パッションリップ
- スペル:Passionlip
- 誕生日:4月10日/血液型:O型
- 身長:156cm/体重:1t
- 属性:秩序・中立
- 特技:空手道~一撃必殺~
- 好きな物:主人公、デザートタイム/嫌いな物:優しくない人たち
- 天敵:メルトリリス、ロビンフッド
- スリーサイズ:B160/W63/H87
- CV:小倉唯
両腕に巨大なカギ爪が付いた籠手を身に付けた少女。
BBの眷属の一人。
- 略歴
- ムーンセルに異常を引き起こした謎のプログラム、BBと共に主人公達の前に立ち塞がる。
サクラ迷宮第三階層を徘徊しており、脱出しようとする者を待ち受けている。
CCCにおける真のルートでは、生まれてきたばかりで「心」を正しく理解していない彼女に罪はないと主人公に許され、もう主人公達の邪魔をせず、いつか好きになってもらえる努力をしようと改心する。だが何者かの襲撃を受け……
- 人物
- BBの「求愛欲求」「愛憎」から生まれたアルターエゴ。無垢であるが故に残虐な少女の貌。
容姿はBB達と同じく桜に似ているが、体形は大きく異なり、その異形の両手から人外の存在であることは一目でわかる。
三人の中では話し方は穏やか、かつ丁寧だが、感情の揺れ幅が非常に大きく、その情緒は極めて不安定。
サクラ迷宮で出会った主人公を強く慕っている。BB達は皆、主人公に妙に執着しているが、彼女の想いは頭一つ抜けていて、「わたしの王子様」と呼ぶ。
真面目そうな容姿に反して結構モノグサで、主人公のストーキングで忙しいという理由から、衛士にも関わらずかなりサボタージュしている。
また、注意されたらすぐ分かるようなウソをつく、勝手な判断で備品(対サーヴァント用防壁やBB特製ロボ・BBB)を壊す、怒られると「ああ言えばこう言う」を地で行く発言をしてしまうなど、本人に悪気がないだけにタチの悪い、非常に困った性格をしている。
家事全般が苦手で、得意なことは殴ること・潰すこと。座右の銘も一撃必殺と外見に似合わず武道家精神の持ち主。生まれた時から「認識障害」を患っており、自らの異形の腕を認識できず、「普通の少女の腕」にしか見えていない。そのため、自分がなぜ怖がられるのか理由が分かっていない。
- 能力
- 彼女達BBの分身(アルターエゴ)は、BBが自らの一部にある系列の複数の英霊を融合させて作り出した「英雄複合体」と呼ばれる存在で、複数の英霊の力を兼ね備えた人工サーヴァント。
更に基本ベースとして組み込まれているのは、ハイ・サーヴァントと呼ばれる神話上の女神であり、最高クラスの英霊と同等の戦闘能力を持つ。
BBは自分の中のエゴに適した女神を選び、その性質や力を抽出して組み合わせている。
彼女に組み込まれた女神は三柱。
一神目は破壊神シヴァの妻であり、盲目的に、そして献身的に夫を愛した美の女神パールヴァティー。
二神目はパールヴァティーの側面とされる戦いの女神ドゥルガー。ドゥルガーは十本の神剣を持っており、彼女の巨大な爪はその十の神剣が形を変えて具現化したもの。
三神目は恋した勇者に裏切られ哀しみと共に滅んだ戦乙女(ワルキューレ)であり、ワーグナーや『ヴォルスング・サガ』においては「ブリュンヒルデ」とも呼ばれるブリュンヒルト。
見た目通り、凄まじい怪力を振るう。その豪腕とかぎ爪がもたらす破壊力は英霊すら凌駕している。
またその内向的な性格から、非常に高い「気配遮断」のスキルも持っているが、巨大な爪が邪魔になり接近するとすぐに気づかれてしまう。
実は誰も気づかなかっただけで、第一階層から主人公を尾行し、陰から見守っていたらしい。
集団戦において敵の標的になる確率が増すスキルである「被虐体質」を持ち、防御能力が上昇している。Aランクともなると、攻撃側は攻めれば攻めるほど冷静さを欠いていき、このスキルを持つ者のこと以外を考えることができなくなる。
その効果は絶大で、普段は全く隙を見せないアーチャー (EXTRA・緑)ですら主人公達に無防備な状態を晒した上で彼女を虐め続けるほど。
だが彼女の真の恐ろしさはアルターエゴにのみ許された特殊能力・idーes(イデス)にある。彼女のイデスはスキル『怪力』が進化して生まれた極限圧縮能力『トラッシュ&クラッシュ』で、「手に包んでしまえる物」なら何であれ圧縮することが出来ることが出来る能力。圧縮できる対象は「彼女の手より小さいもの」ではなく、彼女の視点上において「手に収まる物」なら対象として扱われる。つまり、彼女の視力が及ぶ限り遥か遠方に存在する標的にも使用可能で、対象の強度、質量、大きさを無視し極小にまで圧縮する事が出来る。
対象がアリーナのような数kmもある巨大構造物でも、全体を見渡せる位置で、その手に対象の全体像が収まれば彼女は『捉えた』と認識し、発動条件は満たされる。
遠近法を無視した物理干渉能力だが、対象が大きいほど時間がかかり、質量は圧縮前の十分の一程にしか軽量化できない。
彼女のトレードマークである巨大な胸は、虚数空間を利用して作られた廃棄場「ブレストバレー」。『トラッシュ&クラッシュ』でキューブにした物ならどんな容量であろうと無限に収納可能で、彼女自身の容量を超える物さえ収納することが可能だが、収納された生物は自力では絶対に這い上がることができない一種のブラックホールと化している。
圧縮された物は5センチ四方のキューブとなる。この状態となった物は、「破壊されていながら、形式としては以前ままで生き続けている」ことになるため例え誰であろうと、どのような手段を用いても元に戻すことは不可能で、キューブになった時点で「かつてそのようなデータであったモノ」に過ぎない廃棄物(ダストデータ)になってしまう。
この状態にされた者は厳密にはまだ「死亡」しておらず、ダストデータとして保存されているため死ぬことも出来ない。そのため蘇生も不可能で、彼女に捕えられた者は肉片と化したまま生き続けることになる。
ブレストバレー内部の人間は常に苦痛の声を上げているが、外部には絶対に聞こえることはない。
またBBやメルトリリスと違い、この力の応用で旧校舎に無理やり侵入する事が可能。
宝具
- 死がふたりを分断つまで(ブリュンヒルデ・ロマンシア)
- ランク:C
種別:対人宝具
レンジ:1
最大補足:1人 - 対象への愛情が深ければ深いほどダメージと命中精度を増していく宝具。たとえそれが一方通行のものであっても、狙った相手は決して逃さない。
ドゥルガーの神剣を元に作られた両腕を射出し、完膚なきまでに打ちのめした後、咢のように構えた両爪で相手を飲み込むように圧縮粉砕する。
元々の所有者は戦乙女ブリュンヒルデ。自分を裏切り、その名誉を傷つけたシグルズ(ジークフリート)への復讐のために振るわれた愛憎の槍。厳密にはブリュンヒルデの夫に対する深い愛情と憎悪の念が槍の形をとったもの。
ゲーム的には強力な物理ダメージ+即死効果で、ラニ特製の礼装「オシリスの砂塵」での即死効果の防御が必須となる。
登場作品と役柄
- Fate/EXTRA CCC
- BBの眷属の一人。
人間関係
- BB
- 主。だが彼女を「あの女」と呼びそうになったのを直前に「お母様」と言い直したり、逆に「お母様」と呼んだ後「あの女」と呼び直していたりと余り忠誠心は高くない。
対してBBもパッションリップを捨て駒程度にしか思っていない。
- メルトリリス
- 自身と同じBBの眷属。姉妹に当たる存在だが、何でも要領よくこなすメルトリリスに劣等感を感じている。
- 主人公 (EXTRA)
- 主同様、妙に執着している。王子様と呼び恋焦がれていた。
- セイバー (EXTRA・赤)
- 想い人を滅ぼしてしまうその愛に、昔日の自分を思い出してしまうため、最も彼女に対して同情的。そのため説得を試みることもあったが、彼女には主人公以外の言葉は最早、通じなくなっていた。
- キャスター (EXTRA・青)
- 自分の怪物性・異常性がわからない彼女のことがかつての自分と重なるらしく、同族嫌悪気味に嫌っている。しかし「相手が主人公じゃなければ応援していたかも」とも語っているため、嫌いきれはしなかったようだ。
- アーチャー (EXTRA・赤)
- 自分の愛を「害悪」と呼ばれたため、激怒。そのため、「グチャグチャにしてあげるわ」とかなり強い敵意を持っており、彼の方も相性の悪さを自覚している。
- アーチャー (EXTRA・緑)
- アイテムを隠すために渡された彼の宝具「顔の無い王」の切れ端をリボンにしようとした上、アイテム隠しをサボったため、尻叩きのおしおきをされそうになった。
- ありす・キャスター (EXTRA・黒)
- 固有結界を張らせようとしたところ、「疲れるから」「とっておきだから」という理由で完全拒否。さらに胸を弄られてしまう。
名台詞
Fate/EXTRA CCC
- 「そういう人たちなんて―――
一生潰れた箱のなかで、苦しみ続けて生きていればいいですよね?」 - NPCたちごとアリーナを潰したことをBBに問い詰められて。愛していたけど憎らしい、かつて自分を認めていてくれた人たちが生きているコト自体が苦しいのだと語る。パッションリップの怪物性が垣間見えるやりとり。
- 「わたしは……おかしくなんか、ない……
あなたがいないと……
生きていけない……だけ……」 - 「自分はおかしくない」と主張するが、「あなたがいないと生きていけない」ということが「おかしい」ことに気がつけない。
- 「あぁ、これが愛のカタチ………
わたし、分かっちゃいました。どうしても愛されず、憎まれる位なら……
いっそ、グチャグチャになって下さいっ!!
これで、身も、心も、わたしのモノ………」 - 宝具発動。
万物を圧壊させる純粋すぎる愛。
- 「嬉しいって気持ちだけは……
きっと本当の、私の心です。」 - 主人公と戦い、敗れ、そして許された。それによりやっと、わずかでも自分の「心」を理解することができた。しかし…
- 「……そっか……好きじゃなくても、優しくしてくれるん、ですね
……それが人間の矛盾……心、なんだ……」 - CCCルートで主人公に許され、涙ながらに心を理解する。自分が特別な存在として意識されていないことを痛感しながら、同時に主人公の優しさを知った。
これをきっかけにリップは大きく精神的に成長(おもに罪悪感という観念の獲得)し、主人公に好かれるための努力をしようとするが…
- 「わたし、怖くないです。もう怖くないですよ、セン、パ――」
- 傷つき、弱っていたところを何者かに襲撃され、リップはその命を失う。
自分の行動を後悔し、これは天罰なのだと運命を受け入れながらも、主人公の優しさを想いながら安らかな表情で消滅していった。
しかし後に実はこの時点では消滅していなかった事が判明し、同時に凄まじく残酷な最期を迎えた事が明らかになる。これも因果なのだろうか。
メモ
- 上半身が危ない人。爆乳な上にその胸を隠すものがサスペンダーのようなベルトしかなく、乳首にあたる部分以外ほとんど丸見えになっている。
そのサイズは全キャラクター中最大。体重も最大。この記録はこの先抜かれることはないだろう。というか抜いたらマズイ。 - アンデルセン曰く「性格はMだが恋愛対象への行動はS」「束縛の化身」。メルトリリスとは対照的。
- 巨大で重い爪を操るパワーを得るために相当のエネルギーを必要とするらしく、腹の虫を鳴らして撤退してしまう場面が多い。
- 構想段階ではメルトリリスとの姉妹攻撃もあったらしいが、その時点でリップがメルトリリスを嫌っているのは確定していたため、「(メルトごと)消滅してください!」といいつつメルトリリスをぶん投げる攻撃になったらしい。
- 女主人公相手でも「王子様」と呼ぶ。つまり、この娘もバイ。
女主人公は「王女様と呼ぶべきじゃないのか」と疑問を感じたが、彼女は小動物系と評されながらも言動や決断がいつも漢らしいので、あながち間違いでもない。 - 「被虐体質」はマイナス要素のみのスキルに見えるが、肉体が頑強な者や特殊な防御能力を持つ英霊がこのスキルを持っていると優れた護衛役として機能するらしい。こんなスキルを持っている英霊が存在するというのはなんだかイヤな話だが、実はこのスキルを持っていそうなサーヴァントがすでに登場してしまっている。
- もっともあの強面マッチョを見ていじめたくなるかというと、どうにも疑問符を抱いでしまう。
「嗜虐性をくすぐる」という点で言えば、パッションリップにこそ相応しいスキルと言えよう。
- もっともあの強面マッチョを見ていじめたくなるかというと、どうにも疑問符を抱いでしまう。
- 彼女を構成する女神の一柱であるブリュンヒルデは世間ではヤンデレ扱いだが、どちらかと言えば、シグルズの方が非は多い。
まず出会ってすぐに服を引っぺがすというとんでもない暴挙に遭ったのに(ヴォータンの呪いのせいで)泣き寝入りする羽目になり、更に結婚した後は義兄弟の妻として差し出されてしまう。
ブリュンヒルデは当初、夫は記憶を失う酒を飲まされてしまったのだから仕方がないと自分を納得させていたのだが、実際は記憶などとっくに取り戻しており、他の女とフラフラ遊びたいがために記憶喪失を利用していただけだった。当然こんな男が裁きを受けないはずもなく、最終的にブリュンヒルデに謀殺されてしまう。 - 実はブリュンヒルデは父から「神性」を剥奪されているため、「英霊」として召喚することが可能であると思われる。
むしろ伝承でハッキリと神性が失われているため、ケイローンや玉藻の前より遥かに呼びやすい。リップの宝具にも「元はブリュンヒルデの物」というニュアンスの表記があるため、最初から英霊として座に存在している可能性も十分ある。 - 得意料理はカレー。曰く、「切って煮るだけの簡単な料理」。カレーの化身が聞いたら、何時間でも説教しそうである。
- マトリクスで言及されているように、彼女達は「複合神性」等もスキルとして保有している筈だが、神性そのものである為ランクもつけられないからか、あくまで言及されるに留まる。
マスター | 筋力 | 耐久 | 敏捷 | 魔力 | 幸運 | 宝具 | 備考 |
BB | A+ | A | C | B | E | C |
保有スキル:気配遮断:A+、被虐体質:A、トラッシュ&クラッシュ:EX