ダビデ

2017年5月22日 (月) 11:37時点におけるめふぃすと・へれす (トーク | 投稿記録)による版

アーチャー (Apocrypha)

  • 真名:ダビデ
  • 身長:171cm / 体重:62kg
  • 出典:旧約聖書
  • 地域:イスラエル
  • 属性:秩序・中庸 / カテゴリ:天
  • 性別:男性
  • CV:中村悠一

弓兵」のサーヴァント

略歴
小説版『Fate/Apocrypha』には未登場。
Fate/Grand Order』第一部三章では西暦1573年の大海原に最初に召喚されたサーヴァントであり、彼と共に召喚された『契約の箱』がイアソンに狙われているためアタランテと共に身を隠し続けていた。
イアソンに先んずるべく『契約の箱』を探し始めた主人公一行に対して、アタランテの放った矢文で隠れ場所の島へ誘導し、一行と共闘すべく合流する。
第一部終章では冠位時間神殿に召喚され、アタランテ、アルテミスやオリオンと共にIIIの座を統括する観測所フォルネウスと交戦する。
人物
柔和な表情をした軽装の青年。一人称は「僕」。
神を第一とし、常に涼やかな態度を崩さない。彼は自分が復活せし者、ダビデ本人の魂を持つ者とは考えていないが、生前も今も神の使者であることに変わりはなく、神の恩寵を感じられればそれでよいと思っている。
状況を冷静に判断し、現実的な態度を崩さないリアリストでもあるが、他者に対し「誰しも神に与えられた価値がある」と見做し敬意をもって接する。
だが英雄らしく女性、それもナイスバディの女性や美人が弱点であり、二言目には「妻に迎えたい」と発言するが、生前で巨人と戦った経験からか、自分より背の高い女性はNG。
また、富の大切さ、金銭の価値が骨身に染みているため、資産価値の運営に抜け目がなく、お金に対する執着もかなり強い。
一応善良かつ優秀な人間ではあるのだが、自分のことを棚上げした発言をたびたび行ったり、自分の事と女性の事しか考えていなかったりと自己中心的な面がかなり目立ち、イアソンアマデウスに負けず劣らずの人間のクズと言っても良い。
そんな彼だが、心労ばかりの王座にいた自身の心を癒してくれた牧場経営を趣味としており、自身が育てた家畜を泥棒しようとする輩には容赦なく殺しにかかろうとしている。
王座にいた頃の心労は相当酷かったようで、サーヴァントとしては一介の羊飼いのままでありたいという思いが強い。実際、自身が王であったことは心底意識したくないようで、マスターにも気にしないよう頼み込んでいる。
また、マスターに対してはビジネスライク的な意味で運命共同体と捉えつつも、自身の破産を巻き込ませないように「その時」が来たら縁を切るようにアドバイスしたりと律儀な面がある。マスターの金銭事情も心配してくれるのか、自分から儲け話を持ってきたりもする。
竪琴の名手であるが踊りの才能は皆無で、質の悪いことに両方とも同じ位大好きである。
能力
杖と自分で作った弓矢を武器とするが、『Grand Order』では弓兵なのに杖で殴ることが多い。
固有スキル『神の加護』によって、優れた肉体と容姿を持ち、ライオンや熊の尻尾を掴んで叩き殺す俊敏さと腕力がある。
イスラエル王国の王・サウルの悪霊を祓ったダビデの竪琴(キヌュラ)には破魔の効力があり、聴く者の精神を平穏に保つ。また彼が竪琴を弾く間、敵味方を問わず攻撃命中率が極端に下がる。
彼自身はただの羊飼いに過ぎないが、キリストの祖としての弱い神霊適性を持ち、ナザレのヨセフとほぼ同格にあたる。キリストの威光を背景とする宝具、 例えば“聖骸布”、“聖釘”、“聖槍”あるいは“聖杯”などに対しては、それなりの耐性を発揮する。
2代目イスラエル王として全部族を従え、32万を超える兵を率いてエルサレムを制圧したことから分るように、高い『カリスマ』を持つ。彼の人生は戦争に次ぐ戦争であり、余りに血塗られていたため、 神が神殿の建築を許さなかったほどである。

ステータス

クラス マスター 筋力 耐久 敏捷 魔力 幸運 宝具 クラス別能力 保有スキル 備考
アーチャー C D B C A B 神の加護:?
竪琴の演奏:?
神性:?
カリスマ:?
『Fate/Apocrypha』企画段階。
主人公 (Grand Order) C D B C A B 対魔力:A
単独行動:A
神性:D
神の加護:A
治癒の竪琴:B
カリスマ:B

宝具

五つの石(ハメシュ・アヴァニム)
ランク:C
種別:対人宝具
レンジ:1~99
最大捕捉:1人
巨人ゴリアテを打ち倒した投石器。五つの石は彼の寛容を表し、4発目まではあえて外すことで警告を発するが、5射目は急所に必中する。サーヴァントならば一時的に意識を喪失し、その後、相手の主武装はダビデのものとなるか、使用不能になる。
カウントダウンの掛け声はヘブライ語の「ヘー(5)」「ダレット(4)」「ギメル(3)」「ベート(2)」「アレフ(1)」で、明白な脅威に対してはカウント1から。
投射するものは単なる石が変容したものなので、無制限に補充が可能である。
『Grand Order』ではこれが宝具として実装。自身にそのターン限りの必中効果を付与した上でダメージを与え、更にスキル封印の追加効果を持つ。設定通り、4発目までを外してから5発目の投石が直撃してダメージを与える演出になっている。
燔祭の火焔(サクリファイス)
ランク:A
種別:対軍宝具
レンジ:1~99
最大捕捉:600人
旧約聖書・民数記にいう『神の命令によって燃え上がった、明るく輝く最も熱い火焔』
使用すると幻の香炉から立ち上った紫の煙が相手を取り巻く。じきにシナイ山を思わせる雷雲と霧が立ちこめ、天より遣わされた業火が、神の意に沿わぬ者を一滴の血も残すことなく焼き尽くす。炎は全体で祭壇を形成する。
契約の箱(アーク)
ランク:EX
種別:契約宝具
レンジ:1~99
最大捕捉:900人
モーゼが授かった十戒が刻まれた石板を収めた木箱。
ペリシテ人を退けてエルサレムを掌握したイスラエル王ダビデはそこを都と定め、この契約の箱を運び上げた。
宝具としての効果範囲は狭いが絶対的であり箱に触れた者の魔力を問答無用で奪って消滅させる。その「死」の能力は凄まじく、命のストックを10個持っていたヘラクレスを一瞬で消滅させる程。
この宝具はダビデと共に召喚されるが、正確にはダビデの所有物ではない上に霊体化が不可能であるためダビデが消滅しても誰かが所有すれば残り続ける性質を持つ。
また、低ランクであろうが神霊が生贄に捧げられるとこの宝具は暴走し、周囲一帯が崩壊する。存在が不安定な「特異点」でそれが起きた場合は特異点そのものの崩壊を待つまでもなくその時代は「消滅」してしまう。
神からの授かり物とは思えない程物騒で危険な効果であるが、『Fate/Grand Order』の絆礼装カードの記述を参考にするなら、「してはいけないと言われてもやらかすほど、人間は馬鹿ではないだろう」という神からの信頼の証らしい。
『Grand Order』では第三章のシナリオにおけるキーアイテムとして登場。

真名:ダビデ

ダビデ。旧約聖書に登場する、イスラエルの王。紀元前十一~十世紀の人物。
元々は羊飼いであり、竪琴弾きでもあった。当時、ペリシテ人と戦っていたイスラエルの王に竪琴を弾くため、軍を度々訪れていた。
その際、ペリシテ人の巨人ゴリアテが全てを懸けた一騎討ちを要望した。
巨人のあまりの強さに恐れをなしたイスラエル軍は誰一人立ち向かうことができなかったが、唯一ダビデがその一騎討ちに応じた。
剣も持たずに挑むダビデを侮るゴリアテだが、ダビデは石を投げてゴリアテを昏倒させ、彼の剣で首を刎ねた。
その後、当時の王といざこざがあったものの、見事王に即位してからはこれまた見事な統治を行ったという。

登場作品と役柄

Fate/Apocrypha (企画段階)
  • 〔アーチャー〕キャラクターデザイン:ギンカ / 設定制作:星空めてお
Fate/Grand Order
  • 〔アーチャー〕キャラクターデザイン:ギンカ / 設定制作:星空めてお・東出祐一郎・桜井光 / レア度:☆3
第三特異点の解禁に伴い実装。第三特異点のクリアボーナスとして一騎確定で入手できる。
エミヤ同様のArts3枚構成のアーチャーでスキルも優秀な効果が揃っており、優れたサポート役として活躍できる性能。
ちびちゅき!
所属不明。美術の授業で石膏像がなかったために石膏漬けにされかけた。

人間関係

Fate/Grand Order

サンタオルタ
プレゼントを届けに来た彼女を「アビシャグじゃないか!」と大喜びで口説きにかかる。
区別がつかなくなっているのか、単なる口説き文句のダシにしているのかは不明。ダビデには妻が複数居るので、どうも後者のような気がしてならない。
オリオン
ヘラクレスを打倒する作戦を立てる際、彼のある発言にを聞いたオリオンは「破滅的」「無責任」と評している。
エミヤロビンフッド
クリスマスイベントではダビデの自己中心的な振る舞いに対して度々憤慨している。
玄奘三蔵
イベント『星の三蔵ちゃん』で共演。「麗しき黒絹の髪のひと」と呼んでいつもどおりアプローチにかかるが、出家の身と知って渋々ながらも諦めた。

ちびちゅき!

ガイウス・ユリウス・カエサルヴァン・ホーエンハイム・パラケルスス
3人でトリオを組み、怪しげなダイエット薬の詐欺行為を働く。

生前

ソロモン
息子。数多くの魔神や悪魔を統べる破格の王。子育てにはあまり関わってこなかったらしく、情報を求められた時には言葉を濁していた。
とは言え、メディア・リリィが口にした魔神柱の名前から即座に息子が使役した魔神を思い至っており、何気に召喚した魔神達の名前まできちんと覚えたらしい(ソロモンが王となったのはダビデの死後なので、英霊になってから覚えたことになる)。また、姿を変えたソロモンの正体に気づいていたうえでからかっていた節もあり、彼なりに父親の自覚があったと思われる。
FGO materialにおいて彼が人理焼却を行った際は、そもそも「初めから王である」ため、それを行う自由はないと評しているようだが……。
ゴリアテ
かつて打ち倒した相手。原典ではあっさりと倒しているが、その圧倒的な戦闘力も事実であるため、彼をして「戦うのは二度とゴメンだ」と言わしめる強敵。
アビシャグ
老年の頃の彼の妻。美人で献身がとてもいいものだったため、自分好みの美人=アビシャグという大変困った価値観を持ってしまった。ダビデ、ノーアビシャグ!
ウリヤ
部下。彼の妻のバテシバを寝取る為に死地に追いやるという所業を働く。その件に関しては全く反省してないようだ。
モーセ
先祖。感謝を抱いてはいつつも契約の箱という危険極まる宝具を残したことには文句がある模様。

名台詞

Fate/Grand Order

「好きな事? 僕は地味に欲にまみれているからね。女性とお金が好きさ。妻だって多ければ多いほどいいと思う!」
マイルームでの台詞。キャス狐が聴いたら「一夫多妻去勢拳」を繰り出すこと請け合いである。
「僕がかつての王だってことはあまり気にしなくていいよ。…いや、むしろ気にしないでほしい。サーヴァントである時ぐらいは、羊飼いの気持ちでいたいんだ…」
これもマイルームでの台詞。統治者としては素晴らしい手腕を発揮したが、王になるまでの経緯もあってか、王でいることは彼にとって相当な苦痛であったことが伺われる。
「やあ、君の生まれた日だ。祝福しよう。ところで、株とか土地に興味はないかい?」
誕生日セリフ。何故誕生日に胡散臭い投資話に勧誘しようとしてくるのか。
「いやあ、モテモテで羨ましいなイアソン君。
 これはそんな僕からのお裾分け。
 宝具――『五つの石ハメシュ・アヴァニム』!」
第三章にてイアソンを狙った宝具の大盤振る舞い。確かにダビデ以外のアーチャーは全て女性だが羨ましいとは到底思えない……というか嫌味。
「わかるかな。心労ばっかりの王座にいたボクの心をいやしてくれたもの。それが牧場経営の夢だ」
タマモキャットのキャラクエにて。いつのまにか形ある島(ゲーム内でステンノが拠点としているローマ時代の島)で羊牧場を作っており、妻も大勢いるらしい。サーヴァントとしての生を思い切り謳歌している一人である。
「? 美人ならアビシャグだと思うんだけどなあ。あ。今の僕は青年だから分からないのかな?
 キミは老人の頃の妻だったからね。でも大丈夫、僕の心は常に健全だ。
 羊飼いだった頃も、王だった頃も、老いた後も、基本、僕の精神構造は変わらなかったと断言しよう!」
クリスマスイベントにて、サンタオルタから「私はアビシャグではない」と言われての返答。
人違いっぷりもさることながら、「老いた後に血迷って愚行を行い、その後に反省する」というエピソードがあるだけにいろいろと台無しである。
「え?誰だい、カルネアデスの喩えなんて口にしたのは。酷いヤツだ。そんな男は死罪にしよう」
同上。嵐も過ぎ去り、「これでカルネアデスの例を実行する必要も無くなった」とエミヤから嫌味を言われての返答。
直後に言及されるが、部下のウリヤから妻を寝取って死地に追いやり、後に比喩で非難されたときに「そんな最低の男は死刑にするべきだ」といったことからの史実ネタか。
上記のように、まったくもって反省していないようであり、エミヤとロビンフッドをマジギレさせた。
……直後の言動からするに、理解した上でわざと言った可能性もあるが、そちらの方がずっと質が悪い。
「ブヒー ブヒー。
 ブヒブヒッ ブヒィ~~ッ」
「僕はブヒるよ~。かなりブヒる!」
「星の三蔵ちゃん、天竺に行く」より。旅の危険を思うとあと一人くらいは弟子が欲しい、と思う主人公と三蔵の元に届く憐れな豚ヤロウのボイス。それは岩に押し潰されて身動きが取れないダビデ、もとい猪八戒の助けを求める声だった。
イスラエルの王に豚の真似をさせた挙句、仏僧の弟子にさせるという展開に「『神聖円卓領域 エルサレム』並にヤバイのでは」と危惧する声もあったが、とりあえずイベントは何事もなく終わった。
そもそもFateシリーズ自体が、世界三大宗教全部と世界各国にケンカを売るようなキャラや展開の万国ビックリショーなので、その点だけ気にするのも野暮だったのであろう。
それはともかく、ソロモンには強く生きてほしい。

メモ

  • 小説版『Apocrypha』で彼が没になった理由として、ケイローンを出すにあたってアーチャーのどちらか一人を没にしなければならず、そのうちアタランテはすでにジャンヌと敵対させると決まっていたこと、それに対してダビデを黒側に置いた場合、トップに据える予定だったヴラド三世よりも世界的に有名で偉大な王が黒側にもう1人いることになってしまうのを避けたという理由が挙げられている。
  • 坂田金時ゲオルギウス武蔵坊弁慶も彼と同様に没案となった。
  • ファンからの愛称は宝具や幕間の物語での呼称にちなんで「投石王」。またその言動から髪の色と合わせて「葛茶」と呼ばれることも……。
    • 彼をモチーフとした石像「ダビデ像」は余りに有名。中でもミケランジェロの像はゴリアテに石を投げつけようと狙いを定めた姿が表現されている。
      だがダビデ像はあくまでミケランジェロのインスピレーションの産物である。なので、彼が睨み合いを続ける数万の軍勢の目前で全裸になり巨人に戦いを挑んだ、という訳ではない。
    • ちなみに伝承の中のダビデは「慣れていないので歩くこともできないから」とサウル王から与えられた装備を身に着けず、羊飼いの武器である杖・投石器・川で拾った滑らかな5個の石だけという軽装備でゴリアテに挑んだと記されている。
    • スポーツの試合などにおいて、戦力や過去の実績で上回る競技者や競技チームに対して格下と見做される側が、事前の予想を覆して勝利することを指す、番狂わせの意味として「ジャイアント・キリング」という言葉がある。この英語は彼がゴリアテを倒した逸話から来ていると言われている。
  • 彼はトランプにおいてスペードのキングに描かれる肖像のモデルとされ、フランスでは竪琴を持った姿が描かれている。
  • 実子について訊かれた際の言動から、親としてもどうしようもない人物としてキャラが立っている。が、第三章内で息子の性格をさらりと述べていたり、また所有する魔神の名称なども把握しているなど、興味がないと言う割に意外としっかり子供のことは把握している模様。
    • 猪八戒をやっていた際もさりげなく貯蓄をしておくなど、どうしようもない面を見せつつも、締めるべきところはきっちり締めている。そういうところから、彼の抜け目なさや有能さが垣間見える。
  • 「the Garden of Order」における主人公の選択肢に「まるごしダビデくん」なるものに言及するものがある。詳細は語られないが、状況にエリザベート・バートリーの料理が絡んでいることからおそらくまるごしシンジ君の類似品だろう。

脚注

リンク