差分

2,306 バイト追加 、 2023年2月2日 (木) 15:23
37行目: 37行目:  
また、神話の双子、あるいは[[アン・ボニー&メアリー・リード|相棒と共に伝説を残した者たち]]のように二人一組で召喚されることもある。
 
また、神話の双子、あるいは[[アン・ボニー&メアリー・リード|相棒と共に伝説を残した者たち]]のように二人一組で召喚されることもある。
   −
後の口伝、伝承や形作られたイメージの結果、生前、実在の人物から歪められてしまったものや、<ruby><rb>誇張</rb><rt>カリカチュア</rt></ruby>されているものも存在する。前者は吸血鬼としてのイメージを付与されてしまった[[ヴラド三世 (Apocrypha)]]や、無辜の怪物のスキル持ち。後者は例えば[[チャールズ・バベッジ]]は英霊として機械の鎧を纏っている。[[トーマス・エジソン]]は特殊な現界だったため、生前の情報とはかけ離れた姿になっている。[[ナポレオン]]は生前に使っていない大砲を装備する等。それ以外に、実在とは異なる形で伝承が後世に伝わった結果、男性として伝えられていたが実は女性であるケースや、純粋な人間ではなかったケースもある。
+
後の口伝、伝承や形作られたイメージの結果、生前、実在の人物から歪められてしまったものや、<ruby><rb>誇張</rb><rt>カリカチュア</rt></ruby>されているものも存在する。前者は吸血鬼としてのイメージを付与されてしまった[[ヴラド三世 (Apocrypha)]]や、無辜の怪物のスキル持ちが該当する。後者は例えば[[チャールズ・バベッジ]]は英霊として機械の鎧を纏っており、[[トーマス・エジソン]]は特殊な現界だったため生前の情報とはかけ離れた姿になっている。また、[[ナポレオン]]は生前に使っていない大砲を装備していたり、後に登場するエクストラクラス「アルターエゴ」にもこの事例が関わっている。それ以外にも実在とは異なる形で伝承が後世に伝わった結果、男性として伝えられていたが実は女性であるケースや、純粋な人間ではなかったケースもある。
   −
『Fate/Grand Order』ではこの辺りがより複雑かつ異例化しており、特異点および異聞帯で縁を結んだ[[主人公 (Grand Order)|主人公]]の認識<ref group = "注">汎人類史側でありながら異聞帯の外見で召喚された[[イヴァン雷帝]]と[[項羽]]、[[キングゥ]]のスキルや戦闘能力を所有している[[エルキドゥ]]、後天的に「狂化」を付与されたことで『吸血鬼』要素が強まりバーサーカークラスで現界したApocrypha外見の[[ヴラド三世 (Grand Order)|ヴラド三世]]などがこれに該当する。他にも本来のバーサーカーとは違う[[クー・フーリン〔オルタ〕]]やブリテン異聞帯の[[モルガン (Grand Order)|モルガン]]、平行世界の存在である女性の[[宮本武蔵]]や男性の[[アーサー・ペンドラゴン]]が召喚可能になったのもこの影響を受けている。</ref>に加え、常夏の島に召喚された、ハロウィンやクリスマスの様に特別な時期になった、その場のノリ等の理由で、自ら霊基をいじって調整する、聖杯の力を使うといった手段を使い元になったサーヴァントからクラスチェンジが為される事もある。この場合普段と異なる服装、クラスにより多少性格が開放的になるなど変化は見られるが基本的には同一人物ではある。が、チェンジ前後の霊基が分離するのか、上記のように同一人物が別クラスで召喚されるようになる(実質分裂、あるいは増殖に近い)。ただしサーヴァントがきちんと水着に着替えるには、霊基を弄くらなければならない。
+
『Fate/Grand Order』ではこの辺りがより複雑かつ異例化しており、特異点および異聞帯で縁を結んだ[[主人公 (Grand Order)|主人公]]の認識<ref group = "注">汎人類史側でありながら異聞帯の外見で召喚された[[イヴァン雷帝]]と[[項羽]]、[[キングゥ]]のスキルや戦闘能力を所有している[[エルキドゥ]]、後天的に「狂化」を付与されたことで『吸血鬼』要素が強まりバーサーカークラスで現界したApocrypha外見の[[ヴラド三世 (Grand Order)|ヴラド三世]]などがこれに該当する。他にも本来のバーサーカーとは違う[[クー・フーリン〔オルタ〕]]やブリテン異聞帯の[[モルガン (Grand Order)|モルガン]]、平行世界の存在である女性の[[宮本武蔵]]や男性の[[アーサー・ペンドラゴン]]が召喚可能になったのもこの影響を受けている。</ref>に加え、常夏の島に召喚された、ハロウィンやクリスマスの様に特別な時期になった、その場のノリ等の理由で、自ら霊基をいじって調整する、聖杯の力を使うといった手段を使い元になったサーヴァントからクラスチェンジが為される事もある。この場合普段と異なる服装、クラスにより多少性格が開放的になるなど変化は見られるが基本的には同一人物ではある。だが、チェンジ前後の霊基が分離するのか、上記のように同一人物が別クラスで召喚されるようになる(実質分裂、あるいは増殖に近い)。ただし、サーヴァントがきちんと水着に着替えるには、霊基を弄くらなければならない。<br>また、この関係性から実質的に'''同じ人物が一堂に会する'''事態が多く発生しているものの、現界時と同様に『自分じゃない自分がいる』という認識が発生するのみに留まっている。ただし、別クラスであっても'''同じ<ruby><rb>霊基</rb><rt>魂</rt></ruby>を持つ同一個体'''と見なされているサーヴァントはこのパラドックスを矛盾なく解消するため、双方が互いを人型の靄としか認識出来ないという処置が取られている<ref group="注">作中では[[両儀式〔アサシン〕|両儀式]]と[[両儀式〔セイバー〕|『両儀式』]]、[[アルトリア・ペンドラゴン|セイバーのアルトリア]]と[[アルトリア・キャスター]]、[[酒呑童子]]と[[伊吹童子]]が該当する。</ref>。
    
サーヴァントは召喚された時、生前の記憶の他に聖杯からその時代・地域の基本的知識や言語能力などを与えられている。また、英霊の座においてはあらゆる時代の他の英雄の逸話をある程度学ぶことができる。逆に召喚された年齢によっては生前の記憶にも一部制限がかかり、召喚された時代に適合しない知識は逆におぼろげになってしまう。実際、異聞帯で召喚されたサーヴァントには、その異聞帯には存在し得ない家族の記憶や、犬や猫のような「異聞帯には存在しなくなった動物」についての知識が不確かになってしまった例も存在している。
 
サーヴァントは召喚された時、生前の記憶の他に聖杯からその時代・地域の基本的知識や言語能力などを与えられている。また、英霊の座においてはあらゆる時代の他の英雄の逸話をある程度学ぶことができる。逆に召喚された年齢によっては生前の記憶にも一部制限がかかり、召喚された時代に適合しない知識は逆におぼろげになってしまう。実際、異聞帯で召喚されたサーヴァントには、その異聞帯には存在し得ない家族の記憶や、犬や猫のような「異聞帯には存在しなくなった動物」についての知識が不確かになってしまった例も存在している。
58行目: 58行目:  
==== 純正の英雄 ====
 
==== 純正の英雄 ====
 
反英雄ではない英雄が全て純正とされる。真っ当な英霊であり、呪いに耐性がないため、黒い影に触れるだけで激しい痛みとともに霊基が蝕まれる。反英雄は根が近いため蝕まれはするが、強い痛みはない。
 
反英雄ではない英雄が全て純正とされる。真っ当な英霊であり、呪いに耐性がないため、黒い影に触れるだけで激しい痛みとともに霊基が蝕まれる。反英雄は根が近いため蝕まれはするが、強い痛みはない。
  −
:
      
== 召喚 ==
 
== 召喚 ==
88行目: 86行目:  
現世の魔術師が英霊を召喚しても本来はこの様に英霊そのものを現界させることは難しく、精々が「その英霊にちなんだ現象を借りる」程度のもの。第七特異点では生前の[[ギルガメッシュ]]が魔術による英霊召喚に成功したが、これは紀元前2655年のウルクが神代の終わりである為、英霊召喚の難易度は低い。反対に神秘の薄い二十一世紀だと、ギルガメッシュやマーリンですら自力の魔術による召喚は困難となっている。
 
現世の魔術師が英霊を召喚しても本来はこの様に英霊そのものを現界させることは難しく、精々が「その英霊にちなんだ現象を借りる」程度のもの。第七特異点では生前の[[ギルガメッシュ]]が魔術による英霊召喚に成功したが、これは紀元前2655年のウルクが神代の終わりである為、英霊召喚の難易度は低い。反対に神秘の薄い二十一世紀だと、ギルガメッシュやマーリンですら自力の魔術による召喚は困難となっている。
   −
『Fate/Grand Order』の世界での召喚は人理焼却という未曾有の災害が起きた結果、特大の大義がある生じた異例であるため、比較的快く召喚に応じてくれる。またカルデアの英霊召喚システムの未熟さによる「その隙間の多さ、曖昧さのおかげ」で、通常ならば例外・不可能・極低確率とされるサーヴァントの召喚も可能となっている<ref group="注">具体的には神霊に属するもの、本来は存在しないもの、全盛期以外の肉体年齢のもの、イフの可能性の存在などが該当する。</ref>。
+
『Fate/Grand Order』の世界での召喚は人理焼却という未曾有の災害が起きた結果、特大の大義がある生じた異例であるため、比較的快く召喚に応じてくれる。またカルデアの英霊召喚システムの未熟さによる「その隙間の多さ、曖昧さのおかげ」で、通常ならば例外・不可能・極低確率とされるサーヴァントの召喚も可能となっている<ref group="注">具体的には神霊に属するもの、本来は存在しないもの、全盛期以外の肉体年齢のもの、ifの可能性の存在などが該当する。</ref>。
    
=== 召喚儀式 ===
 
=== 召喚儀式 ===
334行目: 332行目:  
一方で現世におけるサーヴァントの記憶は「消滅時に情報の記録として座に持ち帰る」という形で本体に反映される。複数回聖杯戦争に召喚された英霊は「他の時間軸の聖杯戦争の記憶」も記録として保持しているが、座には時間の概念がなく『今参加している聖杯戦争の結果を知っている』という矛盾が生まれる為に、通常は座が召喚される場に合わせて記憶をアジャストする。
 
一方で現世におけるサーヴァントの記憶は「消滅時に情報の記録として座に持ち帰る」という形で本体に反映される。複数回聖杯戦争に召喚された英霊は「他の時間軸の聖杯戦争の記憶」も記録として保持しているが、座には時間の概念がなく『今参加している聖杯戦争の結果を知っている』という矛盾が生まれる為に、通常は座が召喚される場に合わせて記憶をアジャストする。
   −
『 Fate/staynight』では記憶を引き継ぐのは不可能と言う設定だった。作中では「あり得ないこと」という扱いで、『UBW』ルートで[[エミヤ|アーチャー]]が最後に得た答えですら、次の召喚時には忘れてしまうと原作者は語っている。あくまで、サーヴァントとして召喚された際に体験した記憶は引き継ぐのが不可能という話なので、特殊な召喚をされた[[アルトリア・ペンドラゴン|セイバー]]のように生前の状態の記憶なら覚えていられる。
+
『Fate/stay night』では記憶を引き継ぐのは不可能と言う設定だった。作中では「あり得ないこと」という扱いで、『UBW』ルートで[[エミヤ|アーチャー]]が最後に得た答えですら、次の召喚時には忘れてしまうと原作者は語っている。あくまで、サーヴァントとして召喚された際に体験した記憶は引き継ぐのが不可能という話なので、特殊な召喚をされた[[アルトリア・ペンドラゴン|セイバー]]のように生前の状態の記憶なら覚えていられる。
   −
『Grand Order』では人理焼却によって「人理があやふやな状態」に陥ったことで記憶のアジャストが適用されていないことがある。例えば[[マリー・アントワネット]]は一度遭遇した後に消滅し、再び別の現界時に会っても記録でしか過去に遭遇したということを知らないため、実感が無いという状態になっている。一方[[エリザベート=バートリー]]のように過去の召喚で出会った相手に対し普通に面識がある体で接してくるサーヴァントもいる。[[ロビンフッド]]に至っては特異点で唐突に[[Fate/EXTRA CCC|並行世界]]の記憶を思い出している。これらの差が単に「情報の記録」に対するスタンスの違いから来るのか、はたまた記録の残り方からして違っているのかは不明。
+
『Fate/Grand Order』では人理焼却によって「人理があやふやな状態」に陥ったことで記憶のアジャストが適用されていないことがある。例えば[[マリー・アントワネット]]は一度遭遇した後に消滅し、再び別の現界時に会っても記録でしか過去に遭遇したということを知らないため、実感が無いという状態になっている。一方[[エリザベート=バートリー]]のように過去の召喚で出会った相手に対し普通に面識がある体で接してくるサーヴァントもいる。[[ロビンフッド]]に至っては特異点で唐突に[[Fate/EXTRA CCC|並行世界]]の記憶を思い出している。当初はこの差分が単に「情報の記録」に対するスタンスの違いから来るのか、はたまた記録の残り方からして違っているのかは不明だったが、ストーリー進行によって<ruby><rb>マスター</rb><rt>主人公</rt></ruby>に英霊の知識がほぼ皆無なための補完的処置、この場一時における<ruby><rb>記録</rb><rt>記憶</rt></ruby>として自身の中に留めておくべき事案、今後の現界の際必要となる学習すべき要素といった境界線が張られていることが示唆されている。<br>事実[[マンドリカルド]]と[[コンスタンティノス11世]]は、各特異点と異聞帯から退去するにおいて主人公と[[ヨハンナ]]に関わった記憶を『その場所における思い出』として今後の召喚に持ち込まないと決めており、[[アヴィケブロン]]と[[モードレッド]]、[[ガレス]]、[[パーシヴァル]]を除く[[円卓の騎士]]達はそれぞれ『Fate/Apocrypha』と第六特異点においての記憶を自身への反省と戒めとして持ち込んている。また、[[ハサン・サッバーハ〔静謐のハサン〕|静謐のハサン]]は召喚された場所で「愛」を知った場合、その記憶はその時喚ばれた霊基に刻みつけられたまま引き継がれることは無く、必ず別の個体が召喚される事が明言されている。
    
== クラス ==
 
== クラス ==
 
七騎のサーヴァントそれぞれに割り当てられる七つの「役割」。言ってしまえばRPG等における「クラス」「職業」「ジョブ」のこと。
 
七騎のサーヴァントそれぞれに割り当てられる七つの「役割」。言ってしまえばRPG等における「クラス」「職業」「ジョブ」のこと。
   −
英霊を完全な形で召喚するのは聖杯の補助があっても容易ではなく、英霊を丸ごと霊体として再現するのは人間の魔術師ではリソースやメモリが足りない。「役割に即した英霊の一面」というものに限定、英霊が持つ側面の一部だけを固定化する事でその負荷を抑えている。
+
英霊を完全な形で召喚するのは聖杯の補助があっても容易ではなく、英霊を丸ごと霊体として再現するのは人間の魔術師ではリソースやメモリが足りない。そこで「役割に即した英霊の一面」というものに限定し、英霊が持つ側面の一部だけを固定化する事でその負荷を抑える仕様となるのがこの七つのクラス。<br>一人の英霊の様々な側面を利用できる反面、同じ英霊が争うこともあり得るので、英霊召喚システムの長所とも短所ともいえる。
 
  −
 
  −
それが七つのクラス。一人の英霊の様々な側面を利用できる反面、同じ英霊が争うこともあり得るので、英霊召喚システムの長所とも短所ともいえる。
      
クラスには大枠として基本の能力値や保有スキルといったクラス特性が(生前の能力値とは別に後付けされるものとして)存在し、どのような英霊なら該当するかの条件も加わって、そのクラスらしさのある能力のサーヴァントになっている。剣の英霊ならばセイバーに、槍を用いた英霊ならばランサーとして、召喚された英霊はそれぞれのクラスの特性に合わせた存在として顕現し、己の業をさらに研ぎ澄ましている。また逆に、生前有していた武装や能力も、クラスによっては発揮できなくなる可能性を持つ。
 
クラスには大枠として基本の能力値や保有スキルといったクラス特性が(生前の能力値とは別に後付けされるものとして)存在し、どのような英霊なら該当するかの条件も加わって、そのクラスらしさのある能力のサーヴァントになっている。剣の英霊ならばセイバーに、槍を用いた英霊ならばランサーとして、召喚された英霊はそれぞれのクラスの特性に合わせた存在として顕現し、己の業をさらに研ぎ澄ましている。また逆に、生前有していた武装や能力も、クラスによっては発揮できなくなる可能性を持つ。
3,011

回編集