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| == 組織構成 == | | == 組織構成 == |
− | 各学部を統括する学部長を「君主(ロード)」と呼ぶ。<br>また「ロード」は、学部長とは別に、時計塔を束ねる貴族を指す呼称でもある。大貴族が三家(バルトメロイ、トランベリオ、バリュエレータ)、親族が二十家ほど存在する彼らは表の世界でも名門貴族として地位を得ている。貴族たちの歴史は最短でも五百年以上、最長に至っては二千年を超える。<br> | + | 各学部を統括する学部長を「君主(ロード)」と呼ぶ。<br>また「ロード」は、学部長とは別に、時計塔を束ねる貴族を指す呼称でもある。大貴族が三家(バルトメロイ、トランベリオ、バリュエレータ)、親族が二十家ほど存在する彼らは表の世界でも名門貴族として地位を得ている。貴族たちの歴史は最短でも五百年以上、最長に至っては二千年を超える。 |
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− | 時計塔には十二の学部が存在する。十二の君主(ロード)が管理する十二の深淵。時計塔内は必修である「全体基礎」──魔術全体の共通常識、類感魔術と感染魔術、地脈、マナ学など──を第一とした十二の学部に分けられ、以下「個体基礎」「降霊」「鉱石」「動物」「伝承」「植物」「天体」「創造」「呪詛」「考古学」「現代魔術論」の十二の研究方針。十二の学部それぞれが独自の権力、独自の自治区画を持ち、十二人の君主(ロード)に管理されている。<br>十三個目の項目として、政治家を志すためのがあるが、これは神秘と直接の関係を持たない科であり神秘を探求する学問ではなく、時計塔の魔術と権力をもっていかにして現実社会へ介入するか、あるいは時計塔内部の均衡を調整する、時計塔の安定と発展のためにのみ存在する本来は、異端の派閥であったため十二の学部にはカウントされない。<br>ただし法政科の学部長であるバルトメロイはロードに数えられている。学部数が十三であるにも関わらずロードの人数が十二人であることには事情があり、現代魔術科にロードがついたのがごく最近のためのようだが詳細は不明。<br>たいていの魔術師は全体基礎を五年ほど学び、その後に各自の家が受け継いできた魔術特性に沿う学部へと進み、その補佐、発展のためのサブとして他の学部にも籍を置くのが常道である。ただし、同じ学部の中でも更に課程により細分化されるため、自分と全く同じ構成の課程を履修する魔術師と出会う確率は稀であるらしい。<br>学部に属するカレッジごとの結束は固く、余所者が自分たちのテリトリーに入ろうものなら個人間の諍いからカレッジ間の抗争へと発展することもしばしば。尤も学部ごとの特色というものもあり、選民思想の権化じみたバルトメロイが君臨するカレッジならば私設憲兵が外部からの侵入者を取り締まるほどに排他的であったり、考古学部のような権力闘争とは縁遠いカレッジでは純粋に学問のみを追求する落ち着いた雰囲気であったりと、程度の差はある。<br> | + | 時計塔には十二の学部が存在する。十二の君主(ロード)が管理する十二の深淵。時計塔内は必修である「全体基礎」──魔術全体の共通常識、類感魔術と感染魔術、地脈、マナ学など──を第一とした十二の学部に分けられ、以下「個体基礎」「降霊」「鉱石」「動物」「伝承」「植物」「天体」「創造」「呪詛」「考古学」「現代魔術論」の十二の研究方針。十二の学部それぞれが独自の権力、独自の自治区画を持ち、十二人の君主(ロード)に管理されている。<br>十三個目の項目として、政治家を志すためのがあるが、これは神秘と直接の関係を持たない科であり神秘を探求する学問ではなく、時計塔の魔術と権力をもっていかにして現実社会へ介入するか、あるいは時計塔内部の均衡を調整する、時計塔の安定と発展のためにのみ存在する本来は、異端の派閥であったため十二の学部にはカウントされない。<br>ただし法政科の学部長であるバルトメロイはロードに数えられている。学部数が十三であるにも関わらずロードの人数が十二人であることには事情があり、現代魔術科にロードがついたのがごく最近のためのようだが詳細は不明。<br>たいていの魔術師は全体基礎を五年ほど学び、その後に各自の家が受け継いできた魔術特性に沿う学部へと進み、その補佐、発展のためのサブとして他の学部にも籍を置くのが常道である。ただし、同じ学部の中でも更に課程により細分化されるため、自分と全く同じ構成の課程を履修する魔術師と出会う確率は稀であるらしい。<br>学部に属するカレッジごとの結束は固く、余所者が自分たちのテリトリーに入ろうものなら個人間の諍いからカレッジ間の抗争へと発展することもしばしば。尤も学部ごとの特色というものもあり、選民思想の権化じみたバルトメロイが君臨するカレッジならば私設憲兵が外部からの侵入者を取り締まるほどに排他的であったり、考古学部のような権力闘争とは縁遠いカレッジでは純粋に学問のみを追求する落ち着いた雰囲気であったりと、程度の差はある。 |
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− | 十二番目の「現代魔術論」科は最も歴史が新しく、ここ百年ほどで興った魔術を研究し、広く浅く、より一般的な“使いやすい”魔術とすることを目的とした学部で、家門の後ろ盾やロードたちの承認も要らずに自由に魔術を語り合い、評価し合い、時にはインターネットなどIT機器を介して情報を交換する、現代に適応した新世代(ニューエイジ)の魔術師たちのフィールドである。<br>ノーリッジの強力な後押しによって設立されたため、二つ名としてノーリッジを冠する。<br>十二家から軽んじられていたため、もともとロードは存在していなかったが、ちょうど学部長であったドクター・ハートレスが失踪したところに当主の急死によって順位が十二家中十二位まで下降したエルメロイ家が収まった。<br>かつては歴史を持つ家柄と潤沢な財力がなければ魔術師の門をくぐることすら叶わなかったが、二十世紀の初頭にこの学部が創設されてからは野にくすぶっていた多くの新興魔術師が時計塔に流入することになり、衰退の途にあった魔術師社会にも往年の賑わいが戻って来た。とはいえ、古い血筋を誇りとする名門魔術師たちにとっては“遡ってもたかだか一世紀程度”の新世代は所詮下層の存在であり、当然そこには相当な軋轢が存在する。<br> | + | 十二番目の「現代魔術論」科は最も歴史が新しく、ここ百年ほどで興った魔術を研究し、広く浅く、より一般的な“使いやすい”魔術とすることを目的とした学部で、家門の後ろ盾やロードたちの承認も要らずに自由に魔術を語り合い、評価し合い、時にはインターネットなどIT機器を介して情報を交換する、現代に適応した新世代(ニューエイジ)の魔術師たちのフィールドである。<br>ノーリッジの強力な後押しによって設立されたため、二つ名としてノーリッジを冠する。<br>十二家から軽んじられていたため、もともとロードは存在していなかったが、ちょうど学部長であったドクター・ハートレスが失踪したところに当主の急死によって順位が十二家中十二位まで下降したエルメロイ家が収まった。<br>かつては歴史を持つ家柄と潤沢な財力がなければ魔術師の門をくぐることすら叶わなかったが、二十世紀の初頭にこの学部が創設されてからは野にくすぶっていた多くの新興魔術師が時計塔に流入することになり、衰退の途にあった魔術師社会にも往年の賑わいが戻って来た。とはいえ、古い血筋を誇りとする名門魔術師たちにとっては“遡ってもたかだか一世紀程度”の新世代は所詮下層の存在であり、当然そこには相当な軋轢が存在する。 |
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− | 十三番目の法政科は十二科のいずれにも属さずその外側から魔術協会を監視する、神秘を追い求める魔術師たちと異なり神秘を管理統制する側の粗織。「魔術師を統べる魔術師」。多くのロードの家系は自らの子供を法政科に送り込み、法政科もその子供たちに惜しみなく帝王学を授ける。そのため、相手が法政科に所属する魔術師であるならたとえ十二家や三大貴族に連なる者でなくとも誰もが緊張を余儀なくされる。「神秘を隠匿すべし」という時計塔の第一原則を重視することから「第一原則執行局」の別名を持つ。<br> | + | 十三番目の法政科は十二科のいずれにも属さずその外側から魔術協会を監視する、神秘を追い求める魔術師たちと異なり神秘を管理統制する側の粗織。「魔術師を統べる魔術師」。多くのロードの家系は自らの子供を法政科に送り込み、法政科もその子供たちに惜しみなく帝王学を授ける。そのため、相手が法政科に所属する魔術師であるならたとえ十二家や三大貴族に連なる者でなくとも誰もが緊張を余儀なくされる。「神秘を隠匿すべし」という時計塔の第一原則を重視することから「第一原則執行局」の別名を持つ。 |
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− | このように各学部には方針や主義の違いがあり、時計塔の派閥はおおまかに三つに分かれている。<br>一つ目は血統を重視する『貴族主義派』。筆頭は三大貴族のバルトメロイ(法政科)で、他にガイウスリンク、アニムスフィアなど。立場上はエルメロイ(現代魔術科)もここに含まれる。<br>二つ目は血統で劣っても才能ある若者を取り入れるべきという『民主主義派』。筆頭は三大貴族のトランベリオ。同じく三大貴族のバリュエレータ、他にエーデルフェルトなどもこの派閥。<br>最後の三つ目は、派閥争い自体に興味を持たず研究を優先する『中立派』。派閥としての纏まりは弱いが一応の筆頭はメルアステアで、他にブリシサン(伝承科)、ジグマリエ(呪詛科)など。<br>時計塔の組織内部は貴族主義派を始めとした権威主義の温床で完全に腐敗しており、[[バゼット・フラガ・マクレミッツ|フラガ]]のような新興の名門が座る(幹部の)椅子は何世紀も前から存在すらしない。教育機関においてもそれは同様で、講師・生徒ともに血統の強さを重視する傾向が非常に強い。血統を重視しない派閥も存在するが、派閥間の激しい権力闘争を招くだけの結果となっており、組織の正常化にはほど遠いのが実情。<br> | + | このように各学部には方針や主義の違いがあり、時計塔の派閥はおおまかに三つに分かれている。<br>一つ目は血統を重視する『貴族主義派』。筆頭は三大貴族のバルトメロイ(法政科)で、他にガイウスリンク、アニムスフィアなど。立場上はエルメロイ(現代魔術科)もここに含まれる。<br>二つ目は血統で劣っても才能ある若者を取り入れるべきという『民主主義派』。筆頭は三大貴族のトランベリオ。同じく三大貴族のバリュエレータ、他にエーデルフェルトなどもこの派閥。<br>最後の三つ目は、派閥争い自体に興味を持たず研究を優先する『中立派』。派閥としての纏まりは弱いが一応の筆頭はメルアステアで、他にブリシサン(伝承科)、ジグマリエ(呪詛科)など。<br>時計塔の組織内部は貴族主義派を始めとした権威主義の温床で完全に腐敗しており、[[バゼット・フラガ・マクレミッツ|フラガ]]のような新興の名門が座る(幹部の)椅子は何世紀も前から存在すらしない。教育機関においてもそれは同様で、講師・生徒ともに血統の強さを重視する傾向が非常に強い。血統を重視しない派閥も存在するが、派閥間の激しい権力闘争を招くだけの結果となっており、組織の正常化にはほど遠いのが実情。 |
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| |五 || 動物科 || キメラ || || || | | |五 || 動物科 || キメラ || || || |
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− | |六 || 伝承科 || ブリシサン || || 中立派 ||[[Fate/Grand Order]]の1.5部セイレムでの[[魔神柱]]達の会話によると初代と思われるブリシサンは[[ソロモン|ソロモン王]]の弟子の一人であり、禁忌の中の禁忌と呼ばれるものを預かっているらしい。 | + | |六 || 伝承科 || ブリシサン || || 中立派 || |
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| |七 || 植物科 || ユミナ || アーシェロット|| || | | |七 || 植物科 || ユミナ || アーシェロット|| || |
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| ==メモ== | | ==メモ== |
− | :・降霊科における「ユリフィス」のような学部ごとの別名の由来は奈須氏いわく「学部を作った初代の名前ぐらいのニュアンス」。
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| ==話題まとめ== | | ==話題まとめ== |