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自分の存在が『無意味化』した妖精のうち何割かはケルヌンノスの呪いによってモースになってしまい、場合によっては激痛に苦しめられる事もある。この呪いは妖精しか罹らず僅かな接触で伝染するのも妖精のみだが、人間も長時間触れていると呪いが移ってしまう。<br>
 
自分の存在が『無意味化』した妖精のうち何割かはケルヌンノスの呪いによってモースになってしまい、場合によっては激痛に苦しめられる事もある。この呪いは妖精しか罹らず僅かな接触で伝染するのも妖精のみだが、人間も長時間触れていると呪いが移ってしまう。<br>
逆に生まれた目的に熱中し過ぎて周りが見えなくなってしまった妖精は魔力を過剰に生成し続け次第に形も自己も保てなくなる<ruby><rb>悪妖精</rb><rt>アンシリー・コート</rt></ruby>に変質してしまい、最終的には欲望に歯止めが利かなくなった末に敵味方問わず辺りの者を巻き込んだ挙句、自分または相手のどちらかが死滅するまで殺し合う末路が待ち受けている。
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逆に殺戮や破壊に血迷ったり、生まれた目的に熱中し過ぎて周りが見えなくなってしまった妖精は、魔力を過剰に生成し続け次第に形も自己も保てなくなる<ruby><rb>悪妖精</rb><rt>アンシリー・コート</rt></ruby>に変質してしまい、最終的には欲望に歯止めが利かなくなった末に敵味方問わず辺りの者を巻き込んだ挙句、自分または相手のどちらかが死滅するまで殺し合う末路が待ち受けている。
    
;人間
 
;人間
 
:この異聞帯においてはケルヌンノスの巫女を解体して作られた劣化コピーで、一種の工業製品に属される。老若男女と人種こそ多種多様ではあるが、皆共通して繁殖能力も持たず寿命も平均年齢が30歳と短い。そしてほとんどが妖精達に兵役や従者といった労働力、または玩具やペットといった付属品として買われ、使役されている。
 
:この異聞帯においてはケルヌンノスの巫女を解体して作られた劣化コピーで、一種の工業製品に属される。老若男女と人種こそ多種多様ではあるが、皆共通して繁殖能力も持たず寿命も平均年齢が30歳と短い。そしてほとんどが妖精達に兵役や従者といった労働力、または玩具やペットといった付属品として買われ、使役されている。
:社会的地位も身分もかなり低く、その扱いと有り様から過去に何度も衝突を繰り返していたが、女王暦1900年にモルガンが人間の出荷数を厳しく制限した事で、都市によっては妖精と同等の身分を得たり、逆に妖精の純粋で騙されやすい性質を利用して憂さ晴らしの如く扱き使う等、ある程度の人間的地位を確立している者も現れるようになった。
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:社会的地位も身分もかなり低く、その扱いと有り様から過去に何度も衝突を繰り返していたが、女王暦1900年にモルガンが人間の出荷数を厳しく制限した事で、都市によっては妖精と同等の身分を得たり、逆に妖精の純粋で騙されやすい性質を利用して憂さ晴らしの如く扱き使う等、ある程度の人間的地位を確立している者も現れるようになる。
 
:そうはいえども妖精國ブリテンの妖精にとって未だに人間は、自分達の仕事を楽にしてくれる奴隷かつ'''「退屈が嫌いな自分達に活力を与えてくれる<ruby><rb>栄養剤</rb><rt>オモチャ</rt></ruby>」'''という認識のため、皆がみな本能的に人間を欲している。
 
:そうはいえども妖精國ブリテンの妖精にとって未だに人間は、自分達の仕事を楽にしてくれる奴隷かつ'''「退屈が嫌いな自分達に活力を与えてくれる<ruby><rb>栄養剤</rb><rt>オモチャ</rt></ruby>」'''という認識のため、皆がみな本能的に人間を欲している。
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=== 文化 ===
 
=== 文化 ===
妖精の文化も技術同様に『人間の文明を模倣したもの』であり、衣服や装飾、飲食などにも人間と同じく流行り廃りも存在するが、妖精の気まぐれな本質上移り変わりがかなり激しい。金銭感覚も存在し『モルポンド』と呼ばれる通貨も流通している。カルデアが到着した時点では女王暦2001年に鏡の氏族が遺した18の節から成る予言<ref group="注">ただし一般に伝わっているのは不吉な用語が多い4節を'''意図的に省いた'''14節のみ。</ref>に記された'''「妖精國ブリテンを救う真の王たる『予言の子』」'''の存在が目下の注目の的となっているが、大半は「巷で流行っているから信じている」のであって、本当に信じているのは女王モルガンを脅かす者として敵視する、或いは妖精國ブリテンを変えてくれる者として期待している氏族長と、呪いから救われたいと願っているごく少数派の下級妖精のみである。妖精暦にブリテンを救った「救世主トネリコ」の物語も同列で語り継がれてはいるが、もう覚えている妖精は少ないという。<br>そもそも妖精は飲食や睡眠といった基本的な生活機能が元から必要なく<ref group="注">その為同じく飲食や睡眠を必要としないサーヴァントは『妖精』と見なされるため、ある程度誤魔化しが可能。</ref>、これらは全て人間の特性が楽しくて面白いから真似しているだけの所謂「ごっこ遊びの延長線」のようなものである。また、いくらでも魔力で模倣すれば同じものを生み出せるという特性故に中身や価値観を全く重要視しておらず、食物のパン1個にしても、それを作り出す為に必要な『調理』という工程を積極的に学ぼうと考える「物好きな妖精」を除けば、所詮は見た目がそっくりなだけで中身はスカスカな代物でしかない。<br>この他にもごく稀にだが<ruby><rb>取り替え</rb><rt>チェンジリング</rt></ruby>と呼ばれる漂流によって汎人類史から人や物が流れ着く事があり、特に漂流して来た人間はモルガンの手が及んでいない真っ当な存在として有り難がられているが、大半は見つかり次第女王モルガンによって物品は宝物庫に、人間は人間牧場に保管されてしまう。
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妖精の文化も技術同様に『人間の文明を模倣したもの』であり、衣服や装飾、飲食などにも人間と同じく流行り廃りも存在するが、妖精の気まぐれな本質上移り変わりがかなり激しい。金銭感覚も存在し『モルポンド』と呼ばれる通貨も流通している。カルデアが到着した時点では女王暦2001年に鏡の氏族が遺した18の節から成る予言<ref group="注">ただし一般に伝わっているのは不吉な用語が多い4節を'''意図的に省いた'''14節のみ。</ref>に記された'''「妖精國ブリテンを救う真の王たる『予言の子』」'''の存在が目下の注目の的となっているが、大半は「巷で流行っているから信じている」のであって、本当に信じているのは女王モルガンを脅かす者として敵視する、或いは妖精國ブリテンを変えてくれる者として期待している氏族長と、呪いから救われたいと願っているごく少数派の下級妖精のみである。妖精暦にブリテンを救った「救世主トネリコ」の物語も同列で語り継がれてはいるが、もう覚えている妖精は少ないという。<br>そもそも妖精は飲食や睡眠といった基本的な生活機能が元から必要なく<ref group="注">その為同じく飲食や睡眠を必要としないサーヴァントは『妖精』と見なされるため、ある程度誤魔化しが可能。</ref>、これらは全て人間の特性が楽しくて面白いから真似しているだけの所謂「ごっこ遊びの延長線」、並びにモルガンによる「魔力の献上」に備え必要な分の魔力を補うための供給補助の一種である。また、いくらでも魔力で模倣すれば同じものを生み出せるという特性故に、中身や価値観を全く重要視しておらず、食物のパン1個にしても、それを作り出す為に必要な『調理』という工程を積極的に学ぼうと考える「物好きな妖精」を除けば、所詮は見た目がそっくりなだけで中身はスカスカな代物でしかない。<br>この他にもごく稀にだが<ruby><rb>取り替え</rb><rt>チェンジリング</rt></ruby>と呼ばれる漂流によって汎人類史から人や物が流れ着く事があり、特に漂流して来た人間はモルガンの手が及んでいない真っ当な存在として有り難がられているが、大半は見つかり次第女王モルガンによって物品は宝物庫に、人間は人間牧場に保管されてしまう。
    
==異聞帯の人物==
 
==異聞帯の人物==
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