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=== 住民 ===
 
=== 住民 ===
妖精國ブリテンの主な住人は『6翅の亜鈴』から増えた「仔」にあたる妖精達で、大まかには6つの「氏族」と呼ばれる固有の姿形を持った種族に分類される『南の妖精』と、途中からブリテンに合流した『北の妖精』に分かれている他、どの氏族にも属さない妖精達も多くいる。<br>ここでは各人種と氏族別に記述する。
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妖精國ブリテンの主な住人は『6翅の亜鈴』を起源とした「仔」にあたる妖精達で、大まかには6つの「氏族」と呼ばれる固有の姿形を持った種族に分類される『南の妖精』と、途中からブリテンに合流した『北の妖精』に分かれている他、どの氏族にも属さない妖精達も多くいる。<br>ここでは各人種と氏族別に記述する。
 
;風の氏族
 
;風の氏族
 
:華奢な体型に尖った耳を持つ妖精。
 
:華奢な体型に尖った耳を持つ妖精。
 
:汎人類史では「エルフ」の部類に入る。
 
:汎人類史では「エルフ」の部類に入る。
: 自分達は何もしなくても価値があるため、ただそこに居ること自体を主な目的としており、男女問わず全員が容姿端麗で、中には美しい羽根を持った者もいる。
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:男女問わず全員が容姿端麗で、中には美しい羽根を持った者もいる。そのためか何もしなくても価値があるとされ、ただそこに居ること自体を主な目的としている。
:魔力に意識や声を乗せて広範囲に届ける『風の報せ』と呼ばれる独自の能力を使用する。
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:共通能力として、魔力に意識や声を乗せて広範囲に届ける『風の報せ』を使用する。
 
;牙の氏族
 
;牙の氏族
 
: 動物を模した獣人の妖精。
 
: 動物を模した獣人の妖精。
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:女王暦の現在は氏族長の命令により全員が菜食主義を義務付けられている。
 
:女王暦の現在は氏族長の命令により全員が菜食主義を義務付けられている。
 
;土の氏族
 
;土の氏族
: 恰幅のいい体型に、男女問わず髭を生やした妖精。
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:恰幅のいい体型に、男女問わず髭を生やした妖精。
 
:汎人類史では「ドワーフ」の部類に入る。
 
:汎人類史では「ドワーフ」の部類に入る。
 
:働くことが主な目的のため職人気質の者達が多く、妖精達が嫌う『鉄を使った武器や鎧』を製造出来る鍛冶師が中心となっている。手先も器用なため装飾品や小間物なども造っている。
 
:働くことが主な目的のため職人気質の者達が多く、妖精達が嫌う『鉄を使った武器や鎧』を製造出来る鍛冶師が中心となっている。手先も器用なため装飾品や小間物なども造っている。
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;鏡の氏族
 
;鏡の氏族
 
:誰かに奉仕する事が主な目的で、未来予知に長けている。
 
:誰かに奉仕する事が主な目的で、未来予知に長けている。
: 女王暦2011年に全員が皆殺しにされ、氏族長のエインセルも行方不明状態のため容姿は不明。
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: 女王暦2011年に全員が皆殺しにされ、氏族長のエインセルも行方不明となっているため、容姿は不明。
 
;雨の氏族
 
;雨の氏族
 
:先代の『楽園の妖精』を匿っていた氏族。氏族の中ではいち早くケルヌンノスの『呪い』に気がついていた。
 
:先代の『楽園の妖精』を匿っていた氏族。氏族の中ではいち早くケルヌンノスの『呪い』に気がついていた。
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:主な目的は不明だが、君主たる先代女王マヴと次代のノクナレアに仕え、その命令に服従し付き従う事こそがそれに当たると云える。
 
:主な目的は不明だが、君主たる先代女王マヴと次代のノクナレアに仕え、その命令に服従し付き従う事こそがそれに当たると云える。
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他にもウェールズの森に住む芋虫型や典型的な妖精像を反映した小人型など、6氏族の見た目に当てはまらない妖精や、ガレスやノクナレア、レッドラ・ビットや[[カレン・C・オルテンシア|チョコの妖精]]のように汎人類史のサーヴァントにそっくりな外見の妖精も数多く生活している。<br>これらの妖精には共通して「生まれた目的」と「役割」が存在し、それぞれが『名前』と密接に繋がっている。この目的を失うと存在が維持できなくなりやがては消失≒死亡してしまうが、同時に妖精國ブリテンの何処かで新しい妖精が “次代” として発生する。妖精は基本的に生殖の必要がなく単体で完結するが、極たまにこの目的から枝分かれした新しい「生まれた目的」をもって発生した次代、または生まれた目的が叶わないまま消失した場合、その目的を代わりに果たすために発生した次代も存在する。この場合元の目的の主たる妖精≒先代と次代は汎人類史でいう親子の関係にあたる。<br>この輪から外れる存在が唯一無二の存在である『亜鈴』で、基本的には消失しても目的に関係なく次代は発生しないのだが、稀に亜鈴に匹敵する能力を持った『亜鈴帰り』が発生し、この場合は先代と次代の関係のみ適応される。また、亜鈴はその本質から世界を作り替えてしまう特性『妖精領域』を有しており、これを使って独自のルールを布くことで広範囲の支配を可能とするが、大概がこの力を上手く扱えず同氏族の妖精に追われるか自身がルールに縛られて自滅してしまい、<ruby><rb>妖精亡主</rb><rt>ナイトコール</rt></ruby>という亡霊となってブリテン中を彷徨う事になるため保持者はどんどん減っていき、現時点でこの領域を持つ亜鈴帰りはムリアンとノクナレアのみである。<br>そして自分の存在が『無意味化』した妖精のうち何人かはケルヌンノスの呪いがかかってモースになってしまい、場合によっては激痛をともなう事もある。この呪いは妖精しか罹らず僅かな接触で伝染するのも妖精のみだが、人間も長時間触れていると呪いが移ってしまう。逆に生まれた目的に熱中し過ぎて周りが見えなくなってしまった妖精は魔力を過剰に生成し続け次第に形も自己も保てなくなる<ruby><rb>悪妖精</rb><rt>アンシリー・コート</rt></ruby>に変質してしまい、最終的には欲望に歯止めが利かなくなった末に敵味方問わず辺りの者を巻き込んだ挙句、自分または相手のどちらかが死滅するまで殺し合う末路が待ち受けている。
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他にもウェールズの森に住む芋虫型や典型的な妖精像を反映した小人型など、6氏族の見た目に当てはまらない妖精や、ガレスやノクナレア、レッドラ・ビットや[[カレン・C・オルテンシア|チョコの妖精]]のように汎人類史のサーヴァントにそっくりな外見の妖精も数多く生活している。
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これらの妖精には共通して「生まれた目的」と「役割」が存在し、それぞれが『名前』と密接に繋がっている。この目的を失うと存在が維持できなくなりやがては消失≒死亡してしまうが、同時に妖精國ブリテンの何処かで新しい妖精が “次代” として発生する。<br>妖精は基本的に生殖の必要がなく単体で完結するが、極たまにこの目的から枝分かれした新しい「生まれた目的」をもって発生した次代、または生まれた目的が叶わないまま消失した場合、その目的を代わりに果たすために発生した次代も存在する。この場合元の目的の主たる妖精≒先代と次代は汎人類史でいう親子の関係にあたる。
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この輪から外れる存在が唯一無二の存在である『亜鈴』で、基本的には消失しても目的に関係なく次代は発生しないのだが、稀に亜鈴に匹敵する能力を持った『亜鈴帰り』が発生し、この場合は先代と次代の関係のみ適応される。<br>また、亜鈴はその本質から世界を作り替えてしまう特性『妖精領域』を有しており、これを使って独自のルールを布くことで広範囲の支配を可能とするが、大概がこの力を上手く扱えず同氏族の妖精に追われるか自身がルールに縛られて自滅してしまい、<ruby><rb>妖精亡主</rb><rt>ナイトコール</rt></ruby>という亡霊となってブリテン中を彷徨う事になるため保持者はどんどん減っていき、現時点でこの領域を持つ亜鈴帰りはムリアンとノクナレアのみである。
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自分の存在が『無意味化』した妖精のうち何人かはケルヌンノスの呪いによってモースになってしまい、場合によっては激痛に苦しめられる事もある。この呪いは妖精しか罹らず僅かな接触で伝染するのも妖精のみだが、人間も長時間触れていると呪いが移ってしまう。逆に生まれた目的に熱中し過ぎて周りが見えなくなってしまった妖精は魔力を過剰に生成し続け次第に形も自己も保てなくなる<ruby><rb>悪妖精</rb><rt>アンシリー・コート</rt></ruby>に変質してしまい、最終的には欲望に歯止めが利かなくなった末に敵味方問わず辺りの者を巻き込んだ挙句、自分または相手のどちらかが死滅するまで殺し合う末路が待ち受けている。
    
;人間
 
;人間
:ケルヌンノスの巫女を解体して作られた劣化コピーで、一種の工業製品に属される。老若男女と人種こそ多種多様ではあるが、皆共通して繁殖能力も持たず寿命も平均年齢が30歳と短い。そしてほとんどが妖精達に兵役や従者といった労働力、または玩具やペットといった付属品として買われ、使役されている。当然だが社会的地位も身分もかなり低く、その扱いと有り様から過去に何度も衝突を繰り返していたが、女王暦1900年にモルガンが人間の出荷数を厳しく制限した事で、都市によっては妖精と同等の身分を得たり、逆に妖精の純粋で騙されやすい性質を利用して憂さ晴らしの如く扱き使う等、ある程度の人間的地位を確立している者もいる。
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:この異聞帯においてはケルヌンノスの巫女を解体して作られた劣化コピーで、一種の工業製品に属される。老若男女と人種こそ多種多様ではあるが、皆共通して繁殖能力も持たず寿命も平均年齢が30歳と短い。そしてほとんどが妖精達に兵役や従者といった労働力、または玩具やペットといった付属品として買われ、使役されている。当然だが社会的地位も身分もかなり低く、その扱いと有り様から過去に何度も衝突を繰り返していたが、女王暦1900年にモルガンが人間の出荷数を厳しく制限した事で、都市によっては妖精と同等の身分を得たり、逆に妖精の純粋で騙されやすい性質を利用して憂さ晴らしの如く扱き使う等、ある程度の人間的地位を確立している者もいる。
 
:そうはいえども妖精國ブリテンの妖精にとって未だに人間は、自分達の仕事を楽にしてくれる奴隷かつ'''「退屈が嫌いな自分達に活力を与えてくれる楽しい<ruby><rb>栄養剤</rb><rt>オモチャ</rt></ruby>」'''という認識のため、皆がみな本能的に人間を欲している。
 
:そうはいえども妖精國ブリテンの妖精にとって未だに人間は、自分達の仕事を楽にしてくれる奴隷かつ'''「退屈が嫌いな自分達に活力を与えてくれる楽しい<ruby><rb>栄養剤</rb><rt>オモチャ</rt></ruby>」'''という認識のため、皆がみな本能的に人間を欲している。
  
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