差分

66行目: 66行目:  
*[[ランサー|第五次聖杯戦争のランサー]]といい、彼といい、槍兵のサーヴァントとはケルト神話系の英霊を呼びだすことが多いのかもしれない。
 
*[[ランサー|第五次聖杯戦争のランサー]]といい、彼といい、槍兵のサーヴァントとはケルト神話系の英霊を呼びだすことが多いのかもしれない。
 
**聖杯に仮託する望みがなく、召喚に応じて戦うことそのものが聖杯戦争への参加動機という点や、序盤でセイバーを翻弄して手傷を負わせるという点でもstay nightへのオマージュの妙が窺える。しかし、最期までオマージュしなくてもいいだろうに…
 
**聖杯に仮託する望みがなく、召喚に応じて戦うことそのものが聖杯戦争への参加動機という点や、序盤でセイバーを翻弄して手傷を負わせるという点でもstay nightへのオマージュの妙が窺える。しかし、最期までオマージュしなくてもいいだろうに…
**Zero執筆の際、ランサーは最後までキャスティングに悩んだらしい。槍の伝承に加え、Fate(=不幸な運命9に沿った逸話がある英雄が欲しかったとのこと。また、冬木の聖杯戦争に召喚できるのは西洋の英霊のみという縛りも存在した。
+
**Zero執筆の際、ランサーは最後までキャスティングに悩んだらしい。槍の伝承に加え、Fate(=不幸な運命)に沿った逸話がある英雄が欲しかったとのこと。また、冬木の聖杯戦争に召喚できるのは西洋の英霊のみという縛りも存在した。
 
*作中では語られていないが、伝承では彼が主君と和解してから最期を迎えるまでには16年の間がある。その間は姫と結婚して寄り添い、子供も3人(4人とも言われる)も設けている。さすがに「これで不幸か?」という印象になってしまうためか省略されたと思われる。
 
*作中では語られていないが、伝承では彼が主君と和解してから最期を迎えるまでには16年の間がある。その間は姫と結婚して寄り添い、子供も3人(4人とも言われる)も設けている。さすがに「これで不幸か?」という印象になってしまうためか省略されたと思われる。
**フィンが彼を見殺しにしたのは変わらないが伝承によってその対応は様々。<br />死にかけの彼に向かって罵り侮蔑の言葉を投げかけるのもあれば、救おうとして水を掬うも土壇場で踏みとどまる等、対応は多岐に渡る。<br />TYPE-MOON世界のフィンはアニメ版、漫画版共に悪意を持って彼を見殺しにした方を採用している。
+
**フィンが彼を見殺しにしたのは変わらないが伝承によってその対応は様々。<br>死にかけの彼に向かって罵り侮蔑の言葉を投げかけるのもあれば、救おうとして水を掬うも土壇場で踏みとどまる等、対応は多岐に渡る。<br>TYPE-MOON世界のフィンはアニメ版、漫画版共に悪意を持って彼を見殺しにした方を採用している。
*伝説によれば、彼は二本の槍だけでなく二本の剣、モラルタ(「大いなる激情」の意)、ベガルタ(「小なる激情」の意)を所持していたとされる。<br />用語辞典には、ケイネスはむしろディルムッドがセイバーのクラスで召喚されるのを望んでいたのかも、と記されている。
+
*伝説によれば、彼は二本の槍だけでなく二本の剣、モラルタ(「大いなる激情」の意)、ベガルタ(「小なる激情」の意)を所持していたとされる。<br>用語辞典には、ケイネスはむしろディルムッドがセイバーのクラスで召喚されるのを望んでいたのかも、と記されている。
**伝承によると、二本の剣は共に養父であるドルイドのアンガスより贈られた物で、元々は妖精王マナマーン・マック・リールが所有していた。モラルタは一太刀ですべてを倒すと言われ、ベガルタの詳細は不明とされている。<br />伝承ではこれらの二剣二槍の武器を用い様々な敵と闘い、グラニアとの逃避行の時には空飛ぶ魔女を投げ槍で倒したり、巨人を倒すなど騎士団に所属してた時以上の武功を立てたという。<br />最も優れた組み合わせはゲイ・ジャルグとモラルタのようだが、クラスの都合で再現できない。<br />なお、彼が最期に魔猪の牙に倒れた時、携えていたのはゲイ・ボウとベガルタであったとされる。
+
**伝承によると、二本の剣は共に養父であるドルイドのアンガスより贈られた物で、元々は妖精王マナマーン・マック・リールが所有していた。モラルタは一太刀ですべてを倒すと言われ、ベガルタの詳細は不明とされている。<br>伝承ではこれらの二剣二槍の武器を用い様々な敵と闘い、グラニアとの逃避行の時には空飛ぶ魔女を投げ槍で倒したり、巨人を倒すなど騎士団に所属してた時以上の武功を立てたという。<br>最も優れた組み合わせはゲイ・ジャルグとモラルタのようだが、クラスの都合で再現できない。<br>なお、彼が最期に魔猪の牙に倒れた時、携えていたのはゲイ・ボウとベガルタであったとされる。
**騎士の鑑といえる人物であるが、本来は二槍流や二刀流だけでなく剣と槍を同時に扱うという、かなり変則的な戦闘方法の持ち主である。<br />この非常に珍しい得物の扱いは、英霊という歴戦の戦士もまず相手にした経験が無いという面で白兵戦にて絶大な効果を発揮し、セイバーはやりにくい闘い方と相当戸惑っていた。<br />ただし、「剣士」のクラスで現界した場合、今度は槍の方が使えなくなる可能性が高い。<br />アニメ版でケイネスが見たランサーの過去では、槍と剣を同時に装備している姿が確認出来る。
+
**騎士の鑑といえる人物であるが、本来は二槍流や二刀流だけでなく剣と槍を同時に扱うという、かなり変則的な戦闘方法の持ち主である。<br>この非常に珍しい得物の扱いは、英霊という歴戦の戦士もまず相手にした経験が無いという面で白兵戦にて絶大な効果を発揮し、セイバーはやりにくい闘い方と相当戸惑っていた。<br>ただし、「剣士」のクラスで現界した場合、今度は槍の方が使えなくなる可能性が高い。<br>アニメ版でケイネスが見たランサーの過去夢および第一期エンディングでは、槍と剣を同時に装備している姿が確認出来る。
 
***ライダーでありながら固有結界を所有するイスカンダル、王の財宝であらゆる宝具が使い放題のギルガメッシュを始めとし、複数の宝具や自クラスに相応しくない宝具を持っている英霊が多数いるにも関わらず彼が槍しか持ち込めなかったのは、クラス特性(ライダーやアーチャーは「宝具が強いクラス」となっているがランサーはそうではない)と知名度(イスカンダルやギルガメッシュに比べ、彼の日本での知名度は非常に低い)のせいだと思われる。
 
***ライダーでありながら固有結界を所有するイスカンダル、王の財宝であらゆる宝具が使い放題のギルガメッシュを始めとし、複数の宝具や自クラスに相応しくない宝具を持っている英霊が多数いるにも関わらず彼が槍しか持ち込めなかったのは、クラス特性(ライダーやアーチャーは「宝具が強いクラス」となっているがランサーはそうではない)と知名度(イスカンダルやギルガメッシュに比べ、彼の日本での知名度は非常に低い)のせいだと思われる。
*『unlimited codes』で両ランサーが対決すると、ディルムッドがクー・フーリンに畏敬を示す台詞が聞ける。<br />クー・フーリンも後輩となるディルムッドの腕を評価するような発言をする。この対戦カードでクー・フーリンが彼に勝利した場合、「これほどの傑物を私怨で取りこぼすとは魔が差したものだ」とフィン・マックールに苦言を呈している。
+
*『unlimited codes』で両ランサーが対決すると、ディルムッドがクー・フーリンに畏敬を示す台詞が聞ける。<br>クー・フーリンも後輩となるディルムッドの腕を評価するような発言をする。この対戦カードでクー・フーリンが彼に勝利した場合、「これほどの傑物を私怨で取りこぼすとは魔が差したものだ」とフィン・マックールに苦言を呈している。
**また、石化の[[魔眼]]に悩まされているライダーは、魔貌によって不自由な生を送ったランサーに、思うところがあるような言葉をかける。ちなみにキャスター曰く「これだから顔がいい男は!油断!ならないのよ!」とのこと
+
**また、石化の[[魔眼]]に悩まされているライダーは、魔貌によって不自由な生を送ったランサーに、思うところがあるような言葉をかける。ちなみにキャスター曰く「これだから顔がいい男は! 油断! ならないのよ!」とのこと
*仮に両ランサーが戦った場合、虚淵氏は「クー・フーリンの戦闘能力には一歩譲る」とコメント。<br />奈須氏は「同じランサーであるクーフーリンとディルムッドがガチンコで戦ったら、どっちが勝ちますか? 初登場時のクーフーリンはセイバーに押しまくられましたが、ディルムッドは逆に押してましたよね?ということはディルムッドのほうが強い……?」という質問に対して<br />「ディルムッドはマスターからのバックアップ(魔力供給量)が優れているので、単純な火力勝負ならディルムッドに軍配が上がるかと。日本ではどちらも地形効果はゼロですが、舞台がアイルランドならクーフーリンに一本かと」と回答しており、互いに見解に違いが出ている為にファンの間ではどちらが勝つのか物議を醸している。
+
*仮に両ランサーが戦った場合、虚淵氏は「クー・フーリンの戦闘能力には一歩譲る」とコメント。<br>奈須氏は「同じランサーであるクーフーリンとディルムッドがガチンコで戦ったら、どっちが勝ちますか? 初登場時のクーフーリンはセイバーに押しまくられましたが、ディルムッドは逆に押してましたよね? ということはディルムッドのほうが強い……?」という質問に対して<br>「ディルムッドはマスターからのバックアップ(魔力供給量)が優れているので、単純な火力勝負ならディルムッドに軍配が上がるかと。日本ではどちらも地形効果はゼロですが、舞台がアイルランドならクーフーリンに一本かと」と回答しており、互いに見解に違いが出ている為にファンの間ではどちらが勝つのか物議を醸している。
 
**各本編の時点でのお互いの長所としては、ディルムッドはマスターからの魔力供給が非常に優位な点、ランサーはゲイ・ボルグが強力かつ相性が良い(ディルムッドは幸運Eのためまず回避出来ない)点が挙げられるか。
 
**各本編の時点でのお互いの長所としては、ディルムッドはマスターからの魔力供給が非常に優位な点、ランサーはゲイ・ボルグが強力かつ相性が良い(ディルムッドは幸運Eのためまず回避出来ない)点が挙げられるか。
*聖杯戦争中、マスターとの関係に終始頭を痛める彼だが、両者の関係がこじれた原因は複数ある。その最たるものはソラウの横恋慕だが、彼に何の責任もなかったわけではない。<br />ケイネスは、彼の人格や思想を認める気が無く、サーヴァントはあくまで使い魔=戦いの道具であるとして、始終その様に扱おうとした。<br />ランサーの方も、マスターに求めるのは「忠義を受け入れる器」だけであり、ひいては一個人としてのマスターはどうでもよかった節があり、ケイネスの人格や思想と向き合おうとすらしなかった。<br />両者は、命を賭した戦場で共闘しなければならないパートナーでありながら、相互理解を怠った。このことも、彼らの敗因の一つである。<br />彼の望みはただ忠節の騎士として主に聖杯を捧げることのみ。これは間違いなく彼の本心であったのだが、マスターであるケイネスの価値観からすれば、「英霊は英霊なりに、聖杯を求める理由を持ち合わせているはず」であり「名のある英霊が誇りを曲げて人間風情の使い魔に身をやつすとなれば、何かよほどの理由がなければ辻褄が合わない」として、その望みを信じてはおらず、彼が自分に偽りを言っている、という認識だった。<br />また、ケイネスは彼が「いずれ本当の望みを叶えるために自分を出し抜こうとするのではないか」とも疑っていた。彼はいくら問い質されても頑なに「望みはない」と言うばかりで何故そう思うかを彼に説明しなかったし、ケイネスは「令呪があるのだからいざという時はどうとでもなる」として、彼の事情に深くは踏み込もうとしなかった。
+
*聖杯戦争中、マスターとの関係に終始頭を痛める彼だが、両者の関係がこじれた原因は複数ある。その最たるものはソラウの恋慕だが、彼に何の責任もなかったわけではない。<br>ケイネスは、彼の人格や思想を認める気が無く、サーヴァントはあくまで使い魔=戦いの道具であるとして、始終その様に扱おうとした。<br>ランサーの方も、マスターに求めるのは「忠義を受け入れる器」だけであり、ひいては一個人としてのマスターはどうでもよかった節があり、ケイネスの人格や思想と向き合おうとすらしなかった。<br>両者は、命を賭した戦場で共闘しなければならないパートナーでありながら、相互理解を怠った。このことも、彼らの敗因の一つである。<br>彼の望みはただ忠節の騎士として主に聖杯を捧げることのみ。これは間違いなく彼の本心であったのだが、マスターであるケイネスの価値観からすれば、「英霊は英霊なりに、聖杯を求める理由を持ち合わせているはず」であり「名のある英霊が誇りを曲げて人間風情の使い魔に身をやつすとなれば、何かよほどの理由がなければ辻褄が合わない」として、その望みを信じてはおらず、彼が自分に偽りを言っている、という認識だった。<br>また、ケイネスは彼が「いずれ本当の望みを叶えるために自分を出し抜こうとするのではないか」とも疑っていた。彼はいくら問い質されても頑なに「望みはない」と言うばかりで何故そう思うかを彼に説明しなかったし、ケイネスは「令呪があるのだからいざという時はどうとでもなる」として、彼の事情に深くは踏み込もうとしなかった。
**彼がここまで頑なに「騎士の誇り」にこだわったのは、緒戦でセイバーと戦ってしまったためとされている。<br />聖杯戦争が騎士の誉れを賭けた誇りある戦いの場ではなく、ただ奪い合うだけの凄惨な殺し合いでしかないという認識の下でありさえすれば、彼もあそこまで意固地にはならなかったとのこと。<br />尤も、仮に互いに理解してたとして生粋の騎士と魔術師が良い関係を築けるかどうかは疑問である。
+
**彼がここまで頑なに「騎士の誇り」にこだわったのは、緒戦でセイバーと戦ってしまったためとされている。<br>聖杯戦争が騎士の誉れを賭けた誇りある戦いの場ではなく、ただ奪い合うだけの凄惨な殺し合いでしかないという認識の下でありさえすれば、彼もあそこまで意固地にはならなかったとのこと。<br>尤も、仮に互いに理解してたとして生粋の騎士と魔術師が良い関係を築けるかどうかは疑問である。
 
*最後の慟哭もケイネスにとっては'''「主君に聖杯を献上すること」'''しか聞かされてないので「騎士の誇り」など今更言われた所で何の話か解らないし、文句言われる筋合もないので結局最後まで理解し合うことはなかった。
 
*最後の慟哭もケイネスにとっては'''「主君に聖杯を献上すること」'''しか聞かされてないので「騎士の誇り」など今更言われた所で何の話か解らないし、文句言われる筋合もないので結局最後まで理解し合うことはなかった。
 
*[[バーサーカー (第四次)|バーサーカー]]を相手にした場合、抜群に相性が良い。バーサーカーが戦闘でメインに使う宝具「騎士は徒手にて死せず」で宝具化される諸々の武器は、それが最初から宝具でもない限り、「破魔の紅薔薇」の前には無力となるためである。
 
*[[バーサーカー (第四次)|バーサーカー]]を相手にした場合、抜群に相性が良い。バーサーカーが戦闘でメインに使う宝具「騎士は徒手にて死せず」で宝具化される諸々の武器は、それが最初から宝具でもない限り、「破魔の紅薔薇」の前には無力となるためである。
 
*「必滅の黄薔薇」は治癒を阻害する呪いであるが、臓器移植に近いアインツベルンの魔術が効かないところを見ると自然再生だけでなくおよそ機能を取り戻そうとする働き全てを阻害する模様。
 
*「必滅の黄薔薇」は治癒を阻害する呪いであるが、臓器移植に近いアインツベルンの魔術が効かないところを見ると自然再生だけでなくおよそ機能を取り戻そうとする働き全てを阻害する模様。
 
**上級のサーヴァントは魔力を送れば自己治癒能力が高まるので、別にアインツベルンの錬金術を用いている訳ではない。
 
**上級のサーヴァントは魔力を送れば自己治癒能力が高まるので、別にアインツベルンの錬金術を用いている訳ではない。
*「アインツベルン相談室」では、ゼッちゃんを魅了したのと本編でのトラウマから自己逃避しようとした事に怒ったアイリによって、アサシン以上に弄り倒された。
+
*「アインツベルン相談室」では、ゼッちゃんを魅了したことと本編でのトラウマを忘却して逃避を図ったことに怒ったアイリによって、アサシン以上に弄り倒された。
*同じくアインツベルン相談室のゼッちゃんの寝言によるとバーサーカーには強いがライダーには弱いとの事。対人宝具しか持たない彼に取って多大な物量を誇るライダーの相手は厳しいという事と推測される。
+
*同じくアインツベルン相談室のゼッちゃんの寝言によるとバーサーカーには強いがライダーには弱いとの事。対人宝具しか持たない彼にとって多大な物量を誇るライダーの相手は厳しいという事と推測される。
 
**同時に高火力、広範囲の攻撃手段を持つセイバーはライダーとの相性が良いと語られている事がこの説の裏付けになっている。
 
**同時に高火力、広範囲の攻撃手段を持つセイバーはライダーとの相性が良いと語られている事がこの説の裏付けになっている。
 
*星の触覚たる妖精王(海神)マナナーンマクリルから託されたことを考慮に入れると、ゲイボウは神造兵装と言っていい、少なくともAランク相当の強大な神秘を有する宝具でもおかしくはない。が、作中ではBランクと低め。
 
*星の触覚たる妖精王(海神)マナナーンマクリルから託されたことを考慮に入れると、ゲイボウは神造兵装と言っていい、少なくともAランク相当の強大な神秘を有する宝具でもおかしくはない。が、作中ではBランクと低め。
653

回編集