セイバー (Fox Tail)
- 真名:鈴鹿御前
- 誕生日:月日/血液型:型
- 身長:cm/体重:kg
- 属性:?・?
- スリーサイズ:B/W/H
『Fate/EXTRA CCC Fox Tail』に登場する、剣士のクラスのサーヴァント。
制服に携帯電話、鞄を携えた女子高生風の少女。
戦闘時は白拍子風のミニスカ装束に烏帽子を纏う。
- 略歴
- BBの依頼で、マスターである坂神一人と共にサクラ迷宮第七階層に侵入したマスター達やNPCを殺戮する謎のサーヴァント。
言峰綺礼や臥藤門司を殺害し、 殺生院キアラとアンデルセンを一蹴。
七階層にやってきた岸波白野にも襲い掛かるがキャスターに阻まれ、剣戟と共に互いにマスターとの惚気話(捏造あり)、相手の恋愛観の批判と激しい女の戦いを繰り広げる。
- 人物
- 衣装は水干に緋袴風ミニスカートという和装に女子高生の制服を混ぜ合わせたかのような独特なもので、出会った当初の白野はサーヴァントと認識できず、キャス狐からは「コスプレですかねぇ」と評されている。
喋り方も見た目同様に軽くて明るい若者風で、悪く言うと軽薄。
だが相手のマスターを狙う合理性と冷徹な思考、敵の戦術を分析する洞察力も同時に併せ持つ。
マスターである一人を「カレシ」と呼び、本人曰く「運命的出会いから告白、デートと恋のラブ値上昇中」。
更にキャスターの獣耳を見て、一人の反応を分析した結果、新たに狐耳と尻尾を生やした(一人は当然そんなサービスは求めていない)。当然、キャスターは自分のアイデンティティをパクられたため激怒している。
宝具
- 文殊智剣大神通恋愛発破天鬼雨(もんじゅちけんだいしんとう れんあいはっぱ てんきあめ)
- 種別:対軍宝具
由来:鈴鹿御前の文殊菩薩の智慧の剣「大通連」。 - セイバーが保有する三振りの宝剣のうち、黄金色の一振り。
普段は武装として使っている第一刀『大通連』の真名解放。数え切れないほどの宝剣が上空に同心円状に展開され、剣の豪雨を降らせる。
- 才知の祝福(さいちのしゅくふく)
- 由来:普賢菩薩の慈悲の剣「小通連」……なのだが大通連と同じく文殊菩薩の智慧の剣として設定されている。
- セイバーが保有する三振りの宝剣のうち、白銀色の一振り。
普段は武装として使っている第二刀『小通連』の真名開放。
登場作品と役柄
- Fate/EXTRA CCC Fox Tail
- セイバーのクラスで登場。メインヒロインであるキャス狐のライバルとして立ちふさがる。
- ちびちゅき!
- キャス狐、アタランテといった他の獣耳属性のサーヴァント達と競演。
- 後にキャス狐の良妻賢部に対抗してギャルサークルを立ち上げるが……
人間関係
Fate/EXTRA CCC Fox Tail
- 坂神一人
- マスター。「カズくん」あるいは「カレシ」と呼び、べた惚れしている。
- BB
- 彼女のオーダーに従い、聖杯戦争参加者たちを抹殺している。
- キャスター (EXTRA・青)
- 因縁の相手。似た者同士だが、相性は最悪。
- 岸波白野
- キャスターのマスター。セイバーから白野への評価は「無能なうえ無個性で無価値じゃん、だっさ!」
- ラニ=VIII
- 敵対関係……のはずだが、下着に関する意見の一致からあっという間に意気投合した。
ちびちゅき!
- 白純里緒、ライダー (Apocrypha・黒)
- ギャルサークルのメンバー達。性別については気づいていない模様。
生前
- 坂上田村麻呂
- 互いに一目惚れした関係。互いに助け合いながら英雄としての功績を紡いでいった。
- 大嶽丸
- 当初は共に日本を征服しようと、喧嘩を売ってるとしか思えない内容の同盟を結ぼうとする。
後に偽りの結婚をして潜入し、彼の護りを内側から解呪し田村麻呂と共に彼を討ち果たした。
見た目はビジュアル系のイケメン。
- 悪路の高丸
- 田村麻呂と協力して、最近ちょっと調子にノッていた彼を撃退した。
一般には「悪路王」といったほうが通じやすい。
大嶽丸とは対照的に、身長10mはありそうな筋骨隆々とした姿。
名台詞
- 「カズくん ごめーん。 今ので絶対倒せるハズだったし!
え~なんか、あいつらカンジ悪くない?」 - 白野に頭上からいきなり斬りかかり、緊迫した空気が流れるが、あっという間にシリアスな雰囲気は崩壊。
モニターしている旧校舎の面々も含めて全員沈黙するしかなかった。
- 「カズくんはあんな獣耳とかどう? えーと……『萌え』?」
- キャス狐の耳を見て、カレシの反応をリサーチ。
若者言葉を多用していてもやはり過去の人間であるため、「萌え」という新しい言葉には馴染みがないらしい。
- 「いきなり嫁ポジション狙うとか。焦りすぎだし」
- キャス狐の逆鱗を突きまくる。それも分かってて。
- 「―――吐いた唾は飲めないわよ、駄狐」
- キャス狐に「雑な剣筋」「何振りあっても捌ける」と挑発されて激怒。宝具を解放する。
- 「草紙 枕を紐解けば 音に聞こえし大通連
いらかの如く八雲立ち 群がる悪鬼を雀刺し
文殊智剣大神通――恋愛発破 天鬼雨!!
――で どう捌いてくれるのかマジ楽しみ」 - 第一刀宝具解放。キャス狐の「何振りあっても捌ける」発言に対して、じゃあやってみろとばかりの剣の豪雨。
- 「貴様を私の臣下としてあつかってやるから私の言うとおり働くがいい
まずは私の代わりに日本を侵略するのだ」 - 大嶽丸に出した同盟の書状(メール)。……ほとんど降伏勧告である。キャス狐からも盛大にツッコまれた。
- 「度重なる無礼に我 激おこ
私の命令を拒否するお前は悪に相違ない
殺してやるから私の元まで参れ」 - 上記の後に出した書状(メール)。さすがに平安時代なのでこんな文章ではなかったと思われるが。
メモ
- ファンからの通称はJKセイバー。女子高生的なファッション及び軽薄な言動から。また上述の通り本来の耳と尻尾ではないのだが狐セイバーとも。
- ただJKセイバーという場合、彼女の登場以前からあるあっちのセイバーの女子高生バージョン等を指すこともあるので少々ややこしい。
- 「立烏帽子を被った姿」「変化を得意とする」といった設定、何より宝具から、推論を立てるのは難しくはない(凛とラニが劇中で既に目星をつけている描写がある)。実際、比較的初期の段階から真名を推測できた人は多かった。
- 原作『CCC』にも、その没案にもなかった、漫画版オリジナルキャラクターの一人。コミックス1巻に収録されている制作楽屋裏漫画によると、武内氏の「サプライズが欲しい」という考えから生まれたらしい。
- デザイン・設定を制作したのは武内氏(制作楽屋裏漫画ではデザインも設定もたけのこ氏に丸投げする気な様子だったが、まあ色々あったのだろう)。あの武内氏がセイバー顔じゃないセイバーを書くなんて驚きである。
- 作劇的な観点から見た場合、原作『CCC』に登場し、本作では登場していないランサー (CCC・赤)の役目を引き継いだキャラクター、と言えるかも知れない。
(特に『CCC』ではセイバー (EXTRA・赤)との関係性において顕著だが)物語序盤を引っ掻き回すライバルキャラのポジション、女子を強調した軽い言動など、共通性も多く見られる。「キャスターが主役の、CCCの物語」において、武内氏の意向である「サプライズ」を満たしつつ、似たような立ち位置のライバル的キャラクターが必要とされた、のかも知れない(一応、キャスターとランサーも「料理好き【愛妻願望】」「ケモミミ派と邪教ホーン派」で対となってはいたが)。- 実際、彼女のSGのうち二つは「独占願望」と「料理上手」で、キャス狐のそれと完全に同じであった。さすがに3つ目は異なると思われるが、彼女の正体である鈴鹿御前を祀る鈴鹿峠の片山神社では瀬織津姫と習合されており、伊勢神宮内宮別宮荒祭宮では瀬織津姫を天照大神の荒御魂としている為、キャス狐の「金毛白面」と揃えてくる可能性はある。
- 彼女と一人が登場するサクラ迷宮第七階層は原作(パッションリップの階層)と違い、鳥居や日本風建築などが存在する和風なイメージになっている。
- 和装なのである意味当然だが、「はいてない」らしい。……ラニの評価だから、たぶん正しいのだろう。
- 温泉にて彼女の真名を看破した際には、ラニは彼女ノーパン同盟の仲間とされた。
話題まとめ
- 三振りの宝剣
- 鈴鹿御前の三振りの宝剣である『大通連』、『小通連』、『顕明連』は御伽話や奥浄瑠璃などに登場する架空の刀であるため実在はしないが、伝承や写本の違いなどにより表記や由来は様々である。
- 『鈴鹿の草子』『田村の草子』では三振りの剣は天竺の阿修羅王が大嶽丸に贈ったが、坂上田村麻呂に味方した鈴鹿御前の策略により『大通連』と『小通連』は奪取され田村麻呂の勝利に導いたものの、もう一振りの『顕明連』は大嶽丸が天竺の叔父に預けており、その神通力を持って大嶽丸の復活を許してしまう。
- 『田村三大記』では始めから鈴鹿御前が所持している描写が多く、『大通連』は文殊菩薩の化身または文殊菩薩の打った智慧の剣、『小通連』は普賢菩薩の化身または普賢菩薩の打った慈悲の剣とされる。『顕明連』は近江の湖に棲む蛇の尾より取れた剣とされ、旭日に当てれば三千大千世界を見渡すことができる。釈迦如来の脇侍である文殊菩薩と普賢菩薩や、顕明の意味と三千大千世界を見渡す等から三振りの剣に仏教の影響も見受けられる。
- これらの違いは盗賊、第四天魔王の娘、天女と変化していく過程で、物語中の鈴鹿御前の役割の変化に併せるように、三振りの宝剣の役割も変っていったものと思われる。もっとも彼女を祀る鈴鹿峠の片山神社には「鈴鹿流薙刀術発祥之地」の碑が建ち、祇園祭の鈴鹿山の御神体も大長刀を手にしていることから刀剣より薙刀を使う印象が強く浸透していたりする。
- 坂上田村麻呂との剣合
- 鈴鹿御前が坂上田村麻呂と剣合したシーンは実際に室町時代前期の『太平記』や『酒呑童子』に記載されている。『酒呑童子絵巻』では、彼女との剣合の時に坂上田村麻呂が用いた刀が『血吸』であり、伊勢神宮に奉納した『血吸』を後に源頼光が手にして酒呑童子を切ったという、言わば源頼光の振るう刀の由緒を高めるための一エピソードでしかなかった。彼女が坂上田村麻呂と互いに助け合いながら英雄としての功績を紡いでいくのは室町時代後期に『鈴鹿の草子』『田村の草子』など鈴鹿御前が軸になる御伽草子が成立してからでが。