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{{登場人物概要
{{登場人物概要
| 読み = いりやすふぃーる ふぉん あいんつべるん
| 読み = いりやすふぃーる ふぉん あいんつべるん
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| 外国語表記 = ''Illyasviel von Einzbern''<ref group="出>『Fate/complete material II Character material.』</ref><br>''Ilya''<ref group="出">「[http://www.typemoon.com/products/fate/chara/master.html 「Fate/stay night」キャラクター紹介-イリヤ]」</ref><ref group="注">『プリズマ☆イリヤ』のイリヤ(Illya)とはlの数が異なっている。</ref>
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| 愛称=イリヤ
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| 愛称 = イリヤ
| 初登場作品 = [[Fate/stay night]]
| 初登場作品 = [[Fate/stay night]]
| 声優 = 門脇舞以
| 声優 = 門脇舞以
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| 苦手な物 = 寒いところ<br>猫
| 苦手な物 = 寒いところ<br>猫
| 天敵 = [[間桐桜]]
| 天敵 = [[間桐桜]]
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|魔術特性=力の流動・転移<ref group="出">『Fate/stay night』Heaven's Feelルート六日目『冬の城〜イリヤ(II)』</ref>、願いを叶える<ref group="出">『Fate/hollow ataraxia』『夜の聖杯戦争1』</ref><ref group="出">『Fate/hollow ataraxia』Endless Crosses Turnless四日目『につき、立ち入り禁止』</ref>
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== 概要 ==
== 概要 ==
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[[聖杯戦争|第五次聖杯戦争]]における[[ヘラクレス|バーサーカー]]のマスター。
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[[聖杯戦争|第五次聖杯戦争]]における[[ヘラクレス|バーサーカー]]のマスター。愛称はイリヤ。
; 略歴
; 略歴
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:第四次聖杯戦争で母の[[アイリスフィール・フォン・アインツベルン]]は死に、父の[[衛宮切嗣]]は裏切り者としてアインツベルンから遠ざけられる。
:第四次聖杯戦争で母の[[アイリスフィール・フォン・アインツベルン]]は死に、父の[[衛宮切嗣]]は裏切り者としてアインツベルンから遠ざけられる。
:ある日、外に人影を認めてイリヤは城の入り口まで迎えに行くが、そこに大聖杯の記憶が流れ込み、その中で切嗣が母と自分を殺しているのを見る。当初は嘘だと拒絶するが、[[ユーブスタクハイト・フォン・アインツベルン|アハト翁]]の態度を見て切嗣に切り捨てられたと受け入れる。
:ある日、外に人影を認めてイリヤは城の入り口まで迎えに行くが、そこに大聖杯の記憶が流れ込み、その中で切嗣が母と自分を殺しているのを見る。当初は嘘だと拒絶するが、[[ユーブスタクハイト・フォン・アインツベルン|アハト翁]]の態度を見て切嗣に切り捨てられたと受け入れる。
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:その後、イリヤの視点では廃棄場に居り、これがホムンクルス達の集合無意識か現実かの区別も付かなくなる。<ref group="出" name="『Fate/stay night[UBW] Animation Elements』p.23-27">「#15 神話の対決」『Fate/stay night[UBW] Animation Elements』p.23-27</ref>アニメの描写を信じるならば現実には自室に閉じ込められていた。Fateルートでも欲しい物は何でも手に入った代わりに自室からは出られなかったと語っている。
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:その後、イリヤの視点では廃棄場に居り、これがホムンクルス達の集合無意識か現実かの区別も付かなくなる<ref group="出" name="『Fate/stay night[UBW] Animation Elements』p.23-27">「#15 神話の対決」『Fate/stay night[UBW] Animation Elements』p.23-27</ref>。アニメの描写を信じるならば現実には自室に閉じ込められていた。Fateルートでも欲しい物は何でも手に入った代わりに自室からは出られなかったと語っている。
:第四次聖杯戦争から5年後、廃棄されたホムンクルス(アニメでは黒アイリ)から切嗣の死を知らされる。初め自分には関係無いと耳を貸そうとしなかったが、切嗣に養子が居ること、この養子への復讐は生き甲斐になると唆される。
:第四次聖杯戦争から5年後、廃棄されたホムンクルス(アニメでは黒アイリ)から切嗣の死を知らされる。初め自分には関係無いと耳を貸そうとしなかったが、切嗣に養子が居ること、この養子への復讐は生き甲斐になると唆される。
:その後、連日の手術が続き、聖杯戦争に嫌気が差すが、廃棄されたホムンクルスからイリヤの肩に一族の命運が掛かっていることを告げられ、後に引けなくなる。
:その後、連日の手術が続き、聖杯戦争に嫌気が差すが、廃棄されたホムンクルスからイリヤの肩に一族の命運が掛かっていることを告げられ、後に引けなくなる。
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: 第五次聖杯戦争の2ヶ月前に[[セラ]]、[[リーゼリット]]と初めて顔を合わせるが、どのホムンクルスも同じと心を開かなかった。<ref group="出" name="『Fate/stay night[UBW] Animation Elements』p.23-27" />その後[[ヘラクレス|バーサーカー]]と契約する。大聖杯の補助無しにバーサーカーを維持する為、彼が指先を動かすだけで悲鳴を上げる毎日で、イリヤの口から出るのは彼への罵倒だけであった。しかしバーサーカーも彼女が話し掛けるのは自分だけであることを見抜いていた。苛烈な訓練によって、人格を失っているはずのバーサーカーと強固な絆を得る。
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: 第五次聖杯戦争の2ヶ月前に[[セラ]]、[[リーゼリット]]と初めて顔を合わせるが、どのホムンクルスも同じと心を開かなかった<ref group="出" name="『Fate/stay night[UBW] Animation Elements』p.23-27" />。その後[[ヘラクレス|バーサーカー]]と契約する。大聖杯の補助無しにバーサーカーを維持する為、彼が指先を動かすだけで悲鳴を上げる毎日で、イリヤの口から出るのは彼への罵倒だけであった。しかしバーサーカーも彼女が話し掛けるのは自分だけであることを見抜いていた。苛烈な訓練によって、人格を失っているはずのバーサーカーと強固な絆を得る。
:聖杯戦争が近付き、バーサーカーの制御に慣れると、苦痛の仕返しとして彼から理性を奪い完全に狂戦士として扱う。それでもイリヤが頼れるのは彼だけであった。
:聖杯戦争が近付き、バーサーカーの制御に慣れると、苦痛の仕返しとして彼から理性を奪い完全に狂戦士として扱う。それでもイリヤが頼れるのは彼だけであった。
:こうした第五次聖杯戦争までの手術と訓練が元で、臓硯曰く1年と保たない急造の体となる。
:こうした第五次聖杯戦争までの手術と訓練が元で、臓硯曰く1年と保たない急造の体となる。
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:[[聖杯戦争]]の為だけに育てられており、常識や倫理観に乏しい。聖杯戦争のルールに従い、日中は休戦し、無関係な者には手を出さない一方で、関係があればマスターでなくなっていても殺しにかかる。敵には嗜虐的だが、身内には愛情深い一面を見せる。ナチュラルに天使で、ナチュラルに悪魔。
:[[聖杯戦争]]の為だけに育てられており、常識や倫理観に乏しい。聖杯戦争のルールに従い、日中は休戦し、無関係な者には手を出さない一方で、関係があればマスターでなくなっていても殺しにかかる。敵には嗜虐的だが、身内には愛情深い一面を見せる。ナチュラルに天使で、ナチュラルに悪魔。
:普段の立ち居振る舞いは幼い少女然としているものの、魔術師・貴族の姫として威厳のある態度をとったり、実年齢は[[衛宮士郎|士郎]]より少し上であるため、「妹」ではなく「姉」としての顔を垣間見せる時もあるなど、様々な側面を併せ持つ。
:普段の立ち居振る舞いは幼い少女然としているものの、魔術師・貴族の姫として威厳のある態度をとったり、実年齢は[[衛宮士郎|士郎]]より少し上であるため、「妹」ではなく「姉」としての顔を垣間見せる時もあるなど、様々な側面を併せ持つ。
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:ホムンクルスとして現実的な物の見方をする。切嗣に捨てられたと思ってもその場で泣き出さず、淡々と受け入れていたのもその表れ。<ref group="出" name="『Fate/stay night[UBW] Animation Elements』p.23-27"/>他方で頭に血が上ると後先考えなくなり、これがFateルートとUBWルートでの敗因になった。
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:ホムンクルスとして現実的な物の見方をする。切嗣に捨てられたと思ってもその場で泣き出さず、淡々と受け入れていたのもその表れ<ref group="出" name="『Fate/stay night[UBW] Animation Elements』p.23-27"/>。他方で頭に血が上ると後先考えなくなり、これがFateルートとUBWルートでの敗因になった。
:長いこと一人で過ごして来たこともあり、人付き合いは下手。士郎から殺し殺されの関係でお話しはできないと断られると、狼狽えて、進んで殺されようとしていたのを助けたと恩着せがましく言い返す。また士郎の周りの人間が次々と失われようとしていると知りながら、そんなことより遊ぼうと誘って、彼を怒らせたこともある。言い合いになると凛に涙目になるまで追い込まれる一幕も。
:長いこと一人で過ごして来たこともあり、人付き合いは下手。士郎から殺し殺されの関係でお話しはできないと断られると、狼狽えて、進んで殺されようとしていたのを助けたと恩着せがましく言い返す。また士郎の周りの人間が次々と失われようとしていると知りながら、そんなことより遊ぼうと誘って、彼を怒らせたこともある。言い合いになると凛に涙目になるまで追い込まれる一幕も。
:年相応に性には興味があるらしく、リーゼリットが体型を褒められているのを知ると寂しそうにし<ref group="出">『コンプティーク』2005年8月号付録「Fate/secret book」p.40</ref>、バーサーカーには[[アルトリア・ペンドラゴン|セイバー]]や[[遠坂凛]]を犯す様に嗾けている<ref group="注">『Fate/stay night[Réalta Nua]』では規制がかかり、性的暴行とは分からない表現に差し替えられている。</ref>。
:年相応に性には興味があるらしく、リーゼリットが体型を褒められているのを知ると寂しそうにし<ref group="出">『コンプティーク』2005年8月号付録「Fate/secret book」p.40</ref>、バーサーカーには[[アルトリア・ペンドラゴン|セイバー]]や[[遠坂凛]]を犯す様に嗾けている<ref group="注">『Fate/stay night[Réalta Nua]』では規制がかかり、性的暴行とは分からない表現に差し替えられている。</ref>。
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:魔力タンクとしては比肩する者が居ない一方で、人体としては極端に歪になっている。上述の成長不良、短命の他、設計段階で走ることは想定されておらず、一日の半分は睡眠という名の定期的な機能停止に費やす<ref group="出">「〜無限の解析〜」『コンプティーク』2005年4月号</ref>。
:魔力タンクとしては比肩する者が居ない一方で、人体としては極端に歪になっている。上述の成長不良、短命の他、設計段階で走ることは想定されておらず、一日の半分は睡眠という名の定期的な機能停止に費やす<ref group="出">「〜無限の解析〜」『コンプティーク』2005年4月号</ref>。
:;エンゲルリート(天使の詩)<ref group="注">『Fate/stay night[UBW] Animation Material Ⅰ』では「エ'''ル'''ゲ'''ン'''リート」、『Fate/stay night[UBW] Animation Elements』では「エ'''ン'''ゲ'''ル'''リート」。ドイツ語としては後者が正しい。</ref>
:;エンゲルリート(天使の詩)<ref group="注">『Fate/stay night[UBW] Animation Material Ⅰ』では「エ'''ル'''ゲ'''ン'''リート」、『Fate/stay night[UBW] Animation Elements』では「エ'''ン'''ゲ'''ル'''リート」。ドイツ語としては後者が正しい。</ref>
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:: TVアニメ版『Fate/stay night[UBW]』で披露した、髪の毛を媒介とした鳥型の[[使い魔]]の術式。鳥の名は『シュトルヒリッター(コウノトリの騎士)』。これはオートで追尾するビットに近い、自立浮遊砲台の小型の使い魔で、小型ながら魔力の生成すら可能な代物。凛は「ミニ魔術師」と称した。光弾を撃つ銃身と、それを固定する浮遊する本体の2パーツで構成されている。銃身部分は剣のようにも見え、実際、本体で生た光弾を飛ばすバレルであり、近接戦闘では剣として使用される。射出する普通の光弾をツェーレ(涙)、剣状に変形して、剣部分を撃ち出す光弾をデーゲン(剣)と呼ぶ。デーゲンはバレルそのものを弾丸として打ち出すため、大威力だが、撃つと使い魔は銃身を失い自壊する。<ref group="出" name="AE#03">「#03 初戦」『Fate/stay night[UBW] Animation Elements』p.5</ref>
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:: TVアニメ版『Fate/stay night[UBW]』で披露した、髪の毛を媒介とした鳥型の[[使い魔]]の術式。鳥の名は『シュトルヒリッター(コウノトリの騎士)』。これはオートで追尾するビットに近い、自立浮遊砲台の小型の使い魔で、小型ながら魔力の生成すら可能な代物。凛は「ミニ魔術師」と称した。光弾を撃つ銃身と、それを固定する浮遊する本体の2パーツで構成されている。銃身部分は剣のようにも見え、実際、本体で生た光弾を飛ばすバレルであり、近接戦闘では剣として使用される。射出する普通の光弾をツェーレ(涙)、剣状に変形して、剣部分を撃ち出す光弾をデーゲン(剣)と呼ぶ。デーゲンはバレルそのものを弾丸として打ち出すため、大威力だが、撃つと使い魔は銃身を失い自壊する<ref group="出" name="AE#03">「#03 初戦」『Fate/stay night[UBW] Animation Elements』p.5</ref>。
:: 劇場版『Fate/stay night[HF]』でも門を閉ざすのに髪の毛を操っている。
:: 劇場版『Fate/stay night[HF]』でも門を閉ざすのに髪の毛を操っている。
::『Fate/Grand Order』によると、この魔術には[[アイリスフィール・フォン・アインツベルン|針金から作られたもの]]も含まれる。
::『Fate/Grand Order』によると、この魔術には[[アイリスフィール・フォン・アインツベルン|針金から作られたもの]]も含まれる。
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:元々士郎が好きだったのもあるだろうが、家族からの愛情をほとんど知らなかった彼女にとって、家族に助けられたことがとても嬉しかったのかもしれない。
:元々士郎が好きだったのもあるだろうが、家族からの愛情をほとんど知らなかった彼女にとって、家族に助けられたことがとても嬉しかったのかもしれない。
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;『―――バーサーカーは強いね』
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;『───バーサーカーは強いね』
:UBWルートにて。届かないはずの、狂戦士の心に届いた純粋な言葉。
:UBWルートにて。届かないはずの、狂戦士の心に届いた純粋な言葉。
:魔力を供給する聖杯の出現二ヶ月前から召喚し、身を削りながら過ごした日々により、第五次の主従の中でも絆は特に強い。
:魔力を供給する聖杯の出現二ヶ月前から召喚し、身を削りながら過ごした日々により、第五次の主従の中でも絆は特に強い。
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:胸を張ってドヤ顔をしているイリヤを想像すると実に微笑ましい光景だが、同時にセラの心境を思うと同情を禁じえない。
:胸を張ってドヤ顔をしているイリヤを想像すると実に微笑ましい光景だが、同時にセラの心境を思うと同情を禁じえない。
−
;「えっ―――そ、そんなの言われても困るっ。わたし、どっちもいっぱいだもの。シロウと話せるのは楽しいけど、やっぱり許してなんかあげないんだから、どっちかを取るなんてできない」
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;「えっ───そ、そんなの言われても困るっ。わたし、どっちもいっぱいだもの。シロウと話せるのは楽しいけど、やっぱり許してなんかあげないんだから、どっちかを取るなんてできない」
:同上。士郎に「自分と話すことより、自分と殺し合うほうが好きか?」と聞かれ、そんなこと選べないとイリヤは答える。
:同上。士郎に「自分と話すことより、自分と殺し合うほうが好きか?」と聞かれ、そんなこと選べないとイリヤは答える。
:自分を裏切った切嗣の息子である士郎を許せないという気持ちも本物だが、自分のきょうだいである「お兄ちゃん」と話せることが楽しいという気持ちも本物。その自身の複雑な感情に、イリヤは戸惑う。
:自分を裏切った切嗣の息子である士郎を許せないという気持ちも本物だが、自分のきょうだいである「お兄ちゃん」と話せることが楽しいという気持ちも本物。その自身の複雑な感情に、イリヤは戸惑う。
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:同上。衛宮邸に招かれ嬉々として探検するも、切嗣はどこにも見付けられなかった。イリヤは彼を殺すことも、抱きしめてもらうこともできない。呟き、自分でも何か分からないまま涙するイリヤに、士郎は何も言えなかった。
:同上。衛宮邸に招かれ嬉々として探検するも、切嗣はどこにも見付けられなかった。イリヤは彼を殺すことも、抱きしめてもらうこともできない。呟き、自分でも何か分からないまま涙するイリヤに、士郎は何も言えなかった。
−
;――――ううん、シロウは死なないよ。だって、この門を閉じるのは私だから。<br>――――ね。シロウは生きたい? どんな命になっても、どんなカタチになっても、シロウはまだ生きていたい?<br>――――うん。良かった、わたしもそうしたかった。 私よりシロウに、これからを生きてほしかったから。
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;────ううん、シロウは死なないよ。だって、この門を閉じるのは私だから。<br>────ね。シロウは生きたい? どんな命になっても、どんなカタチになっても、シロウはまだ生きていたい?<br>────うん。良かった、わたしもそうしたかった。 私よりシロウに、これからを生きてほしかったから。
: HFルート最終盤にて、士郎は言峰との戦いを制するも、その身体はボロボロ、記憶も摩耗しきり、意識も途絶えかけながらも、歪んだ大聖杯を破壊しなければ桜に幸福は訪れない。
: HFルート最終盤にて、士郎は言峰との戦いを制するも、その身体はボロボロ、記憶も摩耗しきり、意識も途絶えかけながらも、歪んだ大聖杯を破壊しなければ桜に幸福は訪れない。
: 死を覚悟して大聖杯を破壊しようとするが、イリヤはそれを制止した。それでも桜を一人にしないために「生きたい」と願った士郎に救いの手を差し伸べるかのように。
: 死を覚悟して大聖杯を破壊しようとするが、イリヤはそれを制止した。それでも桜を一人にしないために「生きたい」と願った士郎に救いの手を差し伸べるかのように。
−
;―――ううん。言ったよね、兄貴は妹を守るもんなんだって。<br>……ええ。私はお姉ちゃんだもん。なら、弟を守らなくっちゃ。
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;───ううん。言ったよね、兄貴は妹を守るもんなんだって。<br>……ええ。私はお姉ちゃんだもん。なら、弟を守らなくっちゃ。
: 同上。士郎は思い出せないイリヤの名前を叫びながら「やめろ」と何度も訴え続けたが、イリヤはこの言葉と命を士郎に贈り、綺麗な笑顔を残して士郎の代わりに聖杯を封じ、消滅する。
: 同上。士郎は思い出せないイリヤの名前を叫びながら「やめろ」と何度も訴え続けたが、イリヤはこの言葉と命を士郎に贈り、綺麗な笑顔を残して士郎の代わりに聖杯を封じ、消滅する。
: 士郎は大切な『姉』を失うまいと叫び、イリヤは大切な『弟』を失わないために命を賭した。凛と桜の間に強い絆があったように、この歪な姉弟の間にも確かに強い絆があったのだろう。
: 士郎は大切な『姉』を失うまいと叫び、イリヤは大切な『弟』を失わないために命を賭した。凛と桜の間に強い絆があったように、この歪な姉弟の間にも確かに強い絆があったのだろう。
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===Fate/hollow ataraxia===
===Fate/hollow ataraxia===
−
;「こんばんはー! みんな元気? わたしがいない間にシロウと仲良くしてる?<br> え、してる? うんうん、良きかな良きかな。―――殺すわ」
+
;「こんばんはー! みんな元気? わたしがいない間にシロウと仲良くしてる?<br> え、してる? うんうん、良きかな良きかな。───殺すわ」
:この可愛さと恐ろしさが素晴らしい。
:この可愛さと恐ろしさが素晴らしい。
−
;「<ruby>突撃<rb></rb><rt>ロース</rt></ruby>――――蹴散らしなさい、バーサーカー!」
+
;「<ruby>突撃<rb></rb><rt>ロース</rt></ruby>────蹴散らしなさい、バーサーカー!」
:涼やかに軽やかに、だが断固として響く下知の声。応じて轟くは、山をも砕く大暴力。四夜の終末、ただ一度の見せ場に、今まで静観を保ち続けた主従は存分に暴れ駆ける。
:涼やかに軽やかに、だが断固として響く下知の声。応じて轟くは、山をも砕く大暴力。四夜の終末、ただ一度の見せ場に、今まで静観を保ち続けた主従は存分に暴れ駆ける。
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:しかしアイリ自身はイリヤとは関係無しに息子認定していた。
:しかしアイリ自身はイリヤとは関係無しに息子認定していた。
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;「ば――そ、そんなコトないもん!<br> 私が大好きなのはお母様とシロウだけなんだから! キリツグなんて、ちょっとしか好きじゃない!」
+
;「ば──そ、そんなコトないもん!<br> 私が大好きなのはお母様とシロウだけなんだから! キリツグなんて、ちょっとしか好きじゃない!」
:カレンシナリオにて。アイリに本当はお父さん大好きだと言われ反論する。
:カレンシナリオにて。アイリに本当はお父さん大好きだと言われ反論する。
:反論するし、そっけない態度とるけど嫌いとは言わない。
:反論するし、そっけない態度とるけど嫌いとは言わない。
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== メモ ==
== メモ ==
*聖杯によって実体化するはずのサーヴァント、イリヤが大聖杯が起動する2ヶ月前からバーサーカーを召喚出来ていたのは、大聖杯に貯まっていた魔力をちょっと拝借&アインツベルンならではのチート行為によるもの。アハト翁も2ヶ月も前にイリヤが成功させるとは思ってもいなかった。
*聖杯によって実体化するはずのサーヴァント、イリヤが大聖杯が起動する2ヶ月前からバーサーカーを召喚出来ていたのは、大聖杯に貯まっていた魔力をちょっと拝借&アインツベルンならではのチート行為によるもの。アハト翁も2ヶ月も前にイリヤが成功させるとは思ってもいなかった。
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*イリヤという名について、奈須氏は「なんか知らないけど、サラッと決まった名前。自分的には珍しい」と述べている。<ref group="出">「TYPE-MOONアレ辞典-イリヤ」『Fate/side side materiale 2』p.16</ref>
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*イリヤという名について、奈須氏は「なんか知らないけど、サラッと決まった名前。自分的には珍しい」と述べている<ref group="出">「TYPE-MOONアレ辞典-イリヤ」『Fate/side side materiale 2』p.16</ref>。
*「タイガー道場」によると、『Fate/stay night』でのイリヤによるバッドエンドの数は2位以下。但し実際にカウントすると同率1位になるとも。まあデッドエンドは0回だからね?
*「タイガー道場」によると、『Fate/stay night』でのイリヤによるバッドエンドの数は2位以下。但し実際にカウントすると同率1位になるとも。まあデッドエンドは0回だからね?
*本来は専用ルートがUBWルートの次に予定されていた<ref group="出">「輝かしい星が見る夢 奈須きのこインタビュー-『Fate/stay night』が目指した場所」『ビジュアルノベルの星霜圏』</ref>が、諸般の事情で「Heaven's Feel」として桜ルートと統合された。元のルートではイリヤの下着も出る予定で、そのラフが『Fate/side material』などで公開されている。
*本来は専用ルートがUBWルートの次に予定されていた<ref group="出">「輝かしい星が見る夢 奈須きのこインタビュー-『Fate/stay night』が目指した場所」『ビジュアルノベルの星霜圏』</ref>が、諸般の事情で「Heaven's Feel」として桜ルートと統合された。元のルートではイリヤの下着も出る予定で、そのラフが『Fate/side material』などで公開されている。
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**「タイガー道場すぺしゃる」でFateルートのその後を突っ込まれた時も言葉を濁らせている。
**「タイガー道場すぺしゃる」でFateルートのその後を突っ込まれた時も言葉を濁らせている。
*TVアニメ版『Unlimited Blade Works』のリアルタイム視聴会イベントの裏話より。第3話でイリヤが使役していた鳥型の[[使い魔]]は、奈須きのこ氏がコンテ段階では10羽ぐらい描いていた。その10羽が円を描いて波動砲みたいな攻撃をする初期設定だったが、凛がやられてしまうということで没になったらしい。
*TVアニメ版『Unlimited Blade Works』のリアルタイム視聴会イベントの裏話より。第3話でイリヤが使役していた鳥型の[[使い魔]]は、奈須きのこ氏がコンテ段階では10羽ぐらい描いていた。その10羽が円を描いて波動砲みたいな攻撃をする初期設定だったが、凛がやられてしまうということで没になったらしい。
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*アニメの初登場のシーンは、奈須きのこ氏の実況ツイートでは心霊現象扱いされている。<ref group = "出">「[https://twitter.com/fate_sn_anime/status/520970643555115008 Fate/stay night公式アカウントTwitter2014年10月12日1:14]」</ref>
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*アニメの初登場のシーンは、奈須きのこ氏の実況ツイートでは心霊現象扱いされている<ref group = "出">[https://twitter.com/fate_sn_anime/status/520970643555115008 Fate/stay night公式アカウントTwitter2014年10月12日1:14]</ref>。
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*タイガー道場の背景にある掛け軸の文字は桐原小鳥氏が書いたとのこと。<ref group = "出">「[https://twitter.com/kiriharakotori/status/1142801184534568960 桐原小鳥 2019年6月23日23:26 Twitter]」</ref>
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*タイガー道場の背景にある掛け軸の文字は桐原小鳥氏が書いたとのこと<ref group = "出">[https://twitter.com/kiriharakotori/status/1142801184534568960 桐原小鳥 2019年6月23日23:26 Twitter]</ref>。
*ギルガメッシュVSヘラクレスで何故イリヤは魔術で援護しなかったのか?という疑問がよくあるが、キャスターのサーヴァントと違い、生身の人間の魔術はAランクが限界であり、ギルガメッシュは宝物により対魔力A相当の守りも完備しているため足止めにすらならないためと思われる。実際、SNルートでイリヤは自分が把握していないサーヴァントがいることに怒りギルガメッシュに魔術で攻撃したが、魔術を反射する鏡の宝具であっさり跳ね返され返り討ちに合っている。
*ギルガメッシュVSヘラクレスで何故イリヤは魔術で援護しなかったのか?という疑問がよくあるが、キャスターのサーヴァントと違い、生身の人間の魔術はAランクが限界であり、ギルガメッシュは宝物により対魔力A相当の守りも完備しているため足止めにすらならないためと思われる。実際、SNルートでイリヤは自分が把握していないサーヴァントがいることに怒りギルガメッシュに魔術で攻撃したが、魔術を反射する鏡の宝具であっさり跳ね返され返り討ちに合っている。
348行目:
347行目:
:また、[[Fate/Apocrypha|聖杯大戦]]にて同じく[[フランケンシュタイン|バーサーカー]]の[[カウレス・フォルヴェッジ・ユグドミレニア|マスターになった青年]]も似たような台詞を口にしている。
:また、[[Fate/Apocrypha|聖杯大戦]]にて同じく[[フランケンシュタイン|バーサーカー]]の[[カウレス・フォルヴェッジ・ユグドミレニア|マスターになった青年]]も似たような台詞を口にしている。
;イリヤのデザインについて
;イリヤのデザインについて
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:[[レン]]が黒くて無垢なロリだった為、イリヤはその逆で白くて残酷なロリとしてデザインされた。<ref group="出">『TECH GIAN』2003年12月号付録「TYPE-MOON応援本」p.50</ref>奇しくも[[白レン]]とは類似点が多い。
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:[[レン]]が黒くて無垢なロリだった為、イリヤはその逆で白くて残酷なロリとしてデザインされた<ref group="出">『TECH GIAN』2003年12月号付録「TYPE-MOON応援本」p.50</ref>。奇しくも[[白レン]]とは類似点が多い。
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:表情のせいか、イリヤはツリ目と誤解されがち。アニメ版第1作のキャラクターデザインを務めた石原恵も、武内からイリヤの目はフラットと指示を受けたという。<ref group="出">「staff interview 02 石原恵」『Fate/stay night anime spiritual』p.120</ref>但し初期の版権絵では修正が間に合わなかったのか、ツリ目のイリヤが数度出ている。『ちびちゅき!』でも初登場時はツリ目だったが、後にフラットな目になっている。
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:表情のせいか、イリヤはツリ目と誤解されがち。アニメ版第1作のキャラクターデザインを務めた石原恵も、武内からイリヤの目はフラットと指示を受けたという<ref group="出">「staff interview 02 石原恵」『Fate/stay night anime spiritual』p.120</ref>。但し初期の版権絵では修正が間に合わなかったのか、ツリ目のイリヤが数度出ている。『ちびちゅき!』でも初登場時はツリ目だったが、後にフラットな目になっている。
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:人外感を出す為、立ち絵では向かって左側に前髪を付けない、瞳孔の部分に実線を引かないといった工夫が図られている。<ref group="出" name="「奈須きのこ&武内崇キャラクター別対談」『Fate/complete material Ⅱ Character material.』p.61" />もっとも近年はアニメ版『プリズマ☆イリヤ』に寄せてか前髪が付くこともあり、絵柄の変化で他キャラの瞳孔にも線は描かれなくなっている。
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:人外感を出す為、立ち絵では向かって左側に前髪を付けない、瞳孔の部分に実線を引かないといった工夫が図られている<ref group="出" name="「奈須きのこ&武内崇キャラクター別対談」『Fate/complete material Ⅱ Character material.』p.61" />。もっとも近年はアニメ版『プリズマ☆イリヤ』に寄せてか前髪が付くこともあり、絵柄の変化で他キャラの瞳孔にも線は描かれなくなっている。
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:当初イリヤは黒タイツを履いていたが、ストッキングを履いているキャラが多い為、素足に変更された。<ref group="出">「イリヤスフィール・フォン・アインツベルン」『Fate/side material』p.35</ref><del>寒くない?</del>『Fate/Grand Order』のシトナイは晴れて黒タイツ着用となった。
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:当初イリヤは黒タイツを履いていたが、ストッキングを履いているキャラが多い為、素足に変更された<ref group="出">「イリヤスフィール・フォン・アインツベルン」『Fate/side material』p.35</ref>。<del>寒くない?</del>『Fate/Grand Order』のシトナイは晴れて黒タイツ着用となった。
;誕生日について
;誕生日について
:イリヤの誕生日が公式に明かされたことはない。
:イリヤの誕生日が公式に明かされたことはない。
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:11月20日説の初出は不明だが、2009年<ref group="出">Tomoaki712,2009,「11月20日」 ([https://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=11%E6%9C%8820%E6%97%A5&diff=prev&oldid=28587099 2009-10-20T09:50Zの版の差分])『ウィキペディア日本語版』</ref>頃から広まり、2010年12月の『[[まほうつかいの箱|ひびちからじお]]』にてイリヤの誕生日が祝われる投稿が採用され、2016年にはufotableがイリヤの誕生日を祝うツイートをする<ref group="出">「[https://twitter.com/ufotable/status/800248669266014210 ufotableの2016年11月20日のツイート]」</ref>など、半ば公式設定として定着しているのが実情である。
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:11月20日説の初出は不明だが、2009年<ref group="出">Tomoaki712,2009,「11月20日」 ([https://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=11%E6%9C%8820%E6%97%A5&diff=prev&oldid=28587099 2009-10-20T09:50Zの版の差分])『ウィキペディア日本語版』</ref>頃から広まり、2010年12月の『[[まほうつかいの箱|ひびちからじお]]』にてイリヤの誕生日が祝われる投稿が採用され、2016年にはufotableがイリヤの誕生日を祝うツイートをする<ref group="出">[https://twitter.com/ufotable/status/800248669266014210 ufotableの2016年11月20日のツイート]</ref>など、半ば公式設定として定着しているのが実情である。
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:『[[Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ]]』作者のひろやま氏はファンからの質問<ref group="出">「[https://twitter.com/Imashou/status/32109030906269697 imaaの2011年2月1日のツイート]」</ref>に対し「原作イリヤの誕生日は11月20日である」旨の発言をしていた<ref group="出">「[https://twitter.com/hiroshi_/status/32135810123972608 ひろやまひろしの2011年2月1日のツイート]」(リンク切れ)</ref>が、後にこれを撤回し「正しい誕生日は不明(未公開)」と述べている<ref group="出">「[https://twitter.com/hiroshi_/status/427039844074680320 ひろやまひろしの2014年1月25日のツイート]」(リンク切れ)</ref>。
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:『[[Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ]]』作者のひろやま氏はファンからの質問<ref group="出">[https://twitter.com/Imashou/status/32109030906269697 imaaの2011年2月1日のツイート]</ref>に対し「原作イリヤの誕生日は11月20日である」旨の発言をしていた<ref group="出">[https://twitter.com/hiroshi_/status/32135810123972608 ひろやまひろしの2011年2月1日のツイート](リンク切れ)</ref>が、後にこれを撤回し「正しい誕生日は不明(未公開)」と述べている<ref group="出">[https://twitter.com/hiroshi_/status/427039844074680320 ひろやまひろしの2014年1月25日のツイート](リンク切れ)</ref>。
== 脚注 ==
== 脚注 ==