間桐桜 (美遊世界)
ここでは『Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ』における「美遊世界」の間桐桜について説明する。
『Fate/stay night』での間桐桜については「間桐桜」を参照。
間桐桜 (美遊世界) | |
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読み | まとう さくら |
性別 | 女性 |
声優 | 下屋則子 |
初登場作品 | Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ ドライ!! |
概要編集
『Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ』の「美遊世界」に登場する間桐桜。
- 略歴
- Fate本編同様の経歴を辿ったと思われるが、五年前の第四次聖杯戦争で間桐家が壊滅したことで天涯孤独になったと同時に束縛から解放された。
- 以降は衛宮士郎と交流を深めていくものの、ジュリアンによって第五次聖杯戦争が開催され、参加者に選ばれてしまう。
- 衛宮士郎と逃げようとするが、間桐慎二(に置換された人形)の襲撃を受け、命を落とした。
- 本編の時間軸では、おそらく人形に置換されてドールズになった状態の彼女が黒鎧を纏った姿で登場している。
- 最終決戦でも士郎と交戦して心中同然に虚数の海へと士郎と共に沈んでいくが、その過程で士郎が「慎二の宝具で破壊されたと思われていた桜の心臓」を虚数の海の中で見つけ出して共に浮上した事で精神共々復活。そしてクロエから奪っていた「破戒すべき全ての符」を士郎に刺すことで彼の置換も破棄し、まさかの両名無事での生還となった。
- 人物
- 間桐家の束縛がなくなったため、Fate本編の桜と比べるとやや積極的。
- 士郎に対しても積極的にアプローチをしていくが、彼自身の気持ちを大事にしようという優しさも持ち合わせている。
- 人形に置換された後の彼女は現実認識が非常に曖昧な状態になっており、日常生活をしているかのような言葉を呟きながら士郎を含めた敵に攻撃を仕掛ける戦闘マシンと化している。
- 能力
- 明言はされていないが、黒鎧のバーサーカーのカードを夢幻召喚し、その簒奪能力と剣技を受け継いでいる。
- とはいえ戦闘経験に差がある故か、Fate/Zeroで見せた「より強い武器を優先して奪う」という点までは頭が回らず、手元にある武器に次々と持ち替えるのみである。
- また、間桐桜本来の魔術である影を操る虚数魔術も使いこなしており、間桐家の魔術特性である「束縛・吸収」と組み合わせた結果、接触した部分の夢幻召喚を強制的に奪い取って解除する影の行使により、剣技でフォローしきれない遠距離まで対応可能となっているのに加え、奪い取った能力を限定的に行使する事もできる。
登場作品と役柄編集
Fateシリーズ編集
- Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ
- イリヤ世界における凛との姉妹関係は、凛が美遊世界の桜の属性を即座に虚数と見抜いていたことからFate本編に準じるものと思われる。
- 間桐家の現状は慎二や臓硯が未登場である為良く分からない。
- 美遊世界の桜も『ドライ!!』で登場。こちらでも弓道部所属で、士郎と二人きりの部活を楽しんでいた。しかし、この世界での聖杯戦争の犠牲となり士郎の目の前で命を落とす。
人間関係編集
- 衛宮士郎
- こちらの世界でも穂群原学園の弓道部の先輩後輩関係。Fate本編と比べて性格が前向きなこともあり、積極的にアプローチをかけていた。
- 間桐の魔術師でありエインズワースの走狗となっている自分と学生をしている自分との差異で苦しんでいた桜にとっては、日常の象徴……を投影していた相手。
- 聖杯戦争に巻き込まれそうな彼に戦う為の力を渡そうとするが、本当のところは共に逃亡する事を望んでいた。
- 現在の時間軸で置換されて登場した際には人格が壊れていた為か、本編の桜以上に病的に執着していた。
- 最終決戦で交戦して相討ち同然に虚数の海へと沈んでいったが、彼が虚数の海の中で「桜の心臓」を見つけ出した事と自身がクロエ・フォン・アインツベルンから「破戒すべき全ての符」を奪っていた事が合わさり、互いに無事での生還という奇跡を成し遂げた。
- 美遊・エーデルフェルト
- 憧れの先輩の同居人。彼女の素性についてもジュリアンから聞かされていたようで、士郎に共に逃げることを否定された後も、「彼女を守ってあげてください」と託した。
- 現在の時間軸で置換されて登場した際にはそれらの記憶も失われてしまったのか「知らない女」呼ばわりして積極的に殺そうとしていた。
- 思い出した後も「兄に愛されている妹」という姿に思う所があったのか、士郎(のふりをしたジュリアン)からは殺さないように厳命されているにも関わらず、「手足を落とすのならいいですよね」と非常に強い悪意を向けている[注 1]。
- ジュリアン・エインズワース
- 聖杯戦争のルールマスター。彼からアーチャーのサーヴァントカードを渡され、聖杯戦争への参加を求められた。
- 実際に渡されたのは、どの英霊とも繋がっていないクズカードだった。
- 間桐臓硯、間桐鶴野、間桐雁夜、間桐慎二、母
- 間桐家の家族達。第四次聖杯戦争で全員死んでしまった。
- このことにより天涯孤独となってしまうが、同時に束縛していた存在から解き放たれることとなった。
- ■
- 上記の五人と並んで、第四次聖杯戦争で死亡したことで天涯孤独になってしまった「誰か」。
- ……やはり、彼女なのだろうか。
- 後に「姉」を名乗るとある少女の登場に激しく動揺していたあたり、間違いないようである。
名台詞編集
Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ編集
- 「私は
現在 が一番幸せです。イジワルだけどやさしい先輩がいて…
人は少ないけど普通に学校に通えて… 勉強して 部活をして」 - 学校で士郎と過ごす何気ない日常をかみ締める桜。後に起こる悲劇を思うと胸が痛くなる台詞。
- 「わたしだって… 本当は… もっと先輩と居たかった」
「学校に行って」
「部活をして」
「一緒に帰って」
「『また明日』って…………」
「ただそれだけの事がわたしにとっては宝石でした」 - やさしい先輩との「最後」の時を告げる言葉。そのひとつひとつを噛みしめるように告げ、それらを宝石と呼ぶ様に、彼女がその時をどれだけ大事に思っていたのかを知る。
- 「でも それも もう終わり」
「聖杯戦争が始まりました」 - 日常の終焉を告げる涙の笑顔。向けられた先輩はのちに「あんなにも哀しい
笑顔 は知りたくはなかった」と述懐した。彼女が大事に思っていたモノは、彼女が彼女であるがゆえに、センパイがセンパイであるがゆえに、否応なく壊れていく儚いものであった。
- 「…先輩には選んでもらえませんでしたけど でもやっぱり大好きだから わたしが護ります」
- 楽しかった日常が崩れ聖杯戦争が開幕。正気を失った慎二に襲われ、士郎から「俺に構わず自分だけでも逃げてどこかで幸せになれ」と言われ、士郎を護る決意を固める。しかし、士郎の思いと桜の決意は最悪の結末を迎えてしまう。
- 「セン…パイ…」
「ごめんなさ」 - 最後の希望であったクラスカードはどの英霊とも繋がることの無かった出来損ないであった。それを知らされ、士郎を護れないまま終わるという絶望の中で口にした最期の言葉。
- しかし、その言葉を言い切ることすら許さぬように慎二の宝具は桜の命を奪い去った。
- 「他の女の所に行ってたなんて かわいそうな先輩…騙されてるんですね」
「先輩を理解できるのも 先輩を愛せるのも 先輩を殺せるのも」
「私だけなのに」 - 現在の時間軸で、ジュリアンの展開した泥の中から黒い鎧をまとって登場し、衛宮士郎をぶった斬った末の発言。
- 幽霊でも見たような表情の士郎に、首を異様な向きに傾けて語りかける姿は、美遊をして「壊れてる」と戦慄させるものであった。
- 「いいなぁ… やっぱり妹って 大事にされるんですね」
「いいなぁ兄妹 って」
「いいなぁ…」
「微笑ましいなぁ……」 - 美遊に相対し、その存在を認識しての言葉。同じ「
義兄 を持つ妹」として思うところでもあったのか。妹として兄から真っ直ぐな愛情を注がれる美遊に羨望と微笑ましさを抱く。
- 「………… 妬ましいなぁ」
「手足くらいは 落としてもいいですよね?」 - 上記の続き。微笑ましさを抱いた直後にコレである。
メモ編集
話題まとめ編集
- サクランスロット
- 『プリズマ☆イリヤ』にて衝撃の登場を果たした際、ランスロットを思わせる黒い鎧や壊れたような言動から、即座に「サクランスロット/桜ンスロット/錯乱スロット』の渾名を拝命した[注 2]。
- 衛宮士郎や美遊の反応から死亡した平行世界の「間桐桜」であり、士郎を「先輩」と呼ぶ、兜の後ろ髪に付くリボン等[注 3]如何にもな要素はあったが、少なくとも2ヶ月以上も前にバーサーカーのカードをインストールされた影響によるものか、その壊れ方も常軌を逸しており、呪詛のように異常な愛を囁きながら迫りくるというある意味本編以上のものであった。
- 『ドライ!!』における平行世界の衛宮士郎は、自身を「最低の悪」と呼称しており、「美遊の為に悪を行う」ことを誓っているため、本編での言動とあわせて「美遊の為に犠牲にしたのでは?」、「士郎自身が彼女を殺したのでは?」、『Fate/stay night』本編で没になったイリヤルートでは桜が弁護の余地がないほど完璧にラスボスとなっているという情報から「イリヤルートを再現した結果ではないか?」等々、様々な憶測が飛び交っていたが、本編で明かされた平行世界の桜を殺した相手は兄である間桐慎二であり、むしろ桜の死が士郎に美遊を守る決意を固めさせる契機となっているため、「士郎自身が桜を殺した」説は消滅した。
- …尚、サクランスロットが死亡した平行世界の桜である事が判明するまでは、死後泥に殻を被られた彼女のようなケースもあるのではと推測されたが、本編における間桐慎二が「五年前に死去しており、彼の人格を人形に置換していた存在」であることが明かされたため、彼女も同様に死んだ後に人格を置換した存在である疑惑が急速に高まってきている。慎二の記憶や人格が壊れかかっていたのもそれを裏付けているが、これを「桜本人」と見なすかどうかは意見の分かれる所であろうか。
- なお、ランスロットのカードを用いているのは『Fate/Zero』にて彼女の叔父である間桐雁夜がランスロットのマスターであり、彼が気にかけていた存在という繋がりであるためと思われる。
脚注編集
注釈編集
出典編集