ブーディカ

2016年7月17日 (日) 16:03時点におけるカリス (トーク | 投稿記録)による版 (→‎メモ)

ライダー (Grand Order)

  • 真名:ブーディカ
  • 身長:174cm / 体重:62kg
  • 出典:史実
  • 地域:欧州
  • 属性:中立・善
  • 性別:女性
  • CV:斎藤千和 / イラスト:蒼月タカオ

Fate/Grand Order』に登場する、「騎兵」のクラスのサーヴァント。西洋式の剣と盾を持った赤髪の女性。

略歴
真名は一世紀におけるブリテンの女王ブーディカ。
メインシナリオでは2章に登場し、同時代の混乱を解決するためにネロの陣営で共に戦うことになる。
人物
生前は2児の母親ということもあってか、若い見た目に見合わぬほどの高い包容力を持ち、世話好きで面倒見の良い女性。
戦いも好きではあるらしいが、空や大地、人の繋がりを大切に思う優しい心と深い愛情を持っており、マスターや味方に対してはまるで母か姉のように、慈愛を持って接する。
その中でもマスターに対しては庇護欲が刺激されるのか、全く絆を深めていなくとも「あたしでよければなんでもするよ」とすら言ってくれるほどかまってくる。
母国や愛娘たちを蹂躙し、陵辱したローマに対してはサーヴァントとなった今でも複雑な思いを向け、嫌いなものはそうないと自称する彼女の数少ない「好きになれない」ものの一つだという。
ちなみに、母国を深く愛した彼女の愛情は彼女の死後、ブリテン圏で活躍した英霊にも向けられるそうで、例えばセイバーに対しては、構いたがりの親戚のお姉ちゃんのようになるという。
能力
大半が騎乗ランクA+であるライダーのサーヴァントの中で唯一の騎乗ランクA。騎乗スキルを所有するライダーの中で彼女よりも騎乗ランクが低い者は設定上でも騎乗ランクの低さが明言されているゲオルギウスしかいない。
『Grand Order』でのゲーム上の性能では攻撃力は低いものの宝具やスキルの関係上防御力は高く、反乱軍の指揮官らしく粘り強く戦える。また、ローマ特攻のスキルも持つ。

ステータス

クラス マスター 筋力 耐久 敏捷 魔力 幸運 宝具 クラス別能力 保有スキル 備考
ライダー 主人公 (Grand Order) C B+ C D D B+ 対魔力:D
騎乗:A
女神への誓い:B
戦闘続行:A
アンドラスタの加護:A

宝具

約束されざる守護の車輪(チャリオット・オブ・ブディカ)
ランク:B+
種別:対軍宝具
無数の車輪を呼び出し、パーティの周囲を旋回させる防御宝具。
『Grand Order』では味方全体の防御力をかなり上昇させる効果となっている。
約束されざる勝利の剣(ソード・オブ・ブディ力)
ランク:B
種別:対人宝具
自らと同じ「勝利」の名を冠する片手剣。
だが、かの星の聖剣とは異なり、勝利も約束されない。完全ならざる願いの剣。

真名:ブーディカ

ブーディカ。一世紀での古代ブリタニアの若き戦闘女王。
悪辣な侵略の果てに自分と娘たちを凌辱したローマ帝国を許すまじと諸王を率いて叛乱するも、最後には皇帝ネロの軍に敗れ去り、落命。
後年、ブリテンの「勝利の女神」の伝説となった。

夫であるプラスダクス王と共に平穏に暮らしており、娘二人にも恵まれていいた。
彼女はブリタニアの自然とそこに生きる生物、そして人を愛していた。

だが、夫の死により運命の歯車は狂いだしてしまう。王にブーディカと娘二人しかいなかったがゆえに。
侵略したローマ帝国に女には相続権がないと言って領地と財産を奪われ、二人の娘は前王の後を継ぐことを認められず、ブーディカ共々陵辱や暴力といった壮絶な仕打ちに晒され、国もまた蹂躙されてしまった。

すべてを奪われ、心と体に深い傷を受けたブーディカは決意をした。全てを奪ったローマへの反抗を。愛する故郷の守護を。 ローマ帝国への復讐を成そうと、彼女は若き戦いの女王となり、最後は討たれてしまうものの、ローマ帝国に衝撃と大打撃を与える事となった。

登場作品と役柄

Fate/Grand Order
ライダーのサーヴァントとして登場。レア度はR(☆3)。イラストレーターは蒼月タカオ氏。
2章を突破するとクリア報酬として確定で入手が可能。
実際の性能面だが、スキル2つのうち1つが「ローマ特攻」という使い所の限られすぎる効果であるという致命的な欠点に始まり、宝具もマシュと似た使い所を選ぶ防御補助で、残る特徴である「戦闘続行」とHP寄りのステータスによる生存性の高さも生き残れるだけで生き残った後に活躍できないのでは利点たり得ない、ととにかく辛い性能。あんまりにもアレなために大半のユーザーから「マイルーム専用サーヴァント」「もし超強化されても(元が酷いから)誰も文句言わない」などと言われ、強化が待ち望まれていた。
そして2016年3月末に実施されたイベント「サーヴァント強化クエスト 第一弾」において強化を受ける七騎のサーヴァントの一騎に選出され、待望の新スキルとして味方全体のアーツを3ターン強化する「アンドラスタの加護」を獲得。いるだけで味方を助けられるようになったことで「入れる価値がない」とまで言われるような状態からは脱した……が、まだ強化が足りないという声が大半を占めており、更なる強化が望まれている。
ちびちゅき!
良妻賢部所属。部運営のカフェでウェイトレスをしているが、いつもの格好の上にエプロンを着ているためアレなお店の人にしか見えない。

人間関係

ネロ・クラウディウス
生前、反旗を翻した当時のローマ皇帝。2章では彼女の軍の客将をしているが、彼女の性格はともかく立場に関しては複雑な思いを抱えている。
スパルタクス
ネロの軍における相方。同じく権力者に反逆したものとして通じるものがあるのか、彼の支離滅裂な言葉の真意を理解することができる。
主人公 (Grand Order)
マスター。非常に過保護に接してくる。
マシュ・キリエライト
主人公同様、母か姉のように好意的に接する。また、彼女と融合した英霊に心当たりがある様子で、「あたしには、あんたは妹みたいなもんだ。あんたたち・・・・・は、かな」と語った。
プラスタグス王
夫。サーヴァントになってもなお「あたしの旦那は最高の旦那さん」と一番に思っている。

名台詞

「ブーディカだよ、よろしく。気軽にブーディカさん、と呼んでもいいよ」
史実では知性に溢れていたが荒々しい性格であったと伝わる彼女だが、召喚時からわりとフランクに接してくれる。
「私の別名は勝利の女王。名前負けはしなかったかな」
クエストクリア時。戦闘に勝利すると、自分の異名を持ち出して勝利を祝う。
「あたしでよければ何でもするよ。ほら、何が欲しいか……言ってみて」
絆レベルが一番低い時からマスターに対しては非常に過保護。露出度の高い服装をした妙齢の女性からこんなことを言われるとなんとも悩ましい。
この他にもマスターを甘やかすような台詞があるため、「ダメマスター製造機」と揶揄されることも。
「君は何が好き?あたしは、空と大地と、人のつながり。あとは美味しいご飯があればサイコー!」
好きのスケールがでっかい女王さま。愛情深さが伺える。
「そんなに……あたしの格好、気になる?」
むしろ気にならない人の方が少ないだろう、と真顔で突っ込んだマスターは何人いたことか。
「やさしいお姉さん……やさしいお姉さんか……どうすればいいんだろう。あたし、そういう経験ないしなぁ……
 え?ああ、えへへ、なんでもない!なんでもないよぉ!」
主人公やマシュからすれば十分優しいお姉さんなのだが、当人はなんだか自信がない様子。
「そういう経験がない」ということは彼女には妹も弟もいなかったのかもしれないが、それでも優しいお姉さんとして振る舞おうとしているようだ。
「君みたいな子、嫌いじゃない……あー、いや、違う違う。こういうのはちゃんと言っておかないと、あとで後悔するもんね。
 大好き。君のこと、マスターとしても、人間としても、好きだよ。あたし」
絆レベル最大値。慈愛に満ちた声と表情で言われるとなんともむず痒い感覚になるブーディカからの親愛の言葉。
「休息を邪魔してくれた上に、あたしの故郷、ブリタニアの森を穢したな――
 せっかく、○○(主人公)に膝枕でもしていい子いい子してあげようと思ってたのに――」
「聖杯の影響だか知らないけど、妙に大きく膨らんだ妖精ゴブリンたちめ!
 フツーの妖精ゴブリンってのは、確か、もー少しくらい小さかったはずなのに!
 変な妖精め、アンタたちなんかには絶対――
 絶対、負けない!」
幕間の物語「ある日、森で……」での台詞。見事なまでの「くっ、殺せ!」に繋がるテンプレートな台詞群に、Dr.ロマンや主人公、更にはフォウまで思わず戦慄してしまった。
ちなみに戦闘終了後には、戦闘でちょっと息が上がったブーディカさんにご協力いただいて寸劇を繰り広げるDr.ロマンと主人公の姿があった。もちろん二人共マシュに怒られたのは言うまでもない。
「願いっていうのは、ほんとは、そんなに大仰なものなんかじゃないと思うんだ。
 もっとささやかで、それでいて、暖かいものだと思う。
 たとえば……大好きな誰かと一緒においしいゴハンを食べたいな、とかね」
聖杯に託す願いについて訊かれて。大切なものは、きっとすごく身近な場所にある。
「ううん、イヤじゃないよ。嬉しいよ。好きって言ってもらえるのはいつだってお姉さんは大歓迎だ。
 娘たちと旦那へ捧げるように作ったの以外は、男連中に向けて作った大型義理チョコしかないんだ。
 チョコはチョコだけどホールケーキだし、量あるし!これ一個まるまるはさすがに贈れないかなぁ―――
 え……。い、いいの?チョコケーキまるまる一個でも?
 それじゃあ、うん。キミにあげる。いつも頑張っているキミへ、お姉さんからのご褒美だ!」
期間限定のバレンタインクエストにて。
「ふざけたコトを言わないで。帰る、ですって?
 あたしは帰らない。私に帰る場所なんてない。だって―――全部、おまえたちが奪ったんだ!
 あの人の親族はあたしたちだけだった。王には、あたしと娘しかいなかった!
 だからあたしは後を継いだのに―――女には相続権がないと言って―――
 おまえたちが! おまえたちローマが、あたしたちから奪ったんだ!」
「あたしは忘れていた。人類史を守る、なんて大義名分でごまかしていた。
 この怒りを。この憎しみを。この復讐を―――!
 それを邪魔するものには誰だろうと許さない。勝利の女王の名の下に、その首を晒すがいい……!」
「空の境界 / the Garden of Order」より。怨嗟に満ちた小川マンションに囚われた影響からか、彼女も例外なく豹変してしまった。
この時の彼女は多くのマスターが見慣れた「普段」の姿から想像がつかないほどであり、ローマへの怒りと憎しみに満ちた「復讐者」そのものだった。
そしてその怨嗟の刃は、ローマとは何ら関わりもない主人公やマシュにも向けられる。
ちなみに、この戦闘時に敵として登場する彼女はバーサーカークラスとなっている。イベントの時期次第では、アヴェンジャークラスになっていたかもしれない。
「……ああ……あたし……何を……そっか……恥ずかしいところ、見せちゃったな……
 勝利の女王ヴィクトリア、なんて―――たはは……あたし、大事な戦じゃあ、いつも負けていたのにね……?」
消滅時。英語で勝利を意味する「Victory」の語源になったとされる彼女だが、ここ一番と言う所では勝利に恵まれなかった哀しき女王の自嘲。主人公やマシュは悲愴感を振り切って先へ進む。囚われたサーヴァントを解放し、事件を解決するために。

メモ

  • 初期状態において非常に服装が危ないサーヴァント。ほとんど水着か下着のような見た目であり、二章での共闘時はいたって普通の格好(霊基再臨一回時)であるため、二章のクリア報酬として彼女を初めて迎えた人はイラストを見て驚愕するであろう。扇情的にも程があるが、当人もちょっとその露出の激しさには思うところがあるらしい。アレといい、コレといい、本作は一体どうなっているのか…。ちなみに、霊基再臨を二回重ねるとマントを羽織り冠を被った女王然とした服装になる。
  • 身長174cmは実装当初ではトップクラスの高身長。メドゥーサフランケンシュタインよりも長身である。
  • 彼女が反旗を翻したのは赤セイバーことネロがローマを統治していた頃であるが、人間としては好感を抱いているためか少し含みはあるものの友好的に接している。
  • サーヴァントは通常、精神は召喚された肉体の年齢に依存するものだが、近代の英国で篤く奉られている彼女はその限りではない。具体的に言うと肉体はローマと戦った戦士のものであるが、精神は慈愛と母性に満ちた本来の彼女のものとなっている。
    • ただしこの現象は「取り戻した」ではなく「失っている」なので、ある意味死後から変化した玉藻の前エリザベートと同様「影響を受けて変化した」と想定すればさして珍しいことでもないのかもしれない。
  • 上述の通り、彼女は自身に「ローマ特攻状態」を付与するスキルを保有しているのだが、そのスキルを唯一存分に活かせる(彼女が登場した)第二章のクリア報酬となってしまっている。プレイヤーによってはそれ以前に召喚できている可能性もあるが、この点も彼女の低評価の一因となっていることは間違いないだろう……しかし、ローマ特攻状態の倍率は初期状態でも高く、最高まで強化すると攻撃力160%になるため(☆3ライダーの中では特に)非力なブーディカの弱点を補って余りある攻撃力を得る。しかもライダークラスの特徴であるクリティカルスターの集まりやすさも加味すると、対ローマでの瞬間的な爆発力は侮れない。大半は優劣の相性外にあるが、常に弱点を突けるスパルタクスカリギュラキラーとしての適正はある。フリークエストや期間限定クエストなどでは出番はある…かもしれない。
    • 限定クエストなどで敵サーヴァントとして登場する際には注意。特にローマ皇帝達を主力で使っているプレイヤーには脅威となる。
  • プラスダクス王が存命の間は統治を認めていたローマが王の死後に侵略を行ったのは、ローマが法律上女性に対して財産などの継承権を認めておらず、彼女たちから領地や財産を没収する大義名分があったため。
    • しかし、型月では当のローマ皇帝が女性。大義名分も何もなく、あったのは理不尽なジャイアニズムということになってしまった。
    • もっとも、これに関してはネロだけではなく財政官たちの負債回収など、様々な理由が絡んでくるので、型月においても単なるジャイアニズムによる制圧、とまでは言い難いだろう。まあ、何にせよローマに振り回された悲劇の人であることは変わりがないのだが。
  • 祖国イギリスでは「勝利の女神」の伝説で知られている。「Victory」の語源になったとも。
  • 空の境界コラボイベントにおいてローマへの復讐心に身を焦がす状態の彼女が敵として登場したが、その際のクラスは何とバーサーカー。どうやら後述する反乱時の数々の苛烈な逸話からかバーサーカークラスへの適性も持っている様子である。
    • サーヴァントとしての適正は宝具「約束されざる勝利の剣」の存在からセイバーの適正もあると思われる。また、チャリオットに騎乗することからランサーの適正もある可能性がある。

話題まとめ

血塗られた勝利の女王
作中では英霊になったことでローマへの復讐心も昇華され、穏やかな人格者として登場しているが、史実に伝えられる「復讐者」としての彼女は苛烈そのものである。
夫と娘2人を失い、自身も悲惨な目に遭わされたことの怨念から、捕虜に対する残虐な処刑等はいつものことであり、ロンディニウムを占領した際には住人は女子供に至るまで皆殺し、市街は家屋の一軒に至るまで燃やし、燃えなかったものは全て破壊するという徹底的な破壊を行い、文字通り更地に変えてしまった。
この残虐行為の記憶は脈々と受け継がれており、現代でも「荒野をチャリオットで彷徨うブーディカの霊を見た」という目撃証言が絶えない、一種の怨霊として信仰と畏怖を集めている。

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