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: その完璧超人ぶりは[[ガウェイン|太陽の騎士]]すらも一目置くレベル。富に関心はなく、あるのは名誉ある戦いかどうか、そしてそれが戦士としての道理に則ったものかであるかどうか全てとなっている。
 
: その完璧超人ぶりは[[ガウェイン|太陽の騎士]]すらも一目置くレベル。富に関心はなく、あるのは名誉ある戦いかどうか、そしてそれが戦士としての道理に則ったものかであるかどうか全てとなっている。
 
: -->なのだが、自身の実力を疑わずマスターに対して無意識ながらも尊大な態度を取っている<!--他、いざというとき彼は不思議とあらゆる卑怯な策を行う。
 
: -->なのだが、自身の実力を疑わずマスターに対して無意識ながらも尊大な態度を取っている<!--他、いざというとき彼は不思議とあらゆる卑怯な策を行う。
:その前段階では極めて戸惑うのに、行う際には不思議と邪な笑みをこぼす。そしてソレを誰かに見られることを恐れており、もし見られれば殺すしかない、と己を戒めている-->。
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:その前段階では極めて戸惑うのに、行う際には不思議と邪な笑みをこぼす。そしてソレを誰かに見られることを恐れており、もし見られれば殺すしかない、と己を徹底的に律して、戒めている-->。
 
:マスターに対して真摯に仕える事のみが喜びだと語る彼だが、自身の心に踏み入られる事は好まず、マスターに対しても警告している。しかし、それはマスターにある『顔』を見られたくないからかもしれない。<!--であり、サーヴァントの本質に至るまで掴みとろうとするマスターに対してはマスター殺しを辞さない。-->
 
:マスターに対して真摯に仕える事のみが喜びだと語る彼だが、自身の心に踏み入られる事は好まず、マスターに対しても警告している。しかし、それはマスターにある『顔』を見られたくないからかもしれない。<!--であり、サーヴァントの本質に至るまで掴みとろうとするマスターに対してはマスター殺しを辞さない。-->
 
: 聖杯に願う己が望みは、「永遠の孤独」である。しかし、本当の願いは生前成し遂げられなかった[[カルナ]]との決着。
 
: 聖杯に願う己が望みは、「永遠の孤独」である。しかし、本当の願いは生前成し遂げられなかった[[カルナ]]との決着。
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:他の追随を許さない器量もさる事ながら清廉な性格、様々な方面で「まさに非の打ち所のない」彼だったが、一人の兄が賭け事に敗北したことによって国を追放されてしまう。<br>この時既に、彼の中でカルナとの戦いが避けられないという予感があった。何しろカルナは、パーンダヴァ五兄弟を宿敵と睨むドゥリーヨダナを父と仰いでいた。
 
:他の追随を許さない器量もさる事ながら清廉な性格、様々な方面で「まさに非の打ち所のない」彼だったが、一人の兄が賭け事に敗北したことによって国を追放されてしまう。<br>この時既に、彼の中でカルナとの戦いが避けられないという予感があった。何しろカルナは、パーンダヴァ五兄弟を宿敵と睨むドゥリーヨダナを父と仰いでいた。
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:彼自身は兄弟だけでなき父母も、そして民を愛し、愛されている。なのに――
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:だがそれだけではない。カルナを思う度に鏡に映った己を見るような寒気がする感覚であり、まるで何もかも見通すような口調で怯えてしまったのだ。
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:彼自身は兄弟だけでなき父母も、そして民を愛し、愛されている。なのに<!--何処かでソレを冷めた目で見る自分がいる――
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:カルナは冷徹さの中に、人を信じる温かみがあるが、己は穏やかさの中で絶望的なまでの諦観がある。
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:『カルナを殺さなければならない』と決意したのは、最初にカルナと顔を合わせた時からだろう。<br>それは神々によって定められた運命ではなく、アルジュナが純然たる敵意と共に選んだ<ruby><rb>業</rb><rt>カルマ</rt></ruby>である。<br>たとえソレが間違っていたモノだとしても、やりとげなければならなかったのだ。<!--<br>もし己の闇を、醜く卑小な感情を暴かれたら、恥辱で死に絶えてしまうのだから。-->
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:『カルナを殺さなければならない』と決意したのは、最初にカルナと顔を合わせた時からだろう。<br>それは神々によって定められた運命ではなく、アルジュナが純然たる敵意と共に選んだ<ruby><rb>業</rb><rt>カルマ</rt></ruby>である。<br>たとえソレが間違っていたモノだとしても、やりとげなければならなかったのだ。
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:そして<!--内通者によってカルナは馬車から落ち、車輪を動かそうともがく彼に対して弓を構えた。
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:それは古代インドでの戦士の道義に反するものであったが、今やらなければカルナを倒せる機会を失ってしまう。
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:そして宿敵の打倒を成し遂げ、彼に残ったものは――『後悔』だった。
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:カルナも弓を構える際に微笑んでいた。無論、アルジュナへの嘲笑ではなく、ルールを破ってまで己を倒すことへの喜びであったが、それを彼は知ることはなかった
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:かくして-->宿敵の打倒を成し遂げ、彼に残ったものは――『後悔』だった。
    
:完全であったがゆえに、……否、完全なる者と定められたがゆえに、彼は己の後悔を払拭する術を知りえていなかった。それは生涯にわたり彼の無意識の苦悩として爪痕を残し、英霊の座にあってなお、破滅と孤独を欲するようになる。
 
:完全であったがゆえに、……否、完全なる者と定められたがゆえに、彼は己の後悔を払拭する術を知りえていなかった。それは生涯にわたり彼の無意識の苦悩として爪痕を残し、英霊の座にあってなお、破滅と孤独を欲するようになる。
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:あの日引いた弓の結末に、“人として“未練を残すがゆえに―――。
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:あの日引いた弓の結末に、“人として”<!--、“戦士として”-->未練を残すがゆえに―――。
    
== 登場作品と役柄 ==
 
== 登場作品と役柄 ==
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