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;略歴
 
;略歴
:ユグドミレニアのマスターの中でも最も若輩でありながら、人形工学(ドール・エンジニアリング)の分野で名を馳せるゴーレム使い。自ら召喚したキャスターを同じゴーレム使いとして尊敬しており、主従ではなく、教師と教え子の関係を結んでいる。<br>[[聖杯戦争|聖杯大戦]]開始2か月前、ダーニックとほぼ同じタイミングでサーヴァントを召喚しており、それ以来キャスターと共に城内の工房でゴーレムの生産に明け暮れている。他のユグドミレニアのマスター達にゴーレムを低く評価されていることが不満なものの、自分とキャスターのコンビならどんな敵も対処できるだけのゴーレムを造る自信があった。<br>キャスター達が空中庭園に乗り込んだ後、マスターとサーヴァントとしての契約が切れたことに泣くほど戸惑うが、キャスターからの連絡がきたことで安心する。<br>そして、キャスターの指示で「炉心」を持ってイデアル森林最北端の湖に赴き、そこでキャスターが目指していた至高のゴーレム『王冠・叡智の光(ゴーレム・ケテルマルクト)』の完成を目の当りにする。だがこの時キャスターは情勢が[[シロウ・コトミネ|シロウ]]に傾いたことでユグドミレニアを裏切りシロウと契約していた。そして突然ゴーレムの胸部に投げ込まれ、自分は既にマスターではなく、「炉心」として使うために呼び出されたという真実を聞かされることになる。<br>彼は自分がどれだけキャスターを師として尊敬していたか訴えるが、キャスターにとってはそれも心地よさは感じていたものの自らの目的を捨て去るほどの価値はなく、逆に「ロシェ自身がキャスターの技術だけに目を奪われ、彼の事を何も分かっていなかった」ということに気付く。趣味趣向が同じ故に、自分と彼は分かり合えているつもりでいた。けれども、お互いがお互いの一面しか見れていなかった。これは相互理解ができていなかったマスターとサーヴァントに待ち受ける、当然の結末だったのだと、彼は理解する。<br>そして尊敬していた師に裏切られた絶望と、自分の何もかもがゴーレムの部品になっていく恐怖から断末魔の叫びを上げながら、魔術回路も魔術刻印もゴーレムに分解吸収されてしまった。<br>心が白く塗りつぶされる瞬間、人間嫌いのキャスターが『原初の人間(アダム)』を造るという矛盾に至り、師に対する意趣返しの様な皮肉と変わらぬ敬愛の念を思い浮かべながら人間としての生を終えた。
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:ユグドミレニアのマスターの中でも最も若輩でありながら、人形工学(ドール・エンジニアリング)の分野で名を馳せるゴーレム使い。自ら召喚したキャスターを同じゴーレム使いとして尊敬しており、主従ではなく、教師と教え子の関係を結んでいる。<br>[[聖杯戦争|聖杯大戦]]開始2か月前、ダーニックとほぼ同じタイミングでサーヴァントを召喚しており、それ以来キャスターと共に城内の工房でゴーレムの生産に明け暮れている。他のユグドミレニアのマスター達にゴーレムを低く評価されていることが不満なものの、自分とキャスターのコンビならどんな敵も対処できるだけのゴーレムを造る自信があった。<br>キャスター達が空中庭園に乗り込んだ後、マスターとサーヴァントとしての契約が切れたことに泣くほど戸惑うが、キャスターからの連絡がきたことで安心する。<br>そして、キャスターの指示で「炉心」を持ってイデアル森林最北端の湖に赴き、そこでキャスターが目指していた至高のゴーレム『王冠・叡智の光(ゴーレム・ケテルマルクト)』の完成を目の当りにする。だがこの時キャスターは情勢が[[シロウ・コトミネ|シロウ]]に傾いたことでユグドミレニアを裏切りシロウと契約していた。そして突然ゴーレムの胸部に投げ込まれ、自分は既にマスターではなく、「炉心」として使うために呼び出されたという真実を聞かされることになる。<br>彼は自分がどれだけキャスターを師として尊敬していたか訴えるが、キャスターにとってはそれも心地よさは感じていたものの自らの悲願を捨て去るほどの価値はなく、逆に「ロシェ自身がキャスターの技術だけに目を奪われ、彼の事を何も分かっていなかった」ということに気付かされる。趣味趣向が同じ故に、自分と彼は分かり合えているつもりでいた。けれども、お互いがお互いの一面しか見れていなかった。これは相互理解ができていなかったマスターとサーヴァントに待ち受ける、当然の結末だったのだと、彼は理解する。またそもそもサーヴァントであるキャスターがロシェを理解できないのは仕方なく、悪いのは彼への理解を怠った自分だとも自覚する。<br>そして尊敬していた師に裏切られた絶望と、自分の何もかもがゴーレムの部品になっていく恐怖から断末魔の叫びを上げながら、魔術回路も魔術刻印もゴーレムに分解吸収されてしまった。<br>心が白く塗りつぶされる瞬間、人間嫌いのキャスターが『原初の人間(アダム)』を造るという矛盾に至り、師に対する意趣返しの様な皮肉と変わらぬ敬愛の念を思い浮かべながら人間としての生を終えた。
    
;人物
 
;人物
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;[[ジーク]]
 
;[[ジーク]]
:ゴーレムに魔術回路を組み込む実験に使うつもりで、偶々選び出した。だが、この選択が彼の命への渇望を呼び起こすこととなる。
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:キャスターに言われたゴーレムに魔術回路を組み込む実験に使うつもりで、偶々選び出した。だが、この選択が彼の命への渇望を呼び起こすこととなる。
    
== 名台詞 ==
 
== 名台詞 ==
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:[[ジークフリート|セイバー]]が自決し、ジークに心臓を与えたことに対して。<br>『先生』は別格として、英霊というのはもう少し理性有るものかと彼は思っていたため、合理的でなく意味不明な行動をとったセイバーへの失望は隠せなかった。
 
:[[ジークフリート|セイバー]]が自決し、ジークに心臓を与えたことに対して。<br>『先生』は別格として、英霊というのはもう少し理性有るものかと彼は思っていたため、合理的でなく意味不明な行動をとったセイバーへの失望は隠せなかった。
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;「せーー先生!?良かった、良かった!生きてたなんて!」
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;「だって仕方がない。先生の、僕たちの夢を叶えるためなんだから――」
:突然自らのサーヴァントとの契約が切れ、動揺していたロシェに、キャスターが魔道具を通して話しかけた時の反応。涙ぐみながらも心の底からキャスターが生きていたことを喜ぶロシェだが・・・。
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:キャスターの願いを叶える為に、必要なら人の命でも刈り取るし、一族の利益にならぬことでも引き受ける、何でもしようとロシェは決意する。その心情は完全に心酔しきったものとなっているが、その想いは憧れの師がいつか夢を叶える光景をただ傍らで見守りたいという純粋なもの。だが、果たして2人の夢は本当に同じだったのか。
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;「せ――先生!?良かった、良かった!生きてたなんて!」
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:突然自らのサーヴァントとの契約が切れ、動揺していたロシェに、キャスターが魔道具を通して話しかけた時の反応。涙ぐみながらも心の底からキャスターが生きていたことを喜ぶロシェだが……。
    
;「誰でもいい! 誰でもいいから、頼むから助けてくれ、ください!<br> 贅沢は言いません、反省した、ごめんなさい、許して下さい!<br> でも誰に許しを貰えばいいのだろう? 僕は何をしたんだろう。<br> ああ、待って。お願い。お願いだから、待って下さい。<br> 怖いんです、怖い、やだ、ゴーレムなんかに為りたくない、為りたくない、僕はゴーレムを造りたいけど、ゴーレムになりたくなんか――」
 
;「誰でもいい! 誰でもいいから、頼むから助けてくれ、ください!<br> 贅沢は言いません、反省した、ごめんなさい、許して下さい!<br> でも誰に許しを貰えばいいのだろう? 僕は何をしたんだろう。<br> ああ、待って。お願い。お願いだから、待って下さい。<br> 怖いんです、怖い、やだ、ゴーレムなんかに為りたくない、為りたくない、僕はゴーレムを造りたいけど、ゴーレムになりたくなんか――」
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**『Apocrypha Material』でもコンセプト的に「別にすれ違っている訳ではないけど致命的に間違っている師匠と弟子」と示しているとおり、精神的に極めて相性の良い主従関係ではあるが、互いの方向性があまりに同じ過ぎた。<br>ロシェがキャスターと分かり合うことができず、助かるには令呪で自害を求めるしかない。
 
**『Apocrypha Material』でもコンセプト的に「別にすれ違っている訳ではないけど致命的に間違っている師匠と弟子」と示しているとおり、精神的に極めて相性の良い主従関係ではあるが、互いの方向性があまりに同じ過ぎた。<br>ロシェがキャスターと分かり合うことができず、助かるには令呪で自害を求めるしかない。
 
*彼だけが13歳になったのは、手元に有るOVA版「ジャイアントロボ」が原因と述べており、イラストでもそれを意識している。
 
*彼だけが13歳になったのは、手元に有るOVA版「ジャイアントロボ」が原因と述べており、イラストでもそれを意識している。
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== 脚注 ==
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===注釈===
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<references group = "注"/>
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===出典===
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<references group = "出"/>
    
== リンク ==
 
== リンク ==
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