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:痛みを堪えて―――人間らしく、二本の足で大地を踏みしめる。[[ジーク|最愛の少年]]の視線を背中に感じながら、完璧な救済を掲げる[[シロウ・コトミネ|もう一人のルーラー]]に断言する。
 
:痛みを堪えて―――人間らしく、二本の足で大地を踏みしめる。[[ジーク|最愛の少年]]の視線を背中に感じながら、完璧な救済を掲げる[[シロウ・コトミネ|もう一人のルーラー]]に断言する。
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;「――私は、<br>貴方に恋しています」
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;「ジル、私たちは<RUBY><RB>死者</RB><RT>サーヴァント</RT></RUBY>です。<br> 死者が生者を導くなど、まして人類の救済など烏滸がましいにも程がある。<br> 止めましょう、ジル。<br> 私たちを礎にして、人は少しづつではあるが前に進んでいる。それで良しとするべきです」
永遠とも言える長い時間を超えて聖女は邪龍となった少年と再会を果たす。再会した彼女の口から出た言葉はかつて認められなかった想いの丈。外典の物語は幕を閉じ、星は回り続ける。
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:嘗ての盟友に死者が生者の世界に干渉すべきではないと諭しながらも、神の裏切りを憎み、堕ちた英雄である彼ですら、人類救済という夢を愛おしく思っていることに彼女は妙に嬉しかった。
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;「償いを人類の救済に求めるのは止めなさい、ジル!<br> 貴方の罪は貴方だけのもの。償えないとしても、その絶望はやはり貴方だけのもの。<br> 貴方は他者にその悪の償いを押しつけるのですか!?<br> 私も貴方も<RUBY><RB>罪人</RB><RT>つみびと</RT></RUBY>であり、犠牲となった者たちに償う方法など存在しない!<br> その苦悩を、その絶望を抱え続けるしかない。<br> やり直しはできない、だがわずかではありますが、頽れた生者に肩を貸すことはできる。それが英霊であり、それが我々の精一杯なのです」
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:己の贖罪をシロウの人類救済に求めようとするジルの胸ぐらを掴んでの叱声。歯痒い気持ちであることは理解しつつも、それでもやはり、あらゆる面で人類の平均を上回っている自分たちが、総体としての人類を導こうなどと考えてはならないと諭す。
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;「神は全てを許すでしょうし、貴方が殺した子供たちは全てを許さないでしょう。<br> その罪、その罪悪感、それは永遠に背負うべき罰です。<br> ……大丈夫です、肩は貸して上げます」
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:上記の台詞の後、「自分は、許されないのか」と問うジルに対する答え。罰が拭い去れる日など、永劫訪れず。己を罪人と憎みながら、それでもなお英霊として世界を救う―――。それが、彼らに与えられた罰であり、救いだった。
    
===Fate/Grand Order===
 
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