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:なお閻魔の名代だけあり嘘をつくことを嫌うが、[[清姫]]と違って「周りに迷惑をかけない嘘」ならば仕方がないものとして許容する。その根底には「変わり者のおじいさん」の存在がある。
 
:なお閻魔の名代だけあり嘘をつくことを嫌うが、[[清姫]]と違って「周りに迷惑をかけない嘘」ならば仕方がないものとして許容する。その根底には「変わり者のおじいさん」の存在がある。
 
;能力
 
;能力
:閻魔仕込みの居合「閻雀裁縫抜刀術」を用いる。その腕前は薄皮一枚を狙って切断する事ができるほど。
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:得物は日本刀。閻魔仕込みの居合「閻雀裁縫抜刀術」を用いる。その腕前は薄皮一枚を狙って切断する事ができるほど。
 
:「舌切り雀」の伝承を背景に持ち、閻魔の名代を務める事もあって、悪人を裁く時に彼女の居合術は最大の力を発揮する。
 
:「舌切り雀」の伝承を背景に持ち、閻魔の名代を務める事もあって、悪人を裁く時に彼女の居合術は最大の力を発揮する。
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:戦闘時のボイスおよびモーションから、「閻雀昇り雛」「おろし風」「雀六輪」と下記の奥義(宝具)以外にも幾つかの技があることが分かる。
 
:また、生前舌を切られて喋る事も物を食べる事もできないまま死んだためか、その後特訓によって舌を切られたままでも喋る技術を身に着けている。
 
:また、生前舌を切られて喋る事も物を食べる事もできないまま死んだためか、その後特訓によって舌を切られたままでも喋る技術を身に着けている。
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:サーヴァントとしての戦闘能力は、見た目に似合わず非常に高いと言える。
    
== ステータス ==
 
== ステータス ==
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;[[玉藻の前]]
 
;[[玉藻の前]]
:教え子。後述の二者と違い、料理の腕はある程度認めてはいるが、「愛情過剰すぎて旦那様を肥えさせる気か」とやりすぎを諫めている。
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:教え子。後述の二者と違い、ヘルズキッチンを初見で第五日目まで耐え抜いた優等生で料理の腕はある程度認めてはいるが、「愛情過剰すぎて旦那様を肥えさせる気か」とやりすぎを諫めている。
 
:玉藻の方はヘルズキッチンでの修行が軽いトラウマになっているらしく、頭が全く上がらない。
 
:玉藻の方はヘルズキッチンでの修行が軽いトラウマになっているらしく、頭が全く上がらない。
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;[[宮本武蔵]]
 
;[[宮本武蔵]]
:閻魔亭の出禁対象。何をやったのやら....
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:閻魔亭の出禁対象。
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:温泉に居座っていた怨念の発生源だろう。そりゃ出禁にもなる。
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;[[虎名主]]
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:閻魔亭の長期宿泊客。
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:肉断ちをしたいという彼の願いに対して献身的に世話をしており、「虎ちゃま」「紅ちゃん」と呼び合う間柄。
    
;[[葛飾北斎]]
 
;[[葛飾北斎]]
:舌切り雀を題材にした、絵を残している‼
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:舌切り雀を題材にした絵を残している。
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;[[巌窟王 エドモン・ダンテス]]
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:夢に干渉できる為か彼の事も認識しているようで、「恩讐鬼」と呼称している。
    
;変わり者のおじいさん
 
;変わり者のおじいさん
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==メモ==
 
==メモ==
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*初出は『Fate/EXTRA CCC』の玉藻の台詞内。[[BB]]の舌を斬ることをなんらかの通信手段で玉藻が彼女に伝えた際に言及。ただこの時は玉藻からは「舌斬りスズメちゃん」とやけに親しげでFGO初登場の「紅先生」という敬った言い方とはだいぶ違う。<br>加えて舌斬りを依頼したのは「怪異・舌斬り抜刀斎」という彼女のお抱え剣客で別人設定だったと思われる。或いはメール上ではそういう呼び方だったのか、舌斬り抜刀斎はコードネームだったのか。
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**加えて言うと、『CCC』以前まで語られていた玉藻の料理教室は「ウズメちゃんの料理教室」であり、『EXTELLA』から急に「紅閻魔の料理教室」へと変わった。<br>『FGO』の紅閻魔のマテリアルで分かるが「ウズメちゃん」もどうやら「紅閻魔の教え子」であり、玉藻は二重に料理教室に通っていたと思われる。
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*一応元ネタは「舌切り雀」という事になっているが、'''元人間'''で'''剣の達人'''で'''地獄の獄卒'''で'''閻魔様の養子'''であるといった設定の数々は大半が元になった伝承すら存在しない完全型月オリジナルである。<br>というかそもそも元ネタ(?)の雀の逸話が「舌を切られた」「雀の宿で客をもてなした」「客の帰り際に大小のつづらを用意した」ぐらいしか無いのである意味しかたがない事ではあるが。
 
*ユーザーからの愛称は主に「紅ちゃん」「えんまちゃん」と作中準拠のものであるが、語尾に「でち」を付ける口癖からそのまま「でち」と呼ばれる事も多い。
 
*ユーザーからの愛称は主に「紅ちゃん」「えんまちゃん」と作中準拠のものであるが、語尾に「でち」を付ける口癖からそのまま「でち」と呼ばれる事も多い。
**「です」が「でちゅ」に訛りさらに「でち」となった口癖のキャラクターは昔の漫画等にも良く見られるが、最近では某艦これのキャラクターを思い出すユーザーも多いのか、そこからそのまま「でち公」と呼ばれる事もある。<br>軽んじている相手を呼ぶ際に使われることもある「公」という接尾語だが、もちろん紅閻魔をそういう意図で呼んでいるわけではなく、あくまで「ハチ公」のような愛称としての「公」のようである。
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**「です」が「でちゅ」に訛りさらに「でち」となった口癖のキャラクターは昔の漫画等にも良く見られるが、最近ではブラウザゲーム『艦隊これくしょん~艦これ~』のキャラクター「伊58」を思い出すユーザーも多いのか、そこからそのまま「でち公」と呼ばれる事もある。<br>軽んじている相手を呼ぶ際に使われることもある「公」という接尾語だが、もちろん紅閻魔をそういう意図で呼んでいるわけではなく、あくまで「ハチ公」のような愛称としての「公」のようである。
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**因みに向こうのでち公は別人(現状型月系作品未出演の中島愛氏)が担当しているのだが、こちらのでち公役の久野美咲氏自身と虞美人役の伊瀬茉莉也氏も『艦これ』に出演しており、一部のプレイヤーからは「長い付き合いってもしやそれなのか?」とも。<br>また、こちらのでち公自身も[[コハエース]]に出演したことがある。
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**正式名の「閻魔」ではなく「えんまちゃん」と平仮名表記となっているのは、舞台のモデルとなったと思われる磯部温泉の所在地である群馬県の公式キャラクター「ぐんまちゃん」のもじりであろうか。
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***この磯部温泉、舌切り雀伝承の原点としてのみならず「温泉マーク」発祥の地としても知られている。
    
==話題まとめ==
 
==話題まとめ==
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;迷い家
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:主に東北地方や関東地方に伝わる民話・伝承の一つ。「マヨイガ」「マヨヒガ」と表記されることも多い。
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:山中に突如として現れる幻の家であり、訪れた者に富や幸運をもたらすとされている。
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:民俗学者である柳田國男が発表した、岩手県の遠野地方に伝わる逸話・伝承などを記した説話集『遠野物語』で有名になる。遠野出身の作家である佐々木喜善が語る民話を纏めたこの作品は、日本民俗学の先駆けとなった。
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:『Fate/Grand Order』では紅閻魔が女将を務めている『閻魔亭』も迷い家の一つであり、そこへ日本に根付く地獄信仰や『宇治拾遺物語』などに見られる民間伝承の要素を加えた型月独自のオリジナル設定の迷い家になっている。
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::ちなみにイベント内では'''「迷い家は人間の欲望を試す怪異」'''と称され、無欲であると幸福が訪れるが、欲に負ければ命を失うという「教訓物語」めいた内容になっている。
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::しかし、『遠野物語』における迷い家に限っていえば、'''別に不幸になるとか命を失うといった類のものではない'''。下記するのは迷い家についての説明をしている箇所を抜粋したもの(※現代語訳)。
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::「迷い家に行き着いた者は、その家の道具でも家畜でもなんでもいいから必ず持って帰るべきである。その人に授けようとして迷い家はそこに招いているのだから。女は無欲にも何も盗んでこなかったから、この椀が自ら女のところまで流れてきたのだと云われている」
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::この記述から分かる通り、迷い家の物品に手を出しても何ら問題はない。むしろ迷い家に招かれたのだから土産代わりに何か持っていけ(盗っていけ)とまで書かれている。何も盗まなかったものに対しては、わざわざ川上から椀を流して届けるというアフターサービス付き。気前が良すぎる。
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::ちなみに『遠野物語』の迷い家の説話は成功談と失敗談が一つずつ収録されているが、どちらも話の経緯自体はかなり似ており、大きな違いは「当人以外の他者が迷い家を探そうとするか」の一点に絞られる。ゆえに迷い家のタブーは欲望の有無ではなく、'''「招かれざる者が迷い家に来ようとするかどうか」'''となる。奇しくも猿長者の語った「客は呼ぶものではなく、自ら迷い込むもの」というのが『迷い家』の本質と言えるか。
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== 脚注 ==
 
== 脚注 ==
 
===注釈===
 
===注釈===
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