差分

930 バイト追加 、 2016年9月15日 (木) 20:51
391行目: 391行目:  
; カルナ「……確かにおまえの言う通りかもしれない。オレは忠実であろうという病に罹患している。<br/>     望んだモノを立ち所に見抜くのは、看護師という職業故か。」<br/> ナイチンゲール「いいえ、貴方が分かりやすいだけです。」<br/> カルナ「……………………………………………………………………<br/>      …………………………………………………………なるほど。」
 
; カルナ「……確かにおまえの言う通りかもしれない。オレは忠実であろうという病に罹患している。<br/>     望んだモノを立ち所に見抜くのは、看護師という職業故か。」<br/> ナイチンゲール「いいえ、貴方が分かりやすいだけです。」<br/> カルナ「……………………………………………………………………<br/>      …………………………………………………………なるほど。」
 
: ナイチンゲールからの指摘にジナコの時と同様凹むカルナ。どうやら己が自覚していなかったことを他者にズバリと指摘されるのが弱いようである。
 
: ナイチンゲールからの指摘にジナコの時と同様凹むカルナ。どうやら己が自覚していなかったことを他者にズバリと指摘されるのが弱いようである。
 +
 +
;「どれほど自らに負い目があり、屈折した自己嫌悪があり、時に小心から悪事を成すことがあるとしても。<br/> 何かを打倒することでしか救えぬ英雄と異なり、おまえの発明はあらゆる人間を救ってきた。<br/> おまえの言葉ではないがな。最終的に、おまえは本当に、世界を照らす光となった。<br/> その希望を、その成果を糧に立ち上がれ。状況は最悪だが、終わった訳ではないだろう?」
 +
: 自らの過ちを省み、すっかり弱気になってしまったエジソン向けカルナは告げる。
 +
: 普段は多くを語らない彼がこうも多弁になるのは、余程に思う事がある故か、いつかの誰かの言葉があったからか。
 +
: 俯き、自らの影に沈む者の心に、飾る事のない彼の言葉は光となってその足元を照らす。
    
; カルナ「……そうだな、アルジュナ。オレもお前も、癒えることのない<ruby><rb>宿婀</rb><rt>しゅくあ</rt></ruby>に囚われているようだ。」<br/> アルジュナ「……だが。」<br/> カルナ「ああ。」<br/> 「「――だからこそ、それは歓喜。」」<br/> カルナ「この世界に神はなく、呪いもなく、宿命すらもない。」<br/> アルジュナ「無いからこそ、私は貴様と決着をつけることだけを<ruby><rb>願望器</rb><rt>せいはい</rt></ruby>への望みとした。」
 
; カルナ「……そうだな、アルジュナ。オレもお前も、癒えることのない<ruby><rb>宿婀</rb><rt>しゅくあ</rt></ruby>に囚われているようだ。」<br/> アルジュナ「……だが。」<br/> カルナ「ああ。」<br/> 「「――だからこそ、それは歓喜。」」<br/> カルナ「この世界に神はなく、呪いもなく、宿命すらもない。」<br/> アルジュナ「無いからこそ、私は貴様と決着をつけることだけを<ruby><rb>願望器</rb><rt>せいはい</rt></ruby>への望みとした。」
22

回編集