霊墓アルビオン

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概要

時計塔地下に広がる巨大な迷宮。地上からは居なくなった幻想種が闊歩しており、霊石や竜種の牙など魔力を帯びた素材が産出する、まさに地下迷宮ともいえる場所。
時計塔がロンドンを本拠地にしている理由そのものであり、これに由来する産出物や研究成果が時計塔が他の魔術協会より優位に立っている最大の理由である。
ここの管理は学部からは独立した秘骸解剖局が行っており、迷宮への侵入には許可が必要である。多くの成り上がりを夢見る魔術師が迷宮入りを望むが、ほとんどが死に絶えるため攻略どころか生還しただけで名誉になるほどである。
この迷宮がいつ、どのように誕生したのか、内部構造の全容は時計塔でさえ把握していないが、伝説によると世界の裏側に行きそびれた2kmにも及ぶ巨大な竜種の遺骸[注 1]であるとされており、上記の管理組織名もそれに由来している。

内部構造

採掘都市マギスフェア[注 2]
0km~10kmの比較的浅い区域。霊墓の採掘者たちが戻るのが面倒だからと築いた都市。一部にはWifiも通っている。
静脈回廊オドベナ
10km~40kmの中層域。もともと土地自体にあったのか竜から剥がれ落ちたのかは不明だが魔術回路が張り巡らされており、破壊できないのでそこを避けて掘り進めた結果迷宮のようになってしまった区域。
古き心臓
40km~60kmの深層域。もともと竜の心臓があった場所で、巨大な空洞になっている。
心臓を収めていた竜の骨はそれ自体が強力な結界になっており、内部で何をしても外に漏れることはない。結果この区域は祭祀場として利用されることになり、時計塔全体における重要な決定を行う「冠位決議」もここで行われている。
名称不明
60km~80kmの超深層域。このあたりが人間が潜れる限界点である。
最奥部には天文台カリオンが存在しており、便宜上ここまでを「古き心臓」と呼ぶこともある。
妖精域
80kmより下の領域。もはや人間が立ち入れる世界ではなく、時計塔でもここから先は前人未到である。

脚注

注釈

  1. 迷宮の巨大さおよび「アルビオン」という名前の由来を考えると、伝説にある「ブリテンの白い竜」そのものの可能性もある。
  2. 三田氏の手書き原稿が図の作成時に誤読され、単行本内では「アギスフェス」と記述されているが、『ロード・エルメロイⅡ世の事件簿material』にて訂正された「マギスフェア」が正しい。

出典


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