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*作中でダ・ヴィンチちゃんは、「自分の作品に暗号が仕組まれたコトにされた」と度々愚痴っている。<br/>この愚痴が初めて出たのが第五章なので、その舞台から推測できる元ネタは2003年にアメリカで出版されたダン・ブラウン著作の長編推理小説『ダ・ヴィンチ・コード(The Da Vinci Code)』のことだろう。
 
*作中でダ・ヴィンチちゃんは、「自分の作品に暗号が仕組まれたコトにされた」と度々愚痴っている。<br/>この愚痴が初めて出たのが第五章なので、その舞台から推測できる元ネタは2003年にアメリカで出版されたダン・ブラウン著作の長編推理小説『ダ・ヴィンチ・コード(The Da Vinci Code)』のことだろう。
 
**レオナルド・ダ・ヴィンチが作品に残した謎や暗号を題材としたこの作品は、44言語に翻訳され7000万部を超える世界的大ベストセラーとなり、同時にダ・ヴィンチのミステリー性をさらに高める要因となった。その一方で、フィクションであるにも関わらず、ノンフィクションの『レンヌ=ル=シャトーの謎』からの要素借用を指してか「この小説における芸術作品、建築物、文書、秘密儀式に関する記述は、すべて事実に基づいている」と述べたため、カトリック教会を始め各方面に大きな波紋を呼んだ作品としても知られる。この小説によって、『最後の晩餐』の解釈の一つであったとある説が有名になり過ぎたのもイザコザを生んだ原因の一つだろう。
 
**レオナルド・ダ・ヴィンチが作品に残した謎や暗号を題材としたこの作品は、44言語に翻訳され7000万部を超える世界的大ベストセラーとなり、同時にダ・ヴィンチのミステリー性をさらに高める要因となった。その一方で、フィクションであるにも関わらず、ノンフィクションの『レンヌ=ル=シャトーの謎』からの要素借用を指してか「この小説における芸術作品、建築物、文書、秘密儀式に関する記述は、すべて事実に基づいている」と述べたため、カトリック教会を始め各方面に大きな波紋を呼んだ作品としても知られる。この小説によって、『最後の晩餐』の解釈の一つであったとある説が有名になり過ぎたのもイザコザを生んだ原因の一つだろう。
*賛否両論ある著書だが、『Fate』のダ・ヴィンチちゃん的には、自分の作品にそういったミステリーを好き勝手に創作して盛り込まれたことに不服である模様。<del>歴史上の人物で好き勝手創作しているのは型月も同じなので強く言えた義理はないが。</del>
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*賛否両論ある著書だが、『Fate』のダ・ヴィンチちゃん的には、自分の作品にそういったミステリーを好き勝手に創作して盛り込まれたことに不服である模様。<del>歴史上の人物で好き勝手創作しているのは型月も同じなので、人の事を言える立場ではないが。</del>
 
**上記の通り、『ダ・ヴィンチ・コード』は現実(特にキリスト教関係を中心)には反論意見が絶えない作品である。<br/>しかし型月的には特に『Fate』シリーズの設定を考えると、一概に切って捨てられるような創作でもなかったりする。<br />作品のネタバレになるので詳しくは記載できないのだが、同作品の根底にある「聖杯」の設定は偶然にも『Fate/stat night』の大聖杯と奇妙な共通点があったりする。両作品には特に関わりはまったくないのだが、Fateシリーズファンが読むとまた別の見方ができるであろう作品といえる。<br/>なにせ、『ダ・ヴィンチ・コード』自体が「聖杯」を巡る人々の争いを描いている=『Fate』的にいえばある種の'''「聖杯戦争」'''の1つを描いたエピソードだと言えるのだから…
 
**上記の通り、『ダ・ヴィンチ・コード』は現実(特にキリスト教関係を中心)には反論意見が絶えない作品である。<br/>しかし型月的には特に『Fate』シリーズの設定を考えると、一概に切って捨てられるような創作でもなかったりする。<br />作品のネタバレになるので詳しくは記載できないのだが、同作品の根底にある「聖杯」の設定は偶然にも『Fate/stat night』の大聖杯と奇妙な共通点があったりする。両作品には特に関わりはまったくないのだが、Fateシリーズファンが読むとまた別の見方ができるであろう作品といえる。<br/>なにせ、『ダ・ヴィンチ・コード』自体が「聖杯」を巡る人々の争いを描いている=『Fate』的にいえばある種の'''「聖杯戦争」'''の1つを描いたエピソードだと言えるのだから…
 
*さらに2016年から2017年にかけて全国5箇所で開催された「FGO冬祭り」のサブタイトルは「ダ・ヴィンチちゃん・コード」となっており、メインビジュアルも型月ではおなじみのパロティネタになっていたりする。
 
*さらに2016年から2017年にかけて全国5箇所で開催された「FGO冬祭り」のサブタイトルは「ダ・ヴィンチちゃん・コード」となっており、メインビジュアルも型月ではおなじみのパロティネタになっていたりする。
    
;呼び名について
 
;呼び名について
*皆から「ダ・ヴィンチちゃん」と呼ばれる彼女だが、実の所、この呼称は'''盛大に間違っている'''。<br/>史実のレオナルド・ダ・ヴィンチのフルネームは「レオナルド・ディ・セル・ピエーロ・ダ・ヴィンチ」であり、「ダ・ヴィンチ」の部分は本来姓ではなく、彼女の出身地であるヴィンチ村を指す言葉。「レオナルド・ダ・ヴィンチ」を日本語に訳すなら、'''「ヴィンチ村のレオナルド」'''という意味になる。『グイン・サーガ』の登場人物、ヴァラキアのイシュトバーンを「ヴァラキアさん」と呼ぶようなもの、といえば、かなり奇異な呼称であるのは明白だろう。
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*皆から「ダ・ヴィンチちゃん」と呼ばれる彼女だが、実の所、この呼称は'''盛大に間違っている'''。<br/>史実のレオナルド・ダ・ヴィンチのフルネームは「レオナルド・ディ・セル・ピエーロ・ダ・ヴィンチ」であり、「ダ・ヴィンチ」の部分は本来姓ではなく、彼女の出身地であるヴィンチ村を指す言葉。「レオナルド・ダ・ヴィンチ」を日本語に訳すなら、'''「ヴィンチ村のレオナルド」'''という意味になる。つまり、彼女を「ダ・ヴィンチ」と呼ぶのは、[[坂田金時|足柄山の金太郎]]を「足柄山さん」と言うような物である……と言えば、かなり奇異な呼称である事は分かるだろう。
*実際、美術の世界では「ダ・ヴィンチ」ではなく「レオナルド」と呼称されることの方が多い。
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*もっともこの勘違いはFateに限った話ではなく、それこそ前述の推理小説『ダ・ヴィンチ・コード』などもその典型である。また、本人や知人が彼の事を「ダ・ヴィンチ」と呼んでいた、と言う記録も少数ながら存在するため、絶対にダ・ヴィンチではダメと言う訳ではなく、一種の愛称的な物と考えれば一応間違いではない。
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*美術の世界では、ちゃんと「ダ・ヴィンチ」ではなく「レオナルド」と呼称されることの方が多い。
    
;聖杯の書き手
 
;聖杯の書き手