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; 略歴
 
; 略歴
 
: 『Fate/Grand Order』では西暦2004年に開催された冬木の聖杯戦争でキャスターのサーヴァントとしてマリスビリーに召喚され、これを勝利を収めた。
 
: 『Fate/Grand Order』では西暦2004年に開催された冬木の聖杯戦争でキャスターのサーヴァントとしてマリスビリーに召喚され、これを勝利を収めた。
: 後に彼は[[ロマニ・アーキマン|英霊ではなくただの人間]]として生きることなった。
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: 後に彼は[[ロマニ・アーキマン|英霊ではなくただの人間]]として生きることを聖杯に願い、ただの人間として生まれ変わった。
    
; 人物
 
; 人物
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: スキル「千里眼」もEXという規格外のレベルで保持しており過去から未来を見通すとされる。
 
: スキル「千里眼」もEXという規格外のレベルで保持しており過去から未来を見通すとされる。
 
: スキル「ソロモンの指輪」もEXという規格外レベルで、十の指輪がすべて揃っている場合、人類が行うあらゆる魔術を無効化し、また配下に納めるとされる。
 
: スキル「ソロモンの指輪」もEXという規格外レベルで、十の指輪がすべて揃っている場合、人類が行うあらゆる魔術を無効化し、また配下に納めるとされる。
 
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: なお、マリスビリーによると[[令呪]]が効かないことが分かる。
 
== ステータス ==
 
== ステータス ==
 
{| class="wikitable" style="text-align:center"
 
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== 真名:ソロモン ==
 
== 真名:ソロモン ==
 
:ソロモン。旧約聖書に登場する、 魔術の祖と謳われイスラエルを最も発展させた古代イスラエルの第三代王。紀元前1011年~931年の人物。<br>七十二柱の魔神を使役し、初めてイスラエル神殿を築き、人類に魔術をもたらした人物。王として優れた政策を行ったが、それ以外にも魔術師としての逸話が多い。
 
:ソロモン。旧約聖書に登場する、 魔術の祖と謳われイスラエルを最も発展させた古代イスラエルの第三代王。紀元前1011年~931年の人物。<br>七十二柱の魔神を使役し、初めてイスラエル神殿を築き、人類に魔術をもたらした人物。王として優れた政策を行ったが、それ以外にも魔術師としての逸話が多い。
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:エジプトのファラオの娘を娶った後、ある日夢枕に神が現れ「汝に資格あり。望みを口にせよ。願うものを与えよう」と告げたという。<br>これに対しソロモンは黄金や権力ではなく知恵を求め、この返答こそが「真の叡智」に至る資格の証左であるとして満足した神から十の指輪を与えられた。<br>これこそが神に認められた知恵者の証であり、後にソロモンの指輪と呼ばれる、天使や悪魔を使役する魔術の源泉であった。
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:魔術の王と呼ばれる存在ではあるが、その賢明さから奇跡を見せたのはただの一度きり。<br>その一度のみの奇蹟により「民は王の加護を得ている」と知らしめ、その後は民から恐怖される、民が堕落するといった事態を防ぐために奇蹟は起こさなかった。<br>ソロモンは魔術を使わないまま魔術の王として近隣諸国に名を広め、賢王のままこの世を去った。<br>ソロモン王の死によって世界からは加速度的に神代の神秘が失われていき、西暦を迎えて完全に人の世に塗り替わったという。
      
:彼は人理を守るために喚ばれるあらゆる英霊の頂点に立つ者であった。<br>霊長の世を阻む大災害、築き上げられた文明を滅ぼす終わりの化身、文明より生まれた文明を食らうもの<br>―――その害敵、自業自得の<ruby><rb>死の要因</rb><rt>アポトーシス</rt></ruby>、即ち[[ビースト]]に対し、人理を守護する守護者として遣わされる天の御使い。<br>人理を護る、その時代最高峰の七騎。英霊の頂点たる始まりの七つ。
 
:彼は人理を守るために喚ばれるあらゆる英霊の頂点に立つ者であった。<br>霊長の世を阻む大災害、築き上げられた文明を滅ぼす終わりの化身、文明より生まれた文明を食らうもの<br>―――その害敵、自業自得の<ruby><rb>死の要因</rb><rt>アポトーシス</rt></ruby>、即ち[[ビースト]]に対し、人理を守護する守護者として遣わされる天の御使い。<br>人理を護る、その時代最高峰の七騎。英霊の頂点たる始まりの七つ。
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:その英霊達の頂点に立つ七騎において、冠位の魔術師の座に君臨する者。<br>それこそが<ruby><rb>冠位</rb><rt>グランド</rt></ruby>の器を持つキャスター、ソロモンである。
 
:その英霊達の頂点に立つ七騎において、冠位の魔術師の座に君臨する者。<br>それこそが<ruby><rb>冠位</rb><rt>グランド</rt></ruby>の器を持つキャスター、ソロモンである。
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:時が流れて2004年。冬木の聖杯戦争でキャスターのサーヴァントが勝利を収めた。
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:そのキャスターのサーヴァントは、カルデアの英霊召喚での成功例第一号であり、マリスビリー・アニムスフィアにより秘密裏に召喚されたソロモン。
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:ソロモンが聖杯にかけた願いは『英霊として受肉する』のではなく、『人間になる』というもの。
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:全能の力を持つ『英霊としての力』を全て捨て、何の変哲もない[[ロマニ・アーキマン|『ごく普通の青年』]]として生きようと願った。
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:それが人間になる際に垣間見た『人類終了』の未来によって、生前のように彼からあらゆる自由を奪ったのは皮肉としか言いようがなかった。
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:生前において過去と未来を見通す千里眼を持ち、この世全ての悲劇、悲しみを把握していながら、何もしなかった。
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:ソロモンは何も感じなかったとしても。「配下」はこの仕打ちに耐えられなかった。
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:貴方は何も感じないのか。この悲劇を正そうとは思わないのか。そう述べるも、
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:''『特に何も。神は人を戒めるためのもので、王は人を整理するだけのものだからね』 ''
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:''『他人が悲しもうが己に実害はない。人間とは皆、そのように判断する生き物だ』''
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:人間の救われなさ、醜さを知ったうえでこれを正す事なく、ソロモン王は死を受け入れた。[[ゲーティア|しかし――――]]
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===関連===
   
;ソロモン七十二柱
 
;ソロモン七十二柱
 
:ソロモン王が召喚したとされる魔神の集団。いずれも爵位を持ち、軍団を率いっている。
 
:ソロモン王が召喚したとされる魔神の集団。いずれも爵位を持ち、軍団を率いっている。
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;ソロモンの指輪
 
;ソロモンの指輪
 
:神よりソロモン王に授けられた十の指輪。これを用いって天使や悪魔を使役している。
 
:神よりソロモン王に授けられた十の指輪。これを用いって天使や悪魔を使役している。
:十の指輪がすべて揃っている場合、人類が行うあらゆる魔術を無効化し、また配下に納めるとされるが、右手の中指のものだけがレプリカである。
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:十の指輪がすべて揃っている場合、人類が行うあらゆる魔術を無効化し、また配下に納めるとされる。
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:ソロモン王が亡くなる際、遥かな未来に贈ったものである十個目の指輪を触媒としてマリスビリーに召喚された。
    
;ソロモン王の小鍵
 
;ソロモン王の小鍵
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:書は五部からなり、そのうち最も有名なものが魔神の目録であるゲーティア。
 
:書は五部からなり、そのうち最も有名なものが魔神の目録であるゲーティア。
 
:アルス・ノヴァはその最後の締めくくり、古きを捨てる新しい術を表す。
 
:アルス・ノヴァはその最後の締めくくり、古きを捨てる新しい術を表す。
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=== 略歴 ===
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;生前
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:エジプトのファラオの娘を娶った後、ある日夢枕に神が現れ「汝に資格あり。望みを口にせよ。願うものを与えよう」と告げたという。<br>これに対しソロモンは黄金や権力ではなく知恵を求め、この返答こそが「真の叡智」に至る資格の証左であるとして満足した神から十の指輪を与えられた。<br>これこそが神に認められた知恵者の証であり、後にソロモンの指輪と呼ばれる、天使や悪魔を使役する魔術の源泉であった。
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:魔術の王と呼ばれる存在ではあるが、その賢明さから奇跡を見せたのはただの一度きり。<br>その一度のみの奇蹟により「民は王の加護を得ている」と知らしめ、その後は民から恐怖される、民が堕落するといった事態を防ぐために奇蹟は起こさなかった。<br>ソロモンは魔術を使わないまま魔術の王として近隣諸国に名を広め、賢王のままこの世を去った。<br>ソロモン王の死によって世界からは加速度的に神代の神秘が失われていき、西暦を迎えて完全に人の世に塗り替わったという。
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:だが、生前において過去と未来を見通す千里眼を持ち、この世全ての悲劇、悲しみを把握していながら、何もしなかった。<br>ソロモンは何も感じなかったとしても。「配下」はこの仕打ちに耐えられなかった。<br>貴方は何も感じないのか。この悲劇を正そうとは思わないのか。そう述べるも―――
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:『特に何も。神は人を戒めるためのもので、王は人を整理するだけのものだからね』 <br>『他人が悲しもうが己に実害はない。人間とは皆、そのように判断する生き物だ』
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:人間の救われなさ、醜さを知ったうえでこれを正す事なく、ソロモン王は死を受け入れた。[[ゲーティア|しかし――――]]
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;人となった王
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:ソロモン王の死から遥かな未来である西暦2004年。冬木の聖杯戦争でキャスターのサーヴァントが勝利を収めた。そのキャスターのサーヴァントは、カルデアの英霊召喚での成功例第一号であり、マリスビリー・アニムスフィアにより秘密裏に召喚されたソロモン。
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:ソロモンが聖杯にかけた願いは『英霊として受肉する』のではなく、『人間になる』というもの。全能の力を持つ『英霊としての力』を全て捨て、何の変哲もない[[ロマニ・アーキマン|『ごく普通の青年』]]として生きようと願った。
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:人間になった瞬間、その全ての能力を失った。それだけなら良かったが、ただの人間になる刹那に人類の終焉を視てしまった。
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:誰がなんの目的でソレを引き起こしたのか、どうすればこれを防げるのか、それらを知る術を失ってしまった。だが、そのまま無視することもできなかった。この事件は自分に関わる事だと分かっていたから。
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:人となったソロモンは文字通り一から、人間として学び直す工程として、彼の旅は始まった。敵が誰かも、何が引き金かも分からない。彼にできるのは耐える事、そのときに備える事だけ。
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:生前のように彼からあらゆる自由を奪ったのはあまりにも皮肉としか言いようがなかったが、多くの偶然も助けられたのだ。[[主人公 (Grand Order)|人類最後のマスター]]には初めて出逢った日や、グランドオーダーにおいても。
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;訣別の時来たれり
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:そして冠位時間神殿において、人理焼却の首謀者であるゲーティアと、人類最後のマスターの前で本来の姿に戻り、ソロモン王として切り札の宝具を発動した。
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:伝承に曰く、ソロモン王は万能の指輪を持ちながら、それを使ったことは一度しかなく、ついにはその指輪を自らの意思で天に還した。
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:ここからは全能の神に運命を委ねるのではなく、人が人の意志で生きる時代だと告げるように―――彼はその逸話的再現である第一宝具を発動したのだ。
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:これによって、神の代理人は人類史に存在しなくなり、地上は人間の知性による物理法則に決定される。魔術王ソロモンの完全消滅を持って、本当の意味で神代は終わる。
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:そして、最後の決着は人類最後のマスターに委ねられたのであった。
    
== 登場作品と役柄 ==
 
== 登場作品と役柄 ==
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; [[マリスビリー・アニムスフィア]]
 
; [[マリスビリー・アニムスフィア]]
 
: 召喚者でありマスター。
 
: 召喚者でありマスター。
 
+
; [[ゲーティア]]
 +
: 死後、ソロモンの遺体を巣食い、人理焼却を行った者。
 
== 名台詞 ==
 
== 名台詞 ==
 
=== Fate/Grand Order ===
 
=== Fate/Grand Order ===
 
== メモ ==
 
== メモ ==
 
* ファンタジーの界隈では余りに有名で、七十二柱もの魔神を束ね、父親であるダビデが成せなかった大神殿を築いた破格の王。ソロモンと彼の眷属達に纏わる逸話は数え切れないほど存在し、'''父親より遥かに聖杯戦争に映える英霊'''とファンからは囁かれていた。
 
* ファンタジーの界隈では余りに有名で、七十二柱もの魔神を束ね、父親であるダビデが成せなかった大神殿を築いた破格の王。ソロモンと彼の眷属達に纏わる逸話は数え切れないほど存在し、'''父親より遥かに聖杯戦争に映える英霊'''とファンからは囁かれていた。
: タイプムーンの世界でも、公式で言及された『魔術の王とされ、彼の死後加速度的に神代の神秘が失われ、西暦を迎えて完全に神代が終了した』という重要な転換点としての設定や、[[メレム・ソロモン]]の名の元となった人物であることなどからその存在には少なくない注目が集まっており、それ故に黒幕と思しき登場はファンに衝撃を与えた。
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** タイプムーンの世界でも、公式で言及された『魔術の王とされ、彼の死後加速度的に神代の神秘が失われ、西暦を迎えて完全に神代が終了した』という重要な転換点としての設定や、[[メレム・ソロモン]]の名の元となった人物であることなどからその存在には少なくない注目が集まっており、それ故に黒幕と思しき登場はファンに衝撃を与えた。
 
*余談だが第四章以前にも『[[氷室の天地 Fate/school life]]』におけるぼくの考えた最強偉人募集でひっそりと登場していた。(あくまでも古代ヘブライ伝承上のソロモン王であって本人ではないが)
 
*余談だが第四章以前にも『[[氷室の天地 Fate/school life]]』におけるぼくの考えた最強偉人募集でひっそりと登場していた。(あくまでも古代ヘブライ伝承上のソロモン王であって本人ではないが)
 
**能力名は『ソロモン王の指輪』と普通に伝承通りだが、画風は'''某妖怪漫画家'''的なアレであって指輪というより笛を吹いて十二使徒を使役する方になってしまっている。
 
**能力名は『ソロモン王の指輪』と普通に伝承通りだが、画風は'''某妖怪漫画家'''的なアレであって指輪というより笛を吹いて十二使徒を使役する方になってしまっている。
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