差分
→話題まとめ
== 話題まとめ ==
== 話題まとめ ==
; 信仰心厚き少女
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*1412年頃に生まれ、12歳の頃、大天使ミシェル、聖カトリーヌ、聖マルグリットからフランス王太子を助けよという啓示を授かったといわれる。<br>しかし現代ではノーベル賞受賞学者にも認められたルルドの泉等の「神の奇跡」は説明のしようがないので「幻聴じゃないか?」などと研究者には言われてしまっている。哀れ…。一方で、明晰な頭脳を有していたことが文献から明らかになっている。
*王太子シャルル7世の信頼を得たジャンヌは、フランス軍を導いてイギリスに追いつめられていたフランスを逆転へと導いた。
;悲劇的な最期
;悲劇的な最期
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*イギリス側に捕縛され、異端審問にかけられた彼女は、農家の娘でありながら素晴らしい答弁でイギリス側を圧倒した。<br>そのためイギリス側は最終的に、彼女が文盲であったことを利用して、背教者であることを認めたという書類を、裁判の宣誓記述書と偽って彼女にサインさせた。
*彼女が火刑に処されたのは、遺体が残らないために最後の審判で生き返ることができない、キリスト教徒にとって最も苛烈な刑罰のためである(キリスト教徒の遺体は土葬が普通)。<br>また、彼女が高温と酸欠で窒息死したのち、一度火は遠ざけられ、裸体を群集にさらされるという屈辱も受けた(魔女は両性有具だとされていたため)。<br>そして燃やされたのち、灰は土に決して返さないという意味で、川に流されたとされている。<br>敬愛する相手がこんな目に遭わされたら、ジルじゃなくたって世界や神に絶望するだろう。
*彼女が火刑に処されたのは、遺体が残らないために最後の審判で生き返ることができない、キリスト教徒にとって最も苛烈な刑罰のためである(キリスト教徒の遺体は土葬が普通)。<br>また、彼女が高温と酸欠で窒息死したのち、一度火は遠ざけられ、裸体を群集にさらされるという屈辱も受けた(魔女は両性有具だとされていたため)。<br>そして燃やされたのち、灰は土に決して返さないという意味で、川に流されたとされている。<br>敬愛する相手がこんな目に遭わされたら、ジルじゃなくたって世界や神に絶望するだろう。
**尤も彼女自身は最初からこの結末を覚悟しており、無念も後悔も無いと語っている。誰もに愚か者と罵られ、虐げられるのならせめて自分自身だけは裏切らない。彼女の胸にあったのはそんな高潔な想いであったという。
**尤も彼女自身は最初からこの結末を覚悟しており、無念も後悔も無いと語っている。誰もに愚か者と罵られ、虐げられるのならせめて自分自身だけは裏切らない。彼女の胸にあったのはそんな高潔な想いであったという。
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*『Apocrypha』では活発な少女という設定だが、史実の彼女はかなりの強硬派だったらしい。<br>ランスでの戴冠式後、現状維持を望んだシャルル王や貴族たちに反対してあくまでパリ攻略を主張し、捕虜となったイングランドの騎士たちは容赦なく殺害したとも伝えられている(当時は身代金との交換が普通)。<br>戦場での戦いぶりも凄まじく、大砲の集中投入や夜襲・奇襲・朝駆けも当たり前(当時は戦端は昼間に開き、日没と共に矛を収めるのが普通)で、勝利の為にはあらゆる手段を用いた。<br>農民出身の彼女に政治的な考えや貴族社会の常識が欠けていたのは仕方のないことだが、この苛烈さは王宮内における彼女の孤立を深め、自身が捕虜となった際に身代金惜しさから見捨てられるという末路を招くこととなる……。
*『Apocrypha』では活発な少女という設定だが、史実の彼女はかなりの強硬派だったらしい。<br>ランスでの戴冠式後、現状維持を望んだシャルル王や貴族たちに反対してあくまでパリ攻略を主張し、捕虜となったイングランドの騎士たちは容赦なく殺害したとも伝えられている(当時は身代金との交換が普通)。<br>戦場での戦いぶりも凄まじく、大砲の集中投入や夜襲・奇襲・朝駆けも当たり前(当時は戦端は昼間に開き、日没と共に矛を収めるのが普通)で、勝利の為にはあらゆる手段を用いた。<br>農民出身の彼女に政治的な考えや貴族社会の常識が欠けていたのは仕方のないことだが、この苛烈さは王宮内における彼女の孤立を深め、自身が捕虜となった際に身代金惜しさから見捨てられるという末路を招くこととなる……。
**それほどセイバーに似ているわけではないとされる彼女だが、「一度は国を救いながら、最後には人心が離れて非業の死を遂げる」という点は共通している。
**それほどセイバーに似ているわけではないとされる彼女だが、「一度は国を救いながら、最後には人心が離れて非業の死を遂げる」「勝利のためならば手段は選ばなかった」という点は共通している。
**ある意味自業自得の末路とも言えるのだが、悲劇的な最期と強固な信仰心が強調されるせいか(Fateに限らず)近年のほとんどの創作において、こういった過激な面が描かれる事はない。もしかすると、吸血鬼伝説を広められた結果、「無辜の怪物」のスキルによって変貌した[[ランサー (EXTRA・黒)]]とは逆に、聖女としての伝説を広められたがゆえに元の苛烈さを失い高潔な性格として召喚されているのかもしれない。<br>また史実では旗持ちに過ぎなかった彼女が(企画段階の設定ではあるものの)セイバー適性を持っているのも、自ら兵の先頭に立つ戦乙女というイメージを託されているからかもしれない。
**悲劇的な最期と強固な信仰心が強調されるせいか(Fateに限らず)近年のほとんどの創作において、こういった過激な面が描かれる事はない。もしかすると、吸血鬼伝説を広められた結果、「無辜の怪物」のスキルによって変貌した[[ランサー (EXTRA・黒)]]とは逆に、聖女としての伝説を広められたがゆえに元の苛烈さを失い高潔な性格として召喚されているのかもしれない。<br>また史実では旗持ちに過ぎなかった彼女が(企画段階の設定ではあるものの)セイバー適性を持っているのも、自ら兵の先頭に立つ戦乙女というイメージを託されているからかもしれない。<br>似たようなイメージが先行しがちと言えば、源義経もあげられる。
**聖人の認定は数十年以上かかることもザラとはいえ、ジャンヌ・ダルクの列聖は死後五百年近く経ってからであり、際立って長い。<br>元は一地方の英雄に過ぎなかった彼女だが、フランス革命以後、王家に代わる国威発揚の象徴として美化され祀り上げられた。特にナポレオンは無名に近かったジャンヌの宣伝を積極的に行っており、フランス各地にジャンヌの銅像を作らせた。彼女自身は王党派だったが、平民出身というのが共和党にとって都合が良かったためである。強大化したフランスと彼女の知名度をバチカンも無視できなくなり、政治的判断から聖人に加えられた。<br>聖女としてのイメージと史実の彼女に大きな乖離があるのはこのためである。
**聖人の認定は数十年以上かかることもザラとはいえ、ジャンヌ・ダルクの列聖は死後五百年近く経ってからであり、際立って長い。<br>元は一地方の英雄に過ぎなかった彼女だが、フランス革命以後、王家に代わる国威発揚の象徴として美化され祀り上げられた。特にナポレオンは無名に近かったジャンヌの宣伝を積極的に行っており、フランス各地にジャンヌの銅像を作らせた。彼女自身は王党派だったが、平民出身というのが共和党にとって都合が良かったためである。強大化したフランスと彼女の知名度をバチカンも無視できなくなり、政治的判断から聖人に加えられた。<br>聖女としてのイメージと史実の彼女に大きな乖離があるのはこのためである。
**第二次世界大戦でも新ナチス派のビシー政権とシャルル・ド・ゴール率いる自由フランス軍の双方がプロパガンダに利用しており、生前のみならず死後も時の政治に利用されつづけられている。
**第二次世界大戦でも新ナチス派のビシー政権とシャルル・ド・ゴール率いる自由フランス軍の双方がプロパガンダに利用しており、生前のみならず死後も時の政治に利用されつづけられている。