締めくくったのであった。 | + | :自分の願いを受け入れたマスターを抱きしめ、サンタ・リリィの旅は笑顔を以て締めくくったのであった。 |
| ==メモ== | | ==メモ== |
| *そのあまりにも長い名前からユーザーからは略称に苦心していた。竹箒日記内での略称は「J・D・A・S・L」。 | | *そのあまりにも長い名前からユーザーからは略称に苦心していた。竹箒日記内での略称は「J・D・A・S・L」。 |
| **当人も苦戦しており、召喚時には名前を早口で呼ぼうとして噛んでしまうシーンがある。 | | **当人も苦戦しており、召喚時には名前を早口で呼ぼうとして噛んでしまうシーンがある。 |
| *作中でも言及していた『賢者の贈り物』とはオー・ヘンリーの代表作となった短編小説。 | | *作中でも言及していた『賢者の贈り物』とはオー・ヘンリーの代表作となった短編小説。 |
− | **内容は貧しい夫婦が、欲しいプレゼントのために工面するが、一見「愚かな行き違い」で互いに大切にしたものを手放し、しかし互いに相手の喜ぶ顔を見たいモノと「最も賢明な行為」という、皮肉ながらも暖かいモノとなっている。 | + | **内容は貧しい夫婦が、一見「愚かな行き違い」で欲しいプレゼントを工面するために互いに大切にしたものを手放し、しかし互いに相手の喜ぶ顔を見たい志からくる「最も賢明な行為」という、皮肉ながらも暖かいモノとなっている。 |
− | **第一夜'''『愚者の贈り物』'''というタイトルは、サンタ・リリィは役に立つことを重視しているため一見「賢明な行為」だが、それはサンタの本質を理解していないが故の「愚かな行為」を示している、とも言えるのだろう。 | + | **第一夜'''『愚者の贈り物』'''というタイトルは、サンタ・リリィは役に立つことを重視しているため一見「賢明な行為」だが、それは「喜び」を理解してない故の「愚かな行為」を示している、とも言えるのだろう。 |
| == リンク == | | == リンク == |
| *[[登場人物]] | | *[[登場人物]] |