概要
捕食遊星。収穫の星(ハーヴェストスター)。その姿は『涙する目』のように見える。
一万四千年周期で天の川銀河に現れる彗星。ムーンセルを作った異星文明人たちが残した異なるタイプの観測装置だと言われている[出 1]。 通過の際、知的生命体の文明を破壊する。一万四千年前に地球にも一度通過しており、その時はムーンセルの八割のデータを破壊した[出 1]。というより、ムーンセルは防衛だけで手一杯であり、月の棘を抜く事すらままならず、崩壊を待つしかなかった[出 2]。
だが本当の地獄は月ではなく地上の方に齎されており、月に打ち込まれたヴェルバーの楔は、地上に実態たる化身を現界させた。それが一万四千年前での地球に出現した白い巨人、セファールである[出 2]。白い巨人によって地球の先史文明は跡形もなく消滅し、ムーンセルはそれまで蓄積した那由多もの“ありえた可能性”、数多くの“イフの未来史”さえ奪われてしまった[出 2]。そのこともあってか、ムーンセル・オートマトンが唯一「敵」と認識する存在であり、ヴェルバーが再び襲来することを察知したムーンセルは、今度こそハッキングされまいと中枢部分を自閉状態にして閉じこもるだけでなく、剣を持って侵入者を排除する機能を残した。それこそが、月の聖杯戦争の勝利者、真にはヴェルバーの尖兵と戦う王権代行者である[出 2]。
その目的は未だ判明していないが、構造自体は過去の捕食の際、ムーンセルに解析されている。ヴェルバーには中心核とも言える遊星部分があり、その周囲を複数の星舟が覆っていおり、さながら星舟を重ねて作ったアーマーを着込んでいるようなモノである。別の視点で見れば、中心にある核をヴェルバーの本体だとすると、その周囲を囲む遊星部分はヴェルバーによって作られた様々な侵略兵器、様々な侵略方法を持つ複合星舟装甲と言える。この姿こそ、様々な文明を捕食してきたヴェルバーによる自衛、侵略の最適解である[出 3]。
星舟
捕食遊星から、収穫の対象となった領域に落とされるコンテナ。空間跳躍航行機能のない宇宙船であり、文明を破壊するための内部ユニットが一騎ずつ搭載されている。星船はそれぞれが個別の異星文明を継承したものなので、ヴェルバー01とヴェルバー02の中の個体は、その生命形態からして別のものである[出 4]。
『白い巨神』であるアルテラは一万四千年前に太陽系に落下した三つの星舟の一つであるヴェルバー02に搭載された個体である。残り二つ、アルテラにとっての「兄」と「妹」と呼べるものは『EXTELLA』では語られない[出 5]。
関連用語
- アンチセル
- 遊星の尖兵。ヴェルバーが惑星に送り込む尖兵。遊星の指令を第一として活動する収穫者。
ムーンセルが地球文明から高度な情報生命体であるサーヴァントをデザインしたように、ヴォイドセルの手により文明を効率よく破壊するための有機生命体であるアンチセルをデザインした。
これが捕食対象の惑星に降り立ち、それぞれの手段で文明を破壊する。だがアンチセルたちは方法こそ異なるものの、知性体から霊子を吸収して成長するため、全生命体が消滅すれば栄養源がなくなり、やがて自壊する[出 6]。 - ヴォイドセル
- 霊子収集体と呼ばれるもの。ムーンセルと同格のものだが同質のものではない。星船にあったコア箱のヴォイドセルである。
アルキメデスは星舟に接触した際、自らこのヴォイドセルに汚染され、その後エリザベートにも移植してしまった[出 5]。
人物
メモ
話題まとめ
脚注
注釈