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| サーヴァントの意思を補助する形の令呪、特に戦闘関連にそれを使用することは、サーヴァントにとっても利となる場合がある。単なる「命令の強制」だけであるならサーヴァントにとってデメリットでしかないが、そういったメリットもあることが、サーヴァントが招かれるにあたって令呪を拒否せず受け入れる要因となっている。<br>言わばサーヴァントにとっても令呪は「切り札」となりうるものである。そのため、それを弁えているサーヴァントが、くだらない命令に令呪を使おうとするマスターを戒めるといった場面も作品中で描かれている。 | | サーヴァントの意思を補助する形の令呪、特に戦闘関連にそれを使用することは、サーヴァントにとっても利となる場合がある。単なる「命令の強制」だけであるならサーヴァントにとってデメリットでしかないが、そういったメリットもあることが、サーヴァントが招かれるにあたって令呪を拒否せず受け入れる要因となっている。<br>言わばサーヴァントにとっても令呪は「切り札」となりうるものである。そのため、それを弁えているサーヴァントが、くだらない命令に令呪を使おうとするマスターを戒めるといった場面も作品中で描かれている。 |
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− | 令呪の命令は絶対、とは言われるが、いくつかの条件が合った場合によっては、「絶対」とはいかないのが実際である。<br>令呪の強制力は、命令した内容が明確であったり瞬間的であれば強くなり、曖昧であったり長期間に渡る命令であれば弱くなる。そして、令呪の命令に対しサーヴァントは、それが不本意な命令であれば、拒否するために抵抗する、ということ自体は可能なのである。<br>サーヴァントの意思に沿わず、かつ曖昧で長期間に渡るという悪条件が揃えば、令呪の命令といえど絶対ではない。しかし逆に言えば、そういった特殊な条件でもない限り、令呪の「サーヴァントに対する絶対命令権」という謳い文句に偽りはない。いかにサーヴァントの意思に沿わずとも、その命令が明確で瞬間的であれば、ほぼ抵抗を許さず強制できる。<br>端的な例が「サーヴァントに自害を強制する」という命令であり、マスターにとってサーヴァントが都合の悪い存在となった場合、マスターはいつでもサーヴァントの意思を無視して切り捨てることができる。(これがあるため、作中で自分のマスターを直接殺害したサーヴァントの多くは、全ての令呪を使い切らせた状態で実行している)。<br>ただし、自らが死ぬリスクを度外視したり、自害行動後でも即死せず一定の戦闘が可能なサーヴァントの場合、令呪を持ったままのマスターの殺害も可能である。<br>また、そもそも令呪を使用される前にマスターを殺傷することで令呪の命令を防ぐ、という対抗手段も存在する。実際、[[アサシン (Apocrypha・黒)|黒のアサシン]]は[[相良豹馬]]の「自害しろ」という命令をされる寸前に豹馬の下顎を斬り落とすことで、令呪を未然に防いでいる。また、全英霊最速の[[ライダー (Apocrypha・黒)|赤のライダー]]はそのずば抜けた敏捷性ゆえに、彼の視界に入っているならば令呪の使用も間に合わずマスターを殺害することが可能とされている。<br>その他、セイバールートのバッドエンドの一つには、[[セイバー]]が[[衛宮士郎|士郎]]を手にかけるというものもある。 | + | 令呪の命令は絶対、とは言われるが、いくつかの条件が合った場合によっては、「絶対」とはいかないのが実際である。<br>令呪の強制力は、命令した内容が明確であったり瞬間的であれば強くなり、曖昧であったり長期間に渡る命令であれば弱くなる。そして、令呪の命令に対しサーヴァントは、それが不本意な命令であれば、拒否するために抵抗する、ということ自体は可能なのである。<br>サーヴァントの意思に沿わず、かつ曖昧で長期間に渡るという悪条件が揃えば、令呪の命令といえど絶対ではない。しかし逆に言えば、そういった特殊な条件でもない限り、令呪の「サーヴァントに対する絶対命令権」という謳い文句に偽りはない。いかにサーヴァントの意思に沿わずとも、その命令が明確で瞬間的であれば、ほぼ抵抗を許さず強制できる。<br>端的な例が「サーヴァントに自害を強制する」という命令であり、マスターにとってサーヴァントが都合の悪い存在となった場合、マスターはいつでもサーヴァントの意思を無視して切り捨てることができる。(これがあるため、作中で自分のマスターを直接殺害したサーヴァントの多くは、全ての令呪を使い切らせた状態で実行している)。<br>ただし、自らが死ぬリスクを度外視したり、自害行動後でも即死せず一定の戦闘が可能なサーヴァントの場合、令呪を持ったままのマスターの殺害も可能である。<br>また、そもそも令呪を使用される前にマスターを殺傷、もしくは令呪に宿る腕を切り落とすことで令呪の命令を防ぐ、という対抗手段も存在する。実際、[[アサシン (Apocrypha・黒)|黒のアサシン]]は[[相良豹馬]]の「自害しろ」という命令をされる寸前に豹馬の下顎を斬り落とすことで、[[バーサーカー (帝都聖杯奇譚)]]は同じく[[間桐慎二|間桐少佐]]の「自害しろ」という命令をされる寸前に右腕を切り落とす事で令呪を未然に防いでいる。また、全英霊最速の[[アキレウス|赤のライダー]]はそのずば抜けた敏捷性ゆえに、彼の視界に入っているならば令呪の使用も間に合わずマスターを殺害することが可能とされている。<br>その他、セイバールートのバッドエンドの一つには、[[セイバー]]が[[衛宮士郎|士郎]]を手にかけるというものもある。 |
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| なお、令呪は事実上現代の魔術師には魔術で干渉できない、とされている対魔力Aのサーヴァント(セイバー等)にも干渉する事が可能。これは単純に令呪の魔力がAランクを超えるということではなく、魔力による強制力以外にもサーヴァントは召喚の際に「令呪を受け入れる」という契約を交わしているためである。 | | なお、令呪は事実上現代の魔術師には魔術で干渉できない、とされている対魔力Aのサーヴァント(セイバー等)にも干渉する事が可能。これは単純に令呪の魔力がAランクを超えるということではなく、魔力による強制力以外にもサーヴァントは召喚の際に「令呪を受け入れる」という契約を交わしているためである。 |
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− | ただし対魔力が令呪に対して完全に無力と言う訳ではなく、高い対魔力スキルを持っていれば意に沿わぬ命令に反発する事が可能。マスター側はこの場合、重ねて使用する事でさらなる強制力を発揮することができる。<br>抵抗の実例としては『stay night』で[[キャスター]]がセイバーに下した絶対服従の令呪、『Zero』で[[衛宮切嗣|切嗣]]が同じくセイバーに下した聖杯破壊の令呪が挙げられる。<br>どちらにおいても、セイバーは1画目の命令に対して強い抵抗を示すと同時に、重ねられた2画目の命令に屈してしまっている。<br>『Apocrypha』においても[[ライダー (Apocrypha・黒)|黒のライダー]]の心情を現す文に「令呪も魔術の一種である以上、自身の対魔力スキルで弾く事も出来ようが」「仮令(たとえ)Aランクであっても逆らうのは一画が限度」「二画使用されれば、どんな命令にも従わなければならない」と言うものがある。<br>加えて、対魔力Aですら全身全霊をもって抵抗しても、命令を一時的に受け付けずに時間を稼ぐのが限界。戦闘中に咄嗟に使用された場合等には抵抗出来ない。 | + | ただし対魔力が令呪に対して完全に無力と言う訳ではなく、高い対魔力スキルを持っていれば意に沿わぬ命令に反発する事が可能。マスター側はこの場合、重ねて使用する事でさらなる強制力を発揮することができる。<br>抵抗の実例としては『stay night』で[[キャスター]]がセイバーに下した絶対服従の令呪、『Zero』で[[衛宮切嗣|切嗣]]が同じくセイバーに下した聖杯破壊の令呪が挙げられる。<br>どちらにおいても、セイバーは1画目の命令に対して強い抵抗を示すと同時に、重ねられた2画目の命令に屈してしまっている。<br>『Apocrypha』においても[[アストルフォ|黒のライダー]]の心情を現す文に「令呪も魔術の一種である以上、自身の対魔力スキルで弾く事も出来ようが」「仮令(たとえ)Aランクであっても逆らうのは一画が限度」「二画使用されれば、どんな命令にも従わなければならない」と言うものがある。<br>加えて、対魔力Aですら全身全霊をもって抵抗しても、命令を一時的に受け付けずに時間を稼ぐのが限界。戦闘中に咄嗟に使用された場合等には抵抗出来ない。 |
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| 逆に、令呪を使用するマスターが高い能力を持っている場合、本来令呪では通用しない命令を強制する事も可能となる。<br>『stay night』プロローグでは、凛の令呪使用について「『絶対服従』と言う曖昧かつ長期にわたる命令は本来は無効であるはずだが『逆らうと能力が1ランク下がる』程度の強制力を感じている」と言うことを、令呪の対象者である[[アーチャー]]自身が丁寧に説明してくれる。 | | 逆に、令呪を使用するマスターが高い能力を持っている場合、本来令呪では通用しない命令を強制する事も可能となる。<br>『stay night』プロローグでは、凛の令呪使用について「『絶対服従』と言う曖昧かつ長期にわたる命令は本来は無効であるはずだが『逆らうと能力が1ランク下がる』程度の強制力を感じている」と言うことを、令呪の対象者である[[アーチャー]]自身が丁寧に説明してくれる。 |
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| ==== Fate/Apocrypha ==== | | ==== Fate/Apocrypha ==== |
| ;[[ルーラー]] | | ;[[ルーラー]] |
− | :吸血鬼と化し暴走した[[ランサー (Apocrypha・黒)|黒のランサー]]を止める為、[[アーチャー (Apocrypha・黒)|黒のアーチャー]]と[[キャスター (Apocrypha・黒)|黒のキャスター]]、[[ランサー (Apocrypha・赤)|赤のランサー]]・[[アーチャー (Apocrypha・赤)|赤のアーチャー]]・[[ライダー (Apocrypha・赤)|赤のライダー]]の合計5騎に「黒のランサーの討伐」をそれぞれに1画ずつ消費して同時に命令。<br>黒のキャスターの『王冠・叡智の光』との戦いに赤のセイバーが協力した見返りとして、マスターである獅子劫に1画提供。<br>ジークの命を縮めないため、彼が「竜告令呪」で消費した分を黒のセイバー用の令呪から2画補填。 | + | :吸血鬼と化し暴走した[[ランサー (Apocrypha・黒)|黒のランサー]]を止める為、[[アーチャー (Apocrypha・黒)|黒のアーチャー]]と[[キャスター (Apocrypha・黒)|黒のキャスター]]、[[ランサー (Apocrypha・赤)|赤のランサー]]・[[アーチャー (Apocrypha・赤)|赤のアーチャー]]・[[アキレウス|赤のライダー]]の合計5騎に「黒のランサーの討伐」をそれぞれに1画ずつ消費して同時に命令。<br>黒のキャスターの『王冠・叡智の光』との戦いに赤のセイバーが協力した見返りとして、マスターである獅子劫に1画提供。<br>ジークの命を縮めないため、彼が「竜告令呪」で消費した分を黒のセイバー用の令呪から2画補填。 |
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| ;[[ゴルド・ムジーク・ユグドミレニア]] | | ;[[ゴルド・ムジーク・ユグドミレニア]] |
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| ;[[セレニケ・アイスコル・ユグドミレニア]] | | ;[[セレニケ・アイスコル・ユグドミレニア]] |
− | :[[ライダー (Apocrypha・黒)|黒のライダー]]にとって大切な存在となった[[ジーク]]に対する嫉妬と、彼女自身が持つ「美しい者を穢し、絶望に染めたい」という歪んだ欲望に駆られ、黒のライダーに「愛する友を自らの手で殺害しろ」と命じる。 | + | :[[アストルフォ|黒のライダー]]にとって大切な存在となった[[ジーク]]に対する嫉妬と、彼女自身が持つ「美しい者を穢し、絶望に染めたい」という歪んだ欲望に駆られ、黒のライダーに「愛する友を自らの手で殺害しろ」と命じる。 |
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| ;[[六導玲霞]] | | ;[[六導玲霞]] |
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| ;[[アーチャー (Prototype)|アーチャー]]のマスター | | ;[[アーチャー (Prototype)|アーチャー]]のマスター |
| :マスター階梯:五位、翼数:3枚羽、天使階級:「力天使」、刻印位置:左貌 | | :マスター階梯:五位、翼数:3枚羽、天使階級:「力天使」、刻印位置:左貌 |
− | ;[[ライダー (Prototype)|ライダー]]のマスター(伊勢三少年) | + | ;[[ペルセウス|ライダー]]のマスター(伊勢三少年) |
| :マスター階梯:三位、翼数:5枚羽、天使階級:「座天使」、刻印位置:左掌 | | :マスター階梯:三位、翼数:5枚羽、天使階級:「座天使」、刻印位置:左掌 |
| ;[[サンクレイド・ファーン]] | | ;[[サンクレイド・ファーン]] |