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;略歴
 
;略歴
:かつてアムネジアシンドロームという病気の治療法を発見した偉人。戦争があれば常に戦火の中に身を投じ、人命救助に尽力した戦争を憎む人物だが、1999年に極東で起きたバイオテロに遭い死亡する。<br>作中の彼は実在した「トワイス・ピースマン」という人物を模したNPCが、生前の記憶(正確に言えばデータのオリジナルの記憶)を取り戻してマスターとなったイレギュラーな存在。<br>自意識に目覚めた彼は当時ムーンセルで行われていた生存トライアルに[[玉藻の前|キャスター (EXTRA・青)]]を召喚し参戦する共にムーンセルに蓄積された人類史を参照し、彼独自の願いを持つようになる。幾度もの戦いの末に聖杯へと至り、生前の彼の願いを叶えようとするも彼はムーンセルにとって「不正なデータ」に過ぎず、ムーンセルに触れようとすれば「不正なデータ」であることが感知されたちまち解体されるため、ムーンセルの中枢に接続する事ができなかった。<br>熾天の門からの操作では彼の望みは叶えられないため、招いた魔術師の性能を競い合うトライアルでしかなかった生存競争に数々のルールを加え(ただし彼には表層のルール操作しか出来ず、ムーンセルに予め設定されていた『セラフから生きて脱出できるのは一人だけ』という部分は彼には変更不可)、最後まで生き残った一人だけを想像もできぬ領域にまで成長させる聖杯戦争へと作り変えた。<br>そうして長い間、熾天の門で自分と同じ「戦争によって急激に成長した者」を待ち続け、自分の望みを託そうと試みる。
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:1970年4月30日、東南アジアでアメリカ人兵士の父と現地人の母の間に生まれる。
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:父は前線で死に、母も終戦間際に亡くして戦災孤児となる。
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:5歳の時にウィザードの才能を見込まれ養子となり、ハーウェイのH<ref group="出">「帰ってきたブロッサム先生」第4回『Sound Drama Fate/EXTRA』第4章</ref>とピースマンの名を与えられる。当時幼く、戸籍も改竄されたことで孤児であったことを忘れる。
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:大学卒業後は財団のシンクタンクからの誘いを断り、下野する。周囲に反対される中、戦争があれば常に戦火の中に身を投じ、人命救助に尽力した。
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:サイバネティックス技術を中心に、脳外科、電子工学、ネットの発端にも携わり、アムネジアシンドロームという病気の治療法を発見した。
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:1999年に極東での災害救助にボランティアで参加し、そこで起きたバイオテロで死亡する。<ref group="出">「Fate/EXTRA用語辞典-トワイス・H・ピースマン【人物】」『Fate/EXTRA material』p.901</ref>
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:ムーンセルで彼を元にしたNPCが生まれ、イレギュラーで生前の記憶(正確に言えばデータのオリジナルの記憶)を取り戻してマスターとなる。
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:自意識に目覚めた彼は当時ムーンセルで行われていた生存トライアルに[[玉藻の前|キャスター (EXTRA・青)]]を召喚し参戦する共にムーンセルに蓄積された人類史を参照し、彼独自の願いを持つようになる。幾度もの戦いの末に聖杯へと至り、生前の彼の願いを叶えようとするも彼はムーンセルにとって「不正なデータ」に過ぎず、ムーンセルに触れようとすれば「不正なデータ」であることが感知されたちまち解体されるため、ムーンセルの中枢に接続する事ができなかった。
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:熾天の門からの操作では彼の望みは叶えられないため、招いた魔術師の性能を競い合うトライアルでしかなかった生存競争に数々のルールを加え(ただし彼には表層のルール操作しか出来ず、ムーンセルに予め設定されていた『セラフから生きて脱出できるのは一人だけ』という部分は彼には変更不可)、最後まで生き残った一人だけを想像もできぬ領域にまで成長させる聖杯戦争へと作り変えた。
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:そうして長い間、熾天の門で自分と同じ「戦争によって急激に成長した者」を待ち続け、自分の望みを託そうと試みる。
    
;人物
 
;人物
:戦争を憎み、戦争から多くの功績を残してきた偉人。表向きの評価はそうだが、実際彼は戦争を見るたびに憎悪や焦りに襲われ心臓が活発的に躍動する「病気」に苛まれ、正義感でも義務感でもなくその痛みを和らげる為に戦地へ赴いていた。<br>自身の戦争に対する常軌を逸した殺意に疑問を抱きつづけるが、1999年のバイオテロでの死の間際、彼は自分が70年代に起きた民族紛争の戦争孤児であったことを思い出し、疑問への解答として戦争の中で必死に生きようともがく命の強靭さを垣間見たことで「戦争」とそれが生む成果を否定しきれなかったことに思い至る。<br>そしてNPCとして自我と記憶を取り戻した彼は、停滞した今の世界に絶望する。戦争は欠落をもたらすが、だからこそ欠落以上の成果をもたらすし、もたらさなければならない。然るに今の停滞した世界はどうか?それまでに積み重ねた欠落に見合うほどの成果を得られていないではないか。<br>そして欠落を埋めるほどの成果を得られないならば、さらなる欠落をもってさらなる成果を生み出さなければならない。そんな偏執的な思考の下、彼は全人類規模の戦争を起こすことで人類を成長させ、現在の世界の停滞を打破しようとしている。
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:戦争を憎み、戦争から多くの功績を残してきた偉人。表向きの評価はそうだが、実際彼は戦争を見るたびに憎悪や焦りに襲われ心臓が活発的に躍動する「病気」に苛まれ、正義感でも義務感でもなくその痛みを和らげる為に戦地へ赴いていた。
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:自身の戦争に対する常軌を逸した殺意に疑問を抱きつづけるが、死の間際に自分が70年代に起きた民族紛争の戦争孤児であったことを思い出し、疑問への解答として戦争の中で必死に生きようともがく命の強靭さを垣間見たことで「戦争」とそれが生む成果を否定しきれなかったことに思い至る。
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:そしてNPCとして自我と記憶を取り戻した彼は、停滞した今の世界に絶望する。戦争は欠落をもたらすが、だからこそ欠落以上の成果をもたらすし、もたらさなければならない。然るに今の停滞した世界はどうか?それまでに積み重ねた欠落に見合うほどの成果を得られていないではないか。
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:そして欠落を埋めるほどの成果を得られないならば、さらなる欠落をもってさらなる成果を生み出さなければならない。そんな偏執的な思考の下、彼は全人類規模の戦争を起こすことで人類を成長させ、現在の世界の停滞を打破しようとしている。
    
;能力
 
;能力
:[[ウィザード|霊子ハッカー]]としての適正はあったが、その実力は最弱といえるものだった。しかし死んでもまた再構成されるNPCという立場を利用し、幾度となく戦い、何十という戦いの末に聖杯にまでたどり着いた。<br>コードキャストはスキルを封印してくる「seal_skill()」と、HPを完全回復させる『recover_()
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:[[ウィザード|霊子ハッカー]]としての適正はあったが、その実力は最弱といえるものだった。しかし死んでもまた再構成されるNPCという立場を利用し、幾度となく戦い、何十という戦いの末に聖杯にまでたどり着いた。
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:コードキャストはスキルを封印してくる「seal_skill()」と、HPを完全回復させる「recover_()」。
    
== 登場作品と役柄 ==
 
== 登場作品と役柄 ==
 
=== Fateシリーズ ===
 
=== Fateシリーズ ===
 
;[[Fate/EXTRA]]
 
;[[Fate/EXTRA]]
:聖杯戦争の創作者。
+
:聖杯戦争の創始者。
 
;[[Fate/EXTRA CCC]]
 
;[[Fate/EXTRA CCC]]
 
:失意に沈む主人公を密かに激励する。また空間の歪みによって、かつての時間軸の彼とキャスターが登場。
 
:失意に沈む主人公を密かに激励する。また空間の歪みによって、かつての時間軸の彼とキャスターが登場。
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;[[主人公 (EXTRA)]]
 
;[[主人公 (EXTRA)]]
 
:自らの理想の体現者として、当初から見守り続けていた。聖杯戦争を勝ち抜いた彼(彼女)にその理想を実行させようとするが拒絶される。
 
:自らの理想の体現者として、当初から見守り続けていた。聖杯戦争を勝ち抜いた彼(彼女)にその理想を実行させようとするが拒絶される。
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;[[玉藻の前|キャスター (EXTRA・青)]]
 
;[[玉藻の前|キャスター (EXTRA・青)]]
 
:元サーヴァント。最弱のサーヴァントと称しながらも、彼女の健闘を讃える。
 
:元サーヴァント。最弱のサーヴァントと称しながらも、彼女の健闘を讃える。
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:当時のキャスターは楚々とした女性として振る舞っていたが、トワイス本人は薄々本性に気付いていたらしい。
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:彼なりにキャスターに負い目を感じており、主人公と幸せにしている姿を見て喜んだ。だが彼女の本性には付いて行けなかった。
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:最終的に仲違いしたが、キャスターとの実践経験は百を超えると語っており、それなりに長期間の契約関係だった模様。
    
=== Fate/EXTRA Last Encore ===
 
=== Fate/EXTRA Last Encore ===
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=== Fate/EXTRA CCC ===
 
=== Fate/EXTRA CCC ===
;「諦める? 何を言うんだ。人間は始めから諦めている。<br> 全能ではないのだから。我々は諦めながらでしか生きられない生物だ。<br> そんな事を、まさか、今さら君が?」<br>「それは諦めではない。結論だ」<br>「ここに一枚の絵があるとする。私は欠片だ。<br> パズルの欠片。絵に開いた穴。いまだ埋められない空白。<br> <ruby><rb>余白</rb><rt>わたし</rt></ruby>があるうちは、絵は完成しない。<br> だから私は欠片であり続けた。完成してしまった絵は、それで終わりだからね。<br> 無論、人生は完成する事が目的だ。どのような生命も、どのような文明も、いつかは終わる。<br> 我々はその終わりを目指している。今も、昔も」<br>「だが、いま君が描くその絵は―――<br /> <ruby><rb>完成</rb><rt>おわり</rt></ruby>に足る、<ruby><rb>美しい紋様</rb><rt>アートグラフ</rt></ruby>と言えるのかね?」
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;「諦める? 何を言うんだ。人間は始めから諦めている。<br> 全能ではないのだから。我々は諦めながらでしか生きられない生物だ。<br> そんな事を、まさか、今さら君が?」<br>「それは諦めではない。結論だ」<br>「ここに一枚の絵があるとする。私は欠片だ。<br> パズルの欠片。絵に開いた穴。いまだ埋められない空白。<br> <ruby><rb>余白</rb><rt>わたし</rt></ruby>があるうちは、絵は完成しない。<br> だから私は欠片であり続けた。完成してしまった絵は、それで終わりだからね。<br> 無論、人生は完成する事が目的だ。どのような生命も、どのような文明も、いつかは終わる。<br> 我々はその終わりを目指している。今も、昔も」<br>「だが、いま君が描くその絵は―――<br /> <ruby><rb>完成</rb><rt>おわり</rt></ruby>に足る、<ruby><rb>美しい紋様</rb><rt>アートグラフ</rt></ruby>と言えるのかね?」
 
:欠けた夢を通じて主人公に語りかける。「そこで終わってしまっていいのか」と。
 
:欠けた夢を通じて主人公に語りかける。「そこで終わってしまっていいのか」と。
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;「確かな事は、君と私は敵同士という事だ。どうやら―――私たちは、決して相容れない者らしい。」
 
;「確かな事は、君と私は敵同士という事だ。どうやら―――私たちは、決して相容れない者らしい。」
:キャスターが二人いるという状況に混乱しつつも、敵と見れば容赦はしない。しかしまだお互いを知らないとはいえ、後に自分の思想を託そうとする者に対して「相容れない」と言い切ってしまっている。確かにその通りになるのだが…
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:キャスターが二人いるという状況に混乱しつつも、敵と見れば容赦はしない。しかしまだお互いを知らないとはいえ、後に自分の思想を託そうとする者に対して「相容れない」と言い切ってしまっている。確かにその通りになるのだが……
    
=== Fate/EXTRA Last Encore ===
 
=== Fate/EXTRA Last Encore ===
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== メモ ==
 
== メモ ==
*実はハーウェイ一族に連なる人間でミドルネームのHはハーウェイを意味する。戦争孤児となった際にその才能をハーウェイ一族の人間に見込まれ養子となった。
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*『Fate/EXTRA CCC』で戦えるトワイスのキャスターは非常に強かったので、「何で対魔力も無関係な呪術を使えるこのサーヴァントでそんなに負けまくるんだ」「そりゃお釈迦様に逃避する訳だ」なのと揶揄されることも。彼の超回復コードキャストも厄介ではあったのだが。<br>しかし、ここでの戦いは後の彼が作った聖杯戦争のルールに則ってのもので、その強さがこの彼が戦っていたであろうトライアルでどれだけ通用していたかは分からない。
*最終的に仲違いしたが、キャスターとの実践経験は百を超えると語っており、それなりに長期間の契約関係だった模様。当時のキャスターは明るい面を隠した楚々とした女性として振る舞っていたが、トワイス本人は薄々本性に気付いていたらしい。
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*因みに彼女の本性を見た際の感想は「アレはちょっとないな。うん、ない。」
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**彼なりにキャスターに思う所があるようで色々と無理をさせて済まないと感じている。主人公と幸せな関係を築いている彼女を見て、良かったじゃないかと語っている。
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**この時のキャスターは非常に強かったので、「何で対魔力も無関係な呪術を使えるこのサーヴァントでそんなに負けまくるんだ」「そりゃお釈迦様に逃避する訳だ」なのと揶揄されることも。彼の超回復コードキャストも厄介ではあったのだが。<br>しかし、ここでの戦いは後の彼が作った聖杯戦争のルールに則ってのもので、その強さがこの彼が戦っていたであろうトライアルでどれだけ通用していたかは分からない。
   
*仮にトワイスが聖杯戦争の最終的な勝利者になったとしても、人類は激減こそすれ滅亡はしないだろう。と言われている。正しく行動すれば誰もが生き残れる全人類規模の戦争と言っても「正しく行動できる者」は、やはり一握りのようだ。
 
*仮にトワイスが聖杯戦争の最終的な勝利者になったとしても、人類は激減こそすれ滅亡はしないだろう。と言われている。正しく行動すれば誰もが生き残れる全人類規模の戦争と言っても「正しく行動できる者」は、やはり一握りのようだ。
*若い頃の彼の姿は奈須氏曰く、「[[黒桐幹也]]系」。因みにワダ氏は指摘される直前まで気付かなかったらしい。
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*若い頃の彼の姿は奈須曰く「[[黒桐幹也]]クン系」。因みにワダは指摘される直前まで気付かなかったらしい。<ref group="出">『Fate/EXTRA material』p.97</ref>
    
== 話題まとめ ==
 
== 話題まとめ ==
 
;平和男
 
;平和男
:ラスボスではあるが出番が極端に少なく、影も薄いことからか、一部ファンの間でついたあだ名がピースマンを和訳した『平和男』。このことはTYPE-MOONエースVOL.6のDVD付録でも言及されている。<br />ちなみに、彼の名前のつづりは「Piece」であり、「Peace」ではない。なお、名前の部分は「Twice」であり、和訳すると'''『二度目の欠片男』'''である。……キャスター(EXTRA・青)曰く、「正直な話、そんなところで伏線張られてもナー」。
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:ラスボスではあるが出番が極端に少なく、影も薄いことからか、一部ファンの間でついたあだ名がピースマンを和訳した『平和男』。<br>ちなみに、彼の名前のつづりは「Piece」であり、「Peace」ではない。なお、名前の部分は「Twice」であり、和訳すると'''『二度目の欠片男』'''である。……キャスター(EXTRA・青)曰く、「正直な話、そんなところで伏線張られてもナー」。<ref group="出">付録DVD「TYPE-MOON MOVIEエース2nd」『TYPE-MOONエース』VOL.6</ref>
    
==脚注==
 
==脚注==
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