;「…まだ残っていたのか。この座標はもう保たない。遭難する前に退去するがいい。<br> そうだ。その点は無念すぎる。だがそのおかげで、私は答えに到達できた。<br> “命を惜しみながら死ぬ───”<br> それが、“我”を獲得した我に与えられた、最後の救いである。<br> だが、貴方は違う。我は漂流の果てに消滅し、貴方は、闘争の果てに消滅する。<br> それが貴方の霊基に刻まれた運命だ。故に、この先に落ちるのは早すぎる。<br> 我が灯火、我が彼岸。我が漂流の終わりを看取った狂戦士よ。<br> 戦い続けるがいい。決して救われぬと知りながら、誠のために。<br> それが私という悪を一時でもすくい上げた貴方への罰であり、私という命の、最後の願いである」 | ;「…まだ残っていたのか。この座標はもう保たない。遭難する前に退去するがいい。<br> そうだ。その点は無念すぎる。だがそのおかげで、私は答えに到達できた。<br> “命を惜しみながら死ぬ───”<br> それが、“我”を獲得した我に与えられた、最後の救いである。<br> だが、貴方は違う。我は漂流の果てに消滅し、貴方は、闘争の果てに消滅する。<br> それが貴方の霊基に刻まれた運命だ。故に、この先に落ちるのは早すぎる。<br> 我が灯火、我が彼岸。我が漂流の終わりを看取った狂戦士よ。<br> 戦い続けるがいい。決して救われぬと知りながら、誠のために。<br> それが私という悪を一時でもすくい上げた貴方への罰であり、私という命の、最後の願いである」 |