差分
→メモ
*聖杯戦争中、マスターとの関係に終始頭を痛める彼だが、両者の関係がこじれた原因は複数ある。その最たるものはソラウの恋慕だが、彼に何の責任もなかったわけではない。<br>ケイネスは、彼の人格や思想を認める気が無く、サーヴァントはあくまで使い魔=戦いの道具であるとして、始終その様に扱おうとした。<br>ランサーの方も、マスターに求めるのは「忠義を受け入れる器」だけであり、ひいては一個人としてのマスターはどうでもよかった節があり、ケイネスの人格や思想と向き合おうとすらしなかった。<br>両者は、命を賭した戦場で共闘しなければならないパートナーでありながら、相互理解を怠った。このことも、彼らの敗因の一つである。
*聖杯戦争中、マスターとの関係に終始頭を痛める彼だが、両者の関係がこじれた原因は複数ある。その最たるものはソラウの恋慕だが、彼に何の責任もなかったわけではない。<br>ケイネスは、彼の人格や思想を認める気が無く、サーヴァントはあくまで使い魔=戦いの道具であるとして、始終その様に扱おうとした。<br>ランサーの方も、マスターに求めるのは「忠義を受け入れる器」だけであり、ひいては一個人としてのマスターはどうでもよかった節があり、ケイネスの人格や思想と向き合おうとすらしなかった。<br>両者は、命を賭した戦場で共闘しなければならないパートナーでありながら、相互理解を怠った。このことも、彼らの敗因の一つである。
**「ただ今生の主たる召喚者に忠誠を尽くし、騎士としての名誉を全うすること。それだけが己の望みであると」この言葉に嘘偽りはなく本心で、ランサーの望みはただ忠節の騎士として主に聖杯を捧げることのみ。しかしマスターであるケイネスの価値観からすれば、「英霊は英霊なりに、聖杯を求める理由を持ち合わせているはず」であり「名のある英霊が誇りを曲げて人間風情の使い魔に身をやつすとなれば、何かよほどの理由がなければ辻褄が合わない」として、その望みを信じてはおらず、彼が自分に偽りを言っている、という認識だった。<br>そのためケイネスは彼が「いずれ本当の望みを叶えるために自分を出し抜こうとするのではないか」と疑っていた。彼はいくら問い質されても頑なに「騎士としての面目を果たせばそれで良い。願望器の聖杯はマスター一人に譲り渡す」と終始その一点張り。何故そう思うかを彼に説明しなかったし、ケイネスも「令呪があるのだからいざという時はどうとでもなる」「サーヴァントは所詮道具。道具が何を秘めていようと問題ない」と、ランサーに何故そう思ってるのか問うこともしなかった。
**「ただ今生の主たる召喚者に忠誠を尽くし、騎士としての名誉を全うすること。それだけが己の望みであると」この言葉に嘘偽りはなく本心で、ランサーの望みはただ忠節の騎士として主に聖杯を捧げることのみ。しかしマスターであるケイネスの価値観からすれば、「英霊は英霊なりに、聖杯を求める理由を持ち合わせているはず」であり「名のある英霊が誇りを曲げて人間風情の使い魔に身をやつすとなれば、何かよほどの理由がなければ辻褄が合わない」として、その望みを信じてはおらず、彼が自分に偽りを言っている、という認識だった。<br>そのためケイネスは彼が「いずれ本当の望みを叶えるために自分を出し抜こうとするのではないか」と疑っていた。彼はいくら問い質されても頑なに「騎士としての面目を果たせばそれで良い。願望器の聖杯はマスター一人に譲り渡す」と終始その一点張り。何故そう思うかを彼に説明しなかったし、ケイネスも「令呪があるのだからいざという時はどうとでもなる」「サーヴァントは所詮道具。道具が何を秘めていようと問題ない」と、ランサーに何故そう思ってるのか問うこともしなかった。
**ケイネスの「名のある英霊が誇りを曲げて人間風情の使い魔に身をやつすとなれば、何かよほどの理由がなければ辻褄が合わない」という考え、これ自体は完全に間違いとは言えない。ただ、「騎士の誇りを賭して戦い、主に聖杯を献上すること」はランサーにとっては「よほどの理由」に該当するのだが、魔術師であるケイネスにその思考は無かった。そこから完全に誤解である「いずれ本当の望みを叶えるために自分を出し抜こうとするのではないか」という考えに至ってしまったのが、相互理解の欠如である。
**なお、そもそも冬木の聖杯戦争における基本中の基本であるため忘れられがちだが、「既に終わった存在である英霊が現世に再び存在して何かを為せる」という時点で、十分聖杯の奇跡は起きている。ランサーは厳密に言うと「聖杯を使わなくても目的を達成できる」というだけで「聖杯を求める理由(聖杯の奇跡に頼らなければ叶える事のできない望み)」は実際にあったわけである。言ってしまえば、ランサーの望みには聖杯は不可欠だったものの、召喚された時点で目的を半ば達成し、聖杯自身にもう用は無くなったことになる。
*彼がここまで頑なに「騎士の誇り」にこだわったのは、緒戦でセイバーと戦ってしまったためとされている。<br>聖杯戦争が騎士の誉れを賭けた誇りある戦いの場ではなく、ただ奪い合うだけの凄惨な殺し合いでしかないという認識の下でありさえすれば、彼もあそこまで意固地にはならなかったとのこと。<br>尤も、仮に互いに理解してたとして生粋の騎士と魔術師が良い関係を築けるかどうかは疑問である。
*彼がここまで頑なに「騎士の誇り」にこだわったのは、緒戦でセイバーと戦ってしまったためとされている。<br>聖杯戦争が騎士の誉れを賭けた誇りある戦いの場ではなく、ただ奪い合うだけの凄惨な殺し合いでしかないという認識の下でありさえすれば、彼もあそこまで意固地にはならなかったとのこと。<br>尤も、仮に互いに理解してたとして生粋の騎士と魔術師が良い関係を築けるかどうかは疑問である。
*最後の慟哭もケイネスにとっては'''「主君に聖杯を献上すること」'''しか聞かされてないので「騎士の誇り」など今更言われた所で何の話か解らないし、文句言われる筋合もないので結局最後まで理解し合うことはなかった。
*最後の慟哭もケイネスにとっては'''「主君に聖杯を献上すること」'''しか聞かされてないので「騎士の誇り」など今更言われた所で何の話か解らないし、文句言われる筋合もないので結局最後まで理解し合うことはなかった。