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;[[ハンス・クリスチャン・アンデルセン|キャスター (CCC・青)]]
 
;[[ハンス・クリスチャン・アンデルセン|キャスター (CCC・青)]]
 
:召喚したサーヴァント。戦闘ではサポート役に徹する(つまりマスターとサーヴァントの役割が通常と逆になっている)。戦闘では支援しか出来ないが、何故そんな彼が彼女のサーヴァントとして「選ばれた」かは、CCCルートの主人公の行動次第で明らかになる。
 
:召喚したサーヴァント。戦闘ではサポート役に徹する(つまりマスターとサーヴァントの役割が通常と逆になっている)。戦闘では支援しか出来ないが、何故そんな彼が彼女のサーヴァントとして「選ばれた」かは、CCCルートの主人公の行動次第で明らかになる。
:ちびちゅき!では彼女の暴走ぶりに頭を痛める日々を送っている。
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:ちびちゅき!でも彼女の暴走ぶりに頭を痛める日々を送っている。
 
;[[主人公 (EXTRA)]]
 
;[[主人公 (EXTRA)]]
:月の裏側で出会ったマスター。彼あるいは彼女のことを気に入っているようで、しばしば助言をしたり、コードキャストを譲渡したりして協力する。ルート(進め方)によっては最終的に彼女の目的である人類の滅亡を防ぎ、桜とBBを助けようとする主人公と戦うことになる。
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:月の裏側で出会ったマスター。彼あるいは彼女のことを気に入っているようで、しばしば助言をしたり、コードキャストを譲渡したりして協力する。
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:ルート(進め方)によっては最終的に彼女の目的である人類の滅亡を防ぎ、桜とBBを助けようとする主人公と戦うことになる。
 
;[[玉藻の前|キャスター (EXTRA・青)]]
 
;[[玉藻の前|キャスター (EXTRA・青)]]
:彼女の宗派である真言立川流のご本尊と、同一視される。彼女の本性を最も早く見抜いており、主人公には彼女の事を「理解するべき価値は全くない」と警告していた。また最終決戦前、彼女が黒幕であることを事前に見抜いており、「やはり現われましたか殺生院」と彼女達の偽装を看破していた。
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:彼女の宗派である真言立川流のご本尊と同一視される。彼女の本性を最も早く見抜いており、主人公には彼女の事を「理解するべき価値は全くない」と警告していた。
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:また最終決戦前、彼女が黒幕であることを事前に見抜いていたらしく、「やはり現われましたか殺生院」と彼女達の偽装を看破していた。
 
;[[間桐桜 (EXTRA)‎‎ |間桐桜]]、[[BB]]
 
;[[間桐桜 (EXTRA)‎‎ |間桐桜]]、[[BB]]
 
:ムーンセルを掌握するために狂わせた相手。当初は利用するだけの予定だが、主人公に恋するのを見て興奮し、堕とそうと画策する。
 
:ムーンセルを掌握するために狂わせた相手。当初は利用するだけの予定だが、主人公に恋するのを見て興奮し、堕とそうと画策する。
 
;[[臥藤門司]]
 
;[[臥藤門司]]
:苦手な相手。かつて修行時代の臥藤と禅問答を行って論破寸前まで追い詰められた。
+
:苦手な相手。かつて修行時代の臥藤と禅問答を行って論破寸前まで追い詰められたことがある。
 
;[[パッションリップ]]
 
;[[パッションリップ]]
 
:主人公に会うべく旧校舎まで襲撃に来た彼女と初交戦。この時のキアラは主人公たちの味方だと思われていたが……。
 
:主人公に会うべく旧校舎まで襲撃に来た彼女と初交戦。この時のキアラは主人公たちの味方だと思われていたが……。
:第三階層で主人公がリップにトドメを刺すか、見逃して成長を促すかの選択がキアラに欲望を果たす機会を与えるか否か重要な分岐点となる。
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:第三階層で主人公がリップにトドメを刺すか、見逃して成長を促すかの選択が、キアラに欲望を果たす機会を与えるか否かの重要な分岐点となる。
 
;[[メルトリリス]]
 
;[[メルトリリス]]
 
:第五階層の終盤で彼女に胸をぶち抜かれる。
 
:第五階層の終盤で彼女に胸をぶち抜かれる。
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:天敵。魔性菩薩となった彼女を唯一諌めることのできる存在。
 
:天敵。魔性菩薩となった彼女を唯一諌めることのできる存在。
 
;[[ORT]]
 
;[[ORT]]
:コハエースでの最強決定戦でのタッグ相手。精神最強と物理最強の相性もさることながら、ORTの上に鎮座ましましている姿が妙に絵になっている。
+
:コハエースでの最強決定戦でのタッグ相手。精神最強と物理最強の相性もさることながら、ORTの上に鎮座ましましている姿がやたら絵になっている。
    
== 名台詞 ==
 
== 名台詞 ==
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;「間違っても合意いたしませんっ。裸で走り回る為に魔力を使うなど。<br> 貴方の宝具はストーリーキングですか。」
 
;「間違っても合意いたしませんっ。裸で走り回る為に魔力を使うなど。<br> 貴方の宝具はストーリーキングですか。」
:執筆に詰まった際のアンデルセンの奇行の話を聞き「過度な仕事は押し付けない」と誓った後、「依頼がないのはないで寂しい」「ちょうど大長編のプロットを構想中」と言われたキアラの裸の王様と露出狂をかけた切り返し…ではなく、ただの事故。<br>素早く駄洒落で切り返したと思った主人公とアンデルセンは驚いて黙ってしまったが、本人は問題発言をしたと勘違いして照れていた。そして直後にアンデルセンから「上手いがつまらない」との評を頂戴する。
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:執筆に詰まった際のアンデルセンの奇行の話を聞き「過度な仕事は押し付けない」と誓った後、「依頼がないのはないで寂しい」「ちょうど大長編のプロットを構想中」と言われたキアラの裸の王様と<ruby><rb>露出走</rb><rt>ストリーキング</rt></ruby>をかけた切り返し…ではなく、ただの事故。<br>素早く駄洒落で切り返したと思った主人公とアンデルセンは驚いて黙ってしまったが、本人は問題発言をしたと勘違いして照れていた。そして直後にアンデルセンから「上手いがつまらない」との評を頂戴する。
    
;「さあ? 強いて言うなら愛のため、でしょうか。<br>  私は私の愛のために、人という人をみんな溶かしてしまいたいようなのです。」
 
;「さあ? 強いて言うなら愛のため、でしょうか。<br>  私は私の愛のために、人という人をみんな溶かしてしまいたいようなのです。」
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;「まあ、光栄です、英雄王。あなたは私を理解し、賛同して下さるのですね」<br/>「では、私に蕩かされた地上の王達のように、私の愛を受け入れて下さいますか?」
 
;「まあ、光栄です、英雄王。あなたは私を理解し、賛同して下さるのですね」<br/>「では、私に蕩かされた地上の王達のように、私の愛を受け入れて下さいますか?」
 
:ラストバトル、対ギルガメッシュのセリフ。
 
:ラストバトル、対ギルガメッシュのセリフ。
:自分を理解してくれたと喜び、告白するが、親友の命を奪った女の性の化身を彷彿とさせるキアラに英雄王が返したものは、冷たい殺意であった。
+
:自分を理解してくれたと喜び、告白するが、親友の命を奪った女の性の化身を彷彿とさせるキアラに英雄王が返したものは、冷酷な殺意であった。
    
;「貴方様に叱られては、私も恥じ入るばかりで御座います……」<br/>「流石、悪霊堕ちした方の言の葉には重みがありますね。……まあ、負け犬、という重みですが」
 
;「貴方様に叱られては、私も恥じ入るばかりで御座います……」<br/>「流石、悪霊堕ちした方の言の葉には重みがありますね。……まあ、負け犬、という重みですが」
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*彼女の劇中での役割は『CCC』版の「[[アンリマユ|この世すべての悪]]」。桜(BB)を侵食し、現世に誕生することですべてを飲み込もうとする。一見すると楚々とした天女を思わせるが、実態はあらゆる「欲」にまみれた真っ黒な存在である。但し「この世すべての悪」は他者の手により本人の意志とは関係なくそうさせられていたのに対し「自分自身の純然たる欲望で自主的にそうなる事を選択した」という大きな違いがある。
 
*彼女の劇中での役割は『CCC』版の「[[アンリマユ|この世すべての悪]]」。桜(BB)を侵食し、現世に誕生することですべてを飲み込もうとする。一見すると楚々とした天女を思わせるが、実態はあらゆる「欲」にまみれた真っ黒な存在である。但し「この世すべての悪」は他者の手により本人の意志とは関係なくそうさせられていたのに対し「自分自身の純然たる欲望で自主的にそうなる事を選択した」という大きな違いがある。
 
*現状、TYPE-MOON作品で最も'''経験豊富'''な人物。相手の性別が異性か同性かを問わず、過去かなりの数の人間と関係を持ったことがあると思われる。既存作品の中でも比較的経験豊富と考えられる、男性代表の[[ギルガメッシュ]]、女性代表の[[カレン・オルテンシア|カレン]]の経験も、彼女には及ぶべくもないだろう。しかしそれは心理的にはある理由から処女である事を暴露されたとあるサーヴァントの心理「処女=恥ずかしい」「経験者=すごい」と同じ原理による、ただの見栄を満たす為の行為でしかなかったようである。実際、その矛盾を作中で指摘した者がいた。
 
*現状、TYPE-MOON作品で最も'''経験豊富'''な人物。相手の性別が異性か同性かを問わず、過去かなりの数の人間と関係を持ったことがあると思われる。既存作品の中でも比較的経験豊富と考えられる、男性代表の[[ギルガメッシュ]]、女性代表の[[カレン・オルテンシア|カレン]]の経験も、彼女には及ぶべくもないだろう。しかしそれは心理的にはある理由から処女である事を暴露されたとあるサーヴァントの心理「処女=恥ずかしい」「経験者=すごい」と同じ原理による、ただの見栄を満たす為の行為でしかなかったようである。実際、その矛盾を作中で指摘した者がいた。
*ギルガメッシュからは「多数の幸福の為に人の世を救おうという愚者」と「己の欲の在り方に苦悩しながらついには自らの業を良しとし答えを求め続けた馬鹿者」の両端が和合した者と評された。だが彼女の言う「救い」は究極の自己愛に基づく物、己の欲に苦悩など感じたことはなく誰よりも欲望に忠実、しかしその欲望の真の根源に当の彼女自身その最期の瞬間まで気付けなかった…といった具合に彼女の本性は英雄王にすら計り知れないものであり、この推測は全くの的外れであった。<br>'''英雄王赤っ恥'''。まぁ彼の見立てや推測が外れるのはいつものことである。
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*ギルガメッシュからは「多数の幸福の為に人の世を救おうという愚者」と「己の欲の在り方に苦悩しながらついには自らの業を良しとし答えを求め続けた馬鹿者」の両端が和合した者と評されていた。だが彼女の言う「救い」は究極の自己愛に基づく物、己の欲に苦悩など感じたことはなく誰よりも欲望に忠実であるが、その欲望の真の根源には当の彼女自身すらその最期の瞬間まで気付けていなかった…といった具合に、彼女の本性は英雄王にすら計り知れないものであり、この推測は全くの的外れであった。
**一応、この例示の象徴である[[衛宮切嗣|2]][[言峰綺礼|名]]も「自分の人生に価値を見出せないから他者に依存する」という点はキアラと同じと言える。が、いずれも自分という物の存在を認められず否定に走るが故の彼らと、自分を第一に考えている彼女とは決定的にスタンスが異なる。
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**まぁ彼の見立てや推測が外れるのはいつものことであるし、一応この例示の象徴である[[衛宮切嗣|2]][[言峰綺礼|名]]は「自分の人生に価値を見出せないから他者に依存する」という点で通じていた。が、いずれも自分という物の存在を認められず否定に走るが故の彼らと、'''自分を第一に考えている'''彼女とは決定的にスタンスが異なる。
 
*彼女が扱うコードキャストは作中で言及されているようにかなり特殊で、旧校舎に出現したリップを迎撃する際に使用した術式を見て主人公のサーヴァントは、あれはもはや「霊子ハッカー(ウィザード)」ではなく「魔術師(メイガス)」の域にあると称した。<br />『EXTRA』世界における「メイガス」とは旧時代の魔術師を指す言葉で、世界的な魔力枯渇に陥った現在では衰退した存在である。<br />両者にどれほどの差異があるかは不明だが、キアラが用いる術式が極めて特異かつ優れていることはうかがい知れる。
 
*彼女が扱うコードキャストは作中で言及されているようにかなり特殊で、旧校舎に出現したリップを迎撃する際に使用した術式を見て主人公のサーヴァントは、あれはもはや「霊子ハッカー(ウィザード)」ではなく「魔術師(メイガス)」の域にあると称した。<br />『EXTRA』世界における「メイガス」とは旧時代の魔術師を指す言葉で、世界的な魔力枯渇に陥った現在では衰退した存在である。<br />両者にどれほどの差異があるかは不明だが、キアラが用いる術式が極めて特異かつ優れていることはうかがい知れる。
*生まれ育った教団は山深い文明を一切拒絶する土地に存在し、所謂「'''山育ち'''」である。<br />その証拠に、魔人となる前の時点でも、崩壊寸前とは言え神霊を元に造られ通常のサーヴァントより桁外れに強いパッションリップを'''素手で殺す'''というとんでもないことをしている。<br>またアンデルセンの特性上戦闘は彼女が行うしかないため、行く手を阻んだサーヴァントやエネミーは全て彼女が倒したということになる。<br>アンデルセンのサポートはあっただろうが、なんとも恐ろしい話である。…が、彼女が言うには「地上で身体を殺された」らしいので、'''そんな桁外れの戦闘能力を有する彼女を手にかけた何者かがリアル(現実世界)に存在しているという事になる'''。
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*生まれ育った教団は、文明を一切拒絶する山深い土地に存在し、所謂「'''山育ち'''」である。<br />その証拠に、魔人となる前の時点でも、崩壊寸前とは言え神霊を元に造られ通常のサーヴァントより桁外れに強いパッションリップに対し'''素手でとどめを刺す'''というとんでもないことをしている。<br>またアンデルセンの特性上戦闘は彼女が行うしかないため、行く手を阻んだサーヴァントやエネミーは全て彼女が倒したということになる。<br>アンデルセンのサポートはあっただろうが、なんとも恐ろしい話である。…が、彼女が言うには「地上で身体を殺された」らしいので、'''そんな桁外れの戦闘能力を有する彼女を手にかけた何者かがリアル(現実世界)に存在しているという事になる'''。
 
**[[エミヤ〔オルタ〕]]のマトリクスには、キアラを追い詰めるために多数の信者を巻き添えにしたことでオルタ化したことが示唆されている。
 
**[[エミヤ〔オルタ〕]]のマトリクスには、キアラを追い詰めるために多数の信者を巻き添えにしたことでオルタ化したことが示唆されている。
 
**「EXTRA material」の用語辞典では「戦闘能力は低い」などとネタバレ防止のようなことが記述されているが、正直言って最早笑えないギャグである。
 
**「EXTRA material」の用語辞典では「戦闘能力は低い」などとネタバレ防止のようなことが記述されているが、正直言って最早笑えないギャグである。
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*容姿、雰囲気ともに「エロス」を体現したかのようなキアラ。そのスリーサイズは歴代最高峰だった[[リーゼリット]]すら上回る魅惑のボディ。
 
*容姿、雰囲気ともに「エロス」を体現したかのようなキアラ。そのスリーサイズは歴代最高峰だった[[リーゼリット]]すら上回る魅惑のボディ。
 
**魔人化した時の衣装のイメージは'''裸エプロン'''とのこと。
 
**魔人化した時の衣装のイメージは'''裸エプロン'''とのこと。
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**前述の通り、『EXTRA』の時点で臥藤門司のセリフ中に登場している他、『EXTRA』予約特典「Fate/the fact」中の慎二のブログの写真にも「シンゴンタチカワ教」という単語が見て取れる。見切れていて文脈は不明だが、「最悪の殺人者」という言葉も。
 
**前述の通り、『EXTRA』の時点で臥藤門司のセリフ中に登場している他、『EXTRA』予約特典「Fate/the fact」中の慎二のブログの写真にも「シンゴンタチカワ教」という単語が見て取れる。見切れていて文脈は不明だが、「最悪の殺人者」という言葉も。
 
*CCC用語辞典によると、彼女が変生した魔人とは二十世紀に流行したとある創作神話における邪神の在り方に近い。彼女はこの域に達しながら、些細なミスによって神の座から転落した。
 
*CCC用語辞典によると、彼女が変生した魔人とは二十世紀に流行したとある創作神話における邪神の在り方に近い。彼女はこの域に達しながら、些細なミスによって神の座から転落した。
*他のキャラクターと同じく、声優が熱演している。特に叫び声はそれを聞けるシチュエーションも含めて必聴&必見。ヘッドフォン着用のプレイヤーは注意されたし。
+
*他のキャラクターと同じく、声優が熱演している。特に叫び声はそれを聞けるシチュエーションも含めて必聴&必見。ヘッドフォン着用のプレイヤーは注意されたし。というかヘッドフォンでなくても注意。
 
*[[主人公 (EXTRA)|主人公]]が夢見ていた予選での日々にて初めて姿を現す。しかしその時の名前があろうことか'''「[[藤村大河]]」'''であった。勿論本物の藤村大河ではなく、主人公もどことなく違和感を抱いていたわけだが、自己紹介をした時に一体どれほどのプレイヤーが「そこまでにしておけよ藤村」と心の中で呟いたことだろう。
 
*[[主人公 (EXTRA)|主人公]]が夢見ていた予選での日々にて初めて姿を現す。しかしその時の名前があろうことか'''「[[藤村大河]]」'''であった。勿論本物の藤村大河ではなく、主人公もどことなく違和感を抱いていたわけだが、自己紹介をした時に一体どれほどのプレイヤーが「そこまでにしておけよ藤村」と心の中で呟いたことだろう。
**ちなみに彼女と大河の身長体重はほぼ同じである(体重については確証はないが)。両者の身体を見比べてしまうと、やはり大河の「B90以上」という初期設定は仮の域をでないものと思い知らされる。
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**ちなみに彼女と大河の身長体重はほぼ同じである(体重については確証はないが)。両者の身体を見比べてしまうと、やはり大河の「B90以上」という初期設定は仮の域を出ないものと思い知らされる。
 
*中盤、[[主人公 (EXTRA)|主人公]]達は本選で月の裏側に引きずり込まれたことが発覚するが彼女は序盤、予選で黒い触手に引きずり込まれたと証言している、しかし予選では[[BB]]はまだ出現していないため嘘をついているという事になってしまう。おそらく主人公の夢見ていた予選を覗いていた、あるいは侵入していたと思われる。
 
*中盤、[[主人公 (EXTRA)|主人公]]達は本選で月の裏側に引きずり込まれたことが発覚するが彼女は序盤、予選で黒い触手に引きずり込まれたと証言している、しかし予選では[[BB]]はまだ出現していないため嘘をついているという事になってしまう。おそらく主人公の夢見ていた予選を覗いていた、あるいは侵入していたと思われる。
 
*本来の予定は「自意識を開放して人間にした桜を陥落する」というものだったが、「保健室に数ヶ月も閉じこもった若い二人を応援したくなった」なんて理由であっさり予定を変更している。
 
*本来の予定は「自意識を開放して人間にした桜を陥落する」というものだったが、「保健室に数ヶ月も閉じこもった若い二人を応援したくなった」なんて理由であっさり予定を変更している。
*彼女に関する仏教用語に'''「他化自在天」'''というものが作中で登場している。これは欲界(欲望に囚われた生物が住む世界)の六欲天における最高位、あるいは天上界の第六天を指す。この天は他人の変現する楽事をかけて自由に己が快楽とする、つまり他人の楽しみを自らの楽しみにすることができる世界である。裏を返せば快楽を他人に依存しているとも言え、その特性は殺生院キアラの歪んだ天性そのもの。<br>神の座へと辿り着き、魔人と化したキアラの存在は、欲界の主である第六天魔王波旬に近いものと思われる。波旬(天魔波旬)は、仏教の開祖[[セイヴァー|釈迦]]が悟りを開く際の瞑想を妨げるために現れた魔神マーラ・パーピーヤスの漢訳の一つであり、他には魔羅と訳されることがある。
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*彼女に関する仏教用語に'''「他化自在天」'''というものが作中で登場している。これは欲界(欲望に囚われた生物が住む世界)の六欲天における最高位、あるいは天上界の第六天を指す。この天は他人の変現する楽事をかけて自由に己が快楽とする、つまり他人の楽しみを自らの楽しみにすることができる世界である。裏を返せば快楽を他人に依存しているとも言え、その特性は殺生院キアラの歪んだ天性そのもの。<br>神の座へと辿り着き、魔人と化したキアラの存在は、欲界の主である[[織田信長|第六天魔王波旬]]に近いものと思われる。波旬(天魔波旬)は、仏教の開祖[[セイヴァー|釈迦]]が悟りを開く際の瞑想を妨げるために現れた魔神マーラ・パーピーヤスの漢訳の一つであり、他には魔羅と訳されることがある。
 
*ムーンセルに訪れた現在でも真言立川詠天流の導師だと語っているが、破戒僧ゆえに信仰心なぞ欠片も持ち合わせていない。あろうことか[[玉藻の前|ご本尊]]を「負け犬」呼ばわりする始末。
 
*ムーンセルに訪れた現在でも真言立川詠天流の導師だと語っているが、破戒僧ゆえに信仰心なぞ欠片も持ち合わせていない。あろうことか[[玉藻の前|ご本尊]]を「負け犬」呼ばわりする始末。
 
*キアラ役の声優・田中理恵は、「[[劇場版 空の境界]]」にて[[巫条霧絵]]役を演じている。<br />なお、ドラマCDにおける巫条霧絵役は伊藤美紀であり、彼女はFateシリーズにおいて[[藤村大河]]を演じている。これはいったい、なんの因果か……。
 
*キアラ役の声優・田中理恵は、「[[劇場版 空の境界]]」にて[[巫条霧絵]]役を演じている。<br />なお、ドラマCDにおける巫条霧絵役は伊藤美紀であり、彼女はFateシリーズにおいて[[藤村大河]]を演じている。これはいったい、なんの因果か……。
 
*設定においては、同情するばかりで何もしてくれなかった周囲の人間に失望した事が彼女の人格形成の核になっているという事ではあるが、ただひとりの男性信者だけは彼女に具体的なかたちで手を差し伸べてくれ、その結果彼女は一命を取り留めており、その点整合性として若干の矛盾がある。彼女がこの件に感謝も自己の人間観に対する矛盾も感じるような描写もない事から、主人公の「ムーンセルに来る前から彼女は人間ではなくなっていた~」というくだりは、あるいはこの部分を揶揄した事なのかもしれない。
 
*設定においては、同情するばかりで何もしてくれなかった周囲の人間に失望した事が彼女の人格形成の核になっているという事ではあるが、ただひとりの男性信者だけは彼女に具体的なかたちで手を差し伸べてくれ、その結果彼女は一命を取り留めており、その点整合性として若干の矛盾がある。彼女がこの件に感謝も自己の人間観に対する矛盾も感じるような描写もない事から、主人公の「ムーンセルに来る前から彼女は人間ではなくなっていた~」というくだりは、あるいはこの部分を揶揄した事なのかもしれない。
**ただしこの信者はあくまで「戯れに」キアラに電脳ネットを紹介しただけであり、キアラの命を助ける意図は毛頭なかった。そもそもこの信者、当時の厳格な詠天流では御法度だった電子端末を寺に持ち込んでいるうえ、病床に臥せる教祖の娘と何らかの意図で密会、あまつさえ彼女にタブーを破るよう諭しており、人格と素行に大きな問題が見て取れる。彼の人となり、そして何のつもりでキアラに接近したかなどを推測すれば、むしろキアラの人間観の形成に最後の一押しをしたのはこの人物とも推測できる。
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**ただしこの信者はあくまで「戯れに」キアラに電脳ネットを紹介しただけであり、キアラの命を助ける意図は毛頭なかった。そもそもこの信者、当時の厳格な詠天流では御法度だった電子端末を寺に持ち込んでいるうえ、病床に臥せる教祖の娘と何らかの意図で密会、あまつさえ彼女にタブーを破るよう諭しており、人格と素行に大きな問題が見て取れる。彼の人となり、そして何のつもりでキアラに接近したかなどを推測すれば、むしろキアラの人間観の形成に最後の一押しをしたのはこの人物だとも推測できる。
 
***後に『[[Fate/Grand Order]]』の世界におけるキアラが「電脳ネットで医療法を知った」のではなく「外部から来た医者に治療してもらった」為に学生生活を経てセラピストになり正真正銘の聖人候補生になっていたことが判明したため、その推測が正解であった事がほぼ確定となった。
 
***後に『[[Fate/Grand Order]]』の世界におけるキアラが「電脳ネットで医療法を知った」のではなく「外部から来た医者に治療してもらった」為に学生生活を経てセラピストになり正真正銘の聖人候補生になっていたことが判明したため、その推測が正解であった事がほぼ確定となった。
*終盤キアラの生い立ちや心理を主人公が「見る」場面があるが、その中に彼女が嫌いなものは「つまらない(平凡な、当たり前な、普通の)人生」というくだりがある。…後の展開からするに、まさにその中にこそ真に彼女が心底欲したものがあったという事であり、それに気付かず「自分に合わない」欲望を積極的に吸収し続けた結果自分自身が真に欲したものによってその身を滅ぼしてしまうのは、何とも強烈なアイロニーを感じさせる結末である。
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*終盤キアラの生い立ちや心理を主人公が「見る」場面があるが、その中に彼女が嫌いなものは「つまらない(平凡な、当たり前な、普通の)人生」というくだりがある。…後の展開からするに、まさにその中にこそ真に彼女が心底欲したものが潜んでいたという事であり、それに気付かず「自分に合わない」欲望を積極的に吸収し続けた結果自分自身が真に欲したものによってその身を滅ぼしてしまうのは、何とも強烈なアイロニーを感じさせる結末である。
 
*コードキャスト「万色悠滞」は最初から自分の欲望の為に作ったものではなく、元々はカウンセリング用に作った医療ソフトであった。しかし、使用すると麻薬にも似た多幸感や幸福感・強い中毒性を生じさせる副作用があり、これが西欧財閥の中枢にまで蔓延しかかったので禁忌に指定され、製作者のキアラが指名手配されることとなった。
 
*コードキャスト「万色悠滞」は最初から自分の欲望の為に作ったものではなく、元々はカウンセリング用に作った医療ソフトであった。しかし、使用すると麻薬にも似た多幸感や幸福感・強い中毒性を生じさせる副作用があり、これが西欧財閥の中枢にまで蔓延しかかったので禁忌に指定され、製作者のキアラが指名手配されることとなった。
 
*BBやアルターエゴ達を介してムーンセルを制御している状態で現実世界の地球の事象改変を行う際には、ムーンセルに願うのと同様の工程となる。すなわち、「全人類を自分の妹に」等と願った場合、10年後くらいには地球はそのようになる、あるいはその夢がリアル見れる装置を作るため地球全体がそのように運用されるというもの。願った瞬間にそれが叶うと言うわけではない。
 
*BBやアルターエゴ達を介してムーンセルを制御している状態で現実世界の地球の事象改変を行う際には、ムーンセルに願うのと同様の工程となる。すなわち、「全人類を自分の妹に」等と願った場合、10年後くらいには地球はそのようになる、あるいはその夢がリアル見れる装置を作るため地球全体がそのように運用されるというもの。願った瞬間にそれが叶うと言うわけではない。
 
**ムーンセルにはより高次元から過去に干渉する能力もあるので願望が実現される時期を、願った時期より前にすることも可能ではある。しかし、つまるところその工程に入る時期が前倒しになるになるだけの話で、願望を実現する際に時間を要すること自体は同じである。
 
**ムーンセルにはより高次元から過去に干渉する能力もあるので願望が実現される時期を、願った時期より前にすることも可能ではある。しかし、つまるところその工程に入る時期が前倒しになるになるだけの話で、願望を実現する際に時間を要すること自体は同じである。
 
*名前の元ネタは、「空の境界とFate/stay nightの'''二大外道'''の名前を合わせたもの」とのこと。[[言峰綺礼|言峰'''キ'''レイ]]の「キ」と[[荒耶宗蓮|'''アラ'''ヤ宗蓮]]の「アラ」で「キアラ」であろう。
 
*名前の元ネタは、「空の境界とFate/stay nightの'''二大外道'''の名前を合わせたもの」とのこと。[[言峰綺礼|言峰'''キ'''レイ]]の「キ」と[[荒耶宗蓮|'''アラ'''ヤ宗蓮]]の「アラ」で「キアラ」であろう。
*「詠天流」の名前は快楽の神経とよばれるA-10神経が由来か。
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*「詠天流」の名前は架空であるが、快楽の神経とよばれるA-10神経が由来か。
*『Fate/Grand Order』で、まさかの[[ビースト]]化。『CCC』の段階で人類全てを愛すると語っているので、人類愛=人類悪であるビーストになるのは、ある意味必然か。
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*『Fate/Grand Order』で、まさかの[[ビースト]]化。『CCC』の段階で'''人類全てを愛する'''と語っているので、人類愛=人類悪という命題が課せられたビーストの資格を得るのは、ある意味必然か。
    
== 話題まとめ ==
 
== 話題まとめ ==
210行目: 215行目:  
**「人」に近い性質を持つ生命体であれば勝ち目はまず無いが、元々生命体とは言い難い物体に作用するかは不明。とはいえ、現在彼女を抑えられると「EXTRA material」で断言されているのは[[覚者|性欲完全オフが可能な<ruby><rb>天</rb><rp>(</rp><rt>かみ</rt><rp></rp></ruby>]]と、[[玉藻の前|金色白面]]の二者のみである。
 
**「人」に近い性質を持つ生命体であれば勝ち目はまず無いが、元々生命体とは言い難い物体に作用するかは不明。とはいえ、現在彼女を抑えられると「EXTRA material」で断言されているのは[[覚者|性欲完全オフが可能な<ruby><rb>天</rb><rp>(</rp><rt>かみ</rt><rp></rp></ruby>]]と、[[玉藻の前|金色白面]]の二者のみである。
 
**現に、[[BB]]らにとって庇護の対象である主人公は無論、そのサーヴァントらも宝具に耐えきっており、前哨戦では空間転移等もさしたる苦も無く乗り切っている。
 
**現に、[[BB]]らにとって庇護の対象である主人公は無論、そのサーヴァントらも宝具に耐えきっており、前哨戦では空間転移等もさしたる苦も無く乗り切っている。
*あくまで考察の範囲だが霊長の守護者を始め、ガイアやアラヤが顕現させた抑止力は自由意志を持たない。いわば欲望を出そうにも自我が無いに等しい状態なので、「全能の神」となったキアラが地上に顕現する、あるいは顕現しようとした場合抑止力と衝突するかもしれない、もっとも今の彼女を滅ぼすのは朱い月でも厳しそうだが。
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*あくまで考察の範囲だが霊長の守護者を始め、ガイアやアラヤが顕現させた抑止力は自由意志を持たない。いわば欲望を出そうにも自我が無いに等しい状態なので、「全能の神」となったキアラが地上に顕現する、あるいは顕現しようとした場合抑止力と衝突するかもしれない、もっともその時の彼女を滅ぼすのは朱い月でも厳しそうだが。
**地上の全人類が欲望の果てに滅びようが星自身には無関係なので、ガイアが機能しない可能性が高い。そのため、アラヤのみで彼女を制止せねばならなくなるだろう、だがTYPE-MOONでは星も生命として考えられている部分があるので星に害アリと判断した場合は動かざるをえないだろうが。
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**というか地上の全人類が欲望の果てに滅びようが星自身には無関係なので、ガイアが機能しない可能性が高い。そのため、アラヤのみで彼女を制止せねばならなくなるだろう。だがTYPE-MOONでは星も生命の一つとして考えられている部分があるので星に害アリと判断した場合は動かざるをえないだろうが。
 
**ただ、前述のように'''主人公に全能の力を振るえない事に気付かず'''敗北しているので、この時点で抑止力が働いたと解釈する事もできなくはない。<br>もっとも主人公は人間ではなく自我に目覚めたNPCであるため、抑止力が働いたとは考えにくいが、代わりにサーヴァント達に抑止力の補正がかかったと考えることもできなくは無い。
 
**ただ、前述のように'''主人公に全能の力を振るえない事に気付かず'''敗北しているので、この時点で抑止力が働いたと解釈する事もできなくはない。<br>もっとも主人公は人間ではなく自我に目覚めたNPCであるため、抑止力が働いたとは考えにくいが、代わりにサーヴァント達に抑止力の補正がかかったと考えることもできなくは無い。
*……が、彼女はムーンセルに来る以前に彼女の信徒の一人によって殺害されているので、実は主人公に敗れる以前に既に一度敗れている。そういう意味ではボスクラスのキャラクターとしては、むしろTYPE-MOON世界においては最弱という解釈も出来る。だが、前述の彼女の山育ち振りから、殺した相手が相当異常な能力値を持っていたことを考えると……。
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*……が、彼女はムーンセルに来る以前に彼女の信徒の一人によって殺害されているので、実は主人公に敗れる以前に既に一度敗れている。そういう意味ではボスクラスのキャラクターとしては、むしろTYPE-MOON世界においては最弱という解釈も出来る。だが、前述の彼女の山育ち振りから、殺した相手が相当異常な能力値か経緯を持っていたことを考えると……。
    
;通常ルートにおける彼女の生存の可能性について
 
;通常ルートにおける彼女の生存の可能性について
 
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*第5章、主人公に追いかけられたいという欲望からサクラ迷宮に入り、メルトリリスに殺される。だが、これはCCCにおける真のルートでは自らの死を偽装し主人公達を欺くための演技であったことが判明している。問題は他のルートで彼女はどうなったか、ということである。<br>件の偽装に使われたのはCCCルートで主人公達に見逃されたパッションリップなのだから、リップを偽装に使えない彼女が他のルートで生存している筈がない、という主張が存在する。<br>だが彼女は事が起こる前、二階の教室でNPC達と不審な接触を行っている。更に別にリップでなければ身代わりとして使うことができない訳でもないだろうから、彼らの誰かを身代わりとして使った可能性は充分にある。<br>おまけに彼女と接触していたNPC達はどこを探しても最初から出会うことも出来ず、事が終わった後も見つけることができないのがこの疑念に拍車をかけている。<br>またこれはゲームシステム的な問題になるが、CCCルートは一回でも選択肢を誤れば、途中から通常のルートに変更されてしまう。この性質のため、彼女がメルトリリスに止めを刺しに本性を現した後、ノーマルルートに進んだことでフェードアウトしてしまう展開も起こりうる。<br>そこから考察するに、彼女がメルトリリスとの戦いの直後まで生存していた事は確定事項と思われる。<br>また主人公がムーンセル中枢に侵入した時、通常ルートでもCCCルートでも「来訪者002」と呼称されるが、その前の「来訪者001」こそが彼女であるとも推測できる。<br>しかし、どちらのルートでも経緯は違えどムーンセルの初期化が行われるので、彼女の消滅もまた確定事項と思われる。
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*第5章、主人公に追いかけられたいという欲望からサクラ迷宮に入り、メルトリリスに殺される。だが、これはCCCにおける真のルートでは自らの死を偽装し主人公達を欺くための演技であったことが判明している。問題は他のルートで彼女はどうなったか、ということである。
**なぜ通常ルートで横から手を出さなかったのかは不明。ここが通常ルートで、彼女が第五章で死亡したとされる最大の根拠とされる。事件がほぼすべて彼女の筋書き通り進んでいたことから考えても彼女の狡猾さは明らかなのに、同時に描かれた極度の快楽主義思考のせいで彼女の真実を見通すことが非常に難しくなっている。<br>主人公がBBと戦い始めたため、BBが勝ってからムーンセルに接続しようと考えた可能性はある。あるいは自らの欲望から、BBの恋路の果てを見届けようとして機を逸したのかもしれない。なんにせよ現状真相は闇の中だが。
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*件の偽装に使われたのはCCCルートで主人公達に見逃されたパッションリップなのだから、リップを偽装に使えない彼女が他のルートで生存している筈がない、という主張が存在する。だが彼女は事が起こる前、二階の教室でNPC達と不審な接触を行っている。更に別にリップでなければ身代わりとして使うことができない訳でもないだろうから、彼らの誰かを身代わりとして使った可能性は充分にある。
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**おまけに彼女と接触していたNPC達はどこを探しても最初から出会うことも出来ず、事が終わった後も見つけることができないのがこの疑念に拍車をかけている。
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*またこれはゲームシステム的な問題になるが、CCCルートは一回でも選択肢を誤ればそれ以降は通常のルートに固定されてしまう。この性質のため、彼女がメルトリリスに止めを刺しに本性を現した後にノーマルルートに変更されたことでフェードアウトしてしまう展開も起こりうる。<br>そこから考察するに、彼女がメルトリリスとの戦いの直後まで生存していた事は確定事項と思われる。
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*主人公がムーンセル中枢に侵入した時、通常ルートでもCCCルートでも「来訪者002」と呼称されるが、その前の「来訪者001」こそが彼女であるとも推測できる。しかし、どちらのルートでも経緯は違えどムーンセルの初期化が行われるので、彼女の消滅もまた確定事項と思われる。
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*なぜ通常ルートで横から手を出さなかったのかは不明。ここが通常ルートで、彼女が第五章で死亡したとされる最大の根拠とされる。事件がほぼすべて彼女の筋書き通り進んでいたことから考えても彼女の狡猾さは明らかなのに、同時に描かれた極度の快楽主義思考のせいで彼女の真実を見通すことが非常に難しくなっている。<br>主人公がBBと戦い始めたため、BBが勝ってからムーンセルに接続しようと考えた可能性はある。あるいは自らの欲望から、BBの恋路の果てを見届けようとして機を逸したのかもしれない。なんにせよ現状真相は闇の中だが。
    
;謎の宗派
 
;謎の宗派
:キアラが(一応)信仰する真言立川流は実在した真言密教の宗派で、その教義とは'''性交を通じて悟りを得る'''というものである。これだけだと非常にいかがわしい宗派に思えるが、元来、密教は人間が行う営み全てを肯定する宗教であり、特に新たな命を生み出す性交を神聖視する風潮がある(密教に限らず、性交を神聖視する宗教は洋の東西を問わず多数存在する)。<br>しかし、日本には密教の教義は部分的にしか伝わっておらず、他の仏教と同一視されてしまっている。<br>立川流では、特別に選ばれた髑髏を本尊とする為の儀式があるが、その儀式を行っている間は'''本尊の前で絶え間なく真言を唱えながら性交を続けなければならず、しかも儀式が完了する7年間ずっと行わなければならない'''という非常にハードな行である。<br>無論、ただ性交するのではなく本来は悟りを得る為の儀式であり、悟りを得られればもはや髑髏本尊は必要なくなってしまう。更に立川流は男女ともに悟りを得て仏になると説いており、この点において「女性は悟りを得られない」とした既存の宗派とは一線を課している。<br>ただし、これらの教義や儀式の内容は俗説の部分が大半を占めてしまっており、本来の教義は現在に至るまでほとんど伝わっていない。<br>と言うのも、立川流は他の宗派から弾圧されて経典のほぼ全てが焚書の憂き目にあっており、現在に伝わっている資料は弾圧した側の資料だけである(ぶっちゃけると、「かつて真言立川流という宗派があった」という事しか判っていない)。その資料にも多数の誤記が散見されており、この宗派の実像をますます不鮮明にしてしまっている。<br>一応、信頼できる部分のみを抜き出すと、成立したのは12世紀の初めで、真言密教と陰陽道を掛け合わせたものと言われている。全盛期を迎えたのは14世紀の半ば頃で、後醍醐天皇が立川流に帰依した事で大きな後ろ盾を獲得し、一時は真言密教の9割の僧侶が立川流に帰依したと言われている。<br>しかし、後醍醐天皇が建武の親政に失敗した事を切っ掛けに凋落の一途をたどり、遂には真言密教の総本山を称する高野山によって徹底的な弾圧が行われ、経典もあらかた焚書となってしまった。その後は細々と教義が伝えられたが、江戸時代の弾圧で完全に断絶したとされている。ただ、その独特の教義は日本の仏教界に大きな影響をあたえ、現在に至っているとされている。
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:キアラが(一応)信仰する真言立川流は実在した真言密教の宗派で、その教義とは'''性交を通じて悟りを得る'''というものである。これだけだと非常にいかがわしい宗派に思えるが、元来、密教は人間が行う営み全てを肯定する宗教であり、特に新たな命を生み出す性交を神聖視する風潮がある(密教に限らず、性交を神聖視する宗教は洋の東西を問わず多数存在する)。<br>しかし、日本には密教の教義は部分的にしか伝わっておらず、他の仏教と同一視されてしまっている。
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:立川流では、特別に選ばれた髑髏を本尊とする為の儀式があるが、その儀式を行っている間は'''本尊の前で絶え間なく真言を唱えながら性交を続けなければならず、しかも儀式が完了する7年間ずっと行わなければならない'''という非常にハードな行である。<br>無論、ただ性交するのではなく本来は悟りを得る為の儀式であり、悟りを得られればもはや髑髏本尊は必要なくなってしまう。更に立川流は男女ともに悟りを得て仏になると説いており、この点において「女性は悟りを得られない」とした既存の宗派とは一線を画している。
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:ただし、これらの教義や儀式の内容は俗説の部分が大半を占めてしまっており、本来の教義は現在に至るまでほとんど伝わっていない。<br>と言うのも、立川流は他の宗派から弾圧されて経典のほぼ全てが焚書の憂き目にあっており、現在に伝わっている資料は弾圧した側の資料だけである(ぶっちゃけると、'''「かつて真言立川流という宗派があった」という事しか判っていない''')。その資料にも多数の誤記が散見されており、この宗派の実像をますます不鮮明にしてしまっている。
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:一応、信頼できる部分のみを抜き出すと、成立したのは12世紀の初めで、真言密教と陰陽道を掛け合わせたものと言われている。全盛期を迎えたのは14世紀の半ば頃で、後醍醐天皇が立川流に帰依した事で大きな後ろ盾を獲得し、一時は真言密教の9割の僧侶が立川流に帰依したと言われている。<br>しかし、後醍醐天皇が建武の親政に失敗した事を切っ掛けに凋落の一途をたどり、遂には真言密教の総本山を称する高野山によって徹底的な弾圧が行われ、経典もあらかた焚書となってしまった。<br>その後は細々と教義が伝えられたが、江戸時代の弾圧で完全に断絶したとされている。ただ、その独特の教義は日本の仏教界に大きな影響をあたえ、現在に至っているとされている。
    
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