大嶽丸
読み おおたけまる
性別 男性
初登場作品 Fate/EXTRA CCC FoxTail
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概要編集

Fate/EXTRA CCC FoxTail』に登場する鬼。見た目はビジュアル系のイケメン。

略歴
達谷巌を拠点としていた。鈴鹿御前が日本侵略を目論んだ際、手を組もうと手紙を送っていたが全て無視していた。
後に偽りの花嫁として入り込んだ彼女に3年がかりで神通力をかけられ、やって来た坂上田村麻呂に討ち果たされた。
人物
詳細は不明だが、鈴鹿御前曰く、彼女がいくら勧誘しても無視していたが坂上田村麻呂と付き合い始めたとたん嫉妬し始めたとのこと。
没プロット「妖狐伝(仮)」を見る限り、鈴鹿御前に対して明らかに執着している。
『Fate/Grand Order』の鈴鹿の幕間の物語『ミミ思う故にミミあり』では一緒に残業してくれる同僚がいないロマニ・アーキマンを大嶽丸と一緒と言っており、孤独だった様子。『Fate/EXTRA CCC FoxTail』でも眷族から慕われていないと辛辣な扱いであった。
『Fate/EXTRA CCC FoxTail』での回想シーンの様子でもやはり自分本位な性格のようで、三年越しに鈴鹿から殺された状況ですらそれを「自分に向けられた愛」だと勝手に解釈していた。
能力
体が岩のように固く、弓も剣も受け付けない。
鈴鹿御前の神通力を持ってしても、花嫁を偽って接近してさえ解呪に3年かかったほど。
鈴鹿御前曰く、「パっと見は頭悪そうで乱暴者だったけど、実はめっちゃ頭よくて理系」とのこと。

登場作品と役柄編集

Fate/EXTRA CCC FoxTail
セイバーの回想シーンに登場。
没プロット「妖狐伝(仮)」ではシナリオ上でも重要な役割を果たしていた模様。
Fate/Grand Order
コミック版 『Fate/Grand Order -Epic of Remnant- 深海電脳楽土 SE.RA.PH』にて、やはり鈴鹿御前の伝承の紹介シーンで登場。

人間関係編集

鈴鹿御前
懸想していた相手。当初は関心が無かったが、後に大きな執着心を見せている。
騙し討ちで殺された時でさえそれを自分への愛だと見なして自分もそれを受け取るのが愛だと勝手な態度を見せていた。
坂上田村麻呂
自身から鈴鹿御前を寝取った(と思い込んでいる)為に敵視している。
酒呑童子
同じ鬼として、面識があった模様。

名台詞編集

「愁眉を開け お前が俺のモノとなった以上 セラフですらこの夢を解くことなどできんよ」
没プロット「妖狐伝(仮)」にて、どこか魂の抜けたような鈴鹿御前を抱きかかえて。
「妖狐伝(仮)」では舞台となるのはセラフが生み出した夢のようだが、彼女はそれに捕われてしまったのであろうか。
なお、「愁眉を開く」は「安心する」の意。
「得心! 得心が行った!!
 俺の肉を突き破り臓物に届いた感触、太刀より伝わっているか?
 それこそが俺に向けられた鈴鹿おまえからの愛!!
 3年越しの重きあい───享受するが俺の愛だ」
『Fate/EXTRA CCC FoxTail』の鈴鹿の乙女コースター内での回想シーンで、3年越しに鈴鹿から騙し討ちされての発言。
鈴鹿からしてみたら欠片ほども彼のことなど愛していないし屈辱はあれど憎悪すらないのだが、どこまでも鬼らしく自分勝手である。

メモ編集

  • 月姫」の頃から語られていたが、子孫や先祖帰りがほとんどで触れられてこなかった、本物の「鬼」。
    • 型月世界において鬼種とは「系統樹からして元から人間とは違う者」と、「朝廷から追われて隠れ住むようになった力ある者達が生物的にちょっとおかしくなってしまった者」の2種類がいるとされているが、大嶽丸がそのどちらであるかは不明。
  • 鬼種の血を引く混血・遠野一族において「本家よりも血が濃い」と言われる遠野の分家「軋間」の現当主が酷似した能力を持っている。

話題まとめ編集

達谷窟
岩手県西磐井郡平泉町に現存する毘沙門堂。
悪路王と赤頭という賊が拠点としていたとされる場所であり、坂上田村麻呂と藤原利仁が討伐した。田村麻呂が悪路王の鎮魂に鞍馬寺を模して毘沙門天を祀る堂を建てた。
上記の伝承は、鎌倉幕府の公式記録を記した『吾妻鏡』文治5年(1189年)9月28日の条に記述される。奥州合戦で藤原泰衡を破った源頼朝が鎌倉へと帰る途中、達谷窟を通ったときに「田村麻呂や利仁等の将軍が夷を征する時、賊主悪路王並びに赤頭等が塞を構えた岩屋である」と案内人から教わったという。 
型月において大嶽丸の根城とされているが、これは鈴鹿峠付近に残る坂上田村麻呂と大嶽丸の伝承が平安京では、坂上田村麻呂をモデルとした坂上田村丸俊宗を主人公とする御伽草子(室町物語)『鈴鹿の草子(田村の草子)』として成立し、江戸時代の東北地方に伝えられたことで坂上田村丸利仁を主人公とした奥浄瑠璃『田村三代記』が成立したことが大きい。京都の物語である『田村の草子』では鈴鹿山とその周辺に鈴鹿御前、悪事の高丸、大嶽丸が顕現するが、東北の物語である『田村三代記』ではストーリーが東北地方に合わせて改編されているため立烏帽子(鈴鹿御前のこと)のみが鈴鹿山に顕現する。
『田村の草子』での大嶽丸は鈴鹿山で一度敗北するものの、顕明連の力で黄泉還って霧山(岩手山)へと再び顕現する。一方で『田村三代記』では黄泉還り自体が削除され、変わりに最初から霧山に顕現する。立烏帽子の協力で達谷窟へと侵入するも留守であり、その後は霧山、箟嶽山へと転戦して敗北する。
『田村三代記』の物語が本地譚として採り入れられ、東北一帯に大嶽丸の伝説が定着した事で『奥州紀行』においては「大竹丸」という鬼の根城とされた。「大竹丸」は同音ゆえ「大嶽丸」と同一視されることがあり、こちらを採用したものと思われる。
『田村三代記』では、本来は達谷窟を本拠とした悪路王を討伐するのは田村丸利仁の父・利光である。
岩手山の本地譚では大武丸が登場するが、大嶽丸とはルーツが異なるため別人物と考えてよい。

脚注編集

注釈編集


出典編集


リンク編集