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*上記の通り「四奸(もしくは四姦臣)」は水滸伝内で呼称される架空の枠組みで、「六賊」は北宋が女真族の金に滅ぼされる直前に即位した欽宗によって糾弾された際に呼ばれた枠組みであり、両者が融合した「四奸六賊」は架空と史実が重なっている。ただし、高俅、楊戩は史実であくまでも六賊に含まれる事が無かっただけで、実在の人物である。
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**高俅は作中で燕青が「蹴鞠野郎」と忌み嫌う彼の主、盧俊義を死に追いやった人物で、水滸伝の物語では最大の悪役として存在感を放つが、史実では軍事費着服に手を染めるなど奸臣だったのは事実だが、他の奸臣達と比べると悪行と業績に関して大きく劣っている小悪党の印象が強い。また、旧法派の蘇軾の元で書記を務めていた経験があり、後に新法派であった蔡京によって蘇軾の一族が追い落とされて困窮した際には恩義に報いるべく、生涯に渡って援助を行い続けた逸話も残るなど義理堅い一面も伝えられる。史実の高俅は良くも悪くも任侠寄りの人物であったとされており、史実と水滸伝では人物像にかなりの差がある。
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*六賊の各構成員はかなり個性的で、内実は下記の通り。徽宗が芸術家皇帝だったため、文化人や芸術に博識な人物が多い。
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**蔡京:宰相。極めて優れた実務能力を持つが権力欲が強く、主義主張に節操がなかったと言われる。優れた文化人であり、絵画や詩文に優れた技量を持つ。ちなみに息子の蔡攸も奸臣だった。
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**童貫:去勢され男性機能を失ったはずの宦官にも関わらず、多くの妻妾と養子を持ち筋骨隆々とした巨躯を誇りで顎鬚まで生えていたという宦官将軍。骨董の目利きに優れたため出世できたとされる。
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**李彦:膨大な土地を収め農民から収奪を繰り返した宦官。
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**朱勔:優れた庭師で徽宗が好んだ「花石綱」運搬のために民衆徴発や民家の破壊を行い民衆から恨みを買った。
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**王黼:蔡京の子分で引退後は宰相を引き継き、婦女暴行や汚職を繰り返した。
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**梁師成:宦官でありながら科挙に合格するなど学識と芸術に優れ、影の宰相と言われた。
    
== 脚注 ==
 
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