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;略歴
 
;略歴
:真名はケイローン。多くの大英雄達を育て上げ大成させてきた、ケンタウロス族の「大賢者」。<br>聖杯大戦において、先端に青黒い血が付いた古びた矢を触媒に召喚された。<br>大地と農耕の神クロノスを父に、女神ピリュラーを母に持つ完全な『神霊』であり、本来『英霊』のカテゴリーに収まる存在ではないが、[[バーサーカー|ヘラクレス]]から誤ってヒュドラの毒矢を受け、その痛みから不死性を捨てたことで完全な『神性』を失い、『英霊』に格が落ちたため聖杯戦争に召喚し得る存在となった。<br>半人半馬の姿でもサーヴァントとして召喚されることに問題は無いのだが、視認されただけで真名が露呈してしまうため、自らの意思で一部ステータスの低下を代償に人の姿で現界した。<br>黒の陣営では参謀役を務め、マスターだけでなく、サーヴァント達からの信頼も厚い。<br>
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:真名はケイローン。多くの大英雄達を育て上げ大成させてきた、ケンタウロス族の「大賢者」。<br>聖杯大戦において、先端に青黒い血が付いた古びた矢を触媒に召喚された。<br>大地と農耕の神クロノスを父に、女神ピリュラーを母に持つ完全な『神霊』であり、本来『英霊』のカテゴリーに収まる存在ではないが、[[バーサーカー|ヘラクレス]]から誤ってヒュドラの毒矢を受け、その痛みから不死性を捨てたことで完全な『神性』を失い、『英霊』に格が落ちたため聖杯戦争に召喚し得る存在となった。<br>半人半馬の姿でもサーヴァントとして召喚されることに問題は無いのだが、視認されただけで真名が露呈してしまうため、自らの意思で一部ステータスの低下を代償に人の姿で現界した。<br>黒の陣営では参謀役を務め、マスターだけでなく、サーヴァント達からの信頼も厚い。<br>黒と赤の対立構造が崩壊した後は[[ルーラー]]と合流し、[[シロウ・コトミネ|シロウ]]の側についた[[キャスター (Apocrypha・黒)|キャスター]]を倒す。キャスターが繰り出した「王冠・叡智の光(ゴーレム・ケテルマルクト)」との戦いではその弱点を見抜き、[[ジーク]]・[[ライダー (Apocrypha・黒)|ライダー]]・[[モードレッド|赤のセイバー]]に的確な指示を下して撃破に貢献し、以降も同盟側のブレーンとして活躍する。
    
;人物
 
;人物
:誰に対しても礼儀を持って接する好青年で、常に柔らかな物腰を崩さない。高潔な人格者であり、周囲からは魔術師として当然の事と見なされたフィオレの努力を正当に評価している。<br>大英雄達の師であるため、面倒見がよく、相手に合わせた的確な助言を行い、ライダーやホムンクルスに度々忠告と助言をする。<br>聖杯への願いはかつてプロメテウスに預けた「不死」の返還。その理由は「不死」を惜しむからではなく、「不死」であることを両親からの贈り物であり、確かな繋がりだと信じているから。<br />元より彼の父クロノスは妻の目を欺くために馬に化け、母ピリュラーと交わり、母はケイローンを産み落とした時、彼が半人半馬の姿で生まれたことを嘆き、菩提樹に姿を変えたという。彼の両親は最初から彼に愛情など注いでおらず、彼自身それを理解していた。<br />だが「不死」という両親との繋がりを失ってしまった自分は最早、「ケイローンであってケイローンではない」と断言し、我欲に塗れた願いであると恥じながらも、彼にとっての父母とのささやかな絆の証を求めている。
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:誰に対しても礼儀を持って接する好青年で、常に柔らかな物腰を崩さない。高潔な人格者であり、周囲からは魔術師として当然の事と見なされたフィオレの努力を正当に評価している。<br>大英雄達の師であるため、面倒見がよく、相手に合わせた的確な助言を行い、ライダーやホムンクルスに度々忠告と助言をする。<br>聖杯への願いはかつてプロメテウスに預けた「不死」の返還。その理由は「不死」を惜しむからではなく、「不死」であることを両親からの贈り物であり、確かな繋がりだと信じているから。<br>元より彼の父クロノスは妻の目を欺くために馬に化け、母ピリュラーと交わり、母はケイローンを産み落とした時、彼が半人半馬の姿で生まれたことを嘆き、菩提樹に姿を変えたという。彼の両親は最初から彼に愛情など注いでおらず、彼自身それを理解していた。<br>だが「不死」という両親との繋がりを失ってしまった自分は最早、「ケイローンであってケイローンではない」と断言し、我欲に塗れた願いであると恥じながらも、彼にとっての父母とのささやかな絆の証を求めている。
    
;能力
 
;能力
:夜空に燦然と輝く射手座(サジタリウス)の原型である彼は、世界で最も有名な「弓兵」であり、「弓の使い手」として最高位の能力を持つ。<br>その技量は闇夜の森で[[アーチャー (Apocrypha・赤)|赤のアーチャー]]が[[バーサーカー (Apocrypha・黒)|バーサーカー]]に放った黒く塗られた音速を超える矢を、遠く離れた城壁の上から正確に捉え、寸分の狂いもなく射抜き撃ち落すほど。<br />神々から様々な智慧を授かり、医神と謳われたアスクレピオスを育て上げた彼もまた熟練した医術の知識を心得ており、専門外であるはずのホムンクルスの状態を正確に把握し、彼の余命まで診断する。<br>『英霊』にまで格が落ちたといっても『神性』は健在で、倒すのに『神性』を必要とする赤のライダーの守りを貫くことが出来る。ステータスも非常に高く、[[セイバー (Apocrypha・黒)|セイバー]]や[[ランサー (Apocrypha・黒)|ランサー]]にも引けを取らない。<br>戦術眼も極めて高く、ランサーから前線の指揮を任されており、その優れた戦略判断と弓技によってセイバーとバーサーカーの窮地を救っている。
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:夜空に燦然と輝く射手座(サジタリウス)の原型である彼は、世界で最も有名な「弓兵」であり、「弓の使い手」として最高位の能力を持つ。<br>その技量は闇夜の森で[[アーチャー (Apocrypha・赤)|赤のアーチャー]]が[[バーサーカー (Apocrypha・黒)|バーサーカー]]に放った黒く塗られた音速を超える矢を、遠く離れた城壁の上から正確に捉え、寸分の狂いもなく射抜き撃ち落すほど。矢も魔力を込める事で威力・速度の上昇、突き刺さると大爆発するなど様々な効果を付加することができる。<br>神々から様々な智慧を授かり、医神と謳われたアスクレピオスを育て上げた彼もまた熟練した医術の知識を心得ており、専門外であるはずのホムンクルスの状態を正確に把握し、彼の余命まで診断する。<br>『英霊』にまで格が落ちたといっても『神性』は健在で、倒すのに『神性』を必要とする赤のライダーの守りを貫くことが出来る。<br>ステータスも非常に高く、[[セイバー (Apocrypha・黒)|セイバー]]や[[ランサー (Apocrypha・黒)|ランサー]]にも引けを取らない。また剣術・槍術に加えて、拳闘と組技を複合させた世界最古の総合格闘技『パンクラチオン(全ての力)』の使い手でもあり、魔力放出による爆発的な加速と高所からの落下による運動エネルギーを加わった赤のセイバーの斬撃を受け流し、逆にその力を利用して投げ技で地面に叩き付けカウンターを行うほどの実力者。<br>戦術眼も極めて高く、ランサーから前線の指揮を任されており、その優れた戦略判断と弓技によってセイバーとバーサーカーの窮地を救っている。
    
== 登場作品と役柄 ==
 
== 登場作品と役柄 ==
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== 人間関係 ==
 
== 人間関係 ==
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===Fate/Apocrypha===
 
;[[フィオレ・フォルヴェッジ・ユグドミレニア]]
 
;[[フィオレ・フォルヴェッジ・ユグドミレニア]]
:マスター。彼女との関係はユグドミレニアの他の組と比較しても、抜きん出て良好で、彼女はアーチャーに全幅の信頼を置いていて、睡眠時などを除いたほとんどの時間を彼と過ごしている。主従や恋人というより、教師と教え子のような関係。
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:マスター。彼女との関係はユグドミレニアの他の組と比較しても、抜きん出て良好で、彼女はアーチャーに全幅の信頼を置いていて、睡眠時などを除いたほとんどの時間を彼と過ごしている。主従や恋人というより、教師と教え子のような関係
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;[[カウレス・フォルヴェッジ・ユグドミレニア]]
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:マスターの弟。自分がいなくなった後の事を考え、フィオレが抱えている弱さについて語って後事を託し、またカウレスがバーサーカーの死に対する自責の念に駆られている事を見抜き助言を送る。
    
;[[ライダー (Apocrypha・黒)|ライダー]]
 
;[[ライダー (Apocrypha・黒)|ライダー]]
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;[[ランサー (Apocrypha・黒)|ランサー]]
 
;[[ランサー (Apocrypha・黒)|ランサー]]
 
:『大賢者』と尊称で呼び、セイバーと同等の信頼を置いている。
 
:『大賢者』と尊称で呼び、セイバーと同等の信頼を置いている。
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;[[キャスター (Apocrypha・黒)|キャスター]]
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:アーチャーは彼が自分自身もマスターも聖杯戦争も眼中になく、ゴーレムの完成にしか関心を払っていないことには薄々感づいていたため、その真意にいち早く気づき、滅多に見せない怒りを込めて粛清する。
    
;[[ジーク]]
 
;[[ジーク]]
 
:ライダーの求めに応じ、自室を提供して、彼を匿うのに協力する。彼に敢えて余命を告げ、生きることへの助言を与える。
 
:ライダーの求めに応じ、自室を提供して、彼を匿うのに協力する。彼に敢えて余命を告げ、生きることへの助言を与える。
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;[[ルーラー]]
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:同盟の代表者。空中庭園脱出から、という短い付き合いだが同じ「秩序・善」属性であるためかお互い相性は良い。たまに、彼女とライダーがジークを奪い合っている所を面白そうに眺めている事も。
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;[[モードレッド|赤のセイバー]]
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:[[アサシン]]を巡る戦いで戦闘を行ったサーヴァント。後の同盟相手。<br>セイバーの方は前回の戦いは互いに痛み分けで終わったため、本音は決着をつけたかったが、状況が状況なので共同戦線を張る事に。<br>アーチャーの方は初対面から、「紛れもない英傑の相が有る」「素晴らしい英霊だ」と高評価。
    
;[[ライダー (Apocrypha・赤)|赤のライダー]]
 
;[[ライダー (Apocrypha・赤)|赤のライダー]]
 
:生前深い関りがあり、彼の真名を知っている。彼を打倒するのに必要な『神性』を持つ者が黒の陣営では自分しかいないため、苦悩を感じながらも自らの手で倒すことを決心している。
 
:生前深い関りがあり、彼の真名を知っている。彼を打倒するのに必要な『神性』を持つ者が黒の陣営では自分しかいないため、苦悩を感じながらも自らの手で倒すことを決心している。
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===生前===
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;カリクロー
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:妻。神霊に限りなく近い精霊「ニュンペー」であり、何人も娘を産んだ。またアキレウスに一心に愛情を注ぐことの大切さを教える。
 
;[[バーサーカー|ヘラクレス]]
 
;[[バーサーカー|ヘラクレス]]
 
:弟子の一人。師から弓技を初めとする多くのことを学び、ギリシャ神話最強の大英雄と称えられるほどの活躍を見せた。
 
:弟子の一人。師から弓技を初めとする多くのことを学び、ギリシャ神話最強の大英雄と称えられるほどの活躍を見せた。
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;「キャスター、君はまさか―――」
 
;「キャスター、君はまさか―――」
: この時、彼の声は凍るように冷たい。[[キャスター (Apocrypha・黒)|キャスター]]がシロウの誘いに乗る条件として元のマスターであるロシェに危害を加えるなと提示した際にその真意を悟ったが故の激怒。
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: この時、彼の声は凍るように冷たい。[[キャスター (Apocrypha・黒)|キャスター]]がシロウの誘いに乗る条件として「元のマスターであるロシェに危害を加えるな」と提示した際に、その真意を悟ったが故の激怒。
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;「当然でしょう。迷う者を導くことが教師の務めです。<br> 英霊になったからといって、生前からの務めをおろそかにはしませんよ」
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:カウレスにフィオレがユグドミレニアの長になった場合、人間的な精神を持った彼女は耐えきれなくなる可能性が高い事を語って。最終的に座に還る英霊にとっては、例え自分のマスターであってもその後の事は無関係といっても良いのだが、数多の英雄を教導した大賢者は最後までマスターの事を考えていた。
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;「では最後に。<br> 私は、<RUBY><RB>バーサーカー</RB><RT>フランケンシュタイン</RT></RUBY>のマスターが貴方で良かったと思います。恐らくは、彼女自身もそうでしょう」
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:カウレスとの問答の終わり。カウレスがバーサーカーを無駄死にさせてしまった、と気に病み続けていた事を見抜き、別れ際に言い放つ。明確な保証のない言葉だったが、カウレスの心に慰めをもたらし、彼が張り続けていた虚勢は脆くも崩れ去った。<br>マスターだけでなく自分にまで教えを授けて去っていく彼の姿にカウレスは「どこまでも教師なんだな、アイツは」と密かな感謝の念を込めて呟いていた。
    
; 「おや。修羅場ですか?」
 
; 「おや。修羅場ですか?」
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*小説版で新規に追加されたサーヴァントの一人。
 
*小説版で新規に追加されたサーヴァントの一人。
 
*元は『神霊』という点は、[[キャスター (EXTRA・青)|彼女]]と同じ。
 
*元は『神霊』という点は、[[キャスター (EXTRA・青)|彼女]]と同じ。
*宝具無しでサーヴァント二騎を軽々と退ける弓兵最強の技量、最高クラスのサーヴァントに引けを取らない高ステータス、作戦立案から前線部隊の指揮まで全てこなす戦略眼、マスターや味方のサーヴァント達に的確なアドバイスを与えられる人間としての器の大きさ、神秘や医術に関する極めて高度な見識、と'''サーヴァントとして余りにパーフェクト'''な人物。<br>その上、高潔なだけでなく、隙を見せた相手には不意打ちを行うなど実戦的な判断能力も備え、生前英雄たちの教師をやっていたことからファンの間では称賛の意味も込めて「'''ケイローン先生'''」と呼ばれている。
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*宝具を一切使用せずサーヴァント二騎を軽々と退ける弓兵として最強の技量、最高クラスのサーヴァントに引けを取らない高ステータスと格闘戦の実力、作戦立案から前線部隊の指揮まで全てこなす戦略眼、マスターや味方のサーヴァント達に的確なアドバイスを与えられる人間としての器の大きさ、神秘や医術に関する極めて高度な見識、と'''サーヴァントとして余りにパーフェクト'''な人物。<br>その上、高潔なだけでなく、隙を見せた相手には不意打ちを行うなど実戦的な判断能力も備え、生前英雄たちの教師をやっていたことからファンの間では称賛の意味も込めて「'''ケイローン先生'''」と呼ばれている。<br>また[[スキル (サーヴァント)|スキル]]「神授の智慧」は「特定の英雄が独自に所有するものを除いたほぼ全てのスキルを、B~Aランクの習熟度で発揮し、マスターの同意があるならば他サーヴァントにスキルを授ける」と恐ろしく強力。全てのスキルを高ランクで保有しているだけでも手におえないのに、聖杯大戦では他のサーヴァントを魔改造することすら可能。<br>そもそも前述のパーフェクトな能力から欠点をあげる事自体難しいサーヴァントであるため'''最優のサーヴァント'''との呼び声も高い。
 
*野蛮で粗暴なケンタウロス族の中で、彼は例外的な存在であり、アポローンから音楽、医学、予言の技を学び、ペーリオン山の洞穴で薬草を栽培しながら病人を助けて暮らしていたという。
 
*野蛮で粗暴なケンタウロス族の中で、彼は例外的な存在であり、アポローンから音楽、医学、予言の技を学び、ペーリオン山の洞穴で薬草を栽培しながら病人を助けて暮らしていたという。
 
*弟子のアスクレピオスは、アテナから授かった[[ライダー|メドゥーサ]]の右側の血管から流れた血を使い、死者を生き返らせることができるようになったという。<br>また同じく弟子のカストールも、伝令神ヘルメスからメドゥーサの子、天馬ペガサスの弟である「ケレリス」を与えられている。面識は互いに無いにも関らず、弟子達を通じて、彼女と不思議な縁がある。
 
*弟子のアスクレピオスは、アテナから授かった[[ライダー|メドゥーサ]]の右側の血管から流れた血を使い、死者を生き返らせることができるようになったという。<br>また同じく弟子のカストールも、伝令神ヘルメスからメドゥーサの子、天馬ペガサスの弟である「ケレリス」を与えられている。面識は互いに無いにも関らず、弟子達を通じて、彼女と不思議な縁がある。