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| ;人物 | | ;人物 |
| : 3mを超す巨大な狼とそれに跨った首無しの騎士。 | | : 3mを超す巨大な狼とそれに跨った首無しの騎士。 |
− | : バーサーカーのように言語能力を失ったのではなく、最初から人語を話せない。乗り手が主ではなく、狼の方が主。 | + | : [[バーサーカー]]のように言語能力を失ったのではなく、最初から人語を話せない。乗り手が主ではなく、狼の方が主。 |
| : ヘシアンは頭が無いため会話は出来ないが、ヘシアンにマスターを背に乗せるようにロボが命じれる程度には意思疎通は出来ている。 | | : ヘシアンは頭が無いため会話は出来ないが、ヘシアンにマスターを背に乗せるようにロボが命じれる程度には意思疎通は出来ている。 |
− | : 生前のある出来事がきっかけで人間を憎んでおり、その憎悪は海より深く、同じく悪のモリアーティに呼ばれたサーヴァントに対してすら心を許していない。 | + | : 生前のある出来事がきっかけで人間を憎んでおり、その憎悪は海より深く、同じく[[バアル|悪のモリアーティ]]に呼ばれたサーヴァントに対してすら心を許していない。 |
| : 人を喰らうのは、空腹を満たすためではなく、直接的な憎しみからである。 | | : 人を喰らうのは、空腹を満たすためではなく、直接的な憎しみからである。 |
− | : 「悪性隔絶魔境 新宿」では憎悪に呑まれた事で生物から逸脱した存在と化し<ref group = "注">クラスも当初はライダーだったが、第13節からはアヴェンジャーとなっている。</ref>、自分の望みを忘れてしまった。 | + | : 『悪性隔絶魔境 新宿』では憎悪に呑まれた事で生物から逸脱した存在と化し<ref group = "注">クラスも当初はライダーだったが、第13節からはアヴェンジャーとなっている。</ref>、自分の望みを忘れてしまった。 |
| : 後に[[アナスタシア・ニコラエヴナ・ロマノヴァ]]の[[幕間の物語]]『極氷封印/漂着する魂は』で夢の中で全員会話可能になっていたようだが、ロボには喋る気がなくグリフィンは喋れなかったためヘシアンが喋っていたが、'''「故郷にはあまり執着がなく、首無しジョークをしばしば口にするお調子者だが、契約を重視して敵には容赦しない傭兵気質」'''という意外過ぎるヘシアンの性格が明らかになった。 | | : 後に[[アナスタシア・ニコラエヴナ・ロマノヴァ]]の[[幕間の物語]]『極氷封印/漂着する魂は』で夢の中で全員会話可能になっていたようだが、ロボには喋る気がなくグリフィンは喋れなかったためヘシアンが喋っていたが、'''「故郷にはあまり執着がなく、首無しジョークをしばしば口にするお調子者だが、契約を重視して敵には容赦しない傭兵気質」'''という意外過ぎるヘシアンの性格が明らかになった。 |
| ;能力 | | ;能力 |
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| == バリエーション == | | == バリエーション == |
| === DOGポリス === | | === DOGポリス === |
− | イベント「デスジェイル・サマーエスケイプ!」に登場する敵キャラクター。[[女王メイヴ|メイヴ監獄長]]によって生み出された存在であり、外見はほぼ同一だが「ヘシアン・ロボ」とは完全に別の個体<ref group = "注">亜種特異点Ⅰでヘシアン・ロボと面識のあるアルトリア・オルタにも断言された。</ref>。
| + | イベント『デスジェイル・サマーエスケイプ!』に登場する敵キャラクター。[[女王メイヴ|メイヴ監獄長]]によって生み出された存在であり、外見はほぼ同一だが「ヘシアン・ロボ」とは完全に別の個体<ref group = "注">亜種特異点Ⅰでヘシアン・ロボと面識のあるアルトリア・オルタにも断言された。</ref>。 |
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| 詳細は「[[DOGポリス]]」を参照。 | | 詳細は「[[DOGポリス]]」を参照。 |
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| :同上。 | | :同上。 |
| :ただ、ヘシアン的にはハロウィンだからと中に蠟燭を入れたカボチャを頭に乗せようとするのはやめてほしいとか。 | | :ただ、ヘシアン的にはハロウィンだからと中に蠟燭を入れたカボチャを頭に乗せようとするのはやめてほしいとか。 |
− | :[[アヴィケブロン]]の幕間では'''へシアン『ロボ』'''という名前だからという理由で'''ロボットトーナメント'''に強引に参加させられた。 | + | :[[アヴィケブロン]]の幕間「ギッチギチ第一回史上最強ロボコンテスト」では'''へシアン『ロボ』'''という名前だからという理由で'''ロボットトーナメント'''に強引に参加させられた。 |
| ;[[ジャック・ザ・リッパー (Apocrypha)|ジャック・ザ・リッパー]]、[[ジャンヌ・ダルク・オルタ・サンタ・リリィ]] | | ;[[ジャック・ザ・リッパー (Apocrypha)|ジャック・ザ・リッパー]]、[[ジャンヌ・ダルク・オルタ・サンタ・リリィ]] |
| :「ナーサリーだけが共にいる事を許されるのに、ズルい」と少しばかりロボに不満を抱いている。 | | :「ナーサリーだけが共にいる事を許されるのに、ズルい」と少しばかりロボに不満を抱いている。 |
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| ;[[エルキドゥ]] | | ;[[エルキドゥ]] |
| :文化祭では彼の開いた動物喫茶に参加。 | | :文化祭では彼の開いた動物喫茶に参加。 |
− | :『Fate/Grand Order』でも、バレンタインイベントにてロボの意図を彼が推測して述べていた。 | + | :『Fate/Grand Order』でも、ロボ自身のバレンタインシナリオにて自らの意図を彼が推測して述べていた。 |
| ;[[パツシィ]] | | ;[[パツシィ]] |
| :彼の山岳救助活動を、[[ジェロニモ]]のコヨーテと共に手伝っていた。 | | :彼の山岳救助活動を、[[ジェロニモ]]のコヨーテと共に手伝っていた。 |
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| :本家の話ではただの口の達者な教師であり、最後はやり込められる側なのだが、名前が特徴的な為かその後の様々なスリーピー・ホロウ関連の創作で主要人物として名前が使われている。 | | :本家の話ではただの口の達者な教師であり、最後はやり込められる側なのだが、名前が特徴的な為かその後の様々なスリーピー・ホロウ関連の創作で主要人物として名前が使われている。 |
| ;[[ネロ・カオス]] | | ;[[ネロ・カオス]] |
− | :経緯は不明だが、ロボの因子はネロの固有結界に加えられた。 | + | :経緯は不明だが、ロボの因子はネロの[[固有結界]]に加えられた。 |
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| ==名台詞== | | ==名台詞== |
| === Fate/Grand Order === | | === Fate/Grand Order === |
| ==== 概念礼装 ==== | | ==== 概念礼装 ==== |
− | ;―――瞼を開けば、そこは遥か彼方の荒野だった。<br>懐かしい土の感触、<br>耳をくすぐるそよ風、<br>踊るように跳ねる、愛しき存在。<br><br>今はもうない、失ってしまった遠い思い出。<br>奪われたのではなく、捨ててしまったはずのもの。<br><br>連れてきてくれた何者かに、感謝を。<br>人と獣は分かり合えず、相対すれば殺し合う運命だ。<br>その運命を理解していながら、それでもなお。<br>それを良しとしなかった君へ伝えよう。<br><br>ここがわたしの、生きた場所なのだと。 | + | ;───瞼を開けば、そこは遥か彼方の荒野だった。<br>懐かしい土の感触、<br>耳をくすぐるそよ風、<br>踊るように跳ねる、愛しき存在。<br><br>今はもうない、失ってしまった遠い思い出。<br>奪われたのではなく、捨ててしまったはずのもの。<br><br>連れてきてくれた何者かに、感謝を。<br>人と獣は分かり合えず、相対すれば殺し合う運命だ。<br>その運命を理解していながら、それでもなお。<br>それを良しとしなかった君へ伝えよう。<br><br>ここがわたしの、生きた場所なのだと。 |
− | :絆礼装「彼方の荒野」のフレーバーテキスト。レイシフトに加え何らかの手段を使い、ブランカとの再会も果たすことが出来たらしい。 | + | :自身の[[概念礼装|絆礼装]]「彼方の荒野」のフレーバーテキスト。[[レイシフト]]に加え何らかの手段を使い、ブランカとの再会も果たすことが出来たらしい。 |
| :亜種特異点Ⅰのロボの独白では一人称が「俺」であり、アヴェンジャー化も合わさり非常に荒々しい口調であったが、こちらでは穏やかで理知的な口調となり一人称も「私」となっている。「悪魔が智慧を授けたような」というのはあくまで人間の評である。:穏やかな口調の中に見える理性を以て群れを守り導いた、この姿こそが本来の"狼王"であったのかもしれない。 | | :亜種特異点Ⅰのロボの独白では一人称が「俺」であり、アヴェンジャー化も合わさり非常に荒々しい口調であったが、こちらでは穏やかで理知的な口調となり一人称も「私」となっている。「悪魔が智慧を授けたような」というのはあくまで人間の評である。:穏やかな口調の中に見える理性を以て群れを守り導いた、この姿こそが本来の"狼王"であったのかもしれない。 |
| :一方、絆礼装なのに影が薄いどころか微塵も記載の無いヘシアンとグリフィン博士は泣いていい。<del>片方は泣こうにも泣く頭が無く、もう一人は泣いてもそもそも見えないとか言ってはいけない。</del> | | :一方、絆礼装なのに影が薄いどころか微塵も記載の無いヘシアンとグリフィン博士は泣いていい。<del>片方は泣こうにも泣く頭が無く、もう一人は泣いてもそもそも見えないとか言ってはいけない。</del> |
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| ;ただ走りたかっただけ。<br>ただ、名も知れぬ草原を疾駆したかっただけ。<br><br>そしてまた、自分の上に誰が乗っていようが<br>どうでもいいことだ。<br><br>心地良い風を感じただろうか?<br>臓腑が跳ね上がりそうな感覚を味わっただろうか?<br>……楽しかっただろうか?<br><br>まあ、どうでもいいことなのだが。<br>あの強烈で痛烈な甘いだけの香りの返礼には、<br>なっただろう。<br><br>本当に、どうでもいいことなのだけど。<br>おまえの記憶に強く残ったのであれば、<br>それを少しだけ誇りに思う。 | | ;ただ走りたかっただけ。<br>ただ、名も知れぬ草原を疾駆したかっただけ。<br><br>そしてまた、自分の上に誰が乗っていようが<br>どうでもいいことだ。<br><br>心地良い風を感じただろうか?<br>臓腑が跳ね上がりそうな感覚を味わっただろうか?<br>……楽しかっただろうか?<br><br>まあ、どうでもいいことなのだが。<br>あの強烈で痛烈な甘いだけの香りの返礼には、<br>なっただろう。<br><br>本当に、どうでもいいことなのだけど。<br>おまえの記憶に強く残ったのであれば、<br>それを少しだけ誇りに思う。 |
− | :バレンタインイベントのお返し礼装「疾駆する」のフレーバーテキスト。 | + | :自身のバレンタインシナリオのお返し礼装「疾駆する」のフレーバーテキスト。 |
| :狼に毒であろうチョコをヘシアンに通じて主人公に渡させようとしたのは<ref group = "注">狼であるロボに限らず犬や猫でもチョコは毒であり、『悪性隔絶魔境 新宿』では主人公が拾った犬である[[カヴァスⅡ世]]に食べ物を与えるときの選択肢にチョコを挙げたことでアルトリア・オルタに怒られた一幕があった。</ref>、ロボにとってチョコレートは未知の匂い。 | | :狼に毒であろうチョコをヘシアンに通じて主人公に渡させようとしたのは<ref group = "注">狼であるロボに限らず犬や猫でもチョコは毒であり、『悪性隔絶魔境 新宿』では主人公が拾った犬である[[カヴァスⅡ世]]に食べ物を与えるときの選択肢にチョコを挙げたことでアルトリア・オルタに怒られた一幕があった。</ref>、ロボにとってチョコレートは未知の匂い。 |
| :かつての過去を思い出す肉でもなく、かつての過去を思い出せない土でもなく、何も思い出させないチョコの香りが心地良かったのだ。チョコを渡した主人公へのお礼として、自分の上に乗せて名も知れぬ草原に疾走させた。 | | :かつての過去を思い出す肉でもなく、かつての過去を思い出せない土でもなく、何も思い出させないチョコの香りが心地良かったのだ。チョコを渡した主人公へのお礼として、自分の上に乗せて名も知れぬ草原に疾走させた。 |
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| **後に『FGO material Ⅴ』にて公開された情報でも、彼らは「正義を以て制裁するアヴェンジャーではなく、憎悪を以て復讐する存在である」と明言された。 | | **後に『FGO material Ⅴ』にて公開された情報でも、彼らは「正義を以て制裁するアヴェンジャーではなく、憎悪を以て復讐する存在である」と明言された。 |
| **[[ケット・クー・ミコケル|恨みを乗り越えた後のバーヴァン・シー]]曰く、彼は'''自分の記憶すらも復讐者としての自分を維持するための燃料として削りながら恨み続けている'''らしく、[[妖精騎士トリスタン|同じ様に自身を虐げた者たちへの恨みを抱えていた彼女]]からも半ば同情、半ば引き気味の反応を向けられるレベル。 | | **[[ケット・クー・ミコケル|恨みを乗り越えた後のバーヴァン・シー]]曰く、彼は'''自分の記憶すらも復讐者としての自分を維持するための燃料として削りながら恨み続けている'''らしく、[[妖精騎士トリスタン|同じ様に自身を虐げた者たちへの恨みを抱えていた彼女]]からも半ば同情、半ば引き気味の反応を向けられるレベル。 |
− | **『Grand Order』でも、幻霊であることを差し引いても到底カルデアの召喚に応じるとは思えない。事実、絆レベルを上昇させてもほとんど懐いてくれない。<br>実際の所は人類を許した訳ではなく、人と獣は相容れないという運命をよしとせずに力を尽くそうとした主人公を微かにでも信頼してくれたからである。それでも信頼の感情は本物であり、最終的には上述の通り笑顔を見せてくれる。<br>そしてお返しイベントではチョコをプレゼントしてくれた主人公を背に乗せて草原を疾駆する、最後に主人公に思いを馳せる場面で締めた。 | + | **『Grand Order』でも、幻霊であることを差し引いても到底カルデアの召喚に応じるとは思えない。事実、絆レベルを上昇させてもほとんど懐いてくれない。<br>実際の所は人類を許した訳ではなく、人と獣は相容れないという運命をよしとせずに力を尽くそうとした主人公を微かにでも信頼してくれたからである。それでも信頼の感情は本物であり、最終的には上述の通り笑顔を見せてくれる。<br>そして、彼のバレンタインシナリオではチョコをプレゼントしてくれた主人公を背に乗せて草原を疾駆する、最後に主人公に思いを馳せる場面で締めた。 |
− | ***後に公開された彼の幕間の物語では、「自分とブランカの子供が生き延びたかもしれない」という可能性のために、人類史そのものを破壊する行為に抵抗する為、という動機が語られていた。 | + | ***後に公開された彼の幕間の物語「吼えろ、生きろ、噛み砕け、滅びろ」では、「自分とブランカの子供が生き延びたかもしれない」という可能性のために、人類史そのものを破壊する行為に抵抗する為、という動機が語られていた。 |
| **ただし、'''原作『シートン動物記』においては、ロボは人類を憎悪しているようには書かれていない'''。確かに最初はシートンに憎悪を向けていたが、その後は「愛するブランカが死んで生きる気力を失った」と言う諦念・無気力や、「敵から餌を受け取りはしない」と言う誇り高さの色が強く描かれている。そもそもロボは、人畜に多くの被害を出し、捕らえに来たシートンに挑発行為をするなど、決して「身勝手な人間に狩られた一方的な被害者」ではない。復讐者としてのロボの存在は、Fate独自の'''かなりアレンジを含んだ解釈'''となっている。 | | **ただし、'''原作『シートン動物記』においては、ロボは人類を憎悪しているようには書かれていない'''。確かに最初はシートンに憎悪を向けていたが、その後は「愛するブランカが死んで生きる気力を失った」と言う諦念・無気力や、「敵から餌を受け取りはしない」と言う誇り高さの色が強く描かれている。そもそもロボは、人畜に多くの被害を出し、捕らえに来たシートンに挑発行為をするなど、決して「身勝手な人間に狩られた一方的な被害者」ではない。復讐者としてのロボの存在は、Fate独自の'''かなりアレンジを含んだ解釈'''となっている。 |
| ***と言う事を踏まえると、本来は復讐など考えていない狼王が、後世の人々の「きっと人間への復讐を考えているに違いない」と言う思いによって'''復讐心を後付けで付加された'''のだと考える事もできる。このタイプのアヴェンジャーは[[アントニオ・サリエリ]]を代表として他にも数多く存在しているため、決して特異な存在とはいえなくなるだろう。その上で他のアヴェンジャーより悪意・敵意が強めなのは、「動物なので元々の自我が薄い」「幻霊と言う特殊な存在」「新宿と言う特殊な環境」と言った要素で、より後付の影響を受けやすかった為、とも考えられる。 | | ***と言う事を踏まえると、本来は復讐など考えていない狼王が、後世の人々の「きっと人間への復讐を考えているに違いない」と言う思いによって'''復讐心を後付けで付加された'''のだと考える事もできる。このタイプのアヴェンジャーは[[アントニオ・サリエリ]]を代表として他にも数多く存在しているため、決して特異な存在とはいえなくなるだろう。その上で他のアヴェンジャーより悪意・敵意が強めなのは、「動物なので元々の自我が薄い」「幻霊と言う特殊な存在」「新宿と言う特殊な環境」と言った要素で、より後付の影響を受けやすかった為、とも考えられる。 |