荒耶宗蓮
- 読み:あらや そうれん
- 誕生日:月日/血液型:型
- 身長:cm/体重:kg
- CV:中田譲治
魔術師。事件の陰で暗躍する人物。
- 略歴
- かつては台密の僧だったが、誰も救えぬ自分と人の性に絶望し、人の一生の意味は「どのように生きたか」ではなく「どのように死んだか」だと悟り、救えないならばせめてその死を克明に記録しようと死の蒐集を始める。そして人という存在の意味を知るため根源への到達を求め続け二百年ほど生き続けている。
後にイギリスに渡って西洋魔術を学ぶ。魔術協会では蒼崎橙子やコルネリウス・アルバと同期だった。
荒耶が根源を求めることは抑止力の発現を招くことでもあるため、元から根源と繋がっている両儀式の体を求め、巫条霧絵、浅上藤乃、白純里緒を利用する。
- 人物
- 200年以上生き、起源である「静止」の概念を起源覚醒で目覚めさせているせいか、もはや根源を求める概念と化している。そのため根源に至るためならどんな犠牲も厭わない。
外見上は四十代半ばの男性。苦悩が刻まれた顔と、魔術師にあるまじき強靭な身体が、対峙した者に嘔吐感に似た重圧を与える。
「結界」作りに関しては屈指の冴えを見せる。結界とは内と外を分けるものであり、それ自体で完結した世界を作り上げる為には、まず自身を完成させなくてはならない。特殊な才能を持たない荒耶は、歳月と信念を積み重ねる事で自己を完成させ、一流の結界師となった。
- 能力
- 魔術師としての能力は欠陥が多いらしいが「結界」に関しては異常に能力が高く、橙子は「魔法の域に達している」と評している。通常は特定の空間を仕切ってそこを動かない結界を、移動させることができる。術者を中心に移動する結界は、戦いにおいては絶対の防御となる。しかも荒耶はそれを三重に纏う。一流の結界師であるものの固有結界へは至れず、後述する小川マンションで人工的な心象風景を作り上げた。
相手の起源を探り、覚醒へと導く事も出来る模様。橙子程ではないが人形師としてもかなりの腕をもつ。また橙子によると近代随一と呼べる程の凄まじい武術の達人。死徒のように見てから弾丸を回避出来る運動神経を持つ。200年以上生きているのは自身の起源である「静止」を覚醒させた効果で不老状態になっているのと、体を何度も人形に移し替えているから。
他に、左腕に仏舎利を埋め込んでおり、この部分は死の線が見え辛くなっている。
小川マンション
荒耶による太極の体現。崩壊寸前の30世帯の家族を集め、家庭崩壊を後押しし全員死ぬように仕向ける。その後、荒耶が大別した64通りの死に方を人形に再現させ続ける。まわりくどい構造をした十階建てのマンションで、設計の半分は蒼崎橙子が行っており(依頼されただけで荒耶が関わっていることは知らなかった)、人形制作にはコルネリウス・アルバも関わっている。
矛盾する螺旋。太極図の伽藍。固有結界を持たない荒耶が人工的に作り上げた、彼の心情風景の具現。結界名「奉納殿六十四層」。
この中での荒耶はどこからどこへでも空間を越えての移動ができる。他にも空間を圧縮したり、擬似的に無限の空間を造り、そこに式を閉じ込めたりもした。
太極とは、古代中国で生まれた思想、陰陽説を表す図。
万物の状態を概念的に捉えたもので、能動的・活動的であるものを陽(白)、その逆になるものを陰(黒)と分けている。昼と夜、明と暗、雄と雌と相反するものを象徴しながら、影響しあい流れあう世界の縮図とも言える。
また、陽の中には一点の陰、陰の中には一点の陽があるが、これは陰陽の区別は絶対的なものでなく、明の中にも暗がある、という事を示している。
太極は始まりの一であるが、この二つに分かれた陰陽を両儀という。
なお本来、大陸(中国)の思想魔術と、西洋魔術は相容れないものである。荒耶はその経歴により、両方に造詣があるようだ。
『Fate/Grand Order』ではコラボイベント「空の境界/the Garden of Order」にて「オガワハイム」という名称で変異特異点として登場。
登場作品と役柄
- 空の境界
- 事件の陰で暗躍する。
- アーネンエルベの一日
- ネコアルク・カオスのペンフレンドその1。ネコまんまな料理を式に食わせたため、惨殺される。
- ちびちゅき!
- 学生寮「小川寮」の管理人。あまりに似合わないため式を初めとする知り合いからは生暖かい目で見られている。
- 住人もモーニングコールを要求してくる人、深夜に大声で歌う人、壁を殴って壊す人など濃いメンバーばかりなため気苦労が絶えない。
人間関係
- 蒼崎橙子
- 学院時代の同期。小川マンションの半分を設計。
- コルネリウス・アルバ
- 学院時代の同期。脳だけを生かし続ける技術と人形作りに関して協力を求める。
- 両儀式
- 『 』に通じるためつけ狙う。
名台詞
- 「その闇を見ろ。そして己が名を思い出せ―――」
- 小川マンションでの式との対峙の一言。作中の「起源」に深く関わる荒耶を体言したセリフ。
メモ
- ドラマCD版と劇場版で唯一声優の変更がなかったキャラ。
- 武内氏がデザインの際に非常に難産したキャラである。奈須氏の「もっと終わった感じ」というオーダーが分かりにくかった、表現しにくかったとのこと。
- 聖遺物である仏舎利を埋め込んで直死の魔眼を防いでいるが、TYPE-MOON Fes.のパンフレットに掲載された「タイプムーン10周年記念一問一答」によれば、この仏舎利は直死の魔眼の対策としては有効だが、燃やしてしまえば普通に灰になってしまうらしい。
話題まとめ
- 落下速度
- 小川マンションの崩落時、荒耶が先に落下したにも関わらず式は落下中の荒耶に追いつき刀で貫いた。
物理的に考えればどう考えても追いつくはずがないが、荒耶が落下する間際に結界を再度展開させる描写がなされ、式はその結界に救われて一命を取り留めた。
恐らく、荒耶の結界には落下速度を落としているという示唆も兼ねたかったのではないか。
もしくは式が飛び降りた時に壁か何かをけったりして初速を付けたのならつじつまは合う。