差分

576 バイト追加 、 2018年1月13日 (土) 05:30
223行目: 223行目:  
: 彼からのチョコのお返しは「カルナを討った矢」。ただの矢ではなく、アルジュナにとってある種の戒めでもあるそれを託されたということは、彼が彼の思うままに生きようとする自己申告でもある。
 
: 彼からのチョコのお返しは「カルナを討った矢」。ただの矢ではなく、アルジュナにとってある種の戒めでもあるそれを託されたということは、彼が彼の思うままに生きようとする自己申告でもある。
   −
; 「はは……ははは! ははははは! 私の勝ちだ! 私の、私の、私の――――!」<br/> 「……! マスター――――あなたは――――。」<br/> 「私の、顔を、見たな?」
+
; 「はは……ははは! ははははは! 私の勝ちだ! 私の、私の、私の――――!」<br/> 「……! マスター――――あなたは――――。<br/> 私の、顔を、見たな?」
 
: 幕間の物語「問い掛け続けることにこそ」での台詞。  
 
: 幕間の物語「問い掛け続けることにこそ」での台詞。  
 
: 夢に彷徨いこんだ主人公が垣間見た彼の姿。何やら様子がおかしいが、その真相は……
 
: 夢に彷徨いこんだ主人公が垣間見た彼の姿。何やら様子がおかしいが、その真相は……
231行目: 231行目:  
: 戦士であり使い魔。その在り方を、同郷に生きた大英雄にも臆することなく示してみせるが……試練はまだ終わらない。
 
: 戦士であり使い魔。その在り方を、同郷に生きた大英雄にも臆することなく示してみせるが……試練はまだ終わらない。
   −
; 「カルナ、勝負は付いた。この場で再戦するほど恥を知らぬ貴様でもあるまい。<br/>  立ち去れ。そうすれば、命だけは見逃そう。<br/>  そして、先ほどの問いに答えよう。我が<ruby><rb>真名</rb><rt>な</rt></ruby>はアルジュナ。<br/> マスター、〇〇のサーヴァントである。」<br/> 「……今、何と言った。」<br/> 「……ッ! 私は――――。」
+
; 「カルナ、勝負は付いた。この場で再戦するほど恥を知らぬ貴様でもあるまい。<br/>  立ち去れ。そうすれば、命だけは見逃そう。<br/>  そして、先ほどの問いに答えよう。我が<ruby><rb>真名</rb><rt>な</rt></ruby>はアルジュナ。<br/> マスター、〇〇のサーヴァントである。」
 
: さらに下層で「おまえは何者だ」という問いを投げかけ、立ちはだかるカルナを前にして。
 
: さらに下層で「おまえは何者だ」という問いを投げかけ、立ちはだかるカルナを前にして。
: 彼には致命的な「何か」が欠けていると説かれ、一同は更なる深淵を目指すことに。
+
: しかし、カルナからは致命的な「何か」が欠けていると説かれ、一同は更なる深淵を目指すことに。
    
; 「――――私を見るな。私を見るな。私を見るな。<br/> ――――私の心には、<ruby><rb>“黒”</rb><rt>クリシュナ</rt></ruby>が棲んでいる。<br>邪悪な囁き。<br>私を扇動し、先導し、全ての罪を背負わせるもの。<br/> ……何て酷い言い訳だろう。浅ましい、恥ずかしい、おぞましい、見られたくない……。<br>ああ、だが。邪悪であることは、羨ましい。」
 
; 「――――私を見るな。私を見るな。私を見るな。<br/> ――――私の心には、<ruby><rb>“黒”</rb><rt>クリシュナ</rt></ruby>が棲んでいる。<br>邪悪な囁き。<br>私を扇動し、先導し、全ての罪を背負わせるもの。<br/> ……何て酷い言い訳だろう。浅ましい、恥ずかしい、おぞましい、見られたくない……。<br>ああ、だが。邪悪であることは、羨ましい。」
 +
; 「何て羨ましい───。<br/> あれこそは、人間そのもの。<br/> 醜くも足掻き続ける。<br/> 勇ましくも怯え続ける。<br/> 泣きながら死にたくないと喚き、喚きながら命を賭して、誰かを無我夢中で救う。<br/> そうなりたいと、そうあるべきだと。<br/> 自分の中の、何かが訴えている。」
 
: アルジュナの独白。顔を見られ、心に踏み込まれることを恐れる。彼の心に巣食うものとは……
 
: アルジュナの独白。顔を見られ、心に踏み込まれることを恐れる。彼の心に巣食うものとは……
   −
; 「クリシュナ! 我が友の名を冠する私よ!」<br/>「その通りだ!」
+
; 「クリシュナ! 我が友の名を冠する私よ!」
 
: 深淵にてついに邂逅した、アルジュナの抱える「闇そのもの」。
 
: 深淵にてついに邂逅した、アルジュナの抱える「闇そのもの」。
 
: それこそが「黒」、かつての親友の名を与えられた、もう一人のアルジュナ自身である。
 
: それこそが「黒」、かつての親友の名を与えられた、もう一人のアルジュナ自身である。
   −
; アルジュナ「しかし……しかし、私は! 私は恵まれて育てられた!<br/> 善を尊び、悪を憎み、戦士として誇り高く生きてきた!<br/> このような悪心が、<ruby><rb>存在することが有り得ない</rb><rt>・・・・・・・・・・・・</rt></ruby>!<br/> いや……あってはならないはずなんだ!」
+
; 「私を、見ないでください!<br/> 私は英雄だ。英雄なんだ。違う、これは私ではない!<br/> 私は、正しい英雄であらねばならない。<br/> だから、この“私”は隠し通さねばならない。<br/> それがマスターであるならば尚更だ!」
 +
; 「しかし……しかし、私は! 私は恵まれて育てられた!<br/> 善を尊び、悪を憎み、戦士として誇り高く生きてきた!<br/> このような悪心が、<ruby><rb>存在することが有り得ない</rb><rt>・・・・・・・・・・・・</rt></ruby>!<br/> いや……あってはならないはずなんだ!」
 
: 「悪心なんて誰にでもある」と言った主人公に対しての返答。
 
: 「悪心なんて誰にでもある」と言った主人公に対しての返答。
 
: その誰にでもある「悪心」すら己には本来存在してはいけない、それがあるのは英雄に相応しくない……彼が幼い頃より抱え続け、隠し続けていた悲痛な叫び。
 
: その誰にでもある「悪心」すら己には本来存在してはいけない、それがあるのは英雄に相応しくない……彼が幼い頃より抱え続け、隠し続けていた悲痛な叫び。
54

回編集