13行目: |
13行目: |
| | | |
| ;略歴 | | ;略歴 |
− | :アッシリアの女帝。世界最古の毒殺者であり、夫であったニノス王を毒殺し、男を物にするために戦争を起こすなど、数十年に渡って暴政を敷いた。
| |
| :聖杯大戦においてシロウによって召喚され、彼と共に[[獅子劫界離|獅子劫]]を除いた赤のマスター達を傀儡とし、彼らのサーヴァントを使って暗躍している。 | | :聖杯大戦においてシロウによって召喚され、彼と共に[[獅子劫界離|獅子劫]]を除いた赤のマスター達を傀儡とし、彼らのサーヴァントを使って暗躍している。 |
| :ミレニア城塞攻略戦においては空中庭園からルーラーの妨害に当り、集中爆撃によってシロウの正体が露見しないよう努める。その後、[[スパルタクス|赤のバーサーカー]]の宝具によって半壊したミレニア城塞から、大聖杯を首尾よく奪取した。 | | :ミレニア城塞攻略戦においては空中庭園からルーラーの妨害に当り、集中爆撃によってシロウの正体が露見しないよう努める。その後、[[スパルタクス|赤のバーサーカー]]の宝具によって半壊したミレニア城塞から、大聖杯を首尾よく奪取した。 |
60行目: |
59行目: |
| | | |
| == 真名:セミラミス == | | == 真名:セミラミス == |
| + | :セミラミス。アッシリアの女帝。世界最古の毒殺者であり、夫であったニノス王を毒殺し、男を物にするために戦争を起こすなど、数十年に渡って暴政を敷いた。 |
| + | ===関連=== |
| + | ;バビロンの空中庭園 |
| + | :世界七不思議の一つ。紀元前600年ごろにバビロニアで実際に建設されたと思われる巨大庭園。名称から空に浮かぶ庭園のように思われるが、実際は高台に造られた屋上庭園である。 |
| + | :実際に敢行したのは、ネブカドネザル二世であると史実には記録されている。 |
| + | :実在していたという記録はあるのだがどこに建設されたのかもわからず、バビロンの遺跡から見つかった資料にも庭園の存在をほのめかすものはなかった為、本当に実在していたかは不明である。 |
| + | :なお、[[ジャンヌ・ダルク|ルーラー]]によれば、ネブカドネザル二世はセミラミスの使うような紛い物ではない、「本物の空中庭園」を宝具として所有するらしい。 |
| + | |
| + | ;王を毒殺した動機 |
| + | :夫であるニノス王を毒殺して玉座を奪った悪女というイメージが先行しているが、実情はだいぶ異なる。セミラミスにとってニノス王は2人目の夫で、最初の夫はアッシリアの将軍オンネスであった。 |
| + | :オンネスは老人と言ってもよい年齢だったが、夫婦仲は非常に良好だったという。しかし、セミラミスの美貌に目を付けたニノス王は無理やり2人を引き離して彼女を後宮に入れ、更にオンネスを自殺に追い込んでしまう。 |
| + | :セミラミスは何気ない風を装って二ノス王に軍事などの献策を行う事で王の信頼を得ていき、遂に王妃となるも、婚姻の数日後に王を毒殺する。つまり、毒殺した理由は'''夫の復讐'''であり、玉座の簒奪は二の次なのである。それくらい、オンネスに深い愛情を注いでいたのであろう。 |
| + | |
| + | ;モデルとなった女性 |
| + | :セミラミスのモデルとなったサンムラマートは紀元前9世紀~8世紀のアッシリア王妃で、シャムシ・アダト五世の妻であった。夫の死後、息子のアダト・ニラリ三世が王位に付くも成人していなかったので摂政になったとされる。摂政として統治を行ったのは5年程だが、関係が深い宦官を重要なポストに付けるなどしたので後にアッシリアが弱体化する一因を作ったと言われている。ただし、この時期のアッシリアは領土拡大戦争を繰り返し成功させて国力を高めており、アッシリアの黄金時代とも言える時代であった。 |
| + | :夫を毒殺する事や、1人の男の為に戦争を起す事はやっておらず、なぜセミラミスのような人物像が出来上がったのかは、よく判っていない。 |
| == 登場作品と役柄 == | | == 登場作品と役柄 == |
| ;[[Fate/Apocrypha]] | | ;[[Fate/Apocrypha]] |
127行目: |
142行目: |
| | | |
| == 話題まとめ == | | == 話題まとめ == |
− | ;バビロンの空中庭園
| |
− | :世界七不思議の一つ。紀元前600年ごろにバビロニアで実際に建設されたと思われる巨大庭園。名称から空に浮かぶ庭園のように思われるが、実際は高台に造られた屋上庭園である。
| |
− | :実際に敢行したのは、ネブカドネザル二世であると史実には記録されている。
| |
− | :実在していたという記録はあるのだがどこに建設されたのかもわからず、バビロンの遺跡から見つかった資料にも庭園の存在をほのめかすものはなかった為、本当に実在していたかは不明である。
| |
− | :なお、[[ジャンヌ・ダルク|ルーラー]]によれば、ネブカドネザル二世はセミラミスの使うような紛い物ではない、「本物の空中庭園」を宝具として所有するらしい。
| |
− |
| |
− | ;王を毒殺した動機
| |
− | :夫であるニノス王を毒殺して玉座を奪った悪女というイメージが先行しているが、実情はだいぶ異なる。セミラミスにとってニノス王は2人目の夫で、最初の夫はアッシリアの将軍オンネスであった。
| |
− | :オンネスは老人と言ってもよい年齢だったが、夫婦仲は非常に良好だったという。しかし、セミラミスの美貌に目を付けたニノス王は無理やり2人を引き離して彼女を後宮に入れ、更にオンネスを自殺に追い込んでしまう。
| |
− | :セミラミスは何気ない風を装って二ノス王に軍事などの献策を行う事で王の信頼を得ていき、遂に王妃となるも、婚姻の数日後に王を毒殺する。つまり、毒殺した理由は'''夫の復讐'''であり、玉座の簒奪は二の次なのである。それくらい、オンネスに深い愛情を注いでいたのであろう。
| |
− |
| |
− | ;モデルとなった女性
| |
− | :セミラミスのモデルとなったサンムラマートは紀元前9世紀~8世紀のアッシリア王妃で、シャムシ・アダト五世の妻であった。夫の死後、息子のアダト・ニラリ三世が王位に付くも成人していなかったので摂政になったとされる。摂政として統治を行ったのは5年程だが、関係が深い宦官を重要なポストに付けるなどしたので後にアッシリアが弱体化する一因を作ったと言われている。ただし、この時期のアッシリアは領土拡大戦争を繰り返し成功させて国力を高めており、アッシリアの黄金時代とも言える時代であった。
| |
− | :夫を毒殺する事や、1人の男の為に戦争を起す事はやっておらず、なぜセミラミスのような人物像が出来上がったのかは、よく判っていない。
| |
− |
| |
| ;土木系アサシン | | ;土木系アサシン |
| :本編でアサシンらしいことをあまりやらずにもっぱら現地材料で空中庭園を作成していることと、女王として国を建て直し、アッシリアにおける建築物建立の立役者であったことなどから、一部では'''土木系アサシン'''などと呼ばれてある意味親しまれている。 | | :本編でアサシンらしいことをあまりやらずにもっぱら現地材料で空中庭園を作成していることと、女王として国を建て直し、アッシリアにおける建築物建立の立役者であったことなどから、一部では'''土木系アサシン'''などと呼ばれてある意味親しまれている。 |