− | :顔も姿も隠しているため、その雰囲気から一見老練な魔術師や気位の高い知識人を思わせるが、予想に反して喋り方は若々しく、一人称は「僕」。<br>極度の厭世家で、必要以上の言葉は一切喋らない。ただ伝承ほど病的な人間嫌いではなく、マスターであるロシェやスポンサーのダーニックとは普通に会話する。<br>とはいえ生前、病のせいで引き籠りがちな生活を送っていたので人付き合いはやはり苦手。中でも子供とはまるで縁がなく、懐かれることなど想像もできなかったので、実はマスターであるロシェが少し苦手だったりする。<br>彼の聖杯への願いは少し複雑で、「己の宝具である『王冠・叡智の光(ゴーレム・ケテルマルクト)』の完成」。ただ宝具として完成させたのでは「未完成」であり、これにはカバラの考えが大きく影響している。<br>そもそもゴーレムとはカバラの術の一つであり、名は“胎児”や“形作られざるもの”などを意味する。即ち、神が原初の人間の創造した際の秘術を再現するための魔術であり、単に強力な兵器として力を振るうだけの物は決して彼が求める「完成された存在」ではない。<br>『苦難に満ちた我々を、再びエデンの園へと導く偉大なる王』――それこそがアヴィケブロンが究極のゴーレムに求める役割である。その深遠な目的から、常に「より良い宝具(モノ)を作りたい」と願う職人気質の持ち主で、宝具の炉心に使える生贄が現状ゴルドしか居ないことを残念に思っている。実の所、ロシェの事は『炉心』として必要な存在程度にしか看做しておらず、シロウの側につくとロシェをあっさりと『炉心』にしてしまった。 | + | :顔も姿も隠しているため、その雰囲気から一見老練な魔術師や気位の高い知識人を思わせるが、予想に反して喋り方は若々しく、一人称は「僕」。<br>極度の厭世家で、必要以上の言葉は一切喋らない。ただ伝承ほど病的な人間嫌いではなく、マスターであるロシェやスポンサーのダーニックとは普通に会話する。<br>とはいえ生前、病のせいで引き籠りがちな生活を送っていたので人付き合いはやはり苦手。中でも子供とはまるで縁がなく、懐かれることなど想像もできなかったので、実はマスターであるロシェが少し苦手だったりする。<br>彼の聖杯への願いは少し複雑で、「己の宝具である『王冠・叡智の光(ゴーレム・ケテルマルクト)』の完成」。ただ宝具として完成させたのでは「未完成」であり、これにはカバラの考えが大きく影響している。<br>そもそもゴーレムとはカバラの術の一つであり、名は“胎児”や“形作られざるもの”などを意味する。即ち、神が原初の人間の創造した際の秘術を再現するための魔術であり、単に強力な兵器として力を振るうだけの物は決して彼が求める「完成された存在」ではない。<br>『苦難に満ちた我々を、再びエデンの園へと導く偉大なる王』――それこそがアヴィケブロンが究極のゴーレムに求める役割である。その深遠な目的から、常に「より良い宝具(モノ)を作りたい」と願う職人気質の持ち主で、宝具の炉心に使える生贄がゴルドしか居ないことを残念に思っていた。実の所、ロシェを『炉心』として必要な存在としか看做しておらず、シロウの側につくとロシェをあっさりと『炉心』にしてしまった。 |