アステリオス

2016年11月24日 (木) 23:55時点におけるRX111 (トーク | 投稿記録)による版 (→‎宝具)

バーサーカー

  • 真名:アステリオス
  • 身長:298cm / 体重:150kg
  • 出典:ギリシャ神話
  • 地域:ギリシャ
  • 属性:混沌・悪 / カテゴリ:地
  • 性別:男性
  • CV:鳥海浩輔 / 設定作成:東出祐一郎
  • キャラクターデザイン:しまどりる

狂戦士」のクラスのサーヴァント。

略歴
Fate/Grand Order』第三章ではAD.1573年の大海原に召喚される。黒髭に狙われていたエウリュアレを守るべく結界を展開しており、そのとばっちりで足止めを食らい原因究明のために迷宮に踏み入った主人公らを敵と判断して攻撃を加えたが、最終的に主人公とエウリュアレとの間で誤解を解き、ドレイクの提案で揃って仲間に加わる。その後は、持ち前の怪力によって様々な場面で活躍を見せる。
拉致されたエウリュアレを奪還すべく向かったアルゴー号との戦いにおいて、ヘラクレスに単身立ち向かう。その命を一つは奪ってみせたものの敵うはずもなく、最終的に自身が死ぬのを承知の上でヘクトールの『不毀の極槍』にヘラクレスもろともその身を貫かせ、共に串刺しになったヘラクレスごと船から飛び降りる。いかにヘラクレスが不死身と言えどこうなっては彼が力尽きるのを待つほか脱出の術はなく、エウリュアレが主人公らと共に撤退できるだけの時間を稼ぐことに成功した。
『Fate/Labyrinth』では物語の最終幕にて、『Grand Order』とはかけ離れた姿で登場した。
人物
仮面を着けた全身傷跡だらけの牛頭人身の怪物。一人称は「ぼく」。
仮面をつけた初期の外形からは想像もつかないが、仮面を外したその顔は屈強な肉体に反して意外なほど幼く、言葉遣いや発言内容も子供の様である。
生前の事からか当初は突き放す態度も見られるが、彼の本当の「名前」を呼んでくれるものに対しては身を呈して守る一面がある。
能力
本来両刃の斧であるラブリュスを分割した片刃の二丁の斧で戦う。
彼が封じ込められていた迷宮を具現化するEXランクの宝具を所持している他、さらに島一つ分に影響を及ぼせるだけの結界を張ることもできるが、この結界はデミ・サーヴァントであるマシュなら突破できる程度のものらしい。
極めて高いランクの「天性の魔」を有することにより、人の身では絶対に到達することが不可能なランクの筋力と耐久力に到達しており、作中では極厚の刃を持つ超重量の斧を羽のように軽々と振り回し、重傷を負ったボロボロの体で船底に穴の開いた「黄金の鹿号」を背負って岸まで泳いだり、宝具を用いずに正面からヘラクレスを一度なりとも打倒する等、他のサーヴァント全てと比較しても桁外れている。
ヘラクレスと同ランクの「狂化」を保有しているが、わずかに残った人間の血により、たどたどしいながらも言語を喋り、会話による正確な意思疎通が可能。
なによりも、彼をミノタウロスという怪物ではなくアステリオスという人間として扱うマスターには全霊を以て応え決して裏切らないため、他のバーサーカーよりは遥かに御しやすい。

ステータス

クラス マスター 筋力 耐久 敏捷 魔力 幸運 宝具 クラス別能力 保有スキル 備考
バーサーカー 主人公 (Grand Order) A++ A++ C D E A 狂化:B 怪力:A
天性の魔:A++
深淵のラブリュス:C

宝具

万古不易の迷宮(ケイオス・ラビュリントス)
ランク:EX
種別:迷宮宝具
レンジ:0
最大捕捉:14人
由来:世界最古の迷宮とされるクレタ島のクノッソスの迷宮。
アステリオスが封じ込められていた迷宮の具現化。固有結界に近い大魔術であるが、発動の条件はアステリオスがかつて己が住んでいた迷宮を回想するだけで良い。
一旦発現してからは、「迷宮」という概念への知名度によって道筋が形成される。一定範囲内の侵入及び脱出を阻害する結界としての効果も持ち、結界に掛かった物を縛り付けて動けなくする事も可能で、その結界を解除するにはアステリオス自身が宝具を解除するか、迷宮に潜ってアステリオスを倒すか、アステリオスが敵対者を全滅しない限りは解かれないが、アステリオスが死んだ場合は迷宮が崩壊する。ただでさえ迷宮は広大な上に、魔物がウヨウヨしているのでアステリオスの元に辿り着くことすら困難。
なお固有結界や、赤セイバーの宝具のように現実世界に上書き、もしくは一から建造するというわけではなく世界の下側に作られるらしい。
『Grand Order』では敵全体の攻撃力と防御力をダウンさせるという効果になっている。絆クエストクリアによって更に1ターン限りだがより強力な攻撃力・防御力ダウン効果が上乗せされる。
強化されたこの宝具によるステータスダウンの効果はかなり高く、極限まで強化した「天性の魔」と併用すれば相手の宝具を喰らっても披ダメージ0というとんでもない数値を叩き出すことすら可能。

真名:アステリオス

アステリオス。生まれついての魔獣・反英霊。人と牛の間に佇む『牛頭人身』の怪物。
「雷光」を意味する「本当の名前」を与えられたこの怪物(えいゆう)が、その名で呼ばれることはほとんどなかった。
ミノス王の牛を意味する「異名」が世界的に知られていたからだ。その名こそがミノタウロス。
クレタ島を支配するミノスは海神ポセイドンに彼から与えられた牡牛を捧げる約束を取り交わしていたが、その神の牡牛が惜しくなり、本来捧げるべきものとは別の牛を捧げてしまう。
約束を反故にされたポセイドンはミノス王の妻であるパシパエに牡牛に欲情するように呪いをかけ、アステリオスはそうして生まれたのだ。
その巨躯と怪力、頭蓋から伸びた角と、何より不義の子である事実に困り果てたミノスは、それを隠すために侍女を皆殺しにし、残った『彼』を封じ込める為の場として高名な工匠ダイダロスに建造を命じた。
そう「決して出られぬ迷宮」――ラビリンスを。
迷宮に閉じ込められたアステリオスは、ミノス王に命じられるまま、何も知らない子供を殺していったが、生贄にされた彼らは既に人としての権利を剥奪された。
まるで生きること自体が罪で、進んでその身を捧げる事が自然の摂理であるように。
その噂を聞きつけ、ラビリンスに忍び込んだテセウスに倒されてしまった。
生まれついての怪物(アステリオス)は生まれついての英雄(テセウス)に倒される事が宿命(さだめ)られたからだ。
たとえ彼の本質が邪悪ではなかったとしてもその所業が悪である以上、罰を受けることは必然だったからだ。
たとえ、闇しかない陰鬱な迷宮ではなく、光のもとにある涼やかな自然の風を、豊かな森を求めていたとしても。
そして、テセウスが彼を助けたかったという願いを持っていても。

関連

迷宮
複雑な道が入り組んだ建造物。転じて、複雑に入り組んで解明が難しい物事の例えとなっている。
クレタ島を支配するミノス王がダイダロスに命じて建造し、そこにアステリオスを幽閉させている。

登場作品と役柄

Fate/Grand Order
バーサーカーのサーヴァントとして登場。レア度はC(☆1)。イラストレーターはしまどりる氏。
スキルや宝具による独特の長所こそあるもののバーサーカーは入手も容易なので☆1の彼を積極的に使う必要も少なく、
当初はごく一部でカルト的な人気を持つ程度であまり日の当たらない存在だったが、ストーリー第三章での活躍でその存在感を増した。
ゲーム中においては前述したとおり、強化倍率の高い自己強化スキルと、相手を大幅に弱体化させられる宝具を駆使しての持久戦を得手としている。
特に宝具がかなり強力であり、アステリオス二騎で宝具を乱射して相手に弱体化をかけまくる「Wアステリオス」と呼ばれる変則戦法も確立されている。
宝具が攻撃系でないため火力面で少々物足りないと思われがちだが、強化・弱体化を加えていけば必然的に素の火力もそれなりになるため十分戦える。
Fate/Labyrinth
亜種聖杯戦争の開催者により、亜種聖杯や取り出された霊核を利用して召喚される。
作中では真名こそ記載はなかったものの、「狂戦士」「ダイダロス大迷宮の主」「巨盾の如き鉄仮面」「豪刃の双斧」といった記述からアステリオスであることが分かる。
通常とは形式の違う強引な形で召喚され体中が血液の濁流で構成された異様な存在と化しており、言葉を発することもない召喚者の意のままに動く尖兵と化し、最奥部へと到達した者達へと襲い掛かった。
ちびちゅき!
「ローマ食堂」の常連として少しだけ登場。

人間関係

Fate/Grand Order

エウリュアレ
第三章での相方。怪物と呼ばれた自分の本当の名前を呼んでくれた存在として彼女のために力を尽くそうとする。
なお、彼女が必ずしも善良なだけの存在とは思っていないようで、タマモキャットのキャラクエでは「ちょっとだけじゃあく」とのこと。
普段の彼はカルデア内をうろうろしてるか、エウリュアレに遊ばれてるんだとか。
主人公 (Grand Order)
エウリュアレ同様に自身の名前を呼んでくれたことを喜び、彼(彼女)を「ますたー」と呼んだ。

Fate/Labyrinth

ヴォルフガング・ファウストゥス
亜種聖杯を利用し、自身の意のままに動く尖兵として彼を召喚する。
ノーマ・グッドフェロー沙条愛歌
迷宮の怪物として猛威を奮ったが、それを遥かに上回る存在の力を借りた少女により消え去ることとなった。

生前

テセウス
生まれついての怪物であったアステリオスを討ち果たした、生まれついての英雄。
あらゆる理不尽を納得出来ないという性格の持ち主であり、怪物であることを強いられただけの人間であったアステリオスを本当の怪物であると思い込み、言葉も交わさずに殺してしまったことに煩悶する。
ミノス
義父。異形であったアステリオスを忌み嫌い、「怪物」としての役割を押し付けラビリンスに閉じ込めた。
アステリオスに名前を与えたことは彼が気まぐれで見せた唯一の人間らしさであり、彼がアステリオスに与えた唯一のものである。
パシパエ
実母。過酷な出産に耐え切れずに命を落とした。

名台詞

「まよえ……さまよえ……しね!」
宝具開放。彼がかつて存在していた迷宮が具現し、敵を取り込む。
「ころ、した、ころした、ころした、ころした!なにもしらない、こどもを、ころした!
 ちちうえが、そうしろって。ちちうえが、おまえはかいぶつだからって!
 でもぜんぶ、じぶんのせい、だ。きっとはじめから、ぼくのこころは、かいぶつだった
 でも、なまえを、よんでくれた。みんながわすれた、ぼくの、なまえ…!
 なら、もどらなくっ、ちゃ。ゆるされなくても、みにくいままでも、ぼくは、にんげんに、もどらなくちゃ…!」
「ますたぁ、も、なまえ、よんでくれた。みんな、かいぶつだと、きらわなかった!
 うまれて、はじめて!うまれて、はじめて、たのしかった…!
 ぼくは、うまれて、うれしかった!
 えうりゅあれを、よろし、く…!ぜんぶ、えうりゅあれの、おかげ、で――
 ぼくは、えうりゅあれが、だいすき、だ!」
第3章にて、イアソン率いるアルゴノーツとの戦いで窮地に陥った主人公一行の為、単身でヘラクレスに立ち向かうアステリオス。
生まれついての怪物であろうと、その心までが怪物とは限らない。 誰もが忘れてしまった自分の本当の名前を呼んでくれたエウリュアレとマスターを守るため、彼はヘクトールの放った宝具をあえて受け止め、自分の体ごとヘラクレスを貫かせ共に海へと沈んでいった。
大英雄かいぶつを相手に戦った怪物えいゆうの最期は、彼らの心に深く刻まれた。
「――ぼくは、あすてりおす。
 ぼくのなをよんでくれるひとがいてくれるかぎり。
 ぼくはおまえをきょぜつする…!!」
幕間の物語「その手を、君に」にて、自分の影と対峙して。
――いつかまた、だれかのてをにぎりたい。
――ぼくは、そうおもった。
自分の影を撃破した後、迷宮を出る際に自分を怖がらずに手を握ってくれたマスターを見ての独白。

メモ

  • 一部ファンからは「うしくん」と呼ばれている。
  • 筋力と耐久がA++、宝具のランクがEXと、まさしく破格と言えるスペックを持つサーヴァント。
    ストーリー三章においては、宝具でもなんでもないただの打撃であのヘラクレスの『十二の試練』を一度破るという信じがたい快挙を上げている。
    • ただし『Grand Order』におけるゲーム上の性能とステータスや宝具ランクには関係がなく、HPや攻撃力はレアリティに結びつくところが大きいため、そのスペックの高さはゲーム中では生かされない。
      『Fate/EXTRA』のようなシステムだったらそれこそ猛威を振るうことになったのだが。
    • とはいえ、スキルのランクも高く、こちらはランクと性能に相関関係があるので強力な部類である。「怪力」は攻撃力アップ、「天性の魔」は防御力アップの効果があるので、筋力と耐久の高さを再現している気分になれなくもない。これらのスキルと『万古不易の迷宮』を組み合わせて与ダメージ・被ダメージを大きく制御するのがゲーム上での彼の主戦法である。
  • アステリオスの父であるミノス王の娘にも「エウリュアレ」という名前の女性がいる。アステリオスはエウリュアレのことを出会えなかった姉と重ねていたのかもしれない。ちなみにこの「エウリュアレ」はオリオンの母でもある。
  • 『Fate/Labyrinth』では"迷宮"の話の幕引きに相応しい存在として、しかしGOの描写とはかけ離れた伝承通りの迷宮の怪物として召喚される。なお、「ちびちゅき」や「コハエース」のようなオールスター系作品を除いた外部作品への『Grand Order』初出サーヴァントの出演はこれが初である。

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