差分

15,909 バイト除去 、 2022年8月20日 (土) 05:26
編集の要約なし
423行目: 423行目:     
====本編====
 
====本編====
;「……苦しませるのは本意ではありません。どうか速やかに私の役割を全うさせて欲しい。」
  −
: 第五特異点「北米神話大戦 イ・プルーリバス・ウナム」にて。慈悲と礼節、そして絶対の自信を以てインド最強の英雄は敵対者たちへ告げる。
  −
  −
; 「………こんな機会は恐らく、二度と巡り会う事はあるまい。<br/> おまえがそこに立った時点で、他の全てのものが優先事項から滑り落ちた。<br/> ──ではカルナ。続きを始めるとしようか。」
  −
: 同上。求め続けたやり直しの機会は、今ここに。
  −
  −
;「<ruby><rb>だから私は滅ぼす側だ</rb><rt>・・・・・・・・・・</rt></ruby>。貴様が善につくのなら私は悪につく。それでこそ対等だ。<br/> 今度こそ──今度こそ対等のものとして、貴様の息の根を止めねばならん!」<br/> 「私も父と母──そして兄弟に勝利を誓おう。幾千と幾万の月日を乗り越え、ようやくこの偶然を掴んだ!<br/> たとえ如何なる天魔といえども、邪魔立てはさせぬ……!! ──行くぞ!」
  −
: アルジュナとカルナ。両者は常に対極にあり続ける存在同士。だからこそ、カルナが「世界を救う側」についたのならば、自身は「世界を滅ぼす側」につく。そして、今度こそ──。
  −
  −
;アルジュナ「妄執──ですと? 私の、この積年の想いが……。貴女になど、分かってたまるものか!」<br/> ナイチンゲール「──妄執です。後悔は先に立たず、放つべきでない矢を放って宿敵を倒した貴方は──。<br/> 一生を、後悔と共に添い遂げなければならない。それは他の英雄も同じです。<br/> 狂おしいほどにやり直しを願い、叶わなかった願いを求め。……それでも最後の一線を引くのが、サーヴァント。<br/> 貴方はその最後の線を、理解しようとしなかった。」<br/> アルジュナ「……私は……。」
  −
: あれほど焦がれたカルナとの「決着」は、クー・フーリンの横槍によって果たすことができなかった。戦意を喪失した彼に対し、ナイチンゲールは厳しく指摘しつつも「戦いますか?」と問う。
  −
  −
;「……そうですね。戦う必要などない、八つ当たりをする気力はない。<br/> ただ、決着をつけたい。この心の、どうしようもない何かを払拭するためにも。」<br/> 「──ありがとう。それではしばし、お付き合い戴きましょう。<br/> 我が名はアルジュナ。この矢に倒れること──光栄と知れ!」
  −
: アルジュナも彼女の強い意志と言葉に心を動かされたのか、主人公達に対して戦いを挑む。
  −
: 勝利や栄光のためではなく、自分が抱える「どうしようもない何か」に向き合い、決着をつけるために。
  −
  −
;「──神性領域拡大。空間固定。神罰執行期限設定。──魔力集束及び加速に必要な時間を推定。──<ruby><rb>消費開始</rb><rt>カウントダウン</rt></ruby>。」<br/>「よろしければ、今の内に避難をお願いします。範囲は最小に押し留めるつもりですが──。<br/> 何しろこの身を犠牲にしての一撃。手加減はできませんので。」
  −
: メイヴが召喚した28柱の魔神柱により壊滅寸前まで追い詰められ、それでも諦めなかった北部戦線。ケルト軍から離反したアルジュナは二コラ・テスラと共にこの絶望的局面に駆けつける。
  −
: テスラとエジソンの連携で生み出した電気檻により動きを封じた魔神柱を前に、宝具詠唱。そして──
  −
  −
;「シヴァの怒りを以て、汝の命をここで絶つ。『<ruby><rb>破壊神の手翳</rb><rt>パーシュパタ</rt></ruby>』──喰らえ!!」
  −
: 宝具解放。自身の霊基すら犠牲にして放った一撃。
  −
: 自分のしたことへの償いは必ず果たすと約束し「信じる」と答えてくれた、主人公に報いるために。
  −
  −
;「これが──せめてもの償いになるといいのですが。<br/> カルナ……おまえの気持ちが、今になって……やっと……。」
  −
: 自身の霊基を犠牲にしての宝具開放により、クラン・カラティンを殲滅したアルジュナ。
  −
:人理修復に際し、聖杯に召喚されたサーヴァントとしての役割を全うすること。先に散った宿敵の心意を悟りながらアルジュナもまた座に還っていった。
  −
  −
;「そうだな、まさかこれほどまでに短いとは!<br/> ──だが、いい。<br/> おまえへのこの憎悪とも闘志ともつかぬ、混沌たる想いは水底へ沈めよう。今は……。」
  −
: 終局特異点「冠位時間神殿 ソロモン」にて。あまりにも早すぎるカルナとの再会。アルジュナはカルナに対するあまりにも複雑な想いを抱きつつも、それを押し殺して戦おうとする。
  −
  −
;「──なるほど。そうだ、そうだな。カルナ……。私はおまえが憎い、そして妬ましいよ。」<br>「だが、それでいいのだろうな。この憎悪は、醜い感情は消えることはない。<br/> けれど向き合うことはできる。この醜さを醜いと笑いながら、耐えることはできるのか。」
  −
: 同上。共闘でなくとも、競争で競い合うことによって横に並ぶことができる。カルナにこう説かれ、アルジュナは自分の抱える感情に向き合う。
  −
: かつて母が願った理想はかたちこそ違えど、こうして幾千もの時を超えて実現したのだ。
  −
   
;「え。」
 
;「え。」
: 同上。カルナが自分は幸運に恵まれていると返答した際に漏れた、本音に近い呟き。
+
: 終局特異点「冠位時間神殿 ソロモン」にて。カルナが自分は幸運に恵まれていると返答した際に漏れた、本音に近い呟き。
 
: 幸運がDランク相当のカルナが「自分は幸運」と言っていたら驚くのも無理はない。
 
: 幸運がDランク相当のカルナが「自分は幸運」と言っていたら驚くのも無理はない。
   479行目: 444行目:  
;「<ruby><rb>炎神</rb><rt>アグニ</rt></ruby>の業炎により、塵のように消え去れ! ……いや、まだ足りないな。<ruby><rb>破壊神</rb><rt>シヴァ</rt></ruby>よ、その力で天より罰を与えよ!」<br>「……いかかでしたか、マスター。いえ、何も言われる必要はありません。これにより、我が力は完全に立証されました。<br/> 我が武器、我が宝具、共に最強。私こそが最高のサーヴァントだと、胸を張って宣言してもいいのですよ?」<br>「……。……ええと。少し張り切りすぎたようです……申し訳ありません。」
 
;「<ruby><rb>炎神</rb><rt>アグニ</rt></ruby>の業炎により、塵のように消え去れ! ……いや、まだ足りないな。<ruby><rb>破壊神</rb><rt>シヴァ</rt></ruby>よ、その力で天より罰を与えよ!」<br>「……いかかでしたか、マスター。いえ、何も言われる必要はありません。これにより、我が力は完全に立証されました。<br/> 我が武器、我が宝具、共に最強。私こそが最高のサーヴァントだと、胸を張って宣言してもいいのですよ?」<br>「……。……ええと。少し張り切りすぎたようです……申し訳ありません。」
 
: 同上。完璧主義なのか、魔物を討伐していたはずが熱が入りすぎて森一帯を更地にしてしまった。マシュに指摘されたあと、律儀に謝罪する。
 
: 同上。完璧主義なのか、魔物を討伐していたはずが熱が入りすぎて森一帯を更地にしてしまった。マシュに指摘されたあと、律儀に謝罪する。
  −
; ──これは勝利なのだろうか。──これは敗北ではないだろうか。<br/> 充足感がない。勝利したという歓喜もない。<br/> 戦いが終わったという安堵すらもない。あるのはただ、途方もない虚無。<br/> 私は、私をこの世界で一番熟知しているであろう男を、殺害したのだ。<br/> 後悔は無い。元より怨敵にして宿敵、戦わなければならない運命だ。ああ、それでも。<br/> 眩いばかりの黄金の鎧。それを纏って戦場を駆けていたこの男は──。<br> おぞましい“私”を知ることができた、唯一の英雄だった。<br/> 「……何故だ、カルナ。何故、貴様は<ruby><rb>微笑んだ</rb><rt>・・・・</rt></ruby>!」<br/> その謎を抱えたまま、私は生を終えた。授かりの英雄アルジュナとして、未来を守るために。
  −
: 幕間の物語「問いかけ続けることにこそ」にて。生前の回想と独白。生前、己の本質を見抜いていたであろうカルナという男を、アルジュナは最後まで理解できなかった。故に、あの微笑みの意味すらも分からないまま。
  −
  −
;「……倒した。倒したぞ。はは……ははは! ははははは! 私の勝ちだ! 私の、私の、私の──!」<br/> 「……! マスター────あなたは────。私の、顔を、見たな?」
  −
: 同上。夢に彷徨いこんだ主人公が垣間見た彼の姿。昼間の戦闘中から何やら様子がおかしい彼だが、その真相は……。
  −
: 直後、視界が暗転する。
      
;「[[エリザベート=バートリー|エリチャン]]とはあの雑竜サーヴァントですか。ははは、満漢全席とはまた豪快な。<br/> え、悪夢? お腹いっぱいになるのでは? え、根本から違う?」<br/> 「それは……恐ろしいですね……。<br/> 私の母は時代もあって、どちらかというと甘い方でしたが彼女の苛烈さもまた、母性を感じさせます。<br/> とはいえそれは、マスターが心配されている……という良い証では?<br/> 消毒液のタンクを背負って追いかけてくる夢だった? ……なるほど、悪夢ですね……。」
 
;「[[エリザベート=バートリー|エリチャン]]とはあの雑竜サーヴァントですか。ははは、満漢全席とはまた豪快な。<br/> え、悪夢? お腹いっぱいになるのでは? え、根本から違う?」<br/> 「それは……恐ろしいですね……。<br/> 私の母は時代もあって、どちらかというと甘い方でしたが彼女の苛烈さもまた、母性を感じさせます。<br/> とはいえそれは、マスターが心配されている……という良い証では?<br/> 消毒液のタンクを背負って追いかけてくる夢だった? ……なるほど、悪夢ですね……。」
 
: 主人公の選択肢次第で見られる、アルジュナのサーヴァント評。前者に関しては、彼女の料理がとんでもないという事実を知らなければそういう評価に落ち着くのも無理はない。後者に関してはアメリカでの容赦ない治療もあってか理解を示してくれると同時に、母クンティーに対する言及も。
 
: 主人公の選択肢次第で見られる、アルジュナのサーヴァント評。前者に関しては、彼女の料理がとんでもないという事実を知らなければそういう評価に落ち着くのも無理はない。後者に関してはアメリカでの容赦ない治療もあってか理解を示してくれると同時に、母クンティーに対する言及も。
  −
;「──答えを。私は<ruby><rb>戦士</rb><rt>クシャトリア</rt></ruby>であるが、同時に<ruby><rb>使い魔</rb><rt>サーヴァント</rt></ruby>である。<br>戦士の誇りを抱こう。使い魔として任務を果たそう。<br/> 両立することはできる。戦士としての誇りは失うことなく、使い魔として忠を尽くすことも。」
  −
: 同上。夢中の迷宮で邂逅した「ラーマ」からの「貴様は誇り高き戦士か、それとも別の違う何かか?」という問いに対する返答。
  −
: 戦士であり使い魔。その在り方を、同郷に生きた大英雄にも臆することなく示してみせるが……試練はまだ終わらない。
  −
  −
;「カルナ……貴様が、何故ここに居る! ここは、<ruby><rb>貴様が居てはならぬ場所だ!</rb><rt>・・・・・・・・・・・・・</rt></ruby>」<br/> 「カルナ、勝負は付いた。この場で再戦するほど恥を知らぬ貴様でもあるまい。<br/> 立ち去れ。そうすれば、命だけは見逃そう。<br/> そして、先ほどの問いに答えよう。我が<ruby><rb>真名</rb><rt>な</rt></ruby>はアルジュナ。<br/> マスター、〇〇のサーヴァントである。」
  −
: さらに下層で「おまえは何者だ」という問いを投げかけ、立ちはだかる「カルナ」を前にして。
  −
: しかし、「カルナ」からは致命的な「何か」が欠けていると説かれ、一同は更なる深淵を目指すことに。
  −
  −
; ──私を見るな。私を見るな。私を見るな。<br/> ──私の心には、<ruby><rb>“黒”</rb><rt>クリシュナ</rt></ruby>が棲んでいる。<br/> 邪悪な囁き。私を扇動し、先導し、全ての罪を背負わせるもの。<br/> ……何て酷い言い訳だろう。浅ましい、恥ずかしい、おぞましい、見られたくない……。<br/> ああ、だが。邪悪であることは、羨ましい。
  −
: アルジュナの独白。己の心に潜むモノ。「邪悪」であり恥ずべき感情。だが、それは同時に羨ましくもあり──。
  −
  −
; 何て羨ましい───。あれこそは、人間そのもの。<br/> 醜くも足掻き続ける。勇ましくも怯え続ける。<br/> 泣きながら死にたくないと喚き、喚きながら命を賭して、誰かを無我夢中で救う。<br/> そうなりたいと、そうあるべきだと。<br/> 自分の中の、何かが訴えている。
  −
: アルジュナの独白。「悪」と恐れながらも、同時に「人間そのもの」として強く惹きつけられる「もう一人の私」。そうなりたい、そうあるべきだと自分の中の何かが訴えている。
  −
  −
;「クリシュナ! 我が友の名を冠する私よ!」
  −
: 深淵にてついに邂逅した、アルジュナの抱える「闇そのもの」。
  −
: それこそが「黒」、親友の名を与えられた、もう一人のアルジュナ自身である。
  −
  −
;「私を、見ないでください! 私は英雄だ。英雄なんだ。違う、これは私ではない!<br/> 私は、正しい英雄であらねばならない。だから、この“私”は隠し通さねばならない。<br/> それがマスターであるならば尚更だ!」
  −
;「しかし……しかし、私は!<br/> 私は恵まれて育てられた! 善を尊び、悪を憎み、戦士として誇り高く生きてきた!<br/> このような悪心が、<ruby><rb>存在することが有り得ない</rb><rt>・・・・・・・・・・・・</rt></ruby>!<br/> いや……あってはならないはずなんだ!」
  −
: 「悪心なんて誰にでもある」と言った主人公に対しての返答。
  −
: その誰にでもある「悪心」すら己には本来存在してはいけない、それがあるのは英雄に相応しくない……彼が幼い頃より抱え続け、隠し続けていた悲痛な叫び。
  −
  −
;「……いや、違う。違うよ、クリシュナ。それは、やはり違う。」<br/> 「ずっと……ずっと、そう考えていた。おまえがいるからこそ、私はあの矢を放てたのだと。<br/> 卑怯で、戦士の道から外れた振る舞いは──。何もかも、<ruby><rb>おまえの責任だと</rb><rt>・・・・・・・・</rt></ruby>。<br/> ……あの時の私は、ただひたすらに楽になりたかった。永劫続くかと思われたカルナとの戦い。<br/> 自分という存在が、あまりに矮小で戦士に相応しくないという絶望感と諦観。<br/> だが、受け入れなければならなかった。どれほど否定しようとも、あの矢を放ったのは──。」<br/> 「──あの矢を放ったのは、俺だ。<br/> あの矢を握り、あの矢を番え、あの矢を放ったのは、このアルジュナだ。」
  −
: 自分の「闇」を受け入れ悪性を認める。あの日、放つべきでなかった矢を放ったのは己であるのだと、アルジュナは「呪い」を口にした。
  −
  −
;「私も消えますが──。<br/> その前に謝罪を、マスター。此度、あなたが危機に陥ったのは私が原因です。<br/> 恐らく私とマスターとの絆がこれまでにないほど、強くなったせいでしょう。<br/> 私は誰かと絆を深めれば深めるほどに、クリシュナの存在を知られることを恐れる。<br/> だからこうして、夢の中にマスターを誘い──殺害しようとした。<br/> 愚か者だ。そして酷い裏切り者だ。殺されても文句は言えないでしょう。<br/> ……マスター。あなたは確かに私という存在を完全に知ってしまった。<br/> そして、それでもなお私の全て──光も闇も、醜悪さに至るまで共に抱え込んだ。<br/> ならば私はあなたの笑みも、この暗黒も恐れますまい。もう二度と、決して……。」
  −
: 事情を明かし、己のすべてを曝け出したアルジュナ。
  −
: 闇を共に抱え込み、寄り添い、乗り越えたことで、以降、このアルジュナが己の闇を恐れることはもうないだろう。
  −
  −
;「………………おはようございます。このアルジュナ、最早迷いはありません。全身全霊を絞り尽くして、あなたにお仕え致します。」<br/> 「しかし、それにしても。長い、長い旅のようだった気もしますし、とても短い旅だった気もします。<br/> この世に確実なものなどない。あらゆる物質はうつろい、流転し、彷徨い歩くもの。<br/> 感情ですら例外ではない。恋も愛も、憎悪や悲哀に変わるときもあるのでしょう。もしくはその逆も……。<br/> それでも、確実に言えることが一つある。……あなたに会えて、良かった。」
  −
: 夢から醒めた主人公に対して。ひとつの旅の果てに辿り着いた答え。
  −
: 終局特異点でいつか出会いたいと願った存在に、彼も巡り会うことが出来たのだ。
  −
  −
; 私はアーチャー。真名をアルジュナ。<br/> <ruby><rb>戦士</rb><rt>クシャトリア</rt></ruby>であり、サーヴァントであり──。<br/> 未来を勝ち取るため、とあるマスターに力を貸す者。そして、ただの平凡な英霊に過ぎない。<br/> 神の血を引いているが神ではなく。人ならぬ非凡な力を持っても、所詮は人。<br/> ただ戦うのだ。マスターのために戦うのだ。マスターに仕えるという、その本質だけを抱いて戦うのだ。<br/> その一点を以て、私は私を英雄であると認識する。その為ならば、我が“黒”も受け入れる、恥とも思わぬ。<br/> 私はアーチャー、私はアルジュナ。<br/> 私は、〇〇のサーヴァントである。
  −
: 自問自答の末にたどり着いた境地。体験クエストから続いた、長くも短い旅は一つの結末を迎えた。彼は確実に新たな一歩を踏み出そうとしている。
      
====イベント====
 
====イベント====