80行目:
80行目:
:ともあれ、最強の将軍として民衆から絶大な支持を勝ち取り、三頭の一人であるクラックスの死後、敵対し、袂を分かつ事になったポンペイウスも暗殺され、名実ともにローマ最高の実力者となった。
:ともあれ、最強の将軍として民衆から絶大な支持を勝ち取り、三頭の一人であるクラックスの死後、敵対し、袂を分かつ事になったポンペイウスも暗殺され、名実ともにローマ最高の実力者となった。
:
:
−
:政争に明け暮れ、それを乗り越える為ならば離婚も結婚も自在におこない、戯れに幾多の女に手を出したカエサルが四十歳になった頃―――彼は運命と出会った。エジプト首都アレクサンドリアに趣いた彼は、プトレマイオス13世の形式上の妻にして共同統治者である女王、クレオパトラに一目惚れをしたのだ。
+
:政争に明け暮れ、それを乗り越える為ならば離婚も結婚も自在におこない、戯れに幾多の女に手を出したカエサルが四十歳になった頃───彼は運命と出会った。エジプト首都アレクサンドリアに趣いた彼は、プトレマイオス13世の形式上の妻にして共同統治者である女王、クレオパトラに一目惚れをしたのだ。
:二十も年が離れた若い娘でありながら、自分を恐れずに忍び込んだ鉄の覚悟と自国と民とを想う誇り高さ、それを形になったかの如き独特の美貌を持った女王は、心から愛する相手でありこの手で守るとカエサルは誓った。彼女と共に、かつて征服王が成し遂げた「ローマ・エジプト帝国」を夢見たカエサルはプトレマイオス13世を排除してエジプトを平定し、周辺各王国へと侵攻してそこに潜む元老院派を制圧、ヒスパニア制圧を得てローマを平定することができた。
:二十も年が離れた若い娘でありながら、自分を恐れずに忍び込んだ鉄の覚悟と自国と民とを想う誇り高さ、それを形になったかの如き独特の美貌を持った女王は、心から愛する相手でありこの手で守るとカエサルは誓った。彼女と共に、かつて征服王が成し遂げた「ローマ・エジプト帝国」を夢見たカエサルはプトレマイオス13世を排除してエジプトを平定し、周辺各王国へと侵攻してそこに潜む元老院派を制圧、ヒスパニア制圧を得てローマを平定することができた。
:
:
224行目:
224行目:
: 宝具「黄の死」発動。見敵必殺の黄金の一撃が、彼の有名な言葉「来た、見た、勝った」とともに放たれる。
: 宝具「黄の死」発動。見敵必殺の黄金の一撃が、彼の有名な言葉「来た、見た、勝った」とともに放たれる。
−
; 「――さあ。進め、賽は投げられた」
+
; 「──さあ。進め、賽は投げられた」
: 戦闘終了後の台詞。現在にまで残る有名な格言。
: 戦闘終了後の台詞。現在にまで残る有名な格言。
245行目:
245行目:
; 「おお、クレオパトラ。今日も麗しく今日も輝いているな、素晴らしい……! さて……ん? 何? ……私の体型をかつてのスラリとしたものへ戻すため、良い方法を思いついた? ……ハハハ、やめておけやめておけ。私はな、この姿を気に入っているのだクレオパトラ。こうも見事に膨らむ程、お前への愛を蓄えた姿を気に入らずしてなんとする。ハハハハハ……ん? どうした、急に顔から火を出して」
; 「おお、クレオパトラ。今日も麗しく今日も輝いているな、素晴らしい……! さて……ん? 何? ……私の体型をかつてのスラリとしたものへ戻すため、良い方法を思いついた? ……ハハハ、やめておけやめておけ。私はな、この姿を気に入っているのだクレオパトラ。こうも見事に膨らむ程、お前への愛を蓄えた姿を気に入らずしてなんとする。ハハハハハ……ん? どうした、急に顔から火を出して」
: マイルーム会話「[[クレオパトラ]]」。ダイエットを強制しようとする最愛の女を諌めるため、本気なのか言い訳なのか不明ながら弁舌を発揮し、最終的にデレさせる。
: マイルーム会話「[[クレオパトラ]]」。ダイエットを強制しようとする最愛の女を諌めるため、本気なのか言い訳なのか不明ながら弁舌を発揮し、最終的にデレさせる。
−
−
====本編====
====幕間の物語====
====幕間の物語====
265行目:
263行目:
;「む。なんだそのげんなり加減は。吹雪の決闘なぞ最高に盛り上がるシチューエーションだろうに。」<br>「さあ、あらゆる謎をつまびらかにしようではないか! 質疑応答の準備はできている!」<br>(中略)<br>「あれは星降る夜。ダレイオス君の城に遊びに行ったおり、<br> サンタクロースがやってきた! と勘違いされてしまい、私は仕方なく彼らから家財を巻き上げたのだ。」
;「む。なんだそのげんなり加減は。吹雪の決闘なぞ最高に盛り上がるシチューエーションだろうに。」<br>「さあ、あらゆる謎をつまびらかにしようではないか! 質疑応答の準備はできている!」<br>(中略)<br>「あれは星降る夜。ダレイオス君の城に遊びに行ったおり、<br> サンタクロースがやってきた! と勘違いされてしまい、私は仕方なく彼らから家財を巻き上げたのだ。」
;「サンタクロースの到来を喜ぶ者達に“人違いです”と現実を突きつけろと?<br> 私にその選択はない。なぜならカエサルだからだ。だがプレゼントを配ろうにも、そのプレゼントがない。」<br>「なのでまずはダレイオス君から財産を譲っていただいた。その財産からプレゼントを配る、という寸法だな。<br> 買い取り人の名義はたまたまいたファントム君に代筆してもらったがね。」
;「サンタクロースの到来を喜ぶ者達に“人違いです”と現実を突きつけろと?<br> 私にその選択はない。なぜならカエサルだからだ。だがプレゼントを配ろうにも、そのプレゼントがない。」<br>「なのでまずはダレイオス君から財産を譲っていただいた。その財産からプレゼントを配る、という寸法だな。<br> 買い取り人の名義はたまたまいたファントム君に代筆してもらったがね。」
−
;「しかし、しょせん私は仮初めのサンタクロース。彼らが真に欲っするものを与えられなかった。<br> 寂しくすすり泣く彼らを見ていられなくなった私は河岸を移した。気が付けばそこはフランスの特異点。<br> [[シュヴァリエ・デオン|たいへん純朴な騎士]]がいてね。彼女……いや彼……いや彼女? ともかく、ここでも私は働いた。<br> じき新年なので古い家財を売り払いたい、という彼女の提案を聞き、新旧問わずに家財を買い占めたのだ。<br> ダレイオス君の一件で元手があったのが幸いした。その中にはフランス王家の宝もあってね。<br> それだけは返してほしい、と彼女が泣いてせがむものだから、十倍の値段で買い戻してさしあげた。<br> “デオンは本当に名うてのスパイでしたの?もしかして可愛いから敵に見逃されていただけではないかしら?”<br> そう[[マリー・アントワネット|王妃]]にいじめられ、泣きそうになっている彼女を見ているのは忍びなくてね。<br> 仕方なく山間に身を隠した私は、そこで[[荊軻|皇帝暗殺に励むオリエンタルな美女]]に出くわした。<br> “今度こそ皇帝を仕留める――”<br> そう念じながら一身に滝に打たれる姿を見て、胸を打たれない男性がいるだろうか。いやいない。<br> 幸い、私も半分皇帝の様なもの。いいアドバイスができると説得し、まずは匕首を譲り受けて――」
+
;「しかし、しょせん私は仮初めのサンタクロース。彼らが真に欲っするものを与えられなかった。<br> 寂しくすすり泣く彼らを見ていられなくなった私は河岸を移した。気が付けばそこはフランスの特異点。<br> [[シュヴァリエ・デオン|たいへん純朴な騎士]]がいてね。彼女……いや彼……いや彼女? ともかく、ここでも私は働いた。<br> じき新年なので古い家財を売り払いたい、という彼女の提案を聞き、新旧問わずに家財を買い占めたのだ。<br> ダレイオス君の一件で元手があったのが幸いした。その中にはフランス王家の宝もあってね。<br> それだけは返してほしい、と彼女が泣いてせがむものだから、十倍の値段で買い戻してさしあげた。<br> “デオンは本当に名うてのスパイでしたの?もしかして可愛いから敵に見逃されていただけではないかしら?”<br> そう[[マリー・アントワネット|王妃]]にいじめられ、泣きそうになっている彼女を見ているのは忍びなくてね。<br> 仕方なく山間に身を隠した私は、そこで[[荊軻|皇帝暗殺に励むオリエンタルな美女]]に出くわした。<br> “今度こそ皇帝を仕留める──”<br> そう念じながら一身に滝に打たれる姿を見て、胸を打たれない男性がいるだろうか。いやいない。<br> 幸い、私も半分皇帝の様なもの。いいアドバイスができると説得し、まずは匕首を譲り受けて──」
: 『ほぼ週間サンタオルタさん』にて。偽サンタ騒動の真相を朗々と語る名演説。扇動スキルEX、まさにカエサルの真骨頂である。これにはサンタオルタも思わず素の敬語に戻るほど激昂し、「歩く詐欺マシーン」と評した。
: 『ほぼ週間サンタオルタさん』にて。偽サンタ騒動の真相を朗々と語る名演説。扇動スキルEX、まさにカエサルの真骨頂である。これにはサンタオルタも思わず素の敬語に戻るほど激昂し、「歩く詐欺マシーン」と評した。
:何気にナーサリー・ライムとジャックとの一件については触れていないのも彼らしい。
:何気にナーサリー・ライムとジャックとの一件については触れていないのも彼らしい。
293行目:
291行目:
**セイバーであることに度々不満を漏らしているが、史実では若年の亡命時代、軍に身を置いていた時期があり、ある戦場での功績から当時最も名誉あるとされた「市民冠」を授与されている。これは同じローマ市民を救った栄誉とされ、年配の元老院議員すらこれに敬礼する、いわば現代アメリカの「名誉勲章」レベルの名誉。実は彼が被っている月桂冠が"それ"であり、後世ではローマ皇帝の権利の一つとして認められている。ガリア遠征時代、内乱時代でも、'''ケルト兵相手に尻込みしている部下の盾を奪い取って最前線に躍りでる'''、'''アフリカ象の倒し方を自ら新兵にレクチャーする'''、など、それなりに戦士としての経験はある。もっとも、これはカエサルだけではなく、当時の元老院議員の大半がノブレス・オブリージュを基本精神としていたため。実際、彼の部下の大勢は元老院議員の子息だったりする。元老院議員と軍務が分離され始めるのはもっと後の時代からである。
**セイバーであることに度々不満を漏らしているが、史実では若年の亡命時代、軍に身を置いていた時期があり、ある戦場での功績から当時最も名誉あるとされた「市民冠」を授与されている。これは同じローマ市民を救った栄誉とされ、年配の元老院議員すらこれに敬礼する、いわば現代アメリカの「名誉勲章」レベルの名誉。実は彼が被っている月桂冠が"それ"であり、後世ではローマ皇帝の権利の一つとして認められている。ガリア遠征時代、内乱時代でも、'''ケルト兵相手に尻込みしている部下の盾を奪い取って最前線に躍りでる'''、'''アフリカ象の倒し方を自ら新兵にレクチャーする'''、など、それなりに戦士としての経験はある。もっとも、これはカエサルだけではなく、当時の元老院議員の大半がノブレス・オブリージュを基本精神としていたため。実際、彼の部下の大勢は元老院議員の子息だったりする。元老院議員と軍務が分離され始めるのはもっと後の時代からである。
*『人ならぬ妖精の女と子をなした』とプロフィールに乗っているが、その子というのは様々な作品に登場するかの有名な「妖精王[[オベロン]]」の事であろう。彼はカエサルの息子とされ、[[ウィリアム・シェイクスピア]]の書いた文学作品にも登場するビッグネームとも言える。
*『人ならぬ妖精の女と子をなした』とプロフィールに乗っているが、その子というのは様々な作品に登場するかの有名な「妖精王[[オベロン]]」の事であろう。彼はカエサルの息子とされ、[[ウィリアム・シェイクスピア]]の書いた文学作品にも登場するビッグネームとも言える。
−
**ちなみにカエサルがオベロンの父であるとされてる様に、同時にオベロンにはある有名な存在が母親であるとされている。問題はその母親が[[モルガン|Fate的には余りにも不穏な名前]]という点であるのだが、その名前を持つ者はアーサー王伝説では二人いるとされ、同一視もされるが別人として描かれる事もあるのでまだどっちの事を指しているのかは断言できないが、子があのオベロンな事もあり非常に興味深いエピソードといえよう。
+
**ちなみにカエサルがオベロンの父であるとされている様に、同時にオベロンにはある有名な存在が母親であるとされている。問題はその母親が[[モルガン|Fate的には余りにも不穏な名前]]という点であるのだが、その名前を持つ者はアーサー王伝説では二人いるとされ、同一視もされるが別人として描かれる事もあるのでまだどっちの事を指しているのかは断言できないが、子があのオベロンな事もあり非常に興味深いエピソードといえよう。
***なお、後に『Grand Order』に登場したオベロンはカエサルとの繋がりこそ明言されていないものの、彼同様にとてつもない借金魔だったりする。
***なお、後に『Grand Order』に登場したオベロンはカエサルとの繋がりこそ明言されていないものの、彼同様にとてつもない借金魔だったりする。
*聖槍として知られるロンギヌスの槍の所有者だったという伝説もある。それによればトバル・カインの鍛えた剣と槍が紆余曲折を経てポンペイウスの部下の手に渡り、カエサルへの贈り物とされたという。その後、カエサルはロンギヌスの祖父の戦功を嘉し、褒美としてこの槍を与えた。ロンギヌスは祖父から引き継いだこの槍で、イエス・キリストを刺したという。
*聖槍として知られるロンギヌスの槍の所有者だったという伝説もある。それによればトバル・カインの鍛えた剣と槍が紆余曲折を経てポンペイウスの部下の手に渡り、カエサルへの贈り物とされたという。その後、カエサルはロンギヌスの祖父の戦功を嘉し、褒美としてこの槍を与えた。ロンギヌスは祖父から引き継いだこの槍で、イエス・キリストを刺したという。
**なお、槍と共に手に入れたトバル・カインの剣については、ロンギヌスの祖父への褒美として一緒に渡されたとも、ブルータスに手渡されカエサル暗殺に用いられたとも言われる。
**なお、槍と共に手に入れたトバル・カインの剣については、ロンギヌスの祖父への褒美として一緒に渡されたとも、ブルータスに手渡されカエサル暗殺に用いられたとも言われる。
−
* 世界史上でも屈指の人物であるが『Grand Order』では☆3という低すぎるレア度であり、今度[[ロムルス=クィリヌス]]のように☆5化のとしてのサーヴァント化の可能性もある。
==話題まとめ==
==話題まとめ==