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: 北米神話大戦。時代を守ろうと奮戦するカルナの前に立ちはだかったアルジュナ。ただ決着を付ける、それにしか興味は無い。
 
: 北米神話大戦。時代を守ろうと奮戦するカルナの前に立ちはだかったアルジュナ。ただ決着を付ける、それにしか興味は無い。
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; 「世界を救うことに興味は無い。滅ぶならば、滅ぶのだろう。しかし、貴様は救おうとする―――この世界を。」<br/> カルナ「無論だ。正しく生きようと願うものがいるかぎり、オレは彼らを庇護し続ける。この力はそのために与えられたもの。我が父、我が命がある限り、日輪は不滅と知れ。」<br/> 「だから私は滅ぼす側だ。貴様が善につくのなら私は悪につく。それでこそ対等だ。今度こそ――――今度こそ対等のものとして、貴様の息の根を止めねばならん!」
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; アルジュナ「世界を救うことに興味は無い。滅ぶならば、滅ぶのだろう。しかし、貴様は救おうとする―――この世界を。」<br/> カルナ「無論だ。正しく生きようと願うものがいるかぎり、オレは彼らを庇護し続ける。この力はそのために与えられたもの。我が父、我が命がある限り、日輪は不滅と知れ。」<br/> アルジュナ「だから私は滅ぼす側だ。貴様が善につくのなら私は悪につく。それでこそ対等だ。今度こそ――――今度こそ対等のものとして、貴様の息の根を止めねばならん!」
 
: 太陽の子、施しの英雄カルナ。その生き様を知り、そう生きることを知っているからこそ、『それと敵対するためだけに』悪につく。生前果たせなかった対等の戦いを実現するためならば他の何事も省みない、それだけアルジュナの後悔は強かった。
 
: 太陽の子、施しの英雄カルナ。その生き様を知り、そう生きることを知っているからこそ、『それと敵対するためだけに』悪につく。生前果たせなかった対等の戦いを実現するためならば他の何事も省みない、それだけアルジュナの後悔は強かった。
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; 「カルナ……おまえの気持ちが、今になって……やっと……」
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; アルジュナ「妄執――――ですと?私の、この積年の想いが……。貴女になど、分かってたまるものか!」<br/> ナイチンゲール「――――妄執です。後悔は先に立たず、放つべきでない矢を放って宿敵を倒した貴方は――――。<br/> 一生を、後悔と共に添い遂げなければならない。それは他の英雄も同じです。<br/> 狂おしいほどにやり直しを願い、叶わなかった願いを求め。……それでも最後の一線を引くのが、サーヴァント。<br/> 貴方はその最後の線を、理解しようとしなかった。」<br/> アルジュナ「……私は……。」
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: あれほど焦がれたカルナとの決着は、クー・フーリンの不意討ちによってまたも果たすことができなかった。戦意を喪失した彼に対し、ナイチンゲールは厳しく指摘しつつも「戦いますか?」と問う。
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; 「……そうですね。戦う必要などない、八つ当たりをする気力はない。<br/> ただ、決着をつけたい。この心の、どうしようもない何かを払拭するためにも。」<br/> 「――――ありがとう。それではしばし、お付き合い戴きましょう。<br/> 我が名はアルジュナ。この矢に倒れること――――光栄と知れ!」
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: アルジュナも彼女の強い意志と言葉に心を動かされたのか、主人公達に対して戦いを挑む。
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: 勝利や栄光のためではなく、自分が抱える「どうしようもない何か」に向き合い、決着をつけるために。
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; 「――――神性領域拡大。空間固定。神罰執行期限設定。――――魔力集束及び加速に必要な時間を推定。――――<ruby><rb>消費開始</rb><rt>カウントダウン</rt></ruby>。」<br/>「よろしければ、今の内に避難をお願いします。範囲は最小に押し留めるつもりですが――――。何しろこの身を犠牲にしての一撃。手加減はできませんので。」
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: メイヴが召喚した28柱の魔神柱により壊滅寸前まで追い詰められ、それでも諦めなかった北部戦線。ケルト軍から離反したアルジュナは二コラ・テスラと共にこの絶望的局面に駆けつける。
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: テスラとエジソンの連携で生み出した電気檻により動きを封じた魔神柱を前に、宝具詠唱。そして――――
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;「シヴァの怒りを以て、汝の命をここで絶つ。『<ruby><rb>破壊神の手翳</rb><rt>パーシュパタ</rt></ruby>』――――喰らえ!!」
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: 宝具解放。自身の霊基すら犠牲にして全力で放った一撃。
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: 自分のしたことへの償いは必ず果たすと約束し「信じる」と答えてくれた、主人公に報いるために。
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; 「これが――――せめてもの償いになるといいのですが。」<br/> 「カルナ……おまえの気持ちが、今になって……やっと……。」
 
: 自分の身体を犠牲にしての宝具開放により、魔神柱を薙ぎ払ったアルジュナ。
 
: 自分の身体を犠牲にしての宝具開放により、魔神柱を薙ぎ払ったアルジュナ。
 
: 他者に尽くす。授かりの英霊アルジュナには終ぞ縁の無い、施しの英霊の専売特許であったが……それこそが彼の救いだったのだ。
 
: 他者に尽くす。授かりの英霊アルジュナには終ぞ縁の無い、施しの英霊の専売特許であったが……それこそが彼の救いだったのだ。
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; アルジュナ「……おまえは、いつかこういう日が訪れると思ったか?」<br/> カルナ「いつかは来る。だが、いつかは分からないと。 千年、二千年、月日がオレたちの想いを更地にするまでは、と思っていたが……。」<br/> アルジュナ「そうだな、まさかこれほどまでに短いとは!<br/> ――――だが、いい。 おまえへのこの憎悪とも闘志ともつかぬ、混沌たる想いは水底へ沈めよう。 今は……。」
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: 終局特異点にて。あまりにも早すぎるカルナとの再会。アルジュナはカルナに対するあまりにも複雑な想いを抱きつつも、それを押し殺して戦おうとする。
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; カルナ「……そう。おまえはオレを憎いと思っている――――それでいい。<br/> オレとて聖人などではない。憎まれれば憤りを感じることもある。<br/> だが、それは正しい憎しみ、正しい憤りだ。決して特別なものではない。<br/> そして、<ruby><rb>特別ではない事とは、悪ではない</rb><rt>・・・・・・・・・・・・・・・</rt></ruby>。<br/> 己を誤魔化すな、アルジュナ。そうせずとも、オレたちは横に並ぶことはできる。<br/> かつて彼女が望んだ<ruby><rb>光景</rb><rt>モノ</rt></ruby>とは異なるだろうが……。」<br/> アルジュナ「――――なるほど。そうだ、そうだな。 カルナ……。 私はおまえが憎い、そして妬ましいよ。」<br/> カルナ「……そうか。」<br/> アルジュナ「だが、それでいいのだろうな。この憎悪は、醜い感情は消えることはない。<br/> けれど向き合うことはできる。この醜さを醜いと笑いながら、耐えることはできるのか。」
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: 共闘でなくとも、競争で競い合うことによって横に並ぶことができる。カルナにこう説かれ、アルジュナは自分の抱える内情に向き合う。
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: かつて母が願った理想はかたちこそ違えど、こうして幾千もの時を超えて実現したのだ。
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; カルナ「こうして自慢するのは恥ずかしいが、オレは絶え間のない幸運に恵まれている。」<br/> アルジュナ「え。」<br/> カルナ「恵まれている。特にマスター運など最たるものだ。<br/> 遠い記憶となっても、心に響いた<ruby><rb>言葉</rb><rt>もの</rt></ruby>が残り続けているのだから。」<br/> アルジュナ「いつか――――巡り会いたいものだ。そういう、存在に。<br/> 最後のマスター、[[主人公 (Grand Order)|〇〇〇]]殿!道は拓いています。先に進むがよろしかろう! さあ、走りなさい!」
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: カルナの相変わらずのポジティブシンキングには思わず本音のような呟きが漏れたアルジュナだったが、そのあとに続く言葉はまたアルジュナにも響いた。
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: そして彼は最終決戦に向かう主人公を激励し、その背中を押す。いつか、自分も心に響く言葉を残してくれるような存在に巡り会いたいと信じながら。
    
; 「<ruby><rb>炎神</rb><rt>アグニ</rt></ruby>の業炎により、塵のように消え去れ!……いや、まだ足りないな。<ruby><rb>破壊神</rb><rt>シヴァ</rt></ruby>よ、その力で天より罰を与えよ!」<br>「……いかかでしたか、マスター。いえ、何も言われる必要はありません。<br>これにより、我が力は完全に立証されました。我が武器、我が宝具、共に最強。私こそが最高のサーヴァントだと、胸を張って宣言してもいいのですよ?」
 
; 「<ruby><rb>炎神</rb><rt>アグニ</rt></ruby>の業炎により、塵のように消え去れ!……いや、まだ足りないな。<ruby><rb>破壊神</rb><rt>シヴァ</rt></ruby>よ、その力で天より罰を与えよ!」<br>「……いかかでしたか、マスター。いえ、何も言われる必要はありません。<br>これにより、我が力は完全に立証されました。我が武器、我が宝具、共に最強。私こそが最高のサーヴァントだと、胸を張って宣言してもいいのですよ?」
 
: 幕間の物語「神弓の真価」にて、宝具が強化された事で調子に乗り試し打ちをした結果'''森一帯が敵ごと消し飛ばされ更地になった'''件について。当然マシュからツッコミが入った。
 
: 幕間の物語「神弓の真価」にて、宝具が強化された事で調子に乗り試し打ちをした結果'''森一帯が敵ごと消し飛ばされ更地になった'''件について。当然マシュからツッコミが入った。
 
: カルナと兄弟であるということが良く分かる天然さである。
 
: カルナと兄弟であるということが良く分かる天然さである。
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; 「……斯様な機会が巡って来ようとは、思いもよらなかった。この幸運とマスターに感謝を。<br/> この祭典、この戦いに貴様が全力を傾けると言うならば、私もまた戦おう。 貴様の敵として!貴様の息の根を、三度、止める機会を私は――――」<br/> 「ゲーム……? いや。違う。何か違う。話を逸らすなカルナ!」
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: ネロ祭再びにて、カルナとの戦いに意気込みを見せるアルジュナ。だが当のカルナは唐突にかつてのマスターの話を始めたりする始末。どうもすんなり決着、とはいかせてもらえないようだ。
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; 「な!? チョコ……レート……ですと……!?この私に……?」<br/> 「……神や師からの授かりではなく、マスターからの純粋なる好意……。 何ということだ……!マスター、聞いてください。」<br/> 「私は……そのような好意を戴けるほどの存在なのでしょうか!?<br/> 確かに私は、他のサーヴァントより優れていると自負しています。 しかし、その一方……ただ、サーヴァントとしてしか、あなたを導けていない。そうも思うのです。<br/> 真のサーヴァントであれば、あなたのパートナーとして、より良い道へと引き上げるべきだというのに……!」
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: 復刻バレンタインにて、チョコレートを渡したときの反応。
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: 受け取ったチョコレートひとつに対してひどく動揺を見せているが、彼の生前を考えると……
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; 「私の生涯の宿敵、憎み、嫉み、そして……何より羨ましいと感じた英雄カルナ。 <ruby><rb>そのカルナを討った矢です</rb><rt>・・・・・・・・・・・・</rt></ruby>。」<br/> 「あなたの信頼を、敬愛を受け止めた以上、私が差し出すは、私の全て。 ……そう、この矢は私にとって羞恥たる過去、怨念、そして……それでもなお、向き合わなければならないもの。<br/> この矢を、あなたに預かってもらうことで……私の全てを知ってもらうことができる。<br/> 同時に誓いましょう。二度と、このように卑怯な矢は射ちますまい。」
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: 彼からのチョコのお返しは「カルナを討った矢」。ただの矢ではなく、アルジュナにとってある種の戒めでもあるそれを託されたということは、彼が彼の思うままに生きようとする自己申告でもある。
    
== メモ ==
 
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