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* 設定担当:東出祐一郎
 
* 設定担当:東出祐一郎
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『[[Fate/Grand Order]]』に登場する、「[[クラス (アサシン)|暗殺者]]」のクラスの[[サーヴァント]]。黒の外套を纏った青年。
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[[クラス (アサシン)|暗殺者]]」のクラスの[[サーヴァント]]
    
; 略歴
 
; 略歴
: 『fate/Grand Order』第一章では[[ジャンヌ・ダルク〔オルタ〕|ジャンヌ・オルタ]]によって「狂化」を付与されたバーサーク・サーヴァントとして、AD.1431年のフランスに召喚される。
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: 『[[Fate/Grand Order]]』第一章では[[ジャンヌ・ダルク〔オルタ〕|ジャンヌ・オルタ]]によって「狂化」を付与されたバーサーク・サーヴァントとして、AD.1431年のフランスに召喚される。
 
: 主人公側のマリー・アントワネットを狙い何度も現れるが、最後に相対した際、「あること」をマリーに指摘されて姿をくらます。その後は、暴走した状態でアマデウスと交戦を繰り広げるも敗れてしまう。
 
: 主人公側のマリー・アントワネットを狙い何度も現れるが、最後に相対した際、「あること」をマリーに指摘されて姿をくらます。その後は、暴走した状態でアマデウスと交戦を繰り広げるも敗れてしまう。
 
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; 人物
 
; 人物
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: 一人称は「私」。黒の外套を纏った青年。
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:「人間」をこよなく愛し、「悪」を憎むが「悪人」は憎まない。神を信じているが、同時に神が「何も為さない」ことも理解している。それゆえ、己が「悪」を以て「悪」を立つという悲しい使命感を抱く。
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: 処刑人という家柄から貴族並みに優雅な生活を営んでいたこともあり、落ち着いた性格をしており、基本的に温和で冷静沈着な人物だが、生前に最も敬愛していたマリーに対してだけ感情を爆発させてしまう。シナリオ上ではバーサーク・サーヴァントとして召喚されて思考が歪められていたのを含めても、彼女にかなり過激なアプローチをしてしまった。
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: 一方で、精神的に動揺する場面も見受けられており、シナリオ上では思考を歪められたとはいえ、第一特異点で民を虐殺するという処刑人として真逆な事を行っていることをマリーに指摘されて動揺して錯乱している。
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: 召喚された理由がその殺しの腕を買われたということからマスターに対する心中はやや複雑で、最初は「自分は主の刃であるが、主の天秤でもある」、「正道を進んでいる限りは従う」と中立的なスタンスで接する。とはいえ、魂食いなどの邪悪な行為を強制しようとした場合は、自害を含めた敵対行為に出ることも。
 
: 好きな物は「平和」、「幸福」、「慈愛」。嫌いな物は「冤罪」。
 
: 好きな物は「平和」、「幸福」、「慈愛」。嫌いな物は「冤罪」。
: 処刑人という家柄から貴族並みに優雅な生活を営んでいたこともあり、落ち着いた性格をしており、基本的に冷静沈着な人物だが、生前に最も敬愛していたマリーに対してだけ感情を爆発させてしまう。シナリオ上ではバーサーク・サーヴァントとして召喚されて思考が歪められていたのを含めても、彼女にかなり過激なアプローチをしてしまった。
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: 一方で、精神的に動揺する場面も見受けられており、シナリオ上では思考を歪められたとはいえ、第一特異点で民を虐殺するという処刑人として真逆な事を行っていることをマリーに指摘されて動揺して錯乱している。
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: 召喚された理由がその殺しの腕を買われたということからマスターに対する心中はやや複雑で、最初は「自分は主の刃であるが、主の天秤でもある」、「正道を進んでいる限りは従う」と中立的なスタンスで接する。
   
: 聖杯に対する願いはあるが、とても声高に言うほどのものではないらしい。
 
: 聖杯に対する願いはあるが、とても声高に言うほどのものではないらしい。
 
: なお、お月見イベントでは、マリーの胸の話題になった途端に急にテンションが上がって食いついたり、一人だけ[[ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト|アマデウス仮面]]の正体に気がつかなかったりと、かなりの天然。
 
: なお、お月見イベントでは、マリーの胸の話題になった途端に急にテンションが上がって食いついたり、一人だけ[[ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト|アマデウス仮面]]の正体に気がつかなかったりと、かなりの天然。
 
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; 能力
 
; 能力
: 正確には暗殺者ではなく処刑人であるためか、アサシンのクラス別スキル「気配遮断」のランクは低い。しかし斬撃を相手に気づかせないほどの卓越した剣士であり、固有スキル「処刑人」によってその刃は「悪」属性の敵に対してより効果を発揮する。
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: アサシンとして召喚されたが、厳密に言えば暗殺者ではなく処刑人である為か、アサシンのクラス別スキル「気配遮断」のランクは低い。しかし斬撃を相手に気づかせないほどの卓越した剣士であり、固有スキル「処刑人」によってその刃は「悪」属性の敵に対してより効果を発揮する。
 
: 独自に編み出されたサンソン家の医術を会得しており、医者としての顔も持っていた彼の医療技術は平均的な水準を上回っていたとされ、スキルにもその名残が見られる。
 
: 独自に編み出されたサンソン家の医術を会得しており、医者としての顔も持っていた彼の医療技術は平均的な水準を上回っていたとされ、スキルにもその名残が見られる。
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==[[宝具]]==
 
==[[宝具]]==
 
; 死は明日への希望なり(ラモール・エスポワール)
 
; 死は明日への希望なり(ラモール・エスポワール)
: ランク:A<br />種別:対人宝具<br />由来:罪人を斬首する処刑器具ギロチン。
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: ランク:A<br />種別:対人宝具<br />レンジ:1~10<br />最大補足:1人<br>由来:罪人を斬首する処刑器具ギロチン。
: 真の処刑道具、ギロチンの具現化。死ぬ確率は呪いへの抵抗力や幸運ではなく、運命の打破を強い精神で成し得るかどうかで判定される。
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: 真の処刑道具、ギロチンの具現化。死ぬ確率は呪いへの抵抗力や幸運ではなく、「いずれ死ぬという宿命に耐えられるかどうか」という概念によって、回避できるかどうかで決定される。
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: いわゆる「精神干渉」系の宝具であり、戦死ではなく「処刑された」という逸話がある英雄には不利な判定がつく。
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: 中距離レンジ以内で真名を発動させると、ギロチンが顕現し、一秒後に落下して判定が行われる。
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: 標的が判定に失敗した場合はギロチンはそのまま落ち、首が刎ねられる。
 
: ゲームでは、敵単体に超強力な攻撃に加え、低確率での「即死」と防御力ダウンの効果を持つ
 
: ゲームでは、敵単体に超強力な攻撃に加え、低確率での「即死」と防御力ダウンの効果を持つ
    
== 真名:シャルル=アンリ・サンソン ==
 
== 真名:シャルル=アンリ・サンソン ==
:シャルル=アンリ・サンソン。パリにおいて死刑執行を務めたサンソン家四代目の当主。1739年生、1806年没。<br>フランス革命期という激動の時代、人道的配慮を突き詰めた処刑器具『ギロチン』を用いてあらゆる階層の人間を斬首した。
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:シャルル=アンリ・サンソン。パリにおいて死刑執行を務めたサンソン家四代目の当主。十八~十九世紀の人物。<br>フランス革命期という激動の時代、人道的配慮を突き詰めた処刑器具『ギロチン』を用いて、文字通りフランスの歴史に名を連ねた人物から無名の人まで、あらゆる階層の人間を斬首し、結果的に歴史上二番目に多くの死刑を執行した。
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:彼はアサシンとして召喚されたが、厳密に言えば暗殺者ではなく処刑人である。
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:処刑人は代々継承されるものであり、彼は四代目にあたる。<br>暮らしこそ貴族に並ぶほど豊かだったが、「死刑執行人」という低い身分であるのと、人間を処刑する職業故に周囲の人々の偏見と無理解から蔑まれることも多く、若き日の彼は苦悩していた。
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:処刑人は代々継承されるものであり、彼は四代目にあたる。<br>暮らしこそ貴族に並ぶほど豊かだったが、人間を処刑する職業故に周囲の人々の偏見と無理解から蔑まれることも多く、若き日の彼は苦悩していた。
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:国王ルイ十六世と王妃[[マリー・アントワネット]]を敬愛し、彼らが治める国民をこよなく慈しみ、処刑によって培かわれた最先端の医療技術を貧しい人々に無償で提供していたが、激動の時代はシャルルの平穏を許さなかった。<br>フランス革命が起きてもなお、処刑者の職務を押しつけられた彼は、やがてフランス国王とその妃の処刑に立ち会い、執行する事となった。<br>しかし彼にとっても衝撃が激しかったらしく、処刑後、神父たちに懇願してミサを執り行った。それはフランス革命においては死罪に匹敵する「反革命的犯罪」であっても、彼はミサを繰り返し行った。
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:国王ルイ十六世と王妃[[マリー・アントワネット]]を敬愛し、彼らが治める国民をこよなく慈しみ、処刑によって培かわれた最先端の医療技術を貧しい人々に無償で提供していたが、激動の時代はシャルルの平穏を許さなかった。<br>フランス革命が起きてもなお、処刑者の職務を押しつけられた彼は、やがてフランス国王とその妃の処刑に立ち会い、執行する事となった。
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:なお、彼は当時としては異例の平等論者だったとも記されている。彼は医者に見放された患者を救い、刑を執行される人間に苦痛と後遺症がないように研究を積み重ねた。<br>例えそれが、誰にも省みられない、報われぬものだったとしても。彼は苦痛に耐えて、「処刑人」という役割を全うし続けた。
    
== 登場作品と役柄 ==
 
== 登場作品と役柄 ==
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==メモ==
 
==メモ==
 
*処刑人という血なまぐさい生業であったがサンソン自身は残酷を好まずむしろ人権派であった。若い頃は自ら刀を使って罪人の首を斬っていたが、失敗した際に罪人に耐え難い苦痛を与える事を憂慮し「より人道的な処刑方法」をサンソンが議会に上表したことがギロチン発明のきっかけであったという。
 
*処刑人という血なまぐさい生業であったがサンソン自身は残酷を好まずむしろ人権派であった。若い頃は自ら刀を使って罪人の首を斬っていたが、失敗した際に罪人に耐え難い苦痛を与える事を憂慮し「より人道的な処刑方法」をサンソンが議会に上表したことがギロチン発明のきっかけであったという。
**このギロチンの発明で死刑が単純化・効率化され、自身が人類史史上2番目に多く死刑を執行した人間となったのは皮肉という他無い。死刑制度自体の廃止を上表した事もあったがこちらは終生受け入れられることはなかった。
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**このギロチンの発明で死刑が単純化・効率化され、自身が人類史史上2番目に多く死刑を執行した人間となったのは皮肉という他無い。死刑制度自体の廃止を上表した事もあったがこちらは終生受け入れられることはなかった。
 
*熱心な王党派として知られており、フランス王室への敬愛の念は強かったがロベスピエールらジャコバン派の台頭によってルイ16世やマリー・アントワネットも処刑も「仕事」として執行しなければいけなかった。<br>自身が粛清の危地に立たされることも厭わずに死刑執行後に堂々とルイ16世の弁護を行った投書を新聞社に送ったり、極秘でルイ16世鎮魂のミサを行ったりしたほどである。
 
*熱心な王党派として知られており、フランス王室への敬愛の念は強かったがロベスピエールらジャコバン派の台頭によってルイ16世やマリー・アントワネットも処刑も「仕事」として執行しなければいけなかった。<br>自身が粛清の危地に立たされることも厭わずに死刑執行後に堂々とルイ16世の弁護を行った投書を新聞社に送ったり、極秘でルイ16世鎮魂のミサを行ったりしたほどである。
 
**たとえ敬愛する王家の人間であった人物でも淡々と死刑を執行し続けた彼ではあるが旧交のあったデュ・バリー夫人(若い頃に男女の関係であったとも言われる)の処刑だけは正視するに耐えず、息子に任せたことがある。
 
**たとえ敬愛する王家の人間であった人物でも淡々と死刑を執行し続けた彼ではあるが旧交のあったデュ・バリー夫人(若い頃に男女の関係であったとも言われる)の処刑だけは正視するに耐えず、息子に任せたことがある。
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