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: 第六章プロローグにおける独白。肉体は朽ち果て、魂は燃え尽き、精神も尽き果てる寸前という有様になるほど長い長い旅を歩んできた。
 
: 第六章プロローグにおける独白。肉体は朽ち果て、魂は燃え尽き、精神も尽き果てる寸前という有様になるほど長い長い旅を歩んできた。
 
: ようやく訪れた旅の果て、ただ一つの目的だけを見据えてベディヴィエールは砂の大地を歩き出す。
 
: ようやく訪れた旅の果て、ただ一つの目的だけを見据えてベディヴィエールは砂の大地を歩き出す。
: かつての友との戦うことになろうとも。かつての罪と対面することになろうとも。全てが終わった後に魂は輪廻の枠から外れ、自らの存在が虚無へと落ちることが決まっていても。「王を殺す」全てはただそれだけのために―――
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: かつての友との戦うことになろうとも。かつての罪と対面することになろうとも。全てが終わった後に魂は輪廻の枠から外れ、自らの存在が虚無へと落ちることが決まっていても。「'''今度こそ王を死なせる'''」全てはただそれだけのために―――
 
: 六章のTVCM第二弾でも流れたセリフであり、一体どのような展開になるのかとワクワクしたユーザーも多かったとか。
 
: 六章のTVCM第二弾でも流れたセリフであり、一体どのような展開になるのかとワクワクしたユーザーも多かったとか。
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: 撃破したワイバーンやゲイザーを調理しようとする前にのたまった一言。
 
: 撃破したワイバーンやゲイザーを調理しようとする前にのたまった一言。
 
: まあ、難民からはそれなりに好評だったことも付け加えておく。
 
: まあ、難民からはそれなりに好評だったことも付け加えておく。
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;―――夕暮れに、金砂のような髪が揺れている。
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;私はこの時、ようやく王の真実に触れた気がした。
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;騎士たちはもうずいぶんと王の笑う姿を見ていない、と恐れていた。そうではない。そうではないのだ。
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;この王は己の事で笑うのではなく。
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;<ruby>他人<rb></rb><rt>ひと</rt></ruby>の幸福な姿を見て、穏やかに微笑むのだと。
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: 遠い昔のある夕暮れ、物見の塔で一人黄昏ていたベディヴィエールと[[アルトリア・ペンドラゴン|彼の王]]が交わしたやりとり。長い時を生きてきた彼の胸に今も残る鮮明な記憶。
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: 何故自分のような取り柄のない騎士が円卓の騎士に選ばれたのか、というかねてからの疑問に対して多くの役割が必要なのだと王は説く。
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: 卿は人々の暮らしをつぶさに感じ取ることの出来る心細やかな騎士なのだと。
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: その言葉に対し当時の自分が返せたのは平凡な答え、しかしそれを満足げに楽しそうに語る姿に騎士王は穏やかに微笑んだ。
    
;「……いえ、アグラヴェイン卿は以前の円卓でも、騎士たちに嫌悪と恐怖を抱かせていました」<br />「今回もそうなのだな、と。<br />そう確認しただけです」<br />「まさか。補佐官殿が悪党であったのなら、キャメロットは立ち行かなかったでしょう」<br />「……アグラヴェイン卿はなぜか、人に好かれようとしないのです。その結果、周囲から冷血な人間と見られたのです」<br />「卿とは血縁にあったガウェイン卿、ガヘレス卿、ガレスちゃんですら、補佐官殿を誤解していた程に」
 
;「……いえ、アグラヴェイン卿は以前の円卓でも、騎士たちに嫌悪と恐怖を抱かせていました」<br />「今回もそうなのだな、と。<br />そう確認しただけです」<br />「まさか。補佐官殿が悪党であったのなら、キャメロットは立ち行かなかったでしょう」<br />「……アグラヴェイン卿はなぜか、人に好かれようとしないのです。その結果、周囲から冷血な人間と見られたのです」<br />「卿とは血縁にあったガウェイン卿、ガヘレス卿、ガレスちゃんですら、補佐官殿を誤解していた程に」
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;「ギャラハッドは円卓一のてんね、いえ、人格者。人を見る目にかけては随一です」
 
;「ギャラハッドは円卓一のてんね、いえ、人格者。人を見る目にかけては随一です」
 
: ギャラハッドの気質が窺えるが、思わず口を滑らせかけた。
 
: ギャラハッドの気質が窺えるが、思わず口を滑らせかけた。
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;「……そう。私は罪を犯しました。」<br />「王を失いたくないという思いで、あまりにも愚かな罪を。」<br />「あの森で私は貴方の<ruby>命<rb></rb><rt>めい</rt></ruby>に<ruby><rb>躊躇</rb><rt>ためら</rt></ruby>った。」<br />「聖剣を湖に返しては、貴方は本当に死んでしまう。」<br />「それが怖くて―――」<br />「<ruby><rb>三度目</rb><rt>・・・</rt></ruby>ですら、聖剣の返還ができなかった。」<br />
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: かつての自分が犯し、悔やみ続けてきた最大の罪。
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: 「王に死んでほしくない」それ自体は誰も責めることの出来ない優しいものだったが、その願いは新たな悲劇を生んでしまった。
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;「さあ○○、最後の指示を」<br />「どうか私に、四度目の機会をお与えください。」<br />「聖剣は善き心を持つ者の手で、あるべき者の手に渡るもの。」<br />「―――私では、もうその資格がないのです。」<br />
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: 長い旅路の果て、遂に訪れた四度目の機会。かつて果たせなかった王の命を今度こそ果たすべく、忠義の騎士が立ち上がる。
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: その覚悟と忠義に、主人公は悲しみをこらえて最後まで共に戦うことを決意する。
    
===その他===
 
===その他===
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