ケイローン
アーチャー(Apocrypha・黒)
- 真名:ケイローン
- 身長:cm/体重:kg
- 属性:・
「弓兵」のクラスのサーヴァント。聖杯大戦において、フィオレ・フォルヴェッジ・ユグドミレニアに召喚された。
広大な森のような清冽な気配を持った青年。
- 略歴
- 真名はケイローン。多くの大英雄達を育て上げ大成させてきた、ケンタウロス族の「大賢者」。
聖杯大戦において、先端に青黒い血が付いた古びた矢を触媒に召喚された。
大地と農耕の神クロノスを父に、女神ピリュラーを母に持つ完全な『神霊』であり、本来『英霊』のカテゴリーに収まる存在ではないが、ヘラクレスから誤ってヒュドラの毒矢を受け、その痛みから不死性を捨てたことで完全な『神性』を失い、『英霊』に格が落ちたため聖杯戦争に召喚し得る存在となった。
半人半馬の姿でもサーヴァントとして召喚されることに問題は無いのだが、視認されただけで真名が露呈してしまうため、自らの意思で一部ステータスの低下を代償に人の姿で現界した。
黒の陣営では参謀役を務め、マスターだけでなく、サーヴァント達からの信頼も厚い。
- 人物
- 誰に対しても礼儀を持って接する好青年で、常に柔らかな物腰を崩さない。高潔な人格者であり、周囲からは魔術師として当然の事と見なされたフィオレの努力を正当に評価している。
大英雄達の師であるため、面倒見がよく、相手に合わせた的確な助言を行い、ライダーやホムンクルスに度々忠告と助言をする。
聖杯への願いはかつてプロメテウスに預けた「不死」の返還。その理由は「不死」を惜しむからではなく、「不死」であることを両親からの贈り物であり、確かな繋がりだと信じているから。
元より彼の父クロノスは妻の目を欺くために馬に化け、母ピリュラーと交わり、母はケイローンを産み落とした時、彼が半人半馬の姿で生まれたことを嘆き、菩提樹に姿を変えたという。彼の両親は最初から彼に愛情など注いでおらず、彼自身それを理解していた。
だが「不死」という両親との繋がりを失ってしまった自分は最早、「ケイローンであってケイローンではない」と断言し、我欲に塗れた願いであると恥じながらも、彼にとっての父母とのささやかな絆の証を求めている。
- 能力
- 夜空に燦然と輝く射手座(サジタリウス)の原型である彼は、世界で最も有名な「弓兵」であり、「弓の使い手」として最高位の能力を持つ。
その技量は闇夜の森で赤のアーチャーがバーサーカーに放った黒く塗られた音速を超える矢を、遠く離れた城壁の上から正確に捉え、寸分の狂いもなく射抜き撃ち落すほど。
神々から様々な智慧を授かり、医神と謳われたアスクレピオスを育て上げた彼もまた熟練した医術の知識を心得ており、専門外であるはずのホムンクルスの状態を正確に把握し、彼の余命まで診断する。
『英霊』にまで格が落ちたといっても『神性』は健在で、倒すのに『神性』を必要とする赤のライダーの守りを貫くことが出来る。ステータスも非常に高く、セイバーやランサーにも引けを取らない。
戦術眼も極めて高く、ランサーから前線の指揮を任されており、その優れた戦略判断と弓技によってセイバーとバーサーカーの窮地を救っている。
宝具
登場作品と役柄
- Fate/Apocrypha
- 「黒」のサーヴァントとして登場。
人間関係
- フィオレ・フォルヴェッジ・ユグドミレニア
- マスター。彼女との関係はユグドミレニアの他の組と比較しても、抜きん出て良好で、彼女はアーチャーに全幅の信頼を置いていて、睡眠時などを除いたほとんどの時間を彼と過ごしている。主従や恋人というより、教師と教え子のような関係。
- ライダー (Apocrypha・黒)
- 召喚されたときからの付き合い。彼の英雄としての本分に忠実で、高潔な在り方を信頼しており、ライダーもアーチャーの人柄を信頼している。たまにホムンクルスとの会話で、真名をぽろっと洩らされたりしているが、それも彼なりの信頼の証と言える。
- バーサーカー (Apocrypha・黒)
- 驚くべきことに彼は、普通は唸り声にしか聞こえない彼女の言葉が分かるらしく、戦闘中コミュニケーションを取り、的確な指示を下す。彼女も自分の言葉が分かってもらえるためか、彼の判断を信頼しており、一見無謀に見える指示でも忠実に実行する。
- ランサー (Apocrypha・黒)
- 『大賢者』と尊称で呼び、セイバーと同等の信頼を置いている。
- ホムンクルス
- ライダーの求めに応じ、自室を提供して、彼を匿うのに協力する。彼に敢えて余命を告げ、生きることへの助言を与える。
- ライダー(Apocrypha・赤)
- 生前深い関りがあり、彼の真名を知っている。彼を打倒するのに必要な『神性』を持つ者が黒の陣営では自分しかいないため、苦悩を感じながらも自らの手で倒すことを決心している。
名台詞
- 「……確かに、私は父にも母にも愛されなかった。それでもやはり、血の繋がりの証とも言えるものを取り戻したい。
我欲に塗れていると言っても否定はできません。そもそも、今更不死になったところで何か変わる訳でもない。
ただ、それでも———」 - フィオレに語った自らの願い。父と母とのささやかな繋がりを求めて。
- 「ええ、教師ですよ」
- ライダーにホムンクルスへの接し方についてアドバイスした際、「まるで教師みたいな言い方だなぁ」と言われた事への反応。彼が正論や合理的な思考に囚われた堅物ではなく、柔軟な対応ができる人物であることが良く分かる。また大英雄達の後見人であった自負も垣間見える。
- 「なるほど。仮にもこれが聖杯戦争であるならば、こういう可能性もまた有り得なくは無かったか。
………運命というものは、時に死者である我々にまで牙を剥く」 - 赤のライダーとの戦いを終えた際のセリフ。生前に知己を得た者と殺し合うという、運命の悪戯を苦々しく思いながらも、主に勝利を捧げるため、そして自らの願いを叶える為彼を倒すことを決意する。