差分

編集の要約なし
123行目: 123行目:  
: 自分が住まう監獄に落とされた主人公に対して人間の悪業を見せることで導き、最後にはその命を以て送り出す。
 
: 自分が住まう監獄に落とされた主人公に対して人間の悪業を見せることで導き、最後にはその命を以て送り出す。
 
: 人類史を焼却から救うマスターに、「悪辣な運命と現実に翻弄されるエドモン・ダンテス」の写し身としての姿と、ファリア神父やエデのような「憎悪の偶像として現界した巌窟王に寄り添う者」としての姿、二つの象を見出す。
 
: 人類史を焼却から救うマスターに、「悪辣な運命と現実に翻弄されるエドモン・ダンテス」の写し身としての姿と、ファリア神父やエデのような「憎悪の偶像として現界した巌窟王に寄り添う者」としての姿、二つの象を見出す。
: しかし、戦いの中で、ファリア神父やエデとも、ましてや自分自身の写し身とも異なる存在であることを認識する。自分と共に歩むマスターはただひとりであり、過去現在未来他にいない。そこに抱く想いも唯一のものでなくては、と。
+
: しかし、戦いの中で、ファリア神父やエデとも、ましてや自分自身の写し身とも異なる存在であることを認識する。自分と共に歩むマスターはただひとりであり、過去現在未来他にいない。ならばそこに抱く想いも唯一のものでなければならない、と。
    
;[[両儀式]]
 
;[[両儀式]]
339行目: 339行目:  
**キャラクターデザインが『ダンガンロンパ』で有名な小松崎類氏であることから、奈須氏や一部ファンからは「超高校級の英霊」と呼ばれることも。同ゲームと『巌窟王』の間には「地獄のような閉鎖空間からの脱出」という共通項があるが故の人選か。
 
**キャラクターデザインが『ダンガンロンパ』で有名な小松崎類氏であることから、奈須氏や一部ファンからは「超高校級の英霊」と呼ばれることも。同ゲームと『巌窟王』の間には「地獄のような閉鎖空間からの脱出」という共通項があるが故の人選か。
 
*『モンテ・クリスト伯』はデュマの創作ではあるが、元ネタとなった実話が存在する。ピエール・フランソワ・ピコーという靴屋がそれである。大金持ちの娘と婚約していた彼は、それを妬んだ四人の友人に陥れられ「王党派のスパイ」(当時、フランスはナポレオンの第一帝政であった)として投獄されてしまう。獄中生活の中、ピエールはイタリアの聖職者に献身的に尽くし、彼の莫大な遺産を手にした。そして、その遺産と変装術を駆使し、自分を陥れた四人に復讐し始めたのである。しかし、4人目の復讐に取り掛かったところ正体を見破られ、逆に殺されてしまったという。
 
*『モンテ・クリスト伯』はデュマの創作ではあるが、元ネタとなった実話が存在する。ピエール・フランソワ・ピコーという靴屋がそれである。大金持ちの娘と婚約していた彼は、それを妬んだ四人の友人に陥れられ「王党派のスパイ」(当時、フランスはナポレオンの第一帝政であった)として投獄されてしまう。獄中生活の中、ピエールはイタリアの聖職者に献身的に尽くし、彼の莫大な遺産を手にした。そして、その遺産と変装術を駆使し、自分を陥れた四人に復讐し始めたのである。しかし、4人目の復讐に取り掛かったところ正体を見破られ、逆に殺されてしまったという。
 
+
*彼の生前を描いたドラマCD『英霊伝承異聞』にて、本シリーズにおける"巌窟王"(モンテ・クリスト・ミトロジー)とは、彼の師たるファリア神父が「知識」、「財宝」と並んでエドモンに託した「神秘」として描写され、ファリアが聖堂協会から奪取し隠し持っていた、モンテ・クリスト島の真の秘宝——死の王として人を作り替える「14の遺物」であった事が判明する。その力は魔術の素養の無い人間に一時的に魔術回路と魔術刻印を植え付ける神話の域にある代物であり、モンテ・クリスト伯は正しい意味で「巌窟王/エドモン・ダンテス」と呼ばれるべき存在となっている。
 +
**この『英霊伝承異聞』はエドモンがパリに降り立ち本来の復讐を行う前のもう一つの復讐譚を描いた話なのだが、エデの正体や上記の14の遺物等多くの謎を残した作品となっている。サーヴァントの生前を描いた『英霊伝承』に巌窟王にのみ『異聞』という題が付けられている所も、『Grand Order』第二部で言及されたキーワード「異聞帯」と少なからず関連があると思われるが詳細は不明。
 
== 話題まとめ ==
 
== 話題まとめ ==
 
;小説「モンテ・クリスト伯」と無数の翻案作品
 
;小説「モンテ・クリスト伯」と無数の翻案作品
347行目: 348行目:  
:そのエドモン・ダンテスのイメージには全くそぐわないダイナミックな戦いのインパクトもあって、「エドモン・ダンテスではないと言うが、なら'''ガリヴァー・フォイル'''(『虎よ、虎よ!』の主人公)なのでは?」などとネタにされたりも。実際、『虎よ、虎よ!』の主人公フォイルは体をサイボーグ化しての高速戦闘を行う他、最終的には人類史上最強のテレポート能力者として覚醒するため、エドモン・ダンテスのモーションはかなりフォイルの描写に近い。
 
:そのエドモン・ダンテスのイメージには全くそぐわないダイナミックな戦いのインパクトもあって、「エドモン・ダンテスではないと言うが、なら'''ガリヴァー・フォイル'''(『虎よ、虎よ!』の主人公)なのでは?」などとネタにされたりも。実際、『虎よ、虎よ!』の主人公フォイルは体をサイボーグ化しての高速戦闘を行う他、最終的には人類史上最強のテレポート能力者として覚醒するため、エドモン・ダンテスのモーションはかなりフォイルの描写に近い。
 
:ぶっちゃけ、''2004年放送のSFアニメ『巌窟王』の影響を大層に感じるキャラクター''である。この宇宙を舞台にしたスペースオペラ版『巌窟王』も、元々は『虎よ、虎よ!』のアニメ化が著作権問題で頓挫したためモチーフ元の『モンテ・クリスト伯』を大幅アレンジする形になった作品である。
 
:ぶっちゃけ、''2004年放送のSFアニメ『巌窟王』の影響を大層に感じるキャラクター''である。この宇宙を舞台にしたスペースオペラ版『巌窟王』も、元々は『虎よ、虎よ!』のアニメ化が著作権問題で頓挫したためモチーフ元の『モンテ・クリスト伯』を大幅アレンジする形になった作品である。
:なお、『英霊伝承異聞』にて本シリーズにおける"巌窟王"(モンテ・クリスト・ミトロジー)とは、彼の師たるファリア神父が「知識」、「財宝」と並んでエドモンに託した「神秘」として描写され、ファリアが聖堂協会から奪取し隠し持っていた、モンテ・クリスト島の真の秘宝——死の王として人を作り替える「14の遺物」であった事が判明する。その力は魔術の素養の無い人間に一時的に魔術回路と魔術刻印を植え付ける神話の域にある代物であり、モンテ・クリスト伯は正しい意味で「巌窟王/エドモン・ダンテス」と呼ばれるべき存在となっている。ちなみにこれは熊谷カズヒロ氏のスチームパンクアクション漫画『モンテ・クリスト』において、「人が神や運命と呼ぶ存在」から改造を受けることで「あらゆるものを上回る速さ」を手に入れたモンテ・クリスト伯が主人公であることに類似する。
   
;「暗黒の鬼が如き者」
 
;「暗黒の鬼が如き者」
 
:礼装の説明における「暗黒の鬼が如き者」と化したというのは原作上でもあながち間違いではなく、原作で彼を見かけた貴族の婦人からその顔の青白さにより「ルスヴン卿」呼ばわりされている。
 
:礼装の説明における「暗黒の鬼が如き者」と化したというのは原作上でもあながち間違いではなく、原作で彼を見かけた貴族の婦人からその顔の青白さにより「ルスヴン卿」呼ばわりされている。
119

回編集