:乱世に荒れ果てた国を救うには理想の王が必要で、王の傍らには気高く貞淑な后が必要だった。<br>それは必要な犠牲であったが、それでもギネヴィアを救いたかった。王妃ギネヴィアへの想いに殉ずる生き方もまた、彼の騎士道における必定であった。<br>―――だが、アーサー王の妻ギネヴィアと恋に落ちてしまったのだ。没義道を恐れずに想いを遂げようとしたが、それは叶わなかった。<br>ギネヴィアが王妃という「部品」であるように、ランスロットもまた騎士という「装置」であったからだ。 | :乱世に荒れ果てた国を救うには理想の王が必要で、王の傍らには気高く貞淑な后が必要だった。<br>それは必要な犠牲であったが、それでもギネヴィアを救いたかった。王妃ギネヴィアへの想いに殉ずる生き方もまた、彼の騎士道における必定であった。<br>―――だが、アーサー王の妻ギネヴィアと恋に落ちてしまったのだ。没義道を恐れずに想いを遂げようとしたが、それは叶わなかった。<br>ギネヴィアが王妃という「部品」であるように、ランスロットもまた騎士という「装置」であったからだ。 |